幸福トラベラー (一般書)

  • 215人登録
  • 3.21評価
    • (7)
    • (26)
    • (52)
    • (15)
    • (2)
  • 50レビュー
著者 : 山本幸久
  • ポプラ社 (2013年2月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591121153

幸福トラベラー (一般書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • はるか昔、大学生だったころ。
    「最寄駅は渋谷。学校帰りは、自由が丘に可愛い雑貨を探しに行くの♪」
    なんていうキャンパスライフを送る子を、
    「いいなあ」と指をくわえて羨ましがったものでした。

    なぜって、せっかくはるばる北海道から出てきたのに、学校所在地は上野。
    学校帰りに遊びに行こうにも、周りは動物園に美術館に博物館。
    お洒落な雑貨屋さんなんか一軒もなくて、動物たちの遠吠えを聞きながら歩く上野公園。
    たまに邦楽科の子が夜に笛の練習でもしていようものなら、妖怪変化が出てきそう。
    そして辿り着く上野駅では、「え?ここ、東京だよね?」と確かめたくなるくらい
    いろんな地方のお国訛りが飛び交っていて。

    そんな「ちょっとカッコワルイ上野の記憶」すら懐かしく思い起こさせ
    レトロな建物とスタバが共存する今の上野を
    思い切りキュートに描いてくれた、この『幸福トラべラー』。
    イマドキの中学生のBoy meets Girlの舞台を、なぜよりによって上野に?と思ったけれど
    ちゃんと修学旅行という一大イベントに絡めているあたりが流石です。

    山本幸久さんの作品の中では一番好きな『幸福ロケット』の続編かしら♪
    と勝手に期待していたら、そうではなかったのですが
    あの物語の気になるその後にも、山本さんらしいサービス精神で
    さりげなく触れてくれているのがうれしい。
    『ある日、アヒルバス』のデコちゃん・クゥちゃんまで乱入して
    山本さんファンには楽しい発見がいっぱいです。

    中学二年生って、反抗期やら自意識過剰やら中二病やらで
    普段の学校生活の中では、なかなか素直になれないお年頃。
    そんな不自由さを、上野という、片足をちょっぴり過去に突っ込んだような
    いつもと違う空間で解放していく小美濃くんと行方さんが微笑ましい一冊。

    この本を読んでいたら、暑い暑い夏の日、買ったばかりのサーティワンのアイスを
    まるごとぽっとり落とした私を、笑って眺めているようで悔しくてしょうがなかった
    上野の森の西郷さんの像を、なんだか許せる気分になってしまいました。
    (完全に逆怨みですよね。。。西郷さん、ごめんなさい!)

    そして、『幸福トラベラー』を楽しく読めた方は、
    これを機会にぜひぜひ『幸福ロケット』も。
    今度は小学生のけなげで可愛らしい初恋の物語が、あなたを待っています♪

  • めっさ可愛い!
    ときめかしい!

    主人公の小美濃くんは中学二年生の新聞部部長。
    運動会の振替休日に上野のパワースポットの取材に来ていた彼は、同じく中学二年の修学旅行生の行方さんに出会う。
    そこから二人の上野デートが始まるわけだけど、それがもうとっても可愛い。

    女の子と二人で歩くだけでドキドキしてしまう小美濃くんと、気になったものがあるとそこに向かって軽やかに走り出す行方さんの噛み合ってるんだか、ずれてるんだか分からないコンビネーションににこにこしてしまう。
    そしてラストシーンの余韻がとっても素敵で二人のその後のお話も読みたくなってしまう。

    それと上野に詳しいという設定の小美濃くんが教えてくれる上野情報も面白い。
    カレーそうめんとか、本当にあるんだよね‥?フィクションなのかな?
    何十回も行ったことがあるのに知らなかった場所が結構あって、上野ってすごい!なんて感動してしまった。

    合格祈願、縁結びにお役立ちの情報満載の可愛いボーイミーツガール小説。
    狭いところから抜け出して走り回りたくなったら、こんな上野デートもいいな。

  • 新聞部部長だけど、ダメでさえない”ぼく”が
    上野で出会った、謎めいた少女。修学旅行で
    東京に来たという彼女には、何か隠している
    目的があるようで…。

  • 冴えない新聞部部長の小美濃と、謎の美少女が出会い、上野の町を巡っていく。徐々に美少女の謎が解けていき、想いが通じあう二人。登場人物が皆 個性的。ラブコメドラマ。

  •  いつもの山本幸久ワールドを、ちょっと年齢下げてみたわけね。
     年齢下げた分だけ、とてもピュアな感じになって、でもそれは嫌じゃないよ。

  • 幸福ロケットほどは感動しなかったけどいい話だった。こういう中学生にうちの子供が育ってくれたら嬉しいです。そしてこれ読んだら上野に行きたくなります。

  • 初々しい小さな恋の物語。エンディングも初々しくて素敵な終わり方^ ^
    花見時々美術館だけだから、上野公園、意外に知らない所がいっぱいで新鮮だった。ガイドブックみたいだった。散策しに行きたくなる。
    おばちゃんトリオ良かった。スパイス効いてた(笑)

  • 山本幸久さんなのでお仕事小説(タイトルからツアコンとか)だと思い込んで読み始めたら、なんと中学2年生が主人公。
    感情移入するにはいくら何でも若すぎるだろ?と思って読んでいたのですが、初々しいラブストーリー(なのか?)が却っておじさんのツボだったりします。
    『小さな恋のメロディ』とか『リトル・ロマンス』とかを観るような感じかな?

    この夏にも上野公園には行ってきたのに知らない場所だらけで、今度はこの本を片手に上野公園を歩いてみたくなりました。

  • これはいい。力説するのは気恥ずかしいが、これはいい。こういう結末とは予想もしなかったが、妻は、二人が写真屋に行ったあたりで、これは消えるなと思ったそうだ。

  • 今までの山本作品でも懐かしい面々が
    クロスオーバー的に出てくることはありました。

    ここまでがっつり出てくるといやらしいけど
    山本ファンならば間違いなく嬉しいはず。

    ただ、肝心要の内容は消化不良感が否めない。。。
    過去作品の彼らが今も元気に頑張ってるのが分かったので4点(笑)

    作品間リンク------------------------------------------
    ■笑う招き猫 :アカコとヒトミ
    ■凸凹デイズ : 凹組・九品仏・大滝
    ■幸福ロケット:香な子とコーモリとノドカ・お花茶屋.etc...
    ■渋谷に里帰り:峰崎と椎名課長・ホットパンツ
    ■ある日、アヒルバス:デコとクゥ
    ■パパは今日運動会:カキツバタ文具

全50件中 1 - 10件を表示

山本幸久の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

幸福トラベラー (一般書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

幸福トラベラー (一般書)の作品紹介

新聞部部長、だけどダメでさえない"ぼく"が、上野で出会った、謎めいた少女。修学旅行で東京に来たという彼女には、何か隠している目的があるようで…。突然はじまった秘密の旅は幸せな未来にむかうのか!?携帯番号も知らない、住んでいる場所も知らない。お互いの名前しか知らないふたりがたどる、奇跡の物語。東京の下町・上野を舞台に、ダメな中2男子が頑張る、リトルラブストーリー。

ツイートする