- Amazon.co.jp ・本 (38ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591124352
作品紹介・あらすじ
アイルランドのかいがんに、ジャック・ドガティーというりょうしがすんでいました。そこはさびしいあらうみのそばで、ちかくにだれもすんでいませんでしたが、アザラシやカモメや-そしてもっとふしぎなものがいたのです。アイルランドに昔から伝わる人魚のはなし。
感想・レビュー・書評
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アイルランド民話。独特の魅力がある不思議なお話。疑問が残るからこそ、なんとも言えない読後感が味わえる。色々な国の昔話をもっと読んでみたくなった。
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ストーリーは違うけど浦島太郎的な世界観。
最後何が起きたのか、明かされないまま終わるところが、めでたしめでたしで終わりがちな昔話とは一線を画していて面白かった。
みんなに考えてもらうのも良いかもしれない。 -
すごくおもしろいです。
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メロウが完全にジュゴン
いやジュゴン……ジュゴ……ジュゴン…!!!???? -
978-4-591-12435-2 38p 2011.5.? 1刷
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*こちらのレビューで知りました。ご紹介ありがとうございました。
不思議なおじさん人魚が登場するアイルランド民話を、絵本作家のせなけいこが再話し、絵本にしたもの。
海に住む、メロウと呼ばれる魚人。
不思議な力を持ち、怖いところもあるけれど、どこかユーモラスで親しみやすい。
さびしい海岸に住む漁師のジャックはある日、メロウと知り合いになり、海の底のメロウの家に招待される。
メロウに借りた赤い三角帽子をかぶれば水の中もへっちゃら。
着いた先の海底には水はなくメロウのきれいな家が建っている。
メロウは大の酒好き。蓄えた上等のブランデーやたくさんのごちそうでジャックをもてなしてくれる。
ジャックは不思議なものに目をとめる。エビを取る籠のようなものがいくつも並んでいるのだ。メロウに聞いてみると、海で溺れた漁師の魂を閉じ込めているのだという。
家に帰ったジャックは囚われた魂が気の毒で忘れられない。でも気のいいメロウとの友情も捨てがたい。そこでメロウの機嫌を損ねずに魂を救うため、一計を案じる。
漁師とメロウの種を超えた(?)交流がほほえましい。
異世界を行き来する話で、人間とメロウには厳とした違いがあるのだが、両者を隔てる垣根が低い感じ。
著者作画のメロウはバカボンのパパ風の髭を生やしたオットセイのよう。
巻末の本作と絡めた思い出話も楽しい。
*作者が幼い頃に慣れ親しみ、本書の元となった「魂の檻」(クロフトン・クローカー)が収録されていたのは『アイルランド童話集』(ウィリアム・イエイツ/編・山宮允/訳・金正堂/発行)だそうですが、こちらは絶版の模様。岩波で同じ訳者の本(『アイルランド童話集 隊を組んで歩く妖精達―其他』)が出ています。
手元にあるちくま文庫の『ケルト妖精物語』(イエイツ/編、井村君江/編訳)にもメロウの解説と「魂の籠」(やはりクロフトン・クローカーによるもの)と題されるお話があります。おそらく内容は同じだろうと思われます。
こちらのメロウの解説によれば
男のメロウは、(中略)歯が緑で髪も緑、目は豚のようで鼻は赤いが、女のほうは美しく、魚のような尾を持ち、指の間にはアヒルのような水かきがある
そうなので、男のメロウは不細工、女のメロウは美人と相場が決まっているのかもしれません。子どものメロウはかわいいんですかね? -
初め浦島太郎みたいな話かと思ったけど、全然違ってほのぼのと暖かかった、私もアイルランド行ってみたい!
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アイルランド民話。
お酒好きのメロウ。 -
H23年 9月 3-1