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- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591119938
感想・レビュー・書評
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前作から引き続き、各登場人物のモノローグが綴られる。モノローグだから、多少粘着系の文章。確かにモノローグでしか、示せない事実ってあるよね。
源ちゃんの失恋が最大の物語。ホモに共感する気持ちはないけれど、可哀そう過ぎるな。大好きだった男が「…」だったって。著者インタビューで「…」相手に恋愛するしんどさってあるけれど、「…」には馬鹿、莫迦、バカって言葉しか思い浮かばない。打てる球を打つだけ。貪婪な草食動物。人の気持ちを見ようともしない。著者曰く「日本の男って『…』かもしれないな」。そうかもしれない。ああ、ヤダヤダ。
主体性が無いっていうのは磯村クンも同じなんだけど、本気で源ちゃんのこと心配しているんだから、悪い奴じゃないんだよね。この後が心配だけど。
グチャグチャした奴より玲奈ちゃんの独白の方が、気持ちいい。「男は顔よ。顔じゃなかったら嘘だもん。女をうっとりさせてくれる以外に、一体なんの役があるっていうの、男に?男が頭いいなんて当たり前でしょ?当たり前よね。当たり前だと思うわ。この際はっきり、当たり前ってことにしといてもらいたいと思うわ。」
残念ながら、当たり前じゃないよ。
無理にはお勧めしませんが、橋本治さんのファンでしたら是非。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ポプラ文庫万歳。思わずそういいたくなるが、我が家にあるの講談社文庫版。30年以上前の青春小説。今の人たちでも面白がるのだろうか。