(P[き]1-2)マイナークラブハウスへようこそ! (ポプラ文庫ピュアフル き 1-2 minor club house 1)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591114285

感想・レビュー・書評

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  • 木地雅映子のマイナークラブハウスへようこそを読みました。学業優秀、スポーツ万能の有名私立大学の附属高校の、弱小文化部に所属する変人たちの物語でした。演劇部で着ぐるみが大好きでいつも変な行動を繰り返す畠山ぴりか、服飾が得意で、性格が変わっているので女の子の友達ができないタイプの手芸部の福岡滝、のような登場人物たちがドタバタ喜劇を繰り広げます。基本はコメディなのですが、登場人物はそれぞれ深刻な家庭事情や悩み事を持っていることがわかってきて、物語に深みが出てきます。登場人物それぞれを主人公にした連作短編集という形で構成されていて、それぞれの章の名前が「福岡滝、珍妙なる友を得る縁」というふうに登場人物の名前と?の縁というふうにつけられているのもいい感じです。続編が出ているので、あわせて読んでみる予定です。

  • 何らかの理由でマジョリティに紛れ込めなかったけど、それぞれがそれぞれに精一杯楽しんでて、根底に流れる非常に重たい内容もそれほど苦にならない。マジョリティ内では問題視されてしまうのかもしれないけど、この子達が続巻で成長していくと思うと、楽しみ。ただの「住めば都」風にならないことを祈る。

  • 初めての木地作品。羨ましいマイノリティの尖った世界。

  • わりとライトな青春系ジュブナイルと思って読み始めたんだがそこは氷の海のガレオンの木地雅映子だけに予想以上にヘヴィな読み応えだったです、でもまだがしかしそれがいいみたいな(時折垣間見せる切実さがもうね…)。

    つーわけで掴みはほぼ完璧、ただお話的にはプロローグというかあからさまな続編仕様になってるだけにもっそい続きが気になるのだった

  • マイナー集団の学園モノというのは、非常に惹かれる。
    かなり、好きな雰囲気。

    ハチクロもですが、どうしてこういうときのヒロインは小柄メルヘン女子なんだろ…

  • ちょっとアウトローな楽しい学園小説。
    それぞれが抱えている個性(問題?)のおかげでマイナーに分類される彼ら。
    普通じゃない彼らの思考回路に不思議と共感できるところが多分にあった。

  • 「悦楽の園」と「あたたかい水の出るところ」よりもライト目ですが、ぴりかの言葉はたまに刺さるものがあります。

  • 桃李大学附属桃李学園中高の高等部の奥深くに、緑に包まれた古い洋館がある。通称マイナークラブハウス。部員5人未満の文化系クラブが集まるところ。春にはどのクラブも存続をかけて、新入生を引きずり込む。服飾の才能は並はずれているが、女の子同志の友だちができないタイプの滝や、着ぐるみ大好きでいつも突飛な行動をとるぴりかなど、ひと癖もふた癖もある登場人物たちが繰り広げるドタバタ学校生活。それぞれの事情や悩みを心に抱えつつ、今日もマイナークラブハウスへ。

  • やっぱり木地雅映子すごいわ。氷の海のガレオンから出発してここまで来る間に“母”の視点をどんどん描くようになってきてるのがまた面白い。続刊も期待。

  • 2010.03.25.

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著者プロフィール

1971年石川県生まれ。作家。
日本大学芸術学部演劇学科卒業。1993年「氷の海のガレオン」(群像新人文学賞優秀作)でデビュー。作品に『ねこの小児科医ローベルト』『悦楽の園』「マイナークラブハウス」シリーズ、『あたたかい水の出るところ』『夢界拾遺物語』『ぼくらは、まだ少し期待している』などがある。

「2023年 『ステイホーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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