その後の仁義なき桃尻娘 (ポプラ文庫 は 2-3)

著者 :
  • ポプラ社
4.50
  • (6)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 41
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119938

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 前作から引き続き、各登場人物のモノローグが綴られる。モノローグだから、多少粘着系の文章。確かにモノローグでしか、示せない事実ってあるよね。
    源ちゃんの失恋が最大の物語。ホモに共感する気持ちはないけれど、可哀そう過ぎるな。大好きだった男が「…」だったって。著者インタビューで「…」相手に恋愛するしんどさってあるけれど、「…」には馬鹿、莫迦、バカって言葉しか思い浮かばない。打てる球を打つだけ。貪婪な草食動物。人の気持ちを見ようともしない。著者曰く「日本の男って『…』かもしれないな」。そうかもしれない。ああ、ヤダヤダ。
    主体性が無いっていうのは磯村クンも同じなんだけど、本気で源ちゃんのこと心配しているんだから、悪い奴じゃないんだよね。この後が心配だけど。
    グチャグチャした奴より玲奈ちゃんの独白の方が、気持ちいい。「男は顔よ。顔じゃなかったら嘘だもん。女をうっとりさせてくれる以外に、一体なんの役があるっていうの、男に?男が頭いいなんて当たり前でしょ?当たり前よね。当たり前だと思うわ。この際はっきり、当たり前ってことにしといてもらいたいと思うわ。」
    残念ながら、当たり前じゃないよ。
    無理にはお勧めしませんが、橋本治さんのファンでしたら是非。

  • ポプラ文庫万歳。思わずそういいたくなるが、我が家にあるの講談社文庫版。30年以上前の青春小説。今の人たちでも面白がるのだろうか。

著者プロフィール

1948年東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。小説、戯曲、舞台演出、評論、古典の現代語訳ほか、ジャンルを越えて活躍。著書に『桃尻娘』(小説現代新人賞佳作)、『宗教なんかこわくない!』(新潮学芸賞)、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞)、『双調平家物語』(毎日出版文化賞)、『窯変源氏物語』、『巡礼』、『リア家の人々』、『BAcBAHその他』『あなたの苦手な彼女について』『人はなぜ「美しい」がわかるのか』『ちゃんと話すための敬語の本』他多数。

「2019年 『思いつきで世界は進む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

橋本治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×