(014)本 (百年文庫)

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  • ポプラ社 (2010年10月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118962

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(014)本 (百年文庫)の感想・レビュー・書評

  • 百年文庫14 図書館で「本」がテーマで展示されていたので借りました。シンプルな本が100冊もあるシリーズでわくわくしました。(「本」は企画のため一冊のみ別展示されていた)


    島木健作「煙」…☆4 予想以上の面白さでした。私こういう系が好きなんだなぁ…と実感しました。主人公、耕吉に共感しまくってしまいました。北国、東北、北海道出身の作品って、なんか魂が合うというか…強く惹かれるものがある。やはり百姓魂なのかしら…(著者は札幌出身)感想ブログで「煙にむせぶ」と書かれている方がいた!☆すごい!深い。タイトルの意味を全然考えずに読んでいた。→反省


    ユザンヌ「シジスモンの遺産」…☆4 これも面白かった。本をめぐる狂想曲。ゴッドイーターで言うなら“エミール” アニメで例えるなら…トムとジェリーみたいだったと書けば怒られてしまいそうだけど、滑稽で読みやすかった。本に憑りつかれたコレクターと本のせいで、フィアンセにフラれた女の恨み。執念と狂気のぶつかり合い。笑ってはいけないんだろうけど…笑った。


    佐藤春夫「帰去来」…☆3 少し難しかった。「帰去来=ききょらい」 意味→【官を辞して帰郷し、自然を友とする田園生活に生きようとする決意を述べたもの。】
    著者の人生と重なるというか…そのものなんじゃないかと思ったり…。


    3人とも今まで名も知らぬ人ばかりだったので、ググりつつ読んだ。楽しかった。

  • 島木健作『煙』 は、いたたまれない。語り手の気まずい気持ちや弱さに共感。
    ユザンヌ『シジスモンの遺産』 はコミカルでおもしろかった。筋もだけど文章もすごく愉快な感じ。
    佐藤春夫『帰去来』は文体が独特で最後まで読めなかった。

  • 島木健作『煙』
    ひりひりする悲しさ。
    自分の頼りなさ、おぼつかなさが、身にしみて痛い。自分が役立たずだということを、淡々と描く筆致が○。

    ユザンヌ『シジスモンの遺産』
    笑わせていただきました。そういう意味で「傑作!」

    佐藤春夫『帰去来』
    一文がながーい文章に、飄々と漂うユーモア。
    とぼけたふりして、あっさりさよなら。


    3作異なった味わいで面白かった。
    ただ、この百年文庫はいったい誰が編集しているのだろう? 編者は誰?
    せっかく『本』というテーマで編んであるのだから、何か一言くらいこの『本』という一冊について言及があっていいのではないだろうか。

    アンソロジーは、編者の意図を読むのも読者の楽しみの一つだと思うので、非常にもったいないと思う。もったいないというか、惜しい、かな。

  • 『シジスモンの遺産』が面白かったです。
    シジスモンの遺産として残された、数々の名だたる奇書・美麗本。
    それを手に入れたい愛書家ラウール・ギュマールと、それらを亡きものにしたい相続人エレオノール・シジスモン。
    彼らのまさに狂ったような執着に背筋がぞっとするようなおかしみを感じます。

    『帰去来』は冒頭の文体で「苦手かも…」と思ったのですが、読み始めると引き込まれました。

    -------------------------------
    ◆収録作品◆
    島木 健作 『煙』
    ユザンヌ 『シジスモンの遺産』
    佐藤 春夫 『帰去来』
    -------------------------------

  • 百年文庫、初挑戦。
    ちょっとひねりのある作品のセレクト。
    シンプルな装丁に軽い紙・・・は大変結構なんですが、
    いかんせん短いお話で。通勤の往復時間は保たない^^;

    ?島木健作/煙
    古本屋の周造叔父の手伝いをしている耕吉が洋書市の買出しを任される。・・・ヴィンケルマンとかブルックハルトとかヴェルフリンとかマイケル・グレーフェとかハイゼンシュタインとかって、知らん〜

    ?オクターヴ・ユザンヌ/シジスモンの遺産
    愛書家ラウール・ギュマール氏が故ジュール・シジジスモンの蔵書を狙うけど、売立てが行われない!
    相続人エレオノール老嬢の顔も見ぬうちに求婚を決意!
    ・・・・・・・。どーよ、それ。氏も大概な人ですが、
    老嬢の意趣返しがこれまた凄まじ〜い。
    女流作家って容赦ない・・・

    ?佐藤春夫/帰去来
    同郷の文学青年に古本屋家業を薦めるが・・・
    佐藤春夫のアノ文体はこの本の体裁だと
    とても読みやすい*^^*

  • 島木健作「煙」、ユザンヌ「シジスモンの遺産」、佐藤春夫「帰去来」。3編とも古書にまつわる短編。真ん中の翻訳小説が抱腹絶倒。図書館本

  • ユザンヌ『シジスモンの遺産』が面白い。
    思えば百年文庫はこれを一番先に手に取って、たまたま開いたこの作品が面白そうだったから、読もうと思ったんだった。
    知らない作家でも面白いのがあるんだって思えるかも!って。
    蓋を開けてみれば打率ははかばかしくないのだけれども。
    佐藤春夫『帰去来』は最初くじけそうになった。
    句読点を求めて酸欠の金魚状態。
    句読点がなくていいのは、崩し字でゆったり書いてるときだけだと思う。
    活字でするなら空白をくれ!

    装画 / 安井 寿磨子
    装幀・題字 / 緒方 修一
    底本 / 『島木健作全集 第11巻』国書刊行会、『書物愛[海外篇]』晶文社、『佐藤春夫全集 第7巻』講談社。

  • 帰省ついでに、新潟市立中央図書館(ほんぽーと)にて。
    作家にこだわらず、短編をさくっと読みたかったのと、以前の勤務先の図書館に並んでいてずっと手に取ってみたいと思っていたので選択。

    『煙』はモラトリアムを終え、一庶民の実生活に入る覚悟をした大学生のお話。

    『シジスモンの遺産』は、蔵書家シジスモンの遺産をめぐる喜劇。ライバルだった男性が、何としても彼の遺産を手に入れるため、相続人の容姿がちょっと・・・なおばさんに結婚を申し込む。本に全く興味がなく、シジスモンを嫌ってさえいたおばちゃんは、本をいかに痛ませるかに腐心、実行。
    その本をめぐる戦いがおかしい。

    『帰去来』は陶淵明の帰去来辞から。句読点のない文体(だったかな?)が新鮮。

    19世紀後半から20世紀前半に書かれた小説は、不思議なおかしみがあって、読むと「いいなあ・・・」と感じます。
    日本文学は、海外から入ってきた文学理論を試行錯誤している時期。
    実験的な感じ。なかなか味があるんですよね・・・。
    しかし、やはり、すらすら読めちゃうものに手を出してしまいがち。
    だから、こういう百年文庫のような「テーマごとのアンソロジー」で「さくっと読める」は、いい感じです。

    島木健作『煙』
    ユザンヌ『シジスモンの遺産』
    佐藤春夫『帰去来』

  • 2013.3.26

    『煙』島木健作
    古本屋。中年の素人のような入札。
    さみしくて、わりと良い。

    『シジスモンの遺産』ユザンヌ
    狂った本好きっていうのは伝わってくる。話としてはやかましい。


    『帰去来』佐藤春夫
    まあまあ。

    具体的に『本』の内容の三話。

  • 本がテーマのアンソロジー。
    百年文庫は文字が大きく短編3本で読みやすい。
    いつか手に入れる日を待ち侘びて他人の蔵書を守ろうとする書痴の男が主人公の「シジスモンの遺産」が目当てで借りました。
    読んでいて、昔読んだ紀田順一郎さんの古本屋探偵に出て来るコレクター達や梶山季之氏の「せどり男爵」で死んだ旦那の蔵書を売る条件として童貞を寄越せと持ち掛ける未亡人の話を思いだした。
    エレオノールの執念も凄いよね。
    面白かった。
    島木健作の「煙」、佐藤春夫「帰去来」はあまり心に残らず。

  • 島木健作『煙』
    ユザンヌ『シジスモンの遺産』
    佐藤春夫『帰去来』

  • 如何に生きていくかという問いを抱えながら叔父の営む古本屋に身を置く耕吉。古本市の活気、高く入札した後悔。善良で平凡な市民生活の中へ入る決心し、青春と決別する島木健作『煙』、ライバルだった愛書家が死にその蔵書を手に入れたいラウール氏と昔その愛書家の許嫁だったが自分より本を選んだとして遺産相続人になり蔵書に復讐しようとするエレオノール。この2人の戦いの火蓋が切って落とされるユザンヌ『シジスモンの遺産』、青年が古本屋を営もうと弟子入りするが自分は現代の東京では生きていけないと悟る佐藤春夫『帰去来』の3篇を収録。

  • 110929読了

    最初の素朴でむなしさとふっきれ感がまじる物語のあとの真ん中の話のテンションの高さがはんぱねえ これはコミカルでさくさく読めたー
    最後のは文章ほんとながくて読んでるうちに目がすべってかなりつらかった

  • うーん、本の価値っていろいろなのね。「シジスモンの遺産」が面白かったです。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/14

  • 和図書 908/H99/14
    資料ID 2010200690

  • ◎ 佐藤春夫 「帰去来」
    息の長い文体がおもしろい。

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(014)本 (百年文庫)の作品紹介

振り手と買い手の声が飛び交う古本市で、年下の小僧たちにさえ圧倒される青年・耕吉。生活力に溢れた庶民の仕事ぶりに、ほろ苦く自らを断ずる青春(島木健作『煙』)。遺言により封印された著名コレクターの蔵書をねらう男が繰り出す、抱腹絶倒の奇策の数々(ユザンヌ『シジスモンの遺産』)。同郷の文学青年に教えを請われ、作家のなんたるかを指南するうち、思わぬ人生訓にたどりつく『帰去来』(佐藤春夫)。「愛書狂」たちの、滑稽でちょっと切ない物語。

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