- Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591118887
感想・レビュー・書評
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いずれも、うまく生きられない、心のままに生きられない人たちの物語。
特にプレヴォーの作品の奥行きが胸に残る。
よかった。 -
それぞれが、人間の「心」を扱った作品なのかな?
どれも人間の心、醜さだったり、美しさだったり浅ましさだったりを扱っていました。読後、ちょっぴり切なくなり、寂しくなり、けれど心は間違いなく満たされました。
芥川とプレヴォーが「恋心」を扱った作品ということもあって、ドストエフスキーの『正直な泥棒』は異彩を放っています。
いわゆる駄目男でありながら、見捨てることができずにいたとある男について語る下宿人。語られている彼と似たような境遇にある下宿人が何とも皮肉であり、なんとなく、彼の非業な未来を邪推してしまいます。
日本人らしさと言っていいのでしょうか、芥川の作品が最も心に響きました。
姉を中心に、姉妹の感情が随所に出ていました。悲しみ、虚しさ、後ろめたさ、互いを思う愛情、同じ人を思う恋心…。とても切ない恋物語です。
あまり男性の心情については語られていません。なので、食卓を囲む他愛ない会話の「人間の生活は掠奪で持っているんだね」と言う男性の何気ない言葉が何とも重たく、とても印象的でした。
姉と、思い人であった男性のすれ違うシーンに全てが集約されているような気がしました。題名の通り、秋にしっとりと読みたくなるお話です。
プレヴォーは、最初、「えっ昼ドラ…?」と思ったりもしたのですが。全くドロドロしていません。むしろ爽やかなくらいかも。女性の貞淑さ、そして一途な恋心に胸打たれます。本編に触れてしまうと読む楽しさが減ってしまうかもしれませんね。まずは、じっくりゆっくり、最後まで読むのが一番かもしれません。 -
芥川さんの作品といえば「蜘蛛の糸」「羅生門」「鼻」などが有名で、それも大好きだったんだけど、そういう系の作品しか 書かないと思ってたら!たらたらたら!!
なんと芥ちゃん「秋」っていう
切ないラブストーリー書いちゃってるんだなー
しびれたーもぅめっちゃ好きになっちゃったねこりゃ
ってなわけで、他に芥ちゃんがラブストーリー書いてないか調べて読破しようとしている次第であります