(094)銀 (百年文庫)

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  • ポプラ社 (2011年9月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591121825

(094)銀 (百年文庫)の感想・レビュー・書評

  • 堀田善衞『鶴のいた庭』
    小山いと子『石段』
    川崎長太郎『兄の立場』

  • ・堀田善衛「鶴のいた庭」×
    飛行機の銀か。もはや記憶になし。

    ・小山いと子「石段」△
    びっこの父親とかったるい姉弟と旅行中なにかといっしょになってしまって、あーかったるという話。なんとなく不気味な雰囲気に満ちているのに、最後に美談になるのにはしらける。

    ・川崎長太郎「兄の立場」△
    いかにも私小説ったるい。実家の魚屋を継ぐのが嫌で飛び出した兄が、小説で身を立てながら、弟にも大学に通わせてあげたい、絵を描かせてあげたいと思い両親と対立するが、ぼかぁーほんとに口だけだなぁーという話。

  •  堀田善衛の小説が読みたくて、でも手頃なのがこれしかありませんでした。実家は廻船問屋だそうで、戦前の豪商の暮らしぶりが少し見れました。食客を住まわせる離れがある、って凄いですね。こういう所に山下清とかが逗留したり、宿代の代わりに書いた掛け軸が「なんでも鑑定団」で鑑定されたりするのでしょう。
     堀田の自宅が火事にならないで、この続きを読んでみたかったです。

  • 堀田善衛「鶴のいた庭」。廻船問屋として栄えた生家の曾祖父の晩年のすがたに、時代の激変のなかで落ちてゆく旧家の歴史を思う。和船が蒸気船に変わり、港を見張る遠見望楼の重要度が低くなった当時の状況が描かれている。作家の生家を描く長編小説の序章として書かれたが、資料焼失のため未完に終わったのは惜しまれる。

    小山いと子「石段」。佐渡を旅した女性が、ふたり姉弟を連れた男と行く先々で一緒になり、最初は好ましく思えなかった男とその子供たちが気にかかるようになる。作家は、読売新聞の人生案内の回答者を20年に亘ってつとめたとのこと。

    川崎長太郎「兄の立場」。関東大震災直後、小田原を離れて文筆で整形を立てつつある兄が、魚屋を継ぐ弟を不憫に思う。不景気ということもあり、志あるものすべてが自由に生きられなかった時代の、若者の将来を思う気持ちは、いまの世相に通ずる。
    自由の尊さを感じる。

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