(P[こ]3-2)一鬼夜行 鬼やらい<上> (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591124543

作品紹介・あらすじ

「妖怪が、妖怪として、
妖怪のまま行間を跳梁跋扈する、
正統妖怪小説である。」 
――京極夏彦(帯より)


閻魔顔の若商人と可愛い小鬼が
妖怪沙汰を万事解決?
大好評を博したシリーズ第二弾!


厄介な「居候」が百鬼夜行に帰って以降――
再会した妹に「共に暮らそう」と言い出せず、
むなしく日々を過ごしていた喜蔵は、多聞と名乗る男と馴染みになる。
優雅な声音と物腰で女性を虜にしてしまう多聞だが、
喜蔵が営む古道具屋で買っていくのは、なぜか付喪神の宿る品ばかり。
同じ頃「女性だけを狙う妖怪が出没する」との噂が浅草を賑わせており……
文明開化の東京で、凸凹コンビが妖怪沙汰を万事解決? 
大好評を博した『一鬼夜行』シリーズ第二幕、前編!

感想・レビュー・書評

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  • 優しい付喪神に囲まれているのに、相変わらず仏頂面の喜蔵。小春がいなくて寂しいのはわかるけど、大人げないなぁ。そこがいいのだけど(^^)
    そんな彼に近づく多聞という男。
    やはり楽しい。
    何度読んでも面白い。

  • 『一鬼夜行』シリーズ第二弾。
    小春が百鬼夜行に戻ってから、月を見上げては小春が落ちてこないかと
    切ないくらいに願っていた喜蔵。
    そんな折、やたらと女にモテル多聞と馴染みになるが、何故か
    付喪神の宿る古道具ばかりを買っていく。
    そして浅草では女性ばかりを狙う妖怪騒ぎが起きていて
    その調査の為に小春が降って来た(^◇^;)
    今回は多聞の正体と目的なんだろうけど、メインは間違いなく
    付喪神となった硯の精が目覚めた頃の思い出話でしょう。
    切な過ぎて泣きましたぁ~(ノ◇≦。)

  • 続編の今回も楽しく読んでいます。まだ、読んでいる途中ですが、一ページ毎に期待が膨らむ感じ。ちゃんとしたレビューは読後に入れるとして、「墨をするしか脳のない硯」160ページ、はよいのでしょうか?能のない?前作でも、あれ?と思う記述がありましたが、細かいことだけが気になっちゃうんですよ。

    上は途中までで書いたレビューでした。
    今、読み終えました。上巻はわりと予想の通り展開していくなーという感じで、安心感を持って読み終えました。登場人物の能力も洗練されてきたな〜、後半に期待の展開、愛すべきあいつはどうなるのかなー?
    ただ、211ページに「ひとつ返事」なる言葉が出てくる。ところどころに抵抗感のある言葉遣いをするんだよな〜、それが星一つのマイナスとしました。

  • 一鬼夜行の続編。喜蔵の不器用っぷり、無愛想っぷりは変わらず。硯の精との話は涙が出た。

  • 付喪神ばかり買う者。
    妖気もなければ妖らしくもないからこそ、誰もが気に止めることなく自由に動き回れたのだろ。
    意固地になってしまうのは性格なのかもしれないが、素直になる事も必要だろ。

  • 絵には描き手の性格が出る。
    それは実体化しても変わらなかった。
    それだけ気持ちを込めて描いた、いい絵だったのね。

    相変わらず口下手な主人公にイライラするかもしれません。
    鬼やらいって、節分の豆まきのことなのね。

  • 帯文(裏表紙):”文明開化の東京で、凸凹コンビが妖怪沙汰を万事解決?大好評を博した『一鬼夜行』シリーズ第二幕前編!”

    目次:序、1.鬼やらい、2.凸凹再結成、3.噂の男、4.くちなし雀、5.筆先から命

  • 多聞さんが好き

  • シリーズ初作での軽妙洒脱かつドタバタの展開を或る読友は「妖怪版ドリフターズ」と称した…その正鵠を射抜いた例えはさすがはこちゃんさんである(笑)
    で、続く第二作目は気合い充分の上下巻!その長さにストーリーは耐え得るのか?ドタバタ劇に破綻はないのか?などの心配を他所に飽きさせずに面白く読ませる筆力はどうやら本物のようだ。
    特に短篇「宙色三景」でも披露してくれた絶妙の時空の操りはお見事で今回は百目鬼の幻影に絡ませて物語を横に拡げるのではなく過去に遡り深みを増していく手法は最早エメルマジックと言っても良いだろう。
    ワクワクと期待感を持って下巻へ…

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著者プロフィール

1984年東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。母方にトルコ人の祖父を持ち、名はトルコ語で「強い、優しい、美しい」などの意味を持つ。2008年「一鬼夜行」で第6回ジャイブ小説大賞を受賞しデビュー。主な著作に「一鬼夜行」「銀座ともしび探偵社」シリーズ、『総司の夢』『梟の月』『歳三の剣』など。

「2022年 『時代小説アンソロジー てしごと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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