(P[に]2-2)猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿 (ポプラ文庫ピュアフル)

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著者 : 仁木悦子
  • ポプラ社 (2010年3月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591116777

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(P[に]2-2)猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿 (ポプラ文庫ピュアフル)の感想・レビュー・書評

  • 昭和32年に出版された物語だという。
    驚いた。少しも古さを感じさせないストーリーとミステリーとしての面白さが詰まっていた。
    設定が昔なので、もちろん現代とは状況が違う。
    炭切りのおじさんが登場したり、テープレコーダーが珍しい機器のように登場したりする。
    巻末にある解説を読むまで意味がわからないところもあったりした。
    けれど、物語の展開には少しも影響していない。
    仁木兄妹の会話も軽妙で、陰惨な連続殺人事件でありながらどこか明るさを感じさせる。
    直木賞受賞というだけでなく、2012年版東西ミステリーベスト100にも77位でランクインしている。
    タイトルだけは知っていたのでいつかは読んでみたいと思っていた物語だった。
    そしていま、読み終えて思うのは読んでよかった!
    派手なトリックや大仰な仕掛けはないけれど、ミステリーの醍醐味が詰まった物語だった。

  • レトロな雰囲気がたまらなく良いです。
    殺人事件のおどろおどろしさやシリアスで重い雰囲気はなく、古い作品ですが現代との隔たりを悪い意味で感じることもありませんでした。
    むしろ、どこか懐かしい親近感があります。

    連続殺人事件、庭の防空壕、病院と事件自体はサスペンスフルですが、事件にちょくちょく顔を出す猫と、主人公兄妹がユーモラスで楽しく読めます。
    この仁木兄妹は仲が良さそうで本当に微笑ましいです。
    二人で事件の再現演技をしていたりと楽しそう。

    事件はまさしく「猫は知っていた」。
    散りばめられた伏線とトリックは正統派な本格ミステリーでした。

    この楽しい兄妹が活躍するシリーズ、まだまだ読みたいと思わせてくれます。

  • レトロな世界観だけど、古臭くない。60年前に出版された本とは思えない。
    軽めのミステリーが読みたいなと思って手に取ったけど
    真面目に,丁寧に,けれど楽しみながら書かれたんだろうなということが
    伝わってくる本。

  • 江戸川乱歩賞を受賞した、仁木悦子さんの代表作でありデビュー作です。
    仁木兄妹コンビシリーズ。
    物静かで洞察力のある、植物学を専攻する兄の雄太郎と音楽の才能をもつ、ちょっとお転婆な妹の悦子。
    今回彼らの巻き込まれた事件は、下宿したばかりの病院を舞台に起こります。
    病院の敷地内で次々と起こる奇怪な事件。
    倉庫に閉じ込められた老女、盗まれた指輪、謎の電話・・・そして殺人事件!
    全ての謎のパーツが仁木兄妹により解明されていきます。

    ジャンル分けするとすれば、謎解きミステリーという事になると思います。
    しばらくぶりに読み返して、私が感じたのは時代は知らない内に流れてた!という事です。
    この犯罪を現代にあてはめる事は出来ない。
    犯行動機、犯行方法、そして素人が事件にここまで深く入り込める状況・・・。
    当時は何の疑問も感じずに読めた本ですが、今のような複雑化している時代にこの犯罪はありえないと思いました。
    そういう意味で言えば、謎解きミステリーという分野は難しいと感じます。
    だけど、これも今の隣の時代、昭和だからそう思うので、この話があと数十年経てば、アガサ・クリスティーのようなミステリーとしてまた見直されるのかも知れないと思いました。
    今はこの作者の本を書店で見かけなくなった事からして、この本を読む人は今そういないだろうと思われますが、当時はわずか半年の間に13万部の売上を記録するベストセラーだったそうです。

    このお話はミステリーですが、ちっともドロドロしたところがなく、むしろ健康的だとさえ思えます。
    シンプルなストーリーで、気持ちよくよめるお話ではあります。

  • 時は昭和30年代。
    植物学専攻の兄・雄太郎と音大生の妹・悦子が引っ越した下宿先の医院で起こる連続殺人事件。
    現場に出没するかわいい黒猫は、何を見た?
    第3回江戸川乱歩賞受賞作品。

    先日、仁木兄弟シリーズを読み、気に入った仁木悦子さんのデビュー作。
    凄いです。これがデビュー作というのも驚きですが、今読んでも全く古臭さを感じませんでした。
    もちろんわからない言葉もありますが。
    ドライヴ・クラブ?って今で言うレンタカー屋だったり。
    炭を配達してもらって、適当なサイズに切り分ける炭切り?というのをしてもらったり。
    でもそういう昭和の日常を感じるのも面白かったです。

    とにかく筆致が爽やかで品があるというか。とても軽やか。
    思わず「日常の謎」系と勘違いしてしまいそうです。
    ですが事件はしっかり本格。
    医院だけに入院患者が出入りして、登場人物を把握するのに少々手間取りましたが、全ての謎は解き明かされます。
    皮肉な事件の流れややりきれない、けれども納得のいくラストを含め、とても好みでした。

    これはやっぱり童話のほうも読んでみなくっちゃね。

  • 仁木兄妹シリーズ第1作 ★2.5

  • 再読。思い出した部分もあったけど、すっかり忘れていた。テープレコーダーがまだ珍しい時代だったんだなあ、時代の流れを感じる。

  • 江戸川乱歩賞の実質的な初受賞作。

    なんか、懐かしい感じがする。赤川次郎の三毛猫ホームズを思い出す作品。

    ポップな文体が良い。

  • 初悦子。何とも現代的な推理小説だなぁ、と。全然古臭さを感じさせず、楽しめました^^ モリミーみたいなユーモラスな作品。

  • もうこのシリーズは何度も読み返した。なんでポプラ社から再版されたのかは分からないけど、また読みたくなって図書館へ。
    時代が違っても、作品の面白さは変わらない。伏線の回収の仕方は見事としか言いようがない。何気ない日常がすべて事件のキーとなり、つながっていく。大好きなシリーズであることに何年たっても違いはなかった。ほかのも読みたい。

    筆者のペンネームと主人公の名前が一緒だったことは、若い時は不思議に思っていた。でも今となっては、脊椎カリエスを患い自由に動き回れなかった筆者の夢だったのかなとも思う。

  • 典型的なミステリーで、いわゆる斬新な内容は殆どなし。でもキャラ作りの妙と、サラッとした文体で、あまり古臭さも感じずに読み通せました。

  • タイトルと出版社から日常系だと思っていたら人が死ぬ死ぬ。あんまりグロテスクなものはなかったし、丁寧に伏線を拾うから読みやすく入りやすいミステリだった。
    古いから言葉や感覚に多少戸惑うけれど、つっかかってしまうほどではないし読んでよかった。こういう解決もありだなあ。

  •  実質的な第一回「江戸川乱歩賞」受賞作。
    時代背景は昭和40年代と思われるが、ギリギリ現代でも注釈無しでわかりそうな雰囲気。
    と言うか…登場人物の薄情さは現代にも通ずるものがある。

     この頃は人の心があったかかったなんて言うが、どの時代でも薄情な人間は薄情だ。
    いや、むしろ時代時代で人の心が冷たいとか暖かいなんて事があるなどと思う事が幻想なのだろう。
     特に薄情さが際立っていた人物はせっせと自分のために尽力してくれた祖母が殺されたのに悲しむでもなく自分の事ばかり考え、あまつさえ他の家族が冷たいなどと言う身勝手さで本当に腹が立った。
    架空の人物だとわかっていても、である。
    もうそこの所が今でも引っかかっているほど読後感はあまりよくなかった。

     奇妙な人間関係に要所要所で暗躍する「猫」などミステリーとしてはとてもよくできていたと思うのだが、殺人犯が出てくる話に「道徳」なんか持ち出すのが野暮というものなのかなあ。

  • なんか懐かしい。無理を感じるところもあるけど、細かいところが上手かった。

  • ポップで屈託のない文体が心地よく、50年前とは思えないみずみずしさを今も保っている佳品。ただ、最後の解決は少し物足りない。

  • トリックは多少無理があるようにも思えますが、 ロジック自体はしっかりしています。推理小説の醍醐味を十分堪能できる作品だと思います。雰囲気がとても良いです。

  • 1956年に書いた小説だそうです。
    57年も前の推理小説なのに古さを感じないのはなぜなんだろう。
    とは言っても、現代とは大きく違うところもあって結構それが面白かったりしました。

    テレビがなくてラジオだったり、洗い張りの場面が出てきたり、炭屋がいたり、ちょっとした連絡にも手紙を使ったり、などが面白く感じました。

    仁木悦子って聞いたことはあったけど小説を読んだのは始めて。
    これが代表作なのかな?
    この頃の昭和を知るためにならもう何冊か読んでもいいかな。
    この頃の昭和が懐かしいので。。。

  • 超有名作だが、長らく未読だった。
    新装版が出て、手にとる機会となった。
    猫とミステリーは良く似合う。

  • おしゃれな表紙で古典風ミステリかと思ったが,本当に古かった。(初出は1957年!)
    東川某とかの元祖のような軽快さだが,後味は悪い。

  • 昭和の古き良き本格探偵小説です。殺人事件を扱っているものの、悲惨さを感じさせないので、乱歩が日本のクリスティと評したのも頷けます。探偵たちが、思考錯誤しながら、論理的に犯人を追いつめていきます。第3回江戸川乱歩賞受賞作品。

  • 30年近く前に読んで以来の仁木悦子作品。
    未読だった代表作にやっと手を出してみた。

    洞察力の優れた学者肌の兄に好奇心と行動が先に立つ妹、何やらホームズとワトソンの名コンビを思わせるような仁木兄妹の活躍は確かにユーモア・ミステリ的ではある。しかし起っている事件はそれなりに陰惨ではある(何より連続殺人だし)し、次第に明らかになっていく人間模様も複雑で、救われない部分もかなり残る。何より犯人の動機というのがあまりに保身的というか。表紙イラストや内容紹介で想像するよりもかなりダークではある。
    真犯人からの手紙という形式での独白で物語は幕を閉じるが、重いというか、何とももやもやした読後感が残る。

    ポプラ文庫版の表紙は人気のイラストレーター中村佑介氏によるもので、ネット上の書評を見ると表紙買いして初めて仁木作品に触れたという声も多い。
    新しく若い読者層にアピールするという点では至極真っ当な方法なのだろうけれども、自分としては講談社文庫版の、野田龍二氏による無機質な不気味さ漂う絵の方が、この作家の実際の作風をよく表しているように感じるのだが。

    詳しくはこちらに。
    http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2012-08-26

  • 昔お気に入りだったシリーズが復刻されたと知り購入。
    兄妹のキャラクターや物語の筋立てなど子供でも楽しめそう。
    謎解き部分も楽しいが、昭和20~30年代のあれこれを知る事ができるのは
    面白いかも。
    今の子供たちには解説があっても判らない事だらけなんだろうなぁ。

  • 半世紀以上前に書かれているのに、読みやすいし面白い。
    わからない言葉も少し出てくるけど、後の方に説明があるし。

    あとがきにも書いてあるけど、話だけをみると不気味で暗い感じの話なのに、ユーモアある文章のおかげでそんな感じがしない。
    “日本のアガサ・クリスティー”って呼ばれてるのも納得。

  • なんというレトロな風景だろう。懐かしくて嬉しくなりました。私はこの本の舞台よりもうちょっと後の世代だけど、かつて大きな古い家の1部屋と台所を間借りしていたことがあって、テープレコーダーがそれほど一般的じゃなかった時代を知っている。

    推理小説としては古典的な、頭がよくて一般人だけど元警部の知り合いの力を借りて事件を推理して、最後に種明かしをしていくという方式だけど、昭和の時代の思い出を楽しませてもらった。

  • ノスタルジックなミステリ。
    この人の本がもっと読んでみたいのだけれど、古本屋さんでもあまりみかけないジレンマ。
    こうやって新装でいろいろだして欲しいものです。

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