トーキョー・クロスロード (ポプラ文庫ピュアフル は 2-1)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 731
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591117859

感想・レビュー・書評

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  • 切な甘酸っぱい感じでよかったー!
    やっぱり、坪田譲治文学賞の作品好きだわー♪

  • 別人に変装して、ダーツにあたった山の手線の駅で降りてみる。これが休日の栞の密かな趣味。そこで出会ったかつての同級生、耕也となぜか縁がきれなくて……。素直になれない二人をジャズ喫茶のバンドマン、一児の母、辛口の秀才、甘えん坊の美少女(すべて高校生!)が支える。

  • 綺麗な表現に淡い気持ち、読みやすくて、そしてなんとも言えない私の中の感情が絶妙な言葉で表現されていてとても共感した。久しぶりにこんな素敵な本に出会った。

  • 「私はそこはかとなく悲しい」という冒頭の一文に、一気に物語の中へと引きこまれました。主人公の森下栞が感じる淡い喪失感という「そこはかとない悲しさ」は、誰もが奥底にもっているものだと思います。その感情を栞がどのように埋めていくのか。一人旅に逃げていた栞は初恋にどのように向かいあうのか。鮮やかに色づく景色に映る、栞の心情が印象的な一作です。

  • 一気に読んでしまいました。
    そして泣いてしまった。
    私もふらふら探検してみよっかな。

    再読しました。
    若いっていいなぁーと思いました。
    そしてなんかこのクラスが羨ましい!
    人のことを思い、動くモリさんが自分に向き合えて、良かったなと。

  • アニメーション映画『秒速5センチメートル』監督:新海誠氏のおすすめ本。
    新海氏が勧める本書は「せつなくもまっすぐな」小説。
    高校生になった森下栞は中学の時に同じクラスだった月島耕也に遭遇する。
    そこから色々とあるわけですが、久々に恋愛小説で良いと思った作品。

  • 読んだままに…
    何気ない日々の中にある。
    最後がたまらなく好き!
    あの描写?映像は、今でも記憶に残ってる

    大好きな作品。

  • ――

     丁度山手線目白駅で読了したのは、偶然。



     初見の作家さん読んでみよう週間です。というわけでこちら。そういう意味で新鮮、というのもあったけれど、読み進めていくうちによりあざやかな、爽やかな印象になっていったのは、誰もが持つ青春の色をそっと呼び起こしてくれるからなのかしら。
     単なる青春ド真ん中、とは違う色。

     序盤、どちらかと云うとマイナスイメージに描かれる所謂普通の同級生たちが、それぞれ成長して最後に主人公の背中を押してくれる。それぞれがそれぞれの場所で、という自立と、自立しながら互いを尊重する矜持と。そのあたり、この作品のテーマを体現してるのは俊一さんなのかもしれない。
     そういう転換が出来るのも、それぞれのキャラクタがしっかりと編まれているからなんだろうな。高校生らしい、あの根拠の無い自分らしさ、というか。
     簡単に愚かしいと断じるのもそれはそれで良いし、そういうちぐはぐさ、不安定さを特権と見るのもいいし、未だに抱えてる爆弾に火が点いてもいいし、それはもう、青春なんだからお好きにどうぞ、である。


     しっかし月島くんのバックストーリィとか全然書かれなかったけど、これ世の女子たちはまぁこういうの居るよね、って感じで済むの? ならいいんですけど。小説の中でなら許されるのか? あーはん。
     あまあまなところも含めて、とてもよく纏まっていて良かったです。
     ☆3.7

  • 青春を感じます。

    友達に頼られるタイプの人はなかなか自分が出せず、この主人公のように悩んでる人、多いんだろうなと想います。
    若いときは特に。

    読む前は地味な内容かなと想っていたけどだんだん引き寄せられます。
    登場人物もそれぞれキャラクターがあって、好感を持てます。

    ドラマとかになっても面白いかも。

  • 力のある物語ではなく、するするっと身のうちに入り込むような小説です。
    力強さはないのに、脳内に情景が絶えず流れてきます。
    全編とおして知らない街を歩く心細さとかすかな高揚に満ちていました。
    淡々と日々を過ごす栞と、つかみどころのない元同級生・耕也。
    客観的にみると耕也がけっこう悪い男です。これ社会人とかだったらただゲスいと思うのですが、高校生だから淡い切なさになっています。
    耕也が本能として惹かれる相手は亜子なんでしょうけど、理性として惹かれる相手は栞なんだと思います。
    今作は栞と耕也のその理性のやりとりが心地よく、東京の街と相まって独特な雰囲気となっていました。
    いくらでもすれ違い、一生道が交わらないでも日々を過ごせる大都会東京の中で、2人の道が遠ざかったり近づいて行ったりする様がもどかしく切なく、最後は淡い感動がありました。

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著者プロフィール

熊本県に生まれ、東京に育つ。『フュージョン』でJBBY賞、『トーキョー・クロスロード』で坪田譲治文学賞を受賞。主な作品に『トーキョー・クロスロード』(第25回坪田穣治文学賞受賞)、『この川のむこうに君がいる』『with you』(ともに青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出)、『石を抱くエイリアン』『南河国物語』『Mガールズ』ほか、「レガッタ! 」シリーズ、「ことづて屋」シリーズなどがある。

「2023年 『金曜日のあたしたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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