(P[あ]2-1)光車よ、まわれ! (ポプラ文庫ピュアフル)

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著者 : 天沢退二郎
  • ポプラ社 (2010年3月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591114223

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  • 1973年に単行本初版、2004年に”復刊.com”を介して単行本として復刊、そして文庫本として更に手を加えたもの。
    本書に登場する中心人物3人をイラスト化した表紙になったのは、この最後の文庫本のみか。
    ”扉買い”という行為があるそうだが、正直を言うとそれ位にインパクトが有り魅力的な表紙だ。
    内容は、想像をはるかに超えて(嬉しいことに!)恐ろしく面白いものだった。
    古い原稿の為か、表現は今時に類を見ない(気がする)、おどろおどろしいと言うか、直感的に「ああ!、わかる!」って感じがする。 小学生位の頃に感じたもの、言葉で表現する語彙を持たなかったころのイメージが、胸の奥底から湧き上がるような感じ。
    全編に渡って緊張感が続く。暗く重く、ねっとり湿った感じに包まれ続けるので、早く先を知りたい、早くここから抜け出したいと思いながら(でも面白いので読み終わりたくないという矛盾を抱えながら)一気に読み進んでしまう。
    単純なハッピーエンドではない、とにかく力の強い作品だ。
    復刊されたのも納得の作品。
    有り難いことです。

  • あまりにも好きな作品を久しぶりに読むときはドキドキする。今読んでも、私、この作品を好きでいられるだろうか。なんかつまんない、とか思ったりしないだろうかって。
    大丈夫だった。相変わらず私に勇気をくれる、素晴らしい作品でした。

  • なんだこの表紙は、と思いつつも、ちくま版は親戚にねだられて譲ってしまったので買いなおす。あの表紙もゾクゾク感を煽ったものだったが、こちらは児童書というのをメインに打ち出してきていて、そこが残念。初めて読んだのは小学校2年か3年、もちろん文庫版。怖くて怖くて、その上やるせなくて(だって死んじゃうし)、なのに何度も繰り返し読んでしまったものだった。表紙はアレだが中身は変わらず、大人になってからも怖い怖い。色々説明不足なんだろうけれど、だって幻想文学だもの。説明する必要もないでしょ。クラムボンが何かなんていちいち説明しないでしょ。

  • 小学生太鼓判…ですが高学年でどぞ。
    (とはいえ…うちの長男は、正直怖がっていた。いや、3・4年で読むとトラウマ発生必至。もう、水たまりを飛び越せない!)

    スカイエマの装丁だもんだから、買いなおしちゃったよ~!!

    夜の図書館、引き出し階段、地霊!地霊!地霊!
    空が暗い雨の日が、こんなに不安だなんて!

  • 物語そのものというより、文章から湧き上がる眩いイメージに圧倒された。雨と霧に覆われた重苦しい街角の描写も印象に残った。

  • 少年少女が敵と戦う冒険譚であるのだけど、最後まで流れる不穏な雰囲気や解き明かされない謎やキーワードに、読み終わっても心の奥にざらりとした余韻を感じさせられました。敵の描写や裏側の世界などもぞわぞわして、好みかは別として揺さぶられる本だと思いました。

  • 優れた作品とは何かということを考えざるを得ない、というのが第一の読後感である。なぜなら、ある意味で既視感のある設定(子供たちの冒険、善悪のわかりやすい配置)であるにもかかわらず、読後に残るこのかき乱された不安定な心持ちはどこからくるのか、を問わずにいられないからである。
    最初の場面から、読み手はこの作品の導き手である一郎の不安にどんどん巻き込まれていく。冒険のリーダーである龍子は多くを語らず、物語はイメージが先行しそうになりながら、辛うじて想像が追いつく程度に現実味を残しつつ展開していく。作者自身が善悪二元論に終わらない、と表現している通り、善と悪はせめぎあい打ち消しあって一応の終息をみるのだか、大団円とはならない。器に収まりきらない、溢れるイメージの豊穣さが、この作品を魅力あるものとしており、読者は今読んできた物語より更に大きな系の存在を漠然と意識することになる。
    優れた作品とは、いま読んだもので終わらない、足りない何かを感知させてくれるもの、と言えるのだろうか。
    という訳で、読み終わったばかりなのに、私はもう一度読み返したい気持ちになっているのである。

  • 小学生の教室での日常に何の前ぶれもなく始まる出来事が、物語の不穏さを醸し出していて、読み手に緊張感を抱かせてます。児童書だから小学生達が主人公のあどけない冒険譚かと読んでいたら意外にも死が身近に起こって驚きました。ただ、ゴメン、言いたい事が何なのか、大事なことは何なのか良く分かりませんでした><。

  • 穂村弘が週刊文春で紹介していた。
    なかなか読みごたえがあり、いくつかは謎のまま残る。
    余韻を楽しむことができる良品。
    ドミノ茶、黒子、泥人形、マロアカジ。
    印象に残る数々の小道具や言葉。

    多感な時期に読むといいかもしれない。
    日本の誇る名作の一つに違いない。

  • 異世界からの侵略を察知した子供たちは
    廃工場をアジトにさだめ
    ふたつの世界を切り離すためのアイテム、「光車」の探索をはじめる
    1973年に発表された作品、ということは
    「あさま山荘事件」や「山岳ベース事件」とほぼ平行して
    創作されたものだろう
    そこに同時代性を見ることは可能かもしれない
    地図をたよりに宝を探して世界を救おうとする少年たちの姿は
    思想をたよりに先鋭化することで社会を変えられると信じた
    革命家たちの原風景ではなかったか
    仲のよかった友達たちと、やがて競争させられなくてはならない
    その憤りが、大人として成熟しようとする意志と混じりあい
    子供たちを、正体不明な「悪」との戦いに奔走させる
    近代的に統率された組織と
    土俗崇拝的な集団が手を組んで社会を支配しようとする悪の構図は
    まるでゲルショッカーのようだ

  • 2014年司書大賞ノミネート作品。
    不思議な作品。なんで水の悪魔が出てくるのかとか、表の世界と裏の世界が入れ替わるのかとか、分からないのがすごく怖い。

  • ものすごく頭が疲れた。持っている想像力をフル稼働しても、猛スピードで進行する奇想天外な物語に追いつけない感じ。

    自分なりに思い描くイメージは貧弱すぎるので、是非アニメ化してほしいと思った。

    昭和の小学生は一日中元気溌剌。龍子とルミが超しっかり者なので、男子たちの活躍が霞んでしまったみたい。

    「ドミノ茶」が気になる! ドクダミ茶みたいなものかなぁ?

    雨が降って水たまりができるたびに、この作品を思い出しそう。

  •  予定調和…というか、「こうこうこうだからこうなの! 何故かって理由は考えない! それに付いて来られる人だけ付いて来て!」みたいな内容。今イチ、何故光車なのか、とか、出てくる敵が何なのか、とか、操られる人と操られない人の差は何なのか…とか、疑問点が多すぎる。。。でもスピード感は結構すき。だけど、やっぱり消化不良な部分が多すぎるかな。

  • 私は、通常は読んだ本に対して、人それぞれの受け止め方もあるのだからと思い、部分的にはともかく全的な否定はしないことにしてきた。しかし、この本に関してはどうしても受け入れがたいものがある。それは、この物語が子どもの命をあまりにもないがしろにすることだ。弘子と弓子の双子の姉妹(共に主人公たちと同じ小学6年生)の2人ともが、いともあっけなく殺され、しかも、そのことを物語の主人公が、自分たちに対する「脅し」としか認識していないのだ。筆者は、詩人として、また宮沢賢治の研究者としては、大きな業績を残しているのだが。

  • 面白いんだけど、情報の後付けが激しいような気もする。
    舞台背景がわかりにくかった。結局緑の制服の方々はなんなのだろうか。

    だけど光車の絵を夜間閲覧室で見る場面とか、地霊文字を読める少女の出現とか、偶にわくわくするシーンもある。

  • ブロガーのちきりんさんが「コレを読まずに大人になるな」とブログに書いていたのですっかり大人だけど読んでみた。
    そしたら小学生の頃読んで水溜りが怖くなったトラウマの元の本だった。
    当時、子供ながら「児童書で子供が殺されるのはアカンでしょ!」と驚いたのを記憶している。

  • 状況描写や表現に些細な違和感を覚えてしまうことがあり、
    話の流れに没頭しきれなかった。

    子供のころに読んでいれば、今より楽しく読めたはず。
    残念・・・。

  • 失礼ながら文章表現が若干下手に感じられた。
    だが世界観は独特で楽しめた。
    この風景を原体験にもつ子どもは今現在いるのだろうか。
    「電脳コイル」は別としても、そのままアニメ化しても充分耐えられる芯の太さを持っている作品だと思う。
    (もちろん地図なんかのおもしろさは無くなるが)


    (メモ)電脳コイルの元ネタかつ三浦しをんが影響を受けた本。解説も三浦しをん。宮沢賢治→天沢退二郎→三浦しをんの流れ。

  • 内容はまったく忘れていたが、25年ぶりの再読。
    幻想的なイメージについて行けなかった。
    年をとったせいか。

  • 邪悪な敵たちとの攻防にハラハラドキドキ。ケータイのない時代の物語だけど,ほとんど古さは気にならない。むしろレトロでよい。キャラや地霊文字などの設定も魅力的。

    ちょっと文字数は多めで,馴れない子は引くかも。

  • 天沢退二郎を読まずに大人になったことをこんなに後悔するなんて思わなかったし、大人になってからこれが読める大人であることをこんなに感謝するなんて思わなかった。

    日本の、わたしたちが育ってきた世界のほんの体半分ほどずれた向こう側で起こる少しじめっとして背筋がひやりとする素晴らしく上質なファンタジー。誰だって子供にもどってタンスの配置に心躍らせて地霊文字を探すだろうし工場の基地を探してしまうし少し変な味のお茶を飲んだら「おや」と思うに違いない。入り口はどこにでもあってきっといつだって龍子が(あんまりにこりとはせずにあのかたちの良い眉を少しひそめて)迎えてくれるような気がするもの。

    ラストが圧巻で、すごくよかった。別れのないファンタジーなんて信じないし、痛みのともなわない成長なんて信じない。世界はぐるりとめぐっているし影は光すべからくしておなじものである。スカイエマさんの絵もだいすきなので幸せだったのだけど、公開当初の装丁も見てみたいなあ。あの町の地図がすごく心に残っていて時々思い出してひとりで さかさまの世界に落ちないか ひやひやとしている。

    天沢作品制覇にかかりたい。

  • ちきりんブログか何かで見たので買ったけど、そこまででもなかったなあ。敵味方の戦う理由が弱くて、イマイチ乗り切れなかった。子供時代はこれが楽しく読めたのかな。

  • どうしても児童小説。今の自分には物足りない。
    子供のときに読んでいれば印象は180度違うと思うが

  • ちらほらと賢治を思わせる所があった。

    さかさまの世界から、私も逃げるのだ!
    光車よ、まわれ!

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