(056)祈 (百年文庫)

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制作 : Mikhail Artsybashev  Karel Capek  石川 達夫  森 鴎外 
  • ポプラ社 (2010年12月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591121443

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(056)祈 (百年文庫)の感想・レビュー・書評

  • 百年文庫「祈」。収録作品は久生十蘭「春雪」、カレル・チャペック「城の人々」、アルツィバーシェフ「死」。
    百年文庫は今回初めて読んだが、収録作品の多様さが気に入った。時代も人種もバラバラ、「祈り」がテーマだが、その形も様々だ。「春雪」は戦争の中での愛の話。「城の人々」は寄る辺ない立場の少女の叫び。
    アルツィバーシェフ「死」がこの中では一番好きだ。死について考えたとき、誰もが陥る袋小路に光を照らしてくれる。20世紀初頭のロシアで、死についてこういう答えが出ていたんだと思うだけで、救われたような気持ちになった。

  • 久生十蘭『春雪』
    チャペック『城の人々』
    アルツィバーシェフ『死』

  • ・九生十蘭「春雪」○
    敗戦が決定的になったころ、町工場で未完成の飛行機をただひたすら潰す仕事をしてたというのが面白い。
    兄の末っ子・柚子は青春を戦中にすごし、人生のただ苦い部分だけを舐めて死んでしまった。柚子をあずかっていた池田は結婚式の席でそう回想するが…。

    ・チャペック「白の人々」○
    へこむ話だ。田舎から城の家庭教師として招かれたオルガ、しかし子供は愚図だし親は意地悪だし、もう帰ろうと決意した矢先に父の訃報。
    まさしくホラー。

    ・アルツィバーシェフ「死」×
    森鴎外訳。これもういかにもロシア人。
    死に関するくそおもしろくもない禅問答がひたすらつづく。

  • 祈るというのは、自分なり他人のための行動で、そうすることで一番救われるのは自分。
    けれど救いの裏に絶望なんかも見せられたりして、人間は生きにくいなと本を読みながら感じる。
    春雪が儚くて美しい。

  • 和図書 908/H99/56
    資料ID 2010200732

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(056)祈 (百年文庫)の作品紹介

盟友の娘の婚礼に出席した池田は、人生の花盛りを知らずに夭折した姪・柚子を思うと無念でならない。しかし、生前の柚子には叔父に隠し通したある秘密があった(久生十蘭『春雪』)。辛く惨めなお屋敷勤めを「明日こそ!」飛び出してやろう、と夢見る住み込みの家庭教師オルガ(チャペック『城の人々』)。医学士ソロドフニコフは、突如、見習士官ゴロロボフに科学的には解決できない難問を投げかけられ、思索に耽る(アルツィバーシェフ『死』)。手の届かぬ場所へ、願いを捧げ続ける人々の物語。

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