([い]4-1)風待ちのひと (ポプラ文庫)

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著者 : 伊吹有喜
  • ポプラ社 (2011年4月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591124185

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([い]4-1)風待ちのひと (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • インフルエンザにかかり、手に取れる場所にある本はホラーやミステリばかり。
    何だかなぁと思い、主人に『優しそうな感じの本を持ってきて〜』とお願いした所、本書を持ってきてくれました。
    ちなみに主人は本はほとんど読まず、タイトルと表紙のイラストで『優しそう』な感じがしたんだとか。

    病床の身にはピッタリな優しい大人の恋愛。
    もちろん大人なので優しいだけではなく、シビアな現実の話も出てきますが、やはりこの本は優しい。
    話の中に出てくる椿姫のオペラの曲、ラ・トラヴィアータを聴きながら読みました。
    心の風邪をひいた哲司と一緒に、ノンビリした空間の中で私の体も少しだけ元気になった気がします。

    膨大な積読の中から一冊を選ぶのは迷ったり悩んだり中々大変だったのですが、これを期にたまに主人にお願いして選んできてもらおうと目論んでいます。
    新たな本の楽しみ方をまた一つ発見。

  • キンコ。どこか不思議で優しい女性。心が風邪をひく…か。なかなか上手い表現。人は迷い、傷付き…そんな時に手を差し伸べてくれる人が居れば立ち直れる。そして、手を差し伸べる優しさと勇気があれば…

    キンコの視点、哲司の視点、両者の視点で物語を振り返ると、この作品に込められたメッセージがより明確に見えて来る。

    たまには素直な気持ちで、こういうほっこりする物語を読んでみるのも、心の糧になるかと思う。素直な気持ち。素直な気持ち。

  • こういう小説好きだなあとしみじみ思えるお話でした。

    心のしんどさを抱えながら人を思いやることや、そのしんどさを自分なりに乗り越えたいと試行錯誤すること、自分ができることは頑張ってやること、相手にきちんと気持ちを伝える努力をすることなど、とても気持ちのよい時間を過ごせた。

  • 「心の風邪」で休職中のエリート会社員の哲司とあけすけでおせっかいだが繊細で家族を失った心の傷を抱える喜美子という39才の2人の恋と再生の物語。舞台は三重県東紀州の「美鷲」。ストーリーもそうだが、町や家の描写など、小説全体がやさしい雰囲気につつまれている。舜をはじめ脇役もキャラが光っていた。ただ、最後の結末はちょっとご都合主義かな、と思ってしまった。

  • 内容紹介
    “心の風邪”で休職中の39歳のエリートサラリーマン・哲司は、亡くなった母が最後に住んでいた美しい港町、美鷲を訪れる。哲司はそこで偶然知り合った喜美子に、母親の遺品の整理を手伝ってもらうことに。疲れ果てていた哲司は、彼女の優しさや町の人たちの温かさに触れるにつれ、徐々に心を癒していく。
    喜美子は哲司と同い年で、かつて息子と夫を相次いで亡くしていた。癒えぬ悲しみを抱えたまま明るく振舞う喜美子だったが、哲司と接することで、次第に自分の思いや諦めていたことに気づいていく。少しずつ距離を縮め、次第にふたりはひかれ合うが、哲司には東京に残してきた妻子がいた――。

    目利きがこぞって推薦! 書評家からの声、続々!

    チキン南蛮、椿姫、ガンダムプラモ
    素敵なものがたくさん詰った一夏の体験で、男と女は魂の再生を果たす。
    やり直せない人生なんてないと、この小説で知りました。―杉江松恋

    人の人との心が解け合っていく過程を丁寧に、じんわりと描いて、やがてこちらの心
    も柔らかくなっている。福々しい笑顔を持つ喜美子が最高に魅力的。―瀧井朝世

    次の季節に踏み出す力をくれる、胸震わせる珠玉のセカンドラブ小説。―三村美衣

  • 功罪を求めるなんて野暮なこと。人はそんなに強くないし、一人では生きていけないのだから。
    あらすじ(背表紙より)
    “心の風邪”で休職中の男と、家族を失った傷を抱える女。海辺の町で偶然出会った同い年のふたりは、39歳の夏を共に過ごすことに。人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、著者デビュー作。『四十九日のレシピ』にも通じるあたたかな読後感に心が抱まれる物語。

  • 図書館で。四十九日のレシピが面白かったので借りてみたんですがアレの後に読むと同じようなお話だなあと思ってしまう。この作家さん、きっと美人よりも愛嬌があって家事(特に料理)上手な女性が好きなんだろうな。

    それにしても彼の奥さんがあまりにテンプレな悪女過ぎてなんでこんなのと結婚したんだ、と思うけど…もしかしたら彼女なりに変わろうとした努力とかあったのかもしれないし、二人の話し合いが見えなくて残念。四十九日の話の次に読むと男の浮気は許すけど女の浮気は許さないぞ、みたいにも見えてちょっとな、と思います。

    ペコちゃんも最初はちょっとおせっかいすぎるし図々しいしあまり好きなタイプではないな~と思いながら読みました。人の話聞かない人ってなんて言うかニガテ。自暴自棄な主人公君もナンダカナ、と思うし。
    夏休み楽しかった、でも日常に戻ります、というオチでも人生って感じで良かったんじゃないかなあ。ペコちゃんと過ごした優しい時間を心に奥さんと娘さんに優しくしてあげることはできなかったんだろうか?と思うのは私が感傷的すぎるのかな。そして取って付けたようなペコちゃんの家族候補とその最後もナンダカナ、と思うし。そんな全方向的にハピエンにするならペコちゃんには独立してきちんと働いてほしかったな、と思いました。大体、店を持つと家の面倒見てもらうが一緒ってちょっと公私混同すぎるよね…。そして。
    39はオバハンじゃないでしょ~(笑)

  • 読み始め…12.6.7
    読み終わり…12.6.10

    こちらは伊吹さんのデビュー作。そして第三回ポプラ社小説大賞特別賞受賞作です。

    仕事にも家庭にも隙間風が吹いて心の風邪を引いてしまった男性と、重い過去を背負いながらも屈託なく明るく生きようとする女性..。出合った二人はひと夏を過ごすことですれ違いを繰り返しながらも心を再生し、互いに自己の未来を切り開いていきます。

    一見して「恋愛ストーリー」と思われているようですが、私は単に恋愛ラブストーリーだと言い切ってしまいたくはありません。

    出合った二人がたまたま男女で同い年で、ひと夏を一緒に過ごしていたらお互いに惹かれあってしまいましたけれど それはあくまでも結果ですから...。

    このお話は男性も女性にも、どこにでもありがちな心の風邪を、海岸に打ち付けるさざ波のようにゆっくりと押したり引いたりを繰り返しながら優しく穏やかに前向きに再生していくというお話。

    この本を読んでいたのは海外出張から帰るオットを迎えるために成田空港に向かうスカイライナーの中でした。スカイライナーでじわり。そして一週間ぶりに迎えたオットと並んで新幹線でもじわり。

    オペラ 「ラ・トラヴィアータ」 は
    確かこんな曲じゃなかったかしら...。

    本を読みながら頭の中でずっと流れていたBGMをYouTubeで聴いてみましたら、私の心の中で響いていた曲は「椿姫(ラ・トラヴィアータ)」の中の「乾杯の歌」でした。

  • 傷付いた39歳の男女が主人公。

    39歳、自分の年に通じることもあり、気になって読んでみました。40にして迷わずという言葉もありますが、39は実は一番、迷うのかもしれません。

    銀行員の哲さんは、最初は理屈っぽい、やな奴だと思いましたが、傷付いたひとほど自分を守ろうとするものだとしたら、何となく哲さんの気持ちも分かりました。
    有喜と出会って、心が溶けていく様が、妙に良いなと思う。男の人も女の人も、背負っているものが多すぎるよねと思ってしまう一冊。

    49日のレシピも読んでみたいと思います。

  • 四十九日のレシピを読んで、この人の作品良いなぁと思って2作目
    やっぱり良かった・・・癒し系・・・・
    最後、あぁ喜美子はそうなっちゃっうのねって少し残念な気持ちで読み進めたけど、最後もいい終わり方で良かった
    舜くん一番良かった
    大人の夏休み・・・ゆっくり自分を見直せる、生活を見直せる時間が必要な時ってあるんだね・・・

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