KAGEROU

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  • 1161レビュー
著者 : 齋藤智裕
  • ポプラ社 (2010年12月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591122457

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KAGEROUの感想・レビュー・書評

  • 思ったより良かったし、おもしろかったです。文章の拙さや賞について色々言われているようですが 未熟だろうと何だろうと新たな分野にチャレンジする。挑戦しようとする。その精神に 心からの拍手を送りたいです。人は わかっていてもズルズルやらずに過ごしてしまう人の方が大半です。夢をもつ事は誰にでもできるけど、夢を叶えられる人はほんの一握り。やりたい事 挑戦したい事に真っ向から取り組み それを一つの形にした。それはそれでやっぱり誰にも出来る事ではないから、やっぱりスゴイ事なんだなぁとあらためて感じました。酷評も応援も糧にして2作目も頑張って欲しいな。。今後の活躍も期待しています。

  • 母が購入したので読ませてもらいました。

    命がテーマらしいですが、ちゃんちゃらおかしいです。初めて小説に評価1を付けます。こういった行為は本来は爆笑問題太田さんが言うように、人が一生懸命作ったものを足で踏みつけるような行為なので、小説などには絶対にしてはいけないと思いますが、一連の流れを抜きにしても評価2以下、ポプラ社の行為を考えれば小説の評価を付けるなら1以外はありえません。

    前半は中高生が作文の文字数を増やすために多用するレベルの比喩が多すぎて、幼稚で薄っぺらい自己中心的な登場人物(これで41歳設定はいくらなんでも異常で10代の思考と言葉遣い)、直前まで自殺を考えた人間の思考とは程遠い思考(水嶋さんは自殺を考えたことがあると聞いたが嘘のようだ)、命に対する浅い考え方(ストーリーのギミックとして一つの命がいとも簡単に失われてます)などなど、批判しろというなら小一時間語り続ける自信があるほど自分からみたら駄作です。話題作でなかったらchapter2で100%読むの止めてます。新人のコメディーとしてはまあ妥当なのかもしれませんが、2000万の大賞受賞と聞いていたのでどうしてもそれなりの期待はするため、読後感としては小説としては過去最低のものとなりました。ライトノベルや携帯小説として出してたら恋空も売れたしね、、、と言った感じで特に感想はなかったでしょうが、大賞受賞作でメディアでも褒めてる人が結構いた作品ですからね、、、

    もちろんこれらは趣向の問題です。自分は合わなかっただけです。よい社会勉強になりました。若い頃ズッコケ三人組が大好きだったのですが、今後はポプラ社さんの「商品」は読まないでしょう、しっかり謝罪してまたしっかりした「本」を出してくれたら今回の件は水に流します。名作も多い出版社でしたからね、、、

  • ネタばれ。
    プロの作家が書いた作品だと思って感想。
    読める。素人の作品は飽きて読めないわけで、次のページをめくりたくなる力があるのは凄いことですが、プロなら読めるのはあたりまえなので、これを褒めるのはかえって失礼だと思います。
    表面上はさらさら読めて、ああこういうことね、と思うけど、本を読む喜び、文章を味わい、キャラに感情移入する喜びがないのがつらいです。
    彼が自殺に至るまでの苦しみがまるで伝わってこない。
    借金で自殺は少なくないと思うけど、みんな同じ気持ちということはありえないはずです。傍目にはどう見えても。
    キョウヤ君には彼なりの苦しみや割り切りがあったはずです。謎の男に徹さず、あんなふうな終わり方をするなら、彼の生というものを考えてもよかったはず。
    ヤスオくん、何の努力もせず、若い体を手にいれて借金もチャラになり、彼女もできてよかったね。
    私はひねくれものなので、ついついそんな意地の悪い感想を抱いてしまいました。

    斎藤智裕氏は悪くないです。
    ただ、芸能人の書いた小説として出ていればよかったのに、と思います。


    1月27日追記。
    ライトノベルとは違うと思います。
    ライトノベルの軽い読み口は計算されたもので、文章やキャラや物語はプロの仕事を果たしていると思うので。
    一般小説や漫画にいい悪いがあるように、ライトノベルにもいい悪いはあると思いますけれども。
    ひとくくりにするのは乱暴だと思いました。

  • 編集者の才を疑いたくなる文章力。稚拙な表現力が苛立ちを助長させる。
    荒削り、ではなく、軽く薄い。まるでタイトルのかげろうの翅、そのままに。

    それでも、確かに命があった。
    翅の先には、肉体があった。

    技巧をこらすのが、登場人物の奥底までを暴きだすのが、小説ではない、と。
    畳みかけるように、引き摺りこまれていく。

    「つまり、私たちが取り扱っているのは命の抜け殻なのです。」

    自分をころす。
    これほど真正面に突き付けた言葉をほかに知らない。



    脳は売り物にならないという。それはどこにいくのだろう。キョウヤとはナニモノなのだろう。もしかしたら、キョウヤは取引相手の脳を移植され続けているのではないのだろうか。大東もいっていた。移植された脳は肉体と馴染み徐々に「その人」になっていくかもしれない、と。そうしてキョウヤは永遠にキョウヤであり続ける。キョウヤ自身が命のリサイクルそのもので、回し続けなければ生きていけない象徴なのでは、なんてね。

    答えはきっと、読んだ人の分だけある。

  • 話題性たっぷりだったので買って読んだ!

    この私が、仕事行き帰りのバス&電車、家でちょっと読んだら2時間で読めた笑

    本の感想は…


    読みやすかった!笑

    本当最初の感想はこれかも。実際2時間で読めたしね。

    でもこれは良いことの一つでもあるよね!

    まわりくどいことがなかったってことで。

    でも逆に言っちゃえば読んでいる時に何かを思うとか、そういうのがなかったってことかも。

    というか、説明?が長い!というか、話し言葉がくどい?笑

    ヒロさんが思ってることを全部文字にしてて、私たちはそれを読んでる、というか読まされてる感じ。

    うだうだ説明してる感じ。あ、私もどっちかといえばそっちだけど笑

    あの水嶋ヒロの完璧な人具合とか口調とか見てたから少し期待はしてたけど、何も余韻は残らなかった。

    こんなに余韻が残らない本初めてかもってぐらい。

    内容に対して何かを思うことが難しい。

    というか、あの水嶋ヒロの感じから全く想像できない内容で、がっかりした。ぺらいよ〜って。


    命の話ですって言ってた。

    確かに命の話だった、むしろストレートに。

    それになんとなく言いたいこともわからなくもないような気もするんだけど、それでも何かを思うことが難しい。

    ある意味すごい。

    題材としては悪くはない気もするんだけど…なんかよくわかんない感じ。本読んで、こんな感想がよくわかんない感じ初めてだよ。

    …ってことは結局何を言いたかったのかわからなかったんだな。うん。わかりません笑


    この本に対してテレビに出てる人が言ってるコメントの意味、本当にそうだと思った。

    ヒロインが絢香だとか、そうかも〜って思った。

    一つ確信をもって言えることは、次また本だしたとしてももう買うことはないでしょう。

    一度でも客観的に自分が書いた本を読んでみることをお薦めしたいと思った。


    今、色々評価でて、今後どんなアクションを起こすんだろう。それがきになる〜。


    さっ!また違う本読もう!!!

  • TVやなんやで興味を持って、読んでみたいと思ったら、本屋で目にしてすぐにレジへ持って行かず、先ずは立ち読みしてみたらどうでしょう?
    15分もあれば読めます。
    1ページ開いただけで判るとおり、無駄に文字を大きくして行間と余白をたくさんとって…そこまでして紙の無駄遣いしなくてもいいと思った。

    内容についても、全くの駄作と言う訳ではないけれども、よくある話。
    文章は無駄が多くて読んでてだれてくる。
    特に目に新しい展開や表現があるわけでなく、ナナメ読みで十分内容は把握できるかと。

    いくら話題性目当てに出版するにしたって、担当と作家で相談してもっと推敲したり、話膨らませたりくらいはできるでしょ?
    個人的には、世にも奇○な物語なんかで設定の甘さに散々ツッコミ入れた挙句、「…で?」っていう感想を抱くお話でした。
    文学作品にしちゃうよりは、ラノベでもっと面白く書いた方がよかったような。

  • いちいちあげ足取りをするのも、どうかという話。
    というより、そこまでのひどさを私は特に感じなかった。
    この本の内容よりもアマゾンの書評の数々の方が私はどうかとおもう。


    内容としては、名前は忘れたが死神のポジションにいた男に最後になって途端に比重が増えたのには、正直唐突感が否めなかったが、映画とかにするのなら悪くはないのだろうかとも思う。
    おもしろい・おもしろくないで判断するのならば普通。凝ったところもなかなかあったと思う。文章もフランクで、言うなれば漫画のような小説だ。
    ただ、ギャグなタッチが私の好みではない。
    辻人成が好きなようだけど、目指すなら町田康の方が無難だろうと思う。
    あこがれるならばタダ、というのを前提としてね。


    あくまで個人的な意見だと前置きさせてもらうが、やらせだかできれーすだか知らないが、斎藤君を叩くのはお門違いだと私は思う。
    彼は書いた。それは誰がなんと言おうが彼の自由だし、そのできもおそらく彼が現状できうる限りの力を尽くされているのだろうから、それはそれでいい。
    しかし、だ。出版社はそうはいかない。
    彼らはプロだ。それも新興でなく長年本に携わってきたような出版社だ。
    なのに、この本に自分たちがもうけた賞の大賞を取らせた。
    私は正直最近の本をあまり読まないので比較基準が古いやもしれないが、素人の私から見ても違和感はぬぐえない。もう、此処でくどくど難癖付けるのも煩わしいというものだ。
    百歩譲って、せめてもう少し手直しをさせることもできただろう。いやしなければいけなかった。
    はっきり言ってプロとしてはあまりにも残念な仕事をしたといえる。
    そう思わない方がどうかしているってものだ。
    しかし、先に言った様な出来レースとしての可能性を考えた時、つまり商業ベースで金のために行った仕事と仮定した場合。
    それはそれであまりにもこのシナリオは陳腐だ。
    バレバレだろう。そりゃぼこぼこに叩かれる。
    とは言っても、結局私も含めてみなが興味本位でこれにのっかってしまっている。
    そうして結局、一番残念なはずのポプラ社が勝ったのだからおかしな話。
    名誉よりも金を取ったとしか思えない。
    残念だ、あまりにも残念。
    恥を知れ、と言ってやりたいぐらいだ。
    だからこそ、私は斎藤君を気の毒だと思う。
    私に同情されるなんて本人は望んじゃいないだろうが、そう思ってしまう。
    彼はもっと良い出版社とともに”ただ”本を出すべきだった。同時期に出したから名前を挙げるが、太田光のように。そうなればどんな作品であろうとも、こんな状況にさらされることはなかっただろう。今だけの問題では終わらない話だから私は言うのだ。ちゃんとした作家としてこれからもありたいのならば、断ってでも彼はそうすべきだった。
    長々と説得したが、ここまでしても仮に「無理だ」なんて言うのならば、汚い言葉だが、あんたも含めてクソくらいだ。


    あーあ、冷静に書きたかったのに結局熱くなっちゃったよ。
    結局、私も含めてみんな踊らされているんだ。世話ないってはなし。
    そういう意味でこの本はカゲロウのようにはならず、記録に残る一冊となったのだろう。
    さて、ポプラ社と斎藤さんはこの本をこの先どういう位置付けで扱って行くのか。
    いや、ポプラ社にはがっかりしたのでどうでもいい。
    しかし、もし斎藤さんが本気ならば、私は彼にぜひとも追々はこの本をカゲロウのように幻だったと一蹴してほしい。
    うむ、イマイチうまいこと言えないな。


    ところで陽炎と蜻蛉どっちのことさしてんの?

  • 鳴り物入りで発売された齋藤智裕氏のデビュー作。
    本を開いた時にまず受ける印象は、文字が大きく行間がスカスカであるという事。文体も荒削りで語彙もそんなに多くはない。
    それも手伝ってか一時間で読了した。
    が、幾ら文字が大きかろうが面白くなければそんなに読み進める事は出来ないので、一気にラストまで読ませてしまう力のある作品だと思う。

    自殺を間違いなく執行しようとするヤスオと、そこに現れたキョウヤ。
    最初に「ドナー」という文字が見えた時、なるほどそこを終着点にするのか、と息を呑んだ。
    色々と非現実的な流れを汲みながらも、話は淡々と進んでいく。
    物語の冒頭から死に急ごうとするヤスオは、その癖、飄々とした性格をしており、彼が自殺志願者なのだという悲壮感を感じさせない。
    対してキョウヤは、初登場時は何を考えているのか良く分からない怪しげな男という印象だが、話が進むにつれて仕事と割り切る彼の中に潜む苦悩や、疲労など人間臭い所が垣間見え、寧ろ彼の方が死んでしまうのではないかという気持ちにさせられる。(結果としてそれに近い状態になってしまったのだろうが)(キョウヤの「脳」は志半ばで逝ってしまったのだろうか、と考えると多少複雑な気持ちになる)

    何よりも本編最終ページの誤植修正シール。事前にその修正の事は知っており、ミスをシールで修正など今時珍しい、と思っていた。
    ラスト数ページの展開にぎょっとして、最後まで読み終え、その後にまさかと思ってシールを剥がしてみると、そこには予想通りの文字が……。
    成る程、あれは実に心憎い演出だ。てっきり本当に急いで修正したのかと思っていたが、計算の内だという事は明白だ。
    あの演出を思いついた編集者(か誰かは分からないし、もしかすると著者本人かも知れないが)には純粋に感嘆する。
    と言う訳で、本編自体には文章力の向上など今後の期待を込めて★三つ、このシールの演出でオマケに一つ付け足したい。

    【追記】手書きノンブルについて、29ページと30ページを強調する意味合いであのページだけ手書きなのが、これまた憎い演出だ。

  • 話題だったので読んでみた。
    「命」がテーマと聞いていたけど、読んでみると意外と軽いノリだと思う。メッセージ性の強いテーマなわりに、あっさりとした内容だった。
    若干ファンタジーとかSFっぽい。
    思ったよりよかったけど、文章が合わなかったのかどうも読むのがかったるいと感じてしまった。
    大賞作品となると?と思う。必要以上に見る目が厳しくなってたかもしれない。次の作品がどんな感じかは気になる。

  • 出版後の評判があまりに悪かったせいか、それなりに面白く読めた。

    絶対的な完成度で言ったら確かに批判の通りだとは思う。文章は稚拙だし、人物の表現も一貫していない。最後のオチもわかりやすすぎるし。あらを探せば悪いところはいくらでも出てくる。まともなリライトもさせないで出版したポプラ社の姿勢も責められてしかるべき。

    でも、独特の雰囲気というのは1作目からそれなりにあって、それがひとつの味になってる。後半の「手回しハンドル」なんかは、アイデアとしてはかなり秀逸なんじゃないか。話の展開としても、画的な面白さとしてもなかなかのものだと思う。そういうアイデアの面白さと、全体的な軽さ、ちょっとしたファンタジーは、しいて言えば「世にも奇妙な物語」に近い。例年のスペシャル番組の一編で映像化してくれれば、ぜひ見てみたい。

  • 水嶋ヒロの処女作。新聞での書評が「描写が稚拙」だとか「小説好きの大学生が一生懸命書いたような作品」とか酷評だった。一方でワイドショーでは「村上春樹の『1Q84』を越えた!」みたいなことを言ってて、気になって買ってしまった。

    内容はサラッとしていて、1時間ぐらいで読めた。主人公が41歳の中年男性だったらもっと深い背景があるはずなのに表面的なことしか書いてない。物足りなかった。若い人が書く文章だから仕方ないのだと思う。『完全自殺マニュアル』を思い出した。

  • 使い古されたエピソードばかりで驚きがないし、盛り上がりもない。死について登場人物が語る場面ですこし面白い台詞があったけど、特筆すべきものではない。なんか、あらすじを読んでるみたいだ。
    物語をひとつでもつくるということは、それが面白くなくてもそれだけですごいことだ。賞賛されても良い。面白くない作品なんて、世の中にたくさんある。でもなあ。注目されちゃったのはかわいそうとは思うけど。でもなあ。

  • 立ち読みにて読了、処女作と言うことを加味して49点。

    有名人が著者の小説にして、ポプラ社小説大賞の受賞作として鳴り物入りで出版されたので書店にて手に取り読んでみました。

    ビルの屋上から投身自殺をしようとした中年男性を謎の男が力尽くで止めて話をし、自殺を一時的に思い留まらせるシーンから始まります。
    このようなシーンは、実際に体験する人はほぼいないとは思いますが、映画やドラマなどの映像作品ではしばしば用いられる為、想像すること自体は難しくないと思います。
    でそれを念頭に文章を追っていくのですが、細部の描写に拘り過ぎている為か、文章そのものからは場面が思い浮かばない、はっきり言って序盤での文章力は非常にお粗末だと思います。

    また直喩が非常に多く使われている印象を持ちましたがその使い方のセンスに関しても個人的には首を傾げたくなりました。
    自ら40年生きてきて良いことが殆どなかった、と振り返り自殺する直前を、地中で長い期間過ごし、地上で短いながら精一杯生きるとしばしば喩えられるセミのようだと表現した辺りや、
    対面するビルの一室の電気が灯ってひっそり身を隠す様を、ゴキブリのそれに喩えてみたり、書きたかないから書かないけど実際のゴキブリの反応は違うでしょうと。
    また最初の行のビルの描写と、そのビルから出た後の路地の描写に違和感を感じてしまいもしました。

    そんな訳で以後、会話中心に展開していくこともあり、どういう単語がどういう意図で使われているか、など文章を味わうような読み方はせず、出来ず、話の展開を追いかけて行くことに。

    起承転結で言うところの"承"ではこれがこの作品のテーマなのかと思わせる臓器移植などへ踏み出して行きます。この部分に関してはこのテーマを扱うにしては現実味が非常に薄いことが気にはなりますが、話の展開そのものは悪くは無い、良くもないけど。

    その後の"転"ではそれまでの非現実的な部分とは逆の方向に、非現実的な、別の言い方をすれば、ご都合主義が展開される。
    ただこの部分ではある冒険シーンで、会話以外に動きが加わりますがその描写が冒頭のシーンと比べてかなり良くなっているとは思いました。
    個人的には会話の合間合間にあの「ギコギコ」を入れてより臨場感と重さを演出した方が良かったんじゃないかと思いましたが。

    で"結"では"転"でのご都合主義を継承する形で締め括られて終了。

    全体を通しての感想としては、処女小説としては、描きたかったものは最低限書けているだろうとは思うし、文章力の拙さも後半に進むにつれて改善される傾向は見えてきているかとは思います。
    ただ"命"という有り触れていて、しかも非常に深いテーマを扱った小説として、過去に発表された、また今後世に出るものよりも秀でているとは思えないのが本音。
    個人的にはこのテーマを扱うならもっと考えさせられる小説を読みたいと思います。

    一方で、小説そのものよりもブームとしての『KAGEROU』を捉えると非常に重たい気持ちにもなります。
    話題先行の感のある小説で、実際にポプラ社小説大賞に値する出来だったのかどうかは、過去の受賞作と今回の他の候補作を比較しなければならないでしょうが、そこまでする意欲は今のところ自分にはありません。
    ですが趣味が多様化した、不況、粗製乱造、などなど厳しい出版業界で、
    売れる本=知名度のある著者、多くの読者を獲得する為に必要以上に掘り下げない浅く広くが狙いの本
    になってしまっているのではと感じてしまいます。
    定期的に書籍にお金を払う人は出版社の姿勢なんかも見ている訳でそれに納得出来るのか、児童文学に関しては殆どノータッチな人間なので何とも言えませんが、
    もしミステリーで宣伝の為だけに同様の行為が、しかも仮によ... 続きを読む

  • 「死にたい」っていうのは、裏を返せば「生きたい」ってことなんだよね。死にたい気持ちが強いからこそ生きたい気持ちも強くなる。ヤスオの最期の夢の中で母親から発せられたと感じるメッセージ。強く胸を打たれる。自殺しようと思っていた人間がそのことに気づくことで「良かった」と思えるのはどういうことなんだろうか。何を訴えかけているのか。私は気付けない。「生きる」ということをまだはじめていないからかもしれない。本作の中でヤスオが遺体をバラバラにされ新鮮な臓器を提供し別人の体の中や手足となって生き続ける、「自分たちは命を飼っているのではなく肉体を買っている」というキョウヤ、命とは何を指す言葉だったのだろう。大きな命題をに迫る

  • 「話題になってたし、どんな話書くのか、読んでみるか」
    と手に取ってみた。

    結構サクサク読める。
    読みやすいな、というのが一番の印象。
    キャラ作りもいいと思った。
    ひとりひとりに感情移入しやすかった。

    ラストは読めてしまったので残念。
    でも結局そうして偽の彼を作り上げたところで、病院には何の得にもなるまい。
    ただ、生まれ変わった彼が、これからの人生をどう生きていくかが気になるところ。

  • 言わずと知れた水嶋ヒロさんの処女作です。アマゾンでは、平均★★と酷評ですが、私は、あると思います。なぜならば、活字離れと言われている中、携帯小説やライトノベルの感覚で読める手軽な感じは、まさに、著者の意図だと思うからです。
     著者である水嶋ヒロさんは、父親の仕事関係で、幼少時代から小学校卒業までスイスのチューリッヒで過ごしていたそうですが、その間は、いじめを受けたこともあったようです。 2009年2月22日に、大阪府守口市出身のシンガーソングライター絢香(あやか)さんと入籍。絢香さんは、デビュー翌年からバセドウ病を患っていて治療に専念するため、歌手活動を年内で休止しました。そのような背景も、この小説が生まれる孵化器になったのだと思います。
     私の個人的な印象ですが、この本は、オグ・マンディーノ(Og Mandino)さんの本に似ていると思いました。著者は、単に文学とか、エンターテイメントとして良いものを書こうとしたのではなく、現代社会で生きることに傷ついた人たちにメッセージを送ろうとしたのです。
    生きていることは、それだけで素晴らしい。もしあなたが倒れたとしたら、哀しむ人がいる。あなたにも社会に貢献できることがあるはずだと・・・
     書評の中には「大きいテーマに挑戦するからアラが目立つんだ」という意見もありますが、私は「アラが目立っちゃいけないのか、メッセージが伝われば十分じゃないか!」と思います。
     また、商業主義的な疑惑もあるようですが、彼のような著名人が何らかの形で賞を受賞して、その結果として、この小説を多くの少年少女が読む機会になったことは絶対良かったと思います。

     お正月休み、中学生以上のお子様がいらっしゃる方は、ご家族で読んで議論して見るのもよいかもしれません。

  • 皆さんが言うほどではなく私的に面白かった。
    永遠の眠りにつく前に色んなことを考えさせられるヤスオの気持ちが何だか伝わってくるような感じがして寂しいような切ないような…。
    改めて“死”とは何なんだろうと、考えさせられた。
    命を売るのではなく身体を売る、というのが頭に残ってる。
    個人的にはとても好きな話だった。
    ただ、最後のキョウヤさんの謎が…あれは読者に自己解釈してと言ってるのか、作者の解釈を読み取らないといけないのにか分からなくて今色んな人の感想を聞きたい。

  •  先入観を持たないように読むことが求められる本。
     真っ当に作品、そして作中で語られる命題を評価するには水嶋ヒロという名前は邪魔にしかならない。
     それはすごく勿体ない。
     著者は誠実に自分の「死」に対する価値観を作品に落とし込んでいる。小説としては荒削りだったり素人臭かったりする所はあるが、読んでいて不快になるようなことはない。
     学ぶ所の多い一冊だった。

  • まぁ…これが賞を取るはずはないよね…。

    えっと、情景描写がまるでト書き。脚本かい。
    本人の脳内では映像が先行していて、それを的確に表現する技術が足りなかったって事なんだろうね。
    本人の中ではすごい感動的な話になってるはずだ(笑

    主人公の感情の推移も、表現浅くて、無理矢理付け足している感じがする。
    あと比喩表現がこの上なくへたくそ。「ビリージーン~」やら「蜘蛛男」やら…。

    小説ちゃんと読んだことあるんだろうか…。

    これを読んで小説だと思っちゃうお馬鹿さんが生まれてくるんだろうな。
    作者も出版社も本当、文学に対してとても罪深いことをしたね。

  • こういった作品は、どうしても色眼鏡でみてしまうところがあって、しかも批判ベースの色眼鏡。なるたけ、そういった偏見を捨てて読もうとしたけど、捨てきれていないところがある。それもまぁしょうがない。

    率直な感想、これは酷い。
    薄すぎるし、軽すぎる。これは「命」をテーマとした作品なのか?

    アウトライン自体はそこまで悪くないと思う。かといって賛美されるものでもないが。
    主人公を含める登場人物が驚くほど軽薄で、そもそも個性を描ききれていない。「命」は深いものだと思うから、人物の人間性や個性などはより深く描写する必要があると思う。それが感情移入に繋がり、共感・感動を生みだすのではないだろうか。
    次に設定なんだけど、世界トップクラスまでの技術を持ち、税金からも逃れる裏組織。
    簡単に名刺渡してんじゃねーよ。てか名刺とか作ってんじゃねーよ。
    などなど、これ以外のあらゆる点で設定が破たんしている。

    そして、やはり文章が酷い。意味のない、センスを感じない例え。
    こればっかは好き嫌いとか感覚的なことに左右されるけど、駄目だわ。

  • 25分で読了。とにかく驚いたのが内容の薄さ。読了後に何の思いも抱かないような内容だった。

    「ふーん」の一言で終わらせてしまえる薄さ。本をあまり読まない人はいいかもしれないが、読書好きからしてみるとつまらないと思う。

    前評判でネガティブなイメージが付いてしまっているのかとも思ったが、おそらく違う。普通に「知らない作家さん」として読んだとしても私はきっと★1にしているような気がする。
    ラスト付近の怒涛のギャグ連発シーンもつまらない。

    命がテーマ?
    どこぞのアマチュアのWeb小説ですかと言いたいほどの軽さ。命をテーマにしているにしてはそれについて向き合っていない。
    結局何が言いたいのか。全然それが伝わってこない。

    Amazonなどで読むこともせずに批判している人がいるが、それでも結構的を射ている気がする。
    読んだ上で言えるのは、私なら絶対人に薦めるようなことはしないということだ。

  • 会社の子に借りました。
    失礼ながらも期待してなかったけど、いやいやなかなかどうして面白かった!サクサク読めるけど下手な最近の携帯小説やらより全然良い!
    まだ稚拙なところもあるでしょうが、最初から万全な作家なんて面白くない。次回にも期待。
    ただ、最後よく分からなくて_| ̄|○理解力のなさが…
    某書店でタレント本ランキングに入ってて可哀想にと思いました(; ̄ェ ̄)

  • 朝日新聞での記事で読みたくなり読んだ。

    嫌なところを探すように読む人が多いだろうから評価が低いのではと思っていたけれど。いや本当に面白くなかった。
    そんなに相手をわかっているとは思えない状況で珍しくという言葉を使っていたのはどうなのかな。そして何故タイトルがローマ字?読めば意味がわかるかと思えばそうではなかったようです。

  • 【題、作者、日付】
    KAGEROU
    著者:齋藤 智裕  2011/01/10読破

    【感想】
    ・悪くはないよ。
    ・起承転結はしっかりしていた。読後にモヤモヤがのこったりとかの難解とかそういう類の文章ではなかった。ただ表現がちょっと稚拙だったり、なんじゃこら?と笑えるような状況もあった。
    ・ハンドル付き人口心臓は笑えた。ハンドル回しながらハシゴを降りるとか滑稽な感じ。
    ・最後、人格が転移するような描写があるが、もとの体の持ち主が乗っ取られるような必要性は疑問。
    ・主人公であるヤスオの自殺に対する決意には頭が下がる。正直あんなになんども死を覚悟しないといけない場面があるのは地獄としか思えない。にもかわからず、毎回死を覚悟し、たんたんと死に向かうステップを踏んでいく。この決意に対する理由の表現は貧弱で、ここは違和感はある。もしかしたら、この状況にどんどん流されていく性格を表現し、自殺にいたった因果はこの性格にあるといいたかったのかもしれないが。
    ・たまによくわからない箇所があった。説明不足でどういう状況なのか思い描けず、脳内補完しなければならないところがあった。親しみがない状況こそもっと詳しく描写するべきだったのではと思う。
    ・私は小説を読むとき、自分が感銘を受けたシーン、言葉、表現などには付箋をつけるようにして見返せるようにするのだが、そういったものが一つもなかった。

    【要約】
    水島ヒロがポプラ大賞を受賞した話題の1作、世間の流行に乗るのは気に入らないが批評と話題のため読むこととした。
    自殺を決意した主人公(ヤスダ)が、ドナー協会の人間(キョウヤ)に自殺を止められ、裏ルートからどうせ死ぬならお金と臓器を交換することを持ちかけられる。この交換に応じた主人公は、淡々と臓器を移植するためのステップをこなしていく。このステップの過程で、自分が心臓を移植する女の子(アカネ)と偶然出会い、移植できることの誇りに思い始めついに移植のときを迎える。心臓以外のドナーが見つからず、心臓のみ移植済みの状態で昏睡のまま息絶える予定だったヤスダが再び目覚める、ハンドル式の補助心臓をつけて。ハンドル式の補助心臓を回しながら部屋を脱走し、心臓を提供したアカネに会いに行き、会話の中で今日生きる価値を再確認する。結局脱走が見つかり、死を覚悟し残りの臓器の移植のために眠りに付く。その直後脳内出血倒れたキョウヤが手術語に目を覚ましたときには、ヤスオと思われる人格が・・・・。

    【解釈した内容】
    要約参照

    【理解できなかった内容】
    ・飛び降りたときヤスオをキョウヤをどうやって助けたか。
    ・ヤスオの自殺に対する決意の強さの理由
    ・ハンドル付きの補助心臓
    ・人格転換

    【その他】
    なし
    【読書後のアウトプット】
    なし

    【引用できそうな文章】
    ・ハンドル付き人口心臓

  • 「話題作だから読んでおいた方がいいんじゃない」
    このひと言に尽きる。

    あまり酷評するのも大人気ないので控えますが、
    最初の出だしあたりは本当にひどくて不安になりましたけれど、
    徐々に普通になるほどと読みすすめられるようになりました。
    設定とかもありがちな感じではありますが、まとまっていた気がします。

    ツイッターで、
    「小説みたいな長い文章書けるだけですごいと思うなあ」
    とおっしゃってた方がいましたが、それはまさにその通りですよね。
    私もそんな長い文章とか書けないから、すごいなあと思います。

    ただ、これだけは言わせてください。
    水嶋ヒロ、彼はとてもイケメンです。

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KAGEROUの作品紹介

第5回ポプラ社小説大賞受賞作。『KAGEROU』-儚く不確かなもの。廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。命の十字路で二人は、ある契約を交わす。肉体と魂を分かつものとは何か?人を人たらしめているものは何か?深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。水嶋ヒロの処女作、哀切かつ峻烈な「命」の物語。

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