(P[こ]3-3)一鬼夜行 鬼やらい<下> (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591124550

作品紹介・あらすじ

「妖怪が、妖怪として、
妖怪のまま
行間を跳梁跋扈する、
正統妖怪小説である。」 
――京極夏彦(帯より)


文明開化の世を賑わす騒動に、
凸凹コンビが挑む――
笑って泣ける人情妖怪譚 第二弾完結!




謎の男・多聞に、硯の精ら付喪神が宿った古道具を売ってしまった喜蔵。
多聞の正体は、体中にある目で他人を操ることができる妖怪・百目鬼だった。
小春から硯の精の悲しくも数奇な過去を聞いた喜蔵は、己のふがいなさを痛感する。
二人は付喪神たちを取り戻すべく、「もののけ道」を通って多聞の屋敷に乗り込むことに――。
文明開化の東京で、凸凹コンビが繰り広げる人情妖怪譚第二幕、完結編! 
〈解説・三村美衣〉

感想・レビュー・書評

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  • 心が北湖りする名作。特に硯の精の話は秀逸。

  • 硯の精の話は、それだけでひとつの話としてもいいくらい。
    温かくて切なくて、ほろりとした。

    前作ではその他大勢だった付喪神たちが、ひとりひとり個性的に描かれていて親しみがわく。
    前差櫛姫と喜蔵のやりとりが面白くて読み返してしまった。

    最後、夕餉くらい一緒に食べて行けば良かったのに・・・と思ってしまうのは、人間的思考回路だろうか。
    多聞についても決着がついたようなついていないような・・・すっきりしない部分が残るが、続きに期待ということで。

  • 硯の精のくだりが秀逸!
    むしろ、そこだけで一つのお話になるほど…
    まさか、彼にここで泣かされるとは。

  • 下巻。喜蔵と深雪との兄妹の距離間が少し縮まったようで。切ない話が多めだった気がする。

  • 暇を潰すための遊び。
    仕事が終われば帰宅するのは当たり前だが、一言もなく消えてしまうのは寂しすぎやしないか。
    妖として長年生きていたら色々あるだろうが、悲しい別れは一度でいいだろう。

  • 帯文(裏表紙):”文明開化の東京で、凸凹コンビが繰り広げる人情妖怪譚第二幕、完結編!”

    目次:6.墨色の足跡、7.仮の住処、8.無数の瞳が語るもの、9.帰路、10.春疾風、解説 三村美衣

  • キャラも増えてきて、面白くなってきました!

  • 面白い…なんだかんだと言いながらフルコンプした澪つくしシリーズ同様また追い続けてしまいそうな予感プンプン、だって料理より妖怪の方が私には性に合ってるものな。
    エメルさんの魅力の一番はやはり文章の上手さだろう、独特の会話の手法や文間にまるでト書きが入っているような臨場感は抜群のリーダビリティで一気に読ませる。
    そしてドタバタながらも悪ふざけせず正統派妖怪譚、お江戸人情噺を創り上げて行こうという真面目な姿勢はとても好感が持てる。
    ちょっぴり甘酸っぱいながらも人と人との心の時空を練り歩く物の怪たちの行列を暖かく見守ろうではないか

  • 謎の男・多聞に、硯の精たち付喪神が宿る古道具を売ってしまった喜蔵。多聞の正体は、体中にある目で他人を操ることができる妖怪・百目鬼だった。帰ってきた小春から硯の精の悲しくも数奇な過去を聞いた喜蔵は、己のふがいなさを痛感する。二人は付喪神たちを取り戻すべく、「もののけ道」を通って多聞の屋敷に乗り込むことに…。文明開花の東京で、凸凹コンビが繰り広げる人情妖怪譚第二幕、完結編。

  • 一鬼夜行から鬼やらい(下)まで。
    硯の精の話を夢中で読む。
    やっと妹と一緒に暮らせることに。
    喜藏が寂しいという感情をもてるようになる。

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著者プロフィール

1984年東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。母方にトルコ人の祖父を持ち、名はトルコ語で「強い、優しい、美しい」などの意味を持つ。2008年「一鬼夜行」で第6回ジャイブ小説大賞を受賞しデビュー。主な著作に「一鬼夜行」「銀座ともしび探偵社」シリーズ、『総司の夢』『梟の月』『歳三の剣』など。

「2022年 『時代小説アンソロジー てしごと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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