家元探偵マスノくん 県立桜花高校★ぼっち部 (TEENS' ENTERTAINMENT)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591121115

作品紹介・あらすじ

入学後の友達作りにしくじった女子高生チナツ、第二演劇部の一人部長ユリヤ、戦士部のサトシ、ネットごしの参加者で姿の見えないスカイプさん。次期華道家元で一人ぼっち部世話人のマスノくんを囲む超個性派集団の笑いと涙の青春譚スタート。

感想・レビュー・書評

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  • 学校内の事件に立ち向かう異色のメンバー。
    小学生から大人まで楽しめるストーリー。
    「ちょっと人付き合いが苦手」と思う人がこの本を読むと、勇気付けられ、自分をかえるヒントが詰まっているではと思いました。

  • 2012/9/3

    913.6||ササ

    県立桜花高校“一人ぼっち部”部長の次期華道家元マスノくんを囲む超個性派集団の笑いと涙の青春話!
    メンバーは、新学期の友達作りに乗り遅れた女子高生チナツ、第二演劇部の一人部長ユリヤ、戦士部のサトシ、そしてネットごしの参加者で姿の見えないスカイプさん。
      なかなか他人とうまくやれない人、人間関係に悩む人に励ましと勇気を与える一冊です。

  • シンプルな文体と構成力が著者の力量を示している不思議な佳作です。その姿勢が小説としての形だけでなく、想念の単純かつリアルな実像に繋がっている。先ず、著者の目線に共感が持てます。学園世代の心を良く掴んでいる。主人公は英雄的ではありませんが、しっかりとした思想と深みのある華道の達人です。空想的な女性徒の視線と現実的な家元のバランスが融合してゆく過程が、すんなりとほのぼのと楽しめました。題材や落ちは読んでのお愉しみですのであえて書きません。この作家の他の本も読みたいと思います。

    • julianyehさん
      ほのぼのと楽しめました。
      ほのぼのと楽しめました。
      2012/01/18
  • これもー課題。

    YAとか久しく読んでないのでどきどき。
    文章がほんっと今の子向けだなーって感じでびっくりした。
    文章がっていうか、出てくる言葉か。

    この本がどれだけ長く持つかはわかんないけど、
    どうにか「今」の子に届けようとしている。という印象。
    それって案外悪いものじゃないのかも、と思った。

    たぶん話の内容が結構ちゃんとしてるからなのかなぁ。
    最初は言葉にえぇぇってなったけど、
    その内ちゃんと話に引っ張られる。
    「ほっとくか」の言葉の取り方の話が面白かった。

  • みな楽しそうに過ごしていて和みました。
    ちょっとしたブレイクに丁度良かった

  • 連続短編の、学校1年分。

    確かに、最初は肝心。
    特に女子はグループができるともう終了。
    いや、入れる所もありますけど。
    しかしこれほども協調性がないクラブは
    過ごし方さえ分かってしまえば楽かと。

    ひとつひとつの事件が短く、読みやすい半面
    謎がそのまんま、な状態も。
    一体どうするのだろうかと思っていたら
    最後に風呂敷が閉じました。
    さすがに対決するか!? と思ったのですが
    どきどきするだけで終了。
    対決しても、どうしようもないですが。

    そして最大の謎、もう『一人』のクラブ員の正体。
    言われてみれば納得ですが、まったく気がつかず。
    あれはあれで、同じような『集まり』なのでしょうか?

  • ひとりひとりが個性的な人物の部活。
    途中までは結構退屈でしたが、それなりに面白い作品でした。
    ほんわかしながら謎を解いていく姿は好きです。

  • 中学生に人気の笹生陽子、『楽園のつくりかた』も好きじゃなかったけど、まあ、読んでみるかと。
    結論。『楽園のつくりかた』の方がまし。
    個性的(といってもアニメ風というか、想像のつく範囲の変人)な登場人物は『楽園』と同じで、ミステリ仕立てか、と思いつつ読んだけど、ミステリと言うほどのものもなし。
    こういう登場人物ってあんまり本読まない人には個性的と思えるのかもしれないけど、『少年アヤちゃん』読んだせいか、こんなの普通だよ、本当に変な人というのは、心に大きな穴があいていて、塞いでも塞いでも別のところが崩れてきて決して塞ぎきれないような人なんだと思う。
    この子たちは、穴まで行かないでしょ。ほっときゃちょっと痕が残るかな、程度の傷があるだけ。
    語り手もマスノくんも友だちができないタイプとは思われないし。
    それに、由緒ある華道家元の跡継ぎなら、小学校(幼稚園から)受験して私立に行くだろ、公立はあり得ない、とか、まあいろいろあるけど。
    こういうの中学生には面白くて読みやすいのか?
    途中つまんなくて何度も意識を失った。
    著者は意識的に今の子どもにウケるように、読みやすいように書いているんだろうけど、こんなのをたくさん読むと頭が悪くなりそう、と恐ろしくなった。

  • 伏線がわかりやすい。読みやすいけどその分読み足りない感じかも。
    「家元」ととは華道のことで植物が取り扱われている。
    中高大学生におすすめ。

  • 家元ならではの推理というわけではなかった。部の設定やそれぞれの気持ちの強さが面白い。

  • 若者向け?読みやすい。ちょっとオタクっぽい文章。難しすぎないミステリーなので、考えこまずにさらっと読める。

  • 面白い!

  • 昼休みにひとり裏庭でお弁当を食べるチナツ。彼女は高校入学当初にお腹をこわして学校を休み、友だちを作りそびれてしまったのだ。そんな彼女が出会ったのが、同じように教室に居場所を作れない個性豊かな面々で構成された組織、その代表者のマスノという男子だった。
    部活というよりは、教室からの避難所、といった感じ。
    チナツの一人称で物語が展開するが、その語りが敬体なのが読者との距離感を図っている感じがする。本当は相手と親しくしたいんだけど、どう近づいていったら分からない、という彼女の性格をそのまま表しているかのような文体で、丁寧なんだけど、何となく他人行儀な印象を受けた。
    だけど、そんな彼女だからこそ、TEAM☆BOTCHの一員として受け入れられたのだろう。本当はごく普通の少女なんだけど、ちょっとしたきっかけでマジョリティの社会からはずれてしまうという危険性、きっと今の社会に生きる若者は多かれ少なかれその危うさの中で生きているのだろう。

  • 思ったよりも早く読めた。
    ぼっち部はそれぞれが独立してて面白いです。
    マスノくんの人柄なのか、どんな人でも受け止める感がすごいなぁと。
    まぁ、だからぼっち部として成立してるのかもだけど。

  • 3時間くらいで読めた(^_^)
    楽しく推理しながら考えられたし
    読みやすくてよかったです☆

  • きのう借りてきてきのう読了。少し久しぶりに笹生陽子さん。
    読み始めて、そういえば笹生さんの女の子視点ってはじめて読むかもと思う。ですます調の感覚が面白い。キャラの濃さと会話のアップテンポ感につられて読みつつ、要所要所に出てくるやる気なさ加減にくすぐられつつ、でもおはなし自体はもう少しひねりがあってもよかったなぁと思ったり。ミステリはそれほど狙ってないのかしら。おしまいの身のかわし方は、もう少し華麗に決めてほしかった!
    でも、シリーズ化されたら次巻も読んでみたいかも。

  • 面白かったです。

    よくある高校デビューしそこねた主人公がうっかり落ちた甘い罠(笑)「ぼっち部」

    探偵になりたいますの君と気がついたらなんだかんだとしっかり推理をしている主人公のやりとりが楽しい。

    そして個性的なぼっち部のみなさんもまた楽しいです。脳内勇者の御仁に、個性派女優、そして、ネットでしか現れない人物。

    バラバラの割にはなかなか気があっている感じが面白かったです。

  • ビバ!ボッチ!(だからといって、私がボッチなわけではありませんが。)
    マスノ君、良かったです。
    後半で、自分で立ち上げたブログに謎なスペースの写真を載せるって・・・相当な勇気がないと出来ないことですよね(少なくともウチには出来ません、絶対に)。
    違う本も読んでみようかな。

  • なんとなく、「マイナークラブハウス」を連想します。

  • 図書館
    借りてすらなくて書架にあったのを読んだんだけど、面白かった。
    キャラ造形はややラノベ的ね。そこまでエッジが効いてるわけではないけど。各章ごとに事件(?)を解決する短編連作で、全部通してある一つの謎を解き明かすかんじ。
    米澤穂信の小市民シリーズもこういう形式だっけ。わたしミステリーあんまり読まないんだけど、よくある形なのかな? 個人的には好きです。

  • 楽しい高校生活を心待ちにしていた倉沢チナツ。しかし、軽い気持ちでつまみ食いした入学祝いの豪華版の夕食にあたり、新学期早々欠席続き。やっと学校に顔を出せたときには、クラスのグループ分けはほぼ完了。頼みの綱の中学時代の友人キノちゃんも、新しい趣味に走り、昼休みはたったひとり校舎の片隅でお弁当を食べる始末。
    そんなある日、誰も来ないはずの校庭に、見るからに優等生キャラの男子学生が現れる。自らを非公認サークルの一人部長と名乗るマスノくんは、チナツに「よかったら、来て」とチラシをわたす。
     「これは、最初で最後の大きなチャンスかも」……ひとりぼっちの昼休みに別れを告げるため、チナツは一大決心をして、部室に向かうが……

     予期せぬ出来事で、さびしい高校生活を迎えることになったチナツは、偶然出会ったマスノくんの誘いに乗り地下にある部室に向かいますが、そこで待っていたのは、探偵部でいけばな雪宝流次期家元のマスノくんと、プロの女優を目指す第二演劇部の西園寺ユリヤ、戦士部の田尻サトシ、そしてパソコン上でのみ活動に参加しているスカイプさん。
    ううん、この個性的で濃いキャラ設定はなんだか笹生さんの『楽園のつくりかた』を思い出すのだけど、主人公の語りで進んでいく展開や、会話がまさに「イマドキ」でとにかくおかしかった。
     丁寧な文章と「拒否られる」みたいな若者ことば(?)が絶妙に混じっている文章も、「先生、『ググる』って標準語じゃなかったんですか?」と本気で聞いてくる中高生と日々接している身には、素直に受け入れられて楽しい読書でした。

  • 表紙からも内容からも、YA向け書籍だと思うけど
    これがまた楽しい。
    読んでいて、足をジタバタ動かしたくなるほど。
    探偵部分はお飾り程度の話で、ぼっち同士のやりとりが楽しい。
    キャラ立ち小説ってところかな。

    ( ・_ゝ・)<ぼっち仲間なら笑える?!

  • 入学後の友達作りに失敗したチナツ、第二演劇部の一人部長ユリア、戦士部のサトシ、ネット越しで姿の見えないスカイプさん。次期茶道家元で一人ぼっち部の世話人マスノくんを囲む、超個性派集団の涙と笑いの青春譚スタート。

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    わりと面白かった。
    笹生さんらしい読みやすいノリの、ちょっと謎解き……っていうほどじゃないけど…

    ただ、笹生さんの本で気になるのが……笹生さんの本にオタクとか腐女子とかよく出てくるけど、どれもイタいキャラなのがやだ……
    なんか……いや…同族嫌悪といわれてしまったらそれまでだが、確かにそういうオタクや腐女子もいるが、みんながみんなそうじゃないのに、なんかそんなイメージだけ読んでる理解無い人に伝わってしまいそうで怖い…

    いや、なんていうか、全然そういうのわからない人が読んだらこれわかるの?って表現多いから、その地点で振るいにかけられているのか……?
    disる、とか、ビッチとか、中二病患者とか…これ……一体誰をターゲットにしてるのかわからないwww
    おれかwwおれみたいなのターゲットにしてんのかww

    でもマスノくん可愛かったからいいか。

  • シリーズ化を予感させます。主人公はともかく、主な登場人物は個性的過ぎて、ハブられてひとり「ぼっち」なのですが、全体にホノボノした雰囲気が漂っており、現実に一人ぼっちでもこんな感じでいけたらいいのに…と思わずにはいられません。とつい大人目線で読んでしまいましたが、探偵、というほどの謎があるでもなく、脱力して読める作品です。
    唯一、スカイプさんの正体(?)には少しビックリ?登場人物たちのキャラが活かされる、さらに膨らませた続編を期待したいところですが。

  • 笹生さんの本は、結構たくさん出ているのだけれど、「まあ好き」っていうのと「受け付けられない」っていうのと、私にはあります。
    この本は前者。
    細かい謎がちりばめられていて、ミステリー要素も楽しめますし、クラスの女子のグループ化に出遅れて、お弁当を一緒に食べる相手のいない主人公の視点もおもしろいです。

  • マスノくんが探偵として活躍するのかと思いきや、実際どの事件も解決に導いているのは、地の文担当であり、ぼっち部おやつ要員の倉沢さんでは。
    マスノくんは肝心な時にいません!
    そんなこんなの、とことんゴーイング・マイ・ウェイな4人と、PC上の部員・スカイプさんたちに起きる化学反応…バラバラでも何かがかち合う、そんなあっさりした繋がりも悪くないです。

  • わたしは高校入学早々、体調を崩して欠席してしまい、
    新しい友達をつくるチャンスをのがしてしまった。

    教室で一人でお弁当を食べるのも気まずくて、
    裏庭の階段でひっそりとサンドイッチを食べていたら、
    優等生キャラの男子生徒に声をかけられた。
    彼は、非公認サークルのメンバー募集ポスターを貼る場所を下見しているとのこと。
    よかったら来ないかと手渡されたチラシには、かなりイケメンのメンバーの写真が・・・。

    部室を訪ね、そこにいたメンバーに始めは拒絶されたと思ったけれど、
    どうやらそれは変わり者の彼らの歓迎の態度だったらしい。

    それぞれのクラスでは浮いた存在のメンバーの寄せ集めサークルは、
    「チーム・ボッチ」と命名され、部長のマスノ君のリードのもと、
    身近な事件に疑問を抱き、探偵もどきの活動を始めたのだった。

    不思議な仲間たちの活躍が、楽しめました。

  • ヒロインの敬語口調が面白さを引き立てます(笑)
    個性的なんだけど、探せば身近にいそうなキャラだからこそ面白く読めました
    個人的にはスカイプさんがお気に入りww

  • タイトルにネット発祥語の“ぼっち”とつくだけあって、文章にもちょくちょくネット用語が登場する。
    オタクならばニヤリとする定番の小ネタも仕込まれているので、分かる人はニヤリとしてしまうかも。
    ただ、このネタが分からない人にとってはとっつきにくい印象を持たれてしまいそうな気もする。

    主人公を取り巻くのは、個性が強すぎて周りとうまくやっていけず“あえてぼっちを選んだ”三人。
    濃い外見や言葉使いの割に抱える悩みは実に年相応であり、事件を解決していく中で少しずつその悩みが薄れていく描写が時にコミカルに描かれていて面白かった。
    続編が出るなら読んでみたい。

  • 高校入学早々に休んでしまったため、友達を作り損ねた倉沢。
    1人で昼食をとっていたら、マスノくんに声をかけられ、ぼっち部に入ることに。
    ぼっち部=ひとりぼっち。ぼっち部のNGワードは一致団結。
    それぞれ個々で活動する人たちがなんとなく集まる部活。メンバーは華道の家元マスノくん、第二演劇部の西園寺さん、戦士部の田尻くん、正体不明ネットの中のスカイプさん、そしておやつ要員・倉沢チナツ。

    家元であるマスノくんは探偵部でもあり、学校内外の事件を探り、ぼっち部のメンバーもそれとなく参加したりするものの、団結や協力はしない…。

    設定がややこしいから入りずらいけど、こういう話に食い付く生徒は多い気がする。
    あと、高校生が主人公の話で、多くの漢字にルビがふられているのも有難い。
    漢字が読めない高校生、うちにたくさんいるんです。

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著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部人間科学専攻卒業。1995年『ジャンボジェットの飛ぶ街で』が講談社児童文学新人賞佳作となる。1996年『ぼくらのサイテーの夏』でデビュー。同作品で第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。2003年『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞を受賞。その他の著作に『世界がぼくを笑っても』『バラ色の怪物』などがある。

「2015年 『楽園のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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