(003)畳 (百年文庫)

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  • ポプラ社 (2010年10月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118856

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(003)畳 (百年文庫)の感想・レビュー・書評

  • 『馬乃文章』は妻の芯の強さよりも夫の駄目さに目がいってしまって好きになれませんでした。
    『ある結婚式』は最後の指輪の場面が全てをひっくり返していい話だと思いました。
    『軍国歌謡集』はそれぞれが滑稽なほどに自分の考えに固執しているけれど大チャンが戦争で何を見て何を心に受けてしまったのかと思うとなんとも遣る瀬無い気持ちになります。
    『軍国歌謡集』が一番心に残りました。

  • 筒井康隆が山川方夫の軍国歌謡集を褒めたいたので

  • 軍国歌謡集が印象的

  • 山川方夫の軍国歌謡集が圧巻の面白さ。自分も下北に住んでいたので、タイムスリップしたような、何か、奇妙な気持ちのデジャヴがあった。

  • 読んでる途中で、「ん?タイトル畳だったけど、出てきてなくね?」と思ったけど、読了するとしっくりくるような。日本語っていいね。
    山川方夫、中学の教科書で読んだ「夏の葬列」を思い出しながら読んだけど、あれと同じく後味の悪さ・・・生きていくことと、人を傷つけることの不可分みたいなものを感じた。

  • ≪県立図書館≫

    畳、というテーマは忘れがちなまま読み進めたのだけれど
    3作、読み終わって、畳を想うと、なんとなくしっくりくる。

    「馬乃文章」
    お味ちょでぐちぐち、が、最高にかわいい。
    なよっとして、頼りないダメな男と
    からっとして、しっかりした女房。
    読んでいて、小気味よかった。

    「ある結婚式」
    私も、「式」というものがあまり好きではなく、
    比較的小ばかにして眺める癖があるのだけれど
    人生の節目で身を引き締める気持は、大切な経験なのだ、と思う。
    ささやかな、この結婚式は、とても素敵だ。
    と、思った。

    「軍国歌謡集」
    愛とは、実に滑稽なものなのだなぁ。
    大チャンの愛。
    晴子の、恍惚とした瞬間の愛。
    どちらも、非常に独りよがりだ。
    多かれ少なかれ、皆、幻想の中に生きているのだろう。
    昌二の冷めた感覚と、愛への憧憬が、おもしろかった。
    昌二は結婚するという。
    それは、彼の、愛への執着だろう。
    でも、最後の一文で、彼の今後の結婚生活がちらりと窺えたような気がする・・・
    あたたかい家庭を得て、感情の回路が取り替わることを、祈るよ。

  • 初めて読む方々。わりとすっと読めた。

  • 『馬乃文章』林芙美子
    健全な強い心と体の妻。頼もしい。

    『ある結婚式』獅子文六
    さっぱり簡潔と思いきや、そこはやはり特別になった瞬間を捉えた話。

    『軍国歌謡集』山川方夫
    大ちゃんのうわの空に生きるしかないというのが、印象に残る。
    これ読後数日経ってから良さがわかったかも。もう一回読んでもいいな。

  • 林芙美子『馬乃文章』
    獅子文六『ある結婚式』
    山川方夫『軍国歌謡集』

  • 百年文庫12冊目は「畳」

    収録は
    林芙美子「馬乃文章」
    獅子文六「ある結婚式」
    山川方夫「軍国歌謡集」

    名前は聞いたことあるな、という作家たちばかり。いずれも初読。

    特に山川方夫の短編(といっても100ページぐらいあるが)がとりわけよかった。どうなるのかなという物語の面白さと、ひねくれた主人公の心が波立つ様がいい。全体がすっきりしているのもいい。女の歌声と、夜の街にほのかに灯る家の灯の風景が浮かぶ。山川方夫は『夏の葬列』という作品が、集英社のナツイチラインナップにずっと入っていた印象がある。最近はどうだったろうか。今でも手に入るようだし、読んでみたいなと思った。

  • 林芙美子「馬乃文章」
    獅子文六「ある結婚式」
    山方方夫「軍国歌謡集」
    ー小さな部屋に刻まれた忘れえぬ思い出。ー

  • 林芙美子の著作に触れてみたくて手に取りました。
    林芙美子「馬乃文章」、主人公である妻子ある売れない作家の
    心の描写が鮮やか。物書きだからこそ書ける、貧乏を知っているからこそ書ける。

    獅子文六「ある結婚式」スマートな文体の随想のような小説。
    繰り出される言葉が、スマートである。

    山川方夫「軍国歌謡集」この三編の中では一番長い。
    当初は淡々としているが、中盤から引き込まれ、ラストが気になる。軍歌のメロディーが全て判っていたら楽しく読めそう。
    著者は、教科書で読んだ「夏の葬列」の著者でもあるそうだ。
    主人公の心情が難解なところが似ているか。

    埋もれてしまいそうな小説達を発掘してくれるシリーズ本である。

  • 原稿料が入ると馬肉を買う約束を忘れて友達と飲んでしまう三文文士を描いた林芙美子『馬乃文章』、結婚の媒酌人を頼まれた「私」が大磯の別宅で式を執り行う獅子文六『ある結婚式』、10歳以上も年の離れた友人の下宿先に居候する私のアパートの前の道を毎晩若い女性が歌う軍国調の歌が聞こえてき、そのうち友人が次の日に歌う歌を予想しその女性に愛を感じ始め、次の日の歌を予想する友人に本当は外れていても私は嘘を吐き、その嘘を生きている友人を嘲笑する、愛を知らないエゴイストの哀しい私の一季節を描いた山川方夫『軍国歌謡集』の3篇を収録。百年文庫はそうとう本好きで本読みの人が作品を選んでいると想う。

  • 林芙美子『馬乃文章』、獅子文六『ある結婚式』、山川方夫『軍国歌謡集』の3篇を収録。
    林芙美子さんの作品はちょっと自分には合わなかったのか、さらっと読みきってしまっただけだった。
    山川方夫さんの作品は恋の狂気と盲目と、青春のほの暗さがからみ合って中々に虚しさを感じる話だったけれどそれだけに読み応えがあった。
    幸福になることを主人公は《能力》なんてさびしいことを言っていただけに、救いがあるラストで安心した。
    一番面白かったのは獅子文六さんの、主人公の自宅で小さな結婚式を取り仕切る話。
    この結婚式の主役である若い二人が最初の内は全く結婚式に興味がなくて、家族の面目もあるから渋々式を挙げる…といった流れだったのに、式が始まってからの緊張感であるとか、これから幸せになるんだという決意を改めて宣言するところが本当に爽やか。
    主人公も口下手で式の進行や準備をするのに非常に苦心しただけに、その感動もひとしお、というのが「ざまア見ろ」という台詞に集約されているのが微笑ましいラストだった。
    愛ある毒舌っていうのはこういうことだと思う。

  • 三篇のうち、山川芳夫の「軍国歌謡集」が一番好きです。この本がなかったら、出会わなかったでしょう。ポプラ社さん、ありがとう。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/3

  • 和図書 908/H99/3
    資料ID 2010200679

  • 110417読了

    最初は軽くて明るくてよかったなあ
    真ん中は文章が好みじゃなくてなあ……
    最後のは読みごたえがあった
    気持ちが主人公寄りでなんとなく心が痛くなるのと、結局他人なんてわけわかんないし一人でいきてければいいよ、て思ってるのに愛のある人に嫉妬したくなったり
    ヒヤヒヤしながら後半読んでたのですが、ラストの虚しさとか
    気持ちがいろいろ動きながら読んでてつかれちゃったんだけど、最後はすごくよかったなあ

  • ポプラ社刊行の百年文庫シリーズの1冊。
    林芙美子の名に惹かれて選んだのだが、頼まれて形式張らない結婚式の媒酌をするという獅子文六の「ある結婚式」と、山川方夫の「軍国歌謡集」の2作がよかった。
    「軍国歌謡集」は2人の男が住むアパートの窓の下を、通る女性がいつも軍歌を歌うことから端を発した物語。読み応えがあった。

  • 林芙美子『馬乃文章』
     馬の肉は安くて美味しいものとして描かれる
    獅子文六『ある結婚式』
     自宅で結婚式を執りしきる随筆のような一品
    山川方夫『軍国歌謡集』
     窓の外を歌いながら通る姿を見ない娘に恋する。恋の思い込みと狂気の一面、哀しさも漂う

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(003)畳 (百年文庫)の作品紹介

空腹の家族が待っていても原稿料が入るとつい酒を飲んでしまう-。貧乏作家の夢と現実を明るく描いた林芙美子の『馬乃文章』。媒酌人を頼まれた「私」は自宅の日本間で小さな結婚式をとりしきる。若い人たちの決意を爽やかに描いた獅子文六の『ある結婚式』。映画のエキストラをしている友人宅での共同生活、アパート前の通りから毎晩のように若い女の歌声が聞こえてきて…。青春の夢と哀愁がただよう山川方夫の『軍国歌謡集』。小さな部屋に刻まれた忘れえぬ思い出。

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