([ほ]3-1)月のうた (ポプラ文庫)

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著者 : 穂高明
  • ポプラ社 (2011年4月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591124208

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([ほ]3-1)月のうた (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 初、穂高明さんでした。
    夜明けのカノープス、アンソロジー「東京ホタル」の「夏のはじまりの満月」のように星空とのつながりが深いのですね。

    まだ幼い頃母親を亡くし、父、おばあ、継母、そして亡き母の友人、幼馴染の陽一とともに育った民子。しっかりし過ぎで自分に甘えない民子の姿が周囲の4人の視点で描かれています。文体はやさしく温か。

    星月夜
    アフアの花祭り
    月の裏側で
    真昼の月

    設定はちょっと陰のある家庭の日常なのですが、月を繋がりに民子の心のありようの表現が上手く、おもわずほろりの場面もしばしば。しっかりし過ぎ、気負い過ぎの民子ですが、なにもできない継母の宏子との関係で、気負った心もやがて融けていく。

    満月が冴え冴えと夜空に明るくかかり、家族それぞれの思いをかなえるのか。

    星つながりで「夜明けのカノープス」も読んでみたい。

  • 美智子が死んだ。残された者は悲しみを乗り越えそれぞれ母を亡くした幼い民子を守ろうとする。婆ばは厳しく民子に家事を教え、美智子の親友祥子は息子に民子を見守らせる、父の亮太は妻の死から約2年後、年の離れた宏子と結婚する…。
    民子、宏子、祥子、亮太それぞれの視点の4章からなり、彼らと婆ばや美智子のその時々の気持ちがわかった時物語がさらに愛おしくなる。
    どの章にも月が出てきてみんなを優しく切なく包みこむ。誰かと満月を見たくなるそんな素敵な物語。残された者と去っていった者どちらが悲しいだろう、辛いだろう…月の裏側が見たいなとふと思った。

    私が女だからか亮太だけは理解出来ない事が多かった。

  • 夜の闇に降り注ぐ、月の光のように温かな作品。母親に先立たれた民子と母親の友人の息子、陽一。同じ学校に通う二人とそれを取り巻く家族の物語。月にまつわる4つの話が視点を変えながら語られていく。子供の健気さと強さに胸を打ち、親の教えの大切さを強く感じた。とても良い本に出逢えた。感動した。オススメ♪

  • 母が亡くなり、父と継母と3人で暮らすことになった主人公。主人公、継母、叔母、父の4人の視点から物語は構成されている。欲を言えば、母の友人の息子の視点も入れてほしかった。

    時間の経過が早くて、主人公と継母、叔母と継母の距離が思いのほか早く縮まることに違和感を覚えた。血が繋がっていないがゆえに起こる家庭内での問題をもっと描いてほしかった。多分僕はもっとシリアスなものを求めているんだろう。小学生から中学生ぐらいの年代の子が読んだら、本書をおもしろいと感じるかもしれない。ライトな家族小説。

  • なんて温かくて優しいお話なのだろう。人は想い想われて、受け入れ合って、大切な人がいなくなってしまっても思い出をまた大切な誰かに紡ぎ続けて、そうしてこれからも生きていくのだろうなあ。親という存在についても考えさせられます。両親や祖母に会いたくなった。視点が変わる毎に別サイドから人物が見えるので、見方が変わるのも面白かったなあ。

  • 2016.9.18読了。3章の祥子さんの語りがグッときた。

  • 早くに母を亡くした民子はしっかり者の祖母にきちっと育てられる。継母のほうがのんびりキャラ。陽一とその母とのつながりなど、なかなかよかった。

  • 文章のリズムが自分のどストライクゾーンから少し外れていて、冒頭の一頁を読み齧ったまま1年ほど積読しておりました…

    2015夏、数年に一度の蔵書棚卸(不要本の仕分)作業の際「あれ?未読だったわ」と手に取ってみたところ、とても良い本でした。(これは手元に残しておこう。)

    前置きが長くなりました。ここからレビューです。

    主人公は民子、昭和臭漂う古臭い名前の中3。母を亡くしている。部活に打ち込むという正当な理由で煩わしいことから距離を置くなど、考え方のしっかりとしたコ。

    と思いきや、次の章では主人公がバトンタッチ。
    継母である宏子に代わる。
    …冒頭まさか主人公が代わることを想定していなかったので、別の話になったのかと困惑したけれど、馴れてくるとこの語り手交代制はとても良かった。

    1章 民子
    2章 宏子(民子の継母)
    3章 祥子(民子の実母・美智子の親友、陽一の母)
    4章 亮太(民子の父)

    最初 民子の視線から描かれていた世界が、他の人物から描かれることでどんどん厚みを増してゆく。
    あの時のアレはそういうことだったのか!と気づき、登場人物たちの想いの深さに心打たれる。

    1章では中3であった民子は章が進むごとに進級してゆく。そして民子と継母との関係性も変わってゆく。

    民子の祖母と、宏子の母のセリフはとても深くてとても良い。ぜひ読んでほしい一冊。





    最後に、個人的に胸に響いたくだりを2つ。

    (ひとつは解説にも書かれていたくだり)


    (ここからネタバレ)



    「本当のやさしさってのはね、自分のことは自分で全部背負い込んで、きっちり落とし前をつける強さがないと出てこないもんなの。そういう覚悟がある人だけが他人に本当にやさしくできるのよ」

    いいかげんになるのではなく、肩肘張らずに「良い加減」に生活すること。たまには息抜きしているそんな自分のことをそれでいいんだよ、と許…(略)

    これほんと大事。わたしにも足りない部分

  • 4人の登場人物が、母を、親友を、妻を、家族を語る。
    何度も登場する婆ちゃんがイイ!
    とても大切なことをそれぞれに遺している。
    長年生きた人間の重みを感じる。
    そしてそれぞれのシーンに"月"が登場する。
    家族愛や人間愛を感じさせてくれる、いい本でした。

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