(100)朝 (百年文庫)

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制作 : 長 璋吉 
  • ポプラ社 (2011年10月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591121887

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(100)朝 (百年文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 百年文庫、最終巻に「朝」をもってくるのがすてき。
    切なさも苦しさもあるけれど、光も差し込む3篇の物語。

    『そばの花咲く頃』の明るい予感とともに迎える夜明けのシーンにとても満たされた気持ちになりました。

    伊藤永之介作品、はじめて読みましたがとても好みでした。
    田舎の警察署に次々に舞い込む出来事がどたばたと進むどこかコミカルな展開に、貧しい暮らしの悲哀を織り交ぜるさじ加減が絶妙です。

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    ◆収録作品◆ 
    田山 花袋 『朝』
    李 孝石 『そばの花咲く頃』
    伊藤 永之介 『鶯』
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  • 3編。「そばの花咲く頃」は傑作だと思う。図書館本。32

  • 田山花袋『朝』
    李 孝石『そばの花咲く頃』
    伊藤永之介『鶯』

  • 田山花袋「朝」(1910)。北関東のいずれかから、家族そろって舟での引っ越し、何人もの便乗者。幾晩かを船上で過ごし東京へ出る。
    李考石「そばの花咲く頃」(1936)。市を巡る行商の男が人生たった一度の若い日の良き思い出を回想する。不意に一緒に巡ることになった若者の身の上話に思いを馳せる。
    伊藤永之介「鶯」(1936) 。秋田の県庁所在地から汽車で2時間というから大館あたりだろうか、その田舎街の警察署が舞台。借金のかたに自分の子供を女工に身売りさせたり年季奉公に出すような話が普通にある。売られた娘を探す老婆、鶏を盗られたと駆け込んで来る者あり、売られそうな児童を護ろうとする小学校の教導。警官たちは、闇坊主や、礼金もなく働く闇産婆の医療行為を質したり、そうこうしたうちに産気づいた女が駆け込んでくる。日本が現代につながるような生活をするようになってほんの少ししか経っていないことを気づかされる。
    どんな時代でも、子は生まれ、生活があり、悲喜こもごもの人生がある。
    三編ともに苦しいながらも一縷の望みと救いがある。

  • うーん!ちょっと物足りなかったぁ…
    伊藤永之介の「鶯」はすごく演劇的で、田舎の新喜劇・ギャグ抜きって感じがした。

  • 図書館で借りようとしたら、1が貸出中だったので、
    やむなく100から読むことにしました。

    百年文庫100のテーマは朝。
    田山花袋『朝』(1910)、
    李考石『そばの花咲く頃』(1936)、
    伊藤永之介『鶯』(1938)
    の3篇が収録されています。

    田山花袋の『朝』はそのものずばり、朝の空気を感じます。
    長男が東京で職に就いたのをきっかけに、一家は東京へ移り住むことに決めます。
    数日間かけて舟で上京するのですが、東京に着いた日の朝は、初めて見る景色に少年たちが目を輝かせている様子が分かるようで、希望が感じられ、こちらまでどんな新しい生活が待っているのだろうかといろいろな可能性を想像して楽しくなってしまいます。

    李考石『そばの花咲く頃』は朝鮮の短編。
    行商で各地を巡る男たちの話です。
    登場人物たちの名前の読みを覚えるのに苦労しましたが、後半、奇跡的なつながりが見え隠れしたところで、ものすごくどぎまぎしました。

    伊藤永之介『鶯』は、昭和初期のザ警察24時。
    ある警察署の1日を追ったようで、いろんな人間たちが訪れます。
    昔連れ去られた娘を探してほしいとおばあさんがやってきたり、常習犯、鶯を売りに来た女、産婆、陣痛の始まった妊婦、と本当に様々な人間が、罪に問われたり、警察に助けを求めたりで訪れます。
    さらには、様々な人間模様がつながったりからまったりで面白く楽しめます。

    “朝の来ない夜はない”という希望が感じられる3篇でした。

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(100)朝 (百年文庫)の作品紹介

「東京に行きさえすれば、どんな目的でも達せられる」-生活の糧を求め、故郷を離れて都会へ向かう一家。皆の希望を乗せた汽船は、夜明けの海を滑り出す(田山花袋『朝』)。塩魚や飴、生姜…行商で各地を巡る男たち。月夜の晩、思わぬ昔話から彼らの運命の糸がつながり出して…(李孝石『そばの花咲く頃』)。ある者は罪を問われて、ある者は人を探して…田舎町の警察署は朝から晩まで警官たちがてんてこ舞い(伊藤永之介『鴬』)。どんな逆境の日も、必ず夜明けが訪れる。朝靄に一寸の光をもたらす三篇。

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