- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591112007
感想・レビュー・書評
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青春音楽小説アンソロジー。
放送部あり、学生バンドあり、吹奏楽部あり、大先輩達との出会いあり、お母さんとの思い出あり、と盛り沢山。
特に高校生のお話はキュンとします。
タイトルの「ぼくの歌が君に届きますように」に負けないくらいときめかしい台詞とシーン多数。
バンドって、なんてまばゆいのか‥。
でも1番よかったのは、高校生の登場しない大島真寿美さんの「ピエタ」。
エミーリアとアンネッタとヴィヴァルディ先生にまた会えてすごく嬉しい。
アンソロジーの中の1つだから当然ではあるのだけど、さらりと終わってしまったのが寂しくて、また『ピエタ』を読みたくなってしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ーわたしの耳は、いつでも、たくさんのものを聴くー
かなしい時も、うれしい時も、音楽はぼくらをつないでくれる。
タイトルに惹かれて読んだ。音楽がテーマの短編集。
一番目の短編がスピンオフ?のようで、なかなか話についていけなくて苦労したが、後半は慣れた。今の自分が好きなのは「ピエタ」だけど、「ド派手じゃなけりゃロックじゃない!」を現役高校生が読むような機会があるのは素敵だと思う。特に今は、異世代間の交流はなかなかないように思うので。
こういった短編集は多様な文体が集まっていて、新しい作家さんを知ることができて良かった。 -
大島真寿美さんの「ピエタ」が一番好き。親に捨てられても、いつも音楽でいっぱいのピエタに来たことで、うつくしい音楽に出逢うことができ、悲しみもピエタの音楽で癒されてきた。この音楽の揺りかごを壊してはならないと守ろうとするエミ―リアとアンナ・マリーア。この二人とピエタ慈善院の物語がもっと読みたいと思いました。
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アンソロジーはやっぱりどうしても、好き嫌いが出てしまう。それでも色々な作者の物語に触れることができるので、たまに読んでしまうのだが。
peacemakerは爽快感があった。みんなが自分のできることを、等身大で、がんばる。素敵だった。
ティーンエイジ・ライオネットはバンドの話。
嫌いじゃないけど…という感じ。バンドマン、っていう感じ…
晴れた空に、ブラスが響くは吹奏楽部員のお話。
甘酸っぱい話で嫌味なく読めたのに、終盤で、私にはすごく残念な展開…最後の最後で主人公の奈緒がいやになってしまった。
ど派手じゃなけりゃロックじゃない!は好き嫌いあるだろうなぁと感じる、ロックの話。ロックの好きな人はまさにこう言うことなのだろうと…
カモメたちの歌は、少し陰のある話だった。
軽快に暗くたんたんと進んでいく。でも、読んでいて止まってしまうこともなく、軽快にお話が終わる。嫌いじゃない。
ぼくの歌が君に届きますようには、孤児院を包む素敵な音楽のお話。音楽の柔らかさを描いたような話だった。 -
【もっと読欲】
小説です。
短編小説集です。
それぞれのつつぎ読みたい。 -
6作品ある中で、ちゃんと読めたのは3つ。
そのうち面白かったのは川島誠の「カモメの歌」
母親を殺された男の子の話。淡々としているからこそ、真実を知りたくなる。
短いお話だから、それは叶わないのだけど。
川島誠は短編を何度か読んだことあるけど、長編をそのうち読んでみたいなと思う。 -
知らないロックの話も多くて分からない部分もあったが、一通りサクッと読めて良かった。
個人的には「晴れた空に、ブラスが響く」が好きだった。
関西弁で語られるのも良かったし、可愛い感じに仕上がっていたから。 -
音楽にまつわる短編集。
丁田政二郎さんだけお初。声優・俳優のかたわら作家デビューした人らしい。
ロッカーの若者たちとジーサンたちのセッションのお話。
未熟で可能性いっぱいの子供と、素敵な大人が出会う話は好きだ。
天野純希さんも風野潮さんもそれぞれらしい青春短編。
大島真寿美さんの「ピエタ」はもしかしたら後で同名単行本になった奴かな?
単行本は気になりつつまだ読んでいないので、もう一度チェック。
装幀 / 飯田 武伸
カバー写真 / 田淵 陸深
カバー・本文イラスト / 市川 市 -
「Heart Beat」に比べて音楽のジャンルが多様で良かった。小路さんのピースメーカーは前作を読んでいたのですんなり読めた。ピエタはこの長さが心地良かったが、長編も読んでみたい。
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青春音楽小説アンソロジーで、
天野純希さん、小路幸也さんなど6人の作家の短編集が収録されている。
青春ど真ん中の世代の主人公たちが、音楽とともに過ごしている様を描く。
バンドだったり、歌だったり、吹奏楽だったり。
青春ど真ん中なのに、出て来る曲は古い気がする。
ビートルズだったり、レッドツェッペリンだったり。
どっちかというと、今まさに青春している人よりも、その時代の熱気を知っている大人の方が楽しめるんじゃないかと思う。
きっと読んでいて懐かしいはず。
それなのに、言葉とか習慣とかは今風だ。
ちぐはぐ感もあると思う。
けれど、それ以上にスカッとする。
スピード感がある気がする。 -
「晴れた空に、ブラスが響く」風野湖-がキュンキュンする内容で一番面白かった。ブラバン仲間の先輩と後輩に想われる女の子の話。少女漫画のようですね。
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全て書き下ろしなためか、まことにバラエティーに富んだアンソロジー。大島真寿美の作品が目的で読みはじめたが、ロックに材をとった作品が多い中、巻末に配された「ピエタ」は異色だった。けど大島さんが日本語はいちばん綺麗と思います。音楽小説なんだけど、生き方についての物語が多いですね。音楽をやる、ということそのものが生き方の選択というか。
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青春音楽小説の短編集。6人の作家さんのお話が入っていますが、青春音楽小説って・・・青春音楽って・・・青春ってこんなだっけ?となんだかちょっとくすぐったくなる様な感覚を覚えて、自分もこんなこと思ったりした時期があったっけ?いつの間にか青春をとっくに過ぎてしまったのねぇ。なんて、すっかり遠くに来ちゃった気分になったものですわ。
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「ティーンエイジ・ライオット」と「荒れた空に、ブラスが響く」が気に入ってます
どちらも青春だ!!という感じがします -
小路幸也・天野純希・風野潮・丁田政二郎の作品はおもしろかった。これを機会にこの作家たちの作品をよんでみたいとおもった。
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大事なのは、どの楽器を演奏するかじゃない。誰と、どんな演奏をするかだ(天野純希『ティーンエイジ・ライオット』)。きのう、ヴィヴァルディ先生が亡くなったと、アンナ・マリーアが泣きながらわたしのところへ来た(大島真寿美『ピエタ』)。授業や部活で毎日のように使っている音楽室なのに、先輩がいるだけで、全然違う場所みたいに見えた(風野潮『晴れた空に、ブラスが響く』)。港の公園での母の歌を、なぜか、ぼくは、母が自分でつくったものなのだと思い込んでいた(川島誠『カモメたちの歌』)。オープンリールのテープが回り出して、お昼の校内放送のエンディングテーマ、ビートルズの“ハロー・グッドバイ”が流れ出す(小路幸也『peacemaker 1974年の赤星祭』)。ジーサン達は鬼気迫る顔つきで、ギターをかき鳴らし、叫び、ドラムをぶっ叩いた(丁田政二郎『ド派手じゃなけりゃロックじゃない!』)。(「BOOK」データベースより)
等身大のバンドやろうぜ!君たちが生き生きと描かれていて好感をもったのは天野作品。
風野さんの作品も、大好きな先輩と、先輩に良く似た後輩との間で揺れ動いちゃう女の子がかわいくて胸がキュンとしちゃいました。
丁田さんの作品は初めて読んだんですが、すごく勢いがあって面白かった!掘り出しものだったかも!
川島さんは淡々系ですね。待ち人を待つ時間は幸福なのかそうでないのか。しんみり。
小路作品は続きものみたいで、これ一つだけ切り取ってもバックボーンがわからないので面白さ半減、残念。
音楽を学ぶイタリアの慈善院出身の女性が、古い日記を見て昔を思い起こす大島作品。まるで目の前にその女の子たちが現れて、自分の半生を語りかけてくれるような作品でした。良作。 -
20100507読了
#音楽 -
<table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591112004/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41POypfR0rL._SL160_.jpg" alt="ぼくの歌が君に届きますように―青春音楽小説アンソロジー" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4591112004/yorimichikan-22" target="_blank">ぼくの歌が君に届きますように―青春音楽小説アンソロジー</a><br />(2009/09)<br />天野 純希大島 真寿美<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591112004/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>大事なのは、どの楽器を演奏するかじゃない。誰と、どんな演奏をするかだ(天野純希『ティーンエイジ・ライオット』)。きのう、ヴィヴァルディ先生が亡くなったと、アンナ・マリーアが泣きながらわたしのところへ来た(大島真寿美『ピエタ』)。授業や部活で毎日のように使っている音楽室なのに、先輩がいるだけで、全然違う場所みたいに見えた(風野潮『晴れた空に、ブラスが響く』)。港の公園での母の歌を、なぜか、ぼくは、母が自分でつくったものなのだと思い込んでいた(川島誠『カモメたちの歌』)。オープンリールのテープが回り出して、お昼の校内放送のエンディングテーマ、ビートルズの“ハロー・グッドバイ”が流れ出す(小路幸也『peacemaker 1974年の赤星祭』)。ジーサン達は鬼気迫る顔つきで、ギターをかき鳴らし、叫び、ドラムをぶっ叩いた(丁田政二郎『ド派手じゃなけりゃロックじゃない!』)。 </strong></p></blockquote>
音楽をキーワードにした、青春物語。ジャンルは違っても、心をこめて奏でる音楽には人に何かを伝える力がある。多勢に、仲間たちに、そしてたったひとりに。痛快なものあり、もの悲しく切ないものあり、テイストもさまざまだが、気持ちのいい一冊だった。 -
音楽小説アンソロジー。
天野純希「ティーンエイジ・ライオット」のロックで爽快な感じが好感触。
風野潮「晴れた空に、ブラスが響く」は唯一の恋愛要素たっぷりな話で、読んでいてニヤニヤ。関西弁万歳。 -
音楽をモチーフにした6作品。
そのうちの3作品が『ロック』で、はじけた感じが、どれも楽しかった。
風野氏の『ブラス』は、恋のお話で、初々しかったねぇ。