ふたたび、ここから

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著者 : 池上正樹
  • ポプラ社 (2011年6月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591124918

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ふたたび、ここからの感想・レビュー・書評

  • 【東日本大震災関連・その33】
    (2011.11.01読了)(2011.10.20借入)
    本の題名からは、何の本かよく分かりません。副題を見ると、「東日本大震災・石巻の人たちの50日間」とありますので、3月11日以後の石巻の人々の様子を綴ったものということがわかります。「石巻赤十字病院の100日間」を読んだ頃、石巻をキーワードに本を検索してみたところ、ヒットした本です。東日本大震災に関する本は、結構チェックしていたつもりなのですが、知りませんでした。6月に出ていたのに。
    でも、石巻に関するものをまとめて読むことができたので、よしとしましょう。
    この本は、「2011年3月23日から4月28日まで、東日本大震災の被災地・石巻市及び女川町など現地を取材し、書き下ろしたものです。」(246頁)
    被災者が10人いると10の物語があります。それぞれに個別の体験があります。
    石巻では、津波の時に火災も多数発生したようです。津波で助かったと思う間もなく、火災からの逃れなければいけなかった方々がいたようです。
    津波に追われ、危機一髪で助かった人、あと一歩で津波にのみ込まれ流されていった人、自分は助かったけど、流されていく人を見るしかなかった人、津波の中で必死で助けた人、いろんな人たちがいます。
    瓦礫に覆われた状態では、どこから手をつけていいかわからず、気力がわかない人たちも、ボランティアの方々に瓦礫を片づけてもらって、綺麗になると、もう一回やってみようかとやる気が出てくるようです。

    章立ては以下の通りです。
    1、「卒業証書」は残った 石巻市・門脇小学校の卒業式
    2、南浜町の町内会長が語る「津波が奪ったもの」
    3、焼け跡にうまれた「こども避難所クラブ」
    4、牡鹿半島 小さな漁村の孤立
    5、女川町 破片すら見つからず―
    6、山の脇から、津波は突然やって来た
    7、高台の寺院で 日本登山医学会のボランティア医療団
    8、「黒い山が動いてきた」 道路寸断がもたらしたもの
    9、歴史ある「宮城交通」 会社の解散を一度は決意
    10、大衆食堂「味楽」のお母さんが思うこと
    11、再び、調理器具を拾い集めて
    12、石巻赤十字病院にて
    13、炊き出しの行列にも並べない人たち NPOの活躍
    14、シーツをつないで屋根をつたった「恵愛病院」
    15、せめて一杯のコーヒーを……

    ●石巻へ(9頁)
    仙台までは、東北新幹線はもちろん、まだ東北自動車道も開通していない。取材を開始した当初は、山形空港まで飛行機で飛び、山形駅から臨時バスに乗って仙台に入るのが最短ルート。信じられないくらい、遠い道のりだった。
    ●前兆(81頁)
    取材した日も大きめの余震が続いていたが、直前にゴゴッ、ゴゴゴッという地鳴りが聞こえてくる。ちょっと他では感じないような不気味な前兆現象だ。
    (都会のビルにいると感じることはないけど、田舎の平屋にいると、地震が揺れ出す前に、地鳴りが聞こえます。地震が来ることがわかります。)
    ●連絡が(82頁)
    ラジオからは、おしか清心苑の入居者名を挙げて、「無事かどうか連絡ください」というメッセージが聞こえてくるが、それにこたえる手段が何一つなかった。
    ●松の木(109頁)
    「近くの長面海水浴場に植えられている松の木が流れてきて、皆、流木にすっかりやられたみたい。見覚えのある建物が全然、残っていないんです」
    津波は、水の勢いも激しいが、多くの構造物は漂流物によって壊されていく。普段は風光明媚な、暴風や高潮を防ぐはずの松の木々が、皮肉にも凶器になって津波とともに町に襲いかかったのだ。
    (流木にやられたかどうか見ているわけでは、なさそうな発言を取り上げて、それに想像力を加えて、松の木が凶器になって町を襲ったことにしています。... 続きを読む

  •  東日本大震災が起きてから50日間の石巻の人たちの記録

     震災から12日後に医療雑誌の依頼で、取材に入った著者が見た、そして出会った石巻の人々の姿が記されています。
     事実を事実として書いてあるので、震災後の人々や町の様子がよくわかりました。地図が細かく載っているので、場所が把握しやすかったです。
    震災から半年が経とうとしている「今」。この本に記された状況が、ずっとよくなっているようにと祈らずにはいられません。

  • 震災後すぐの様々なエピソードがのっている。現地の生の声が読める。

  • 目を逸らしちゃダメだ
    ようやく手に取りました。

  • 石巻の震災ルポ。学びは多い。
    どんな視点を持つかで見えてくる事柄も変わってくる。

    今回は「想像力」の有無で、
    「生き死にの差」「事後対応の差」
    に直接的に表れてくる事が分かった。

    以下列挙。
    •門脇小学校校長:3/9の余震で防災対策を強化 → 学校にいた生徒をほぼ全員無事避難誘導した

    •同教員:震災時咄嗟にブルーシートを持ち出す → 寒さ対策に貢献した

    •同教員:同じく名簿を持ち出した → 保護者への引き渡しがスムーズに行えた

    •子供避難所クラブ代表柴田さん:門脇小に一時避難したが、瓦礫の山(津波)と猛火が容赦なく押し寄せてくるため、生きるために校舎の2階から裏山に橋をかけた → 歩けないお年寄りなども含め、手の届く範囲の全ての人を助け出した

    •石巻赤十字病院 災害対策マニュアルを日頃から実施 → ただちに災害対策本部の設置、院内アナウンス、トリアージを行い、医療活動をスムーズに行えた

    •千葉さん 津波が押し寄せてくるとき、咄嗟に犬の首輪を外す → 地区で2匹だけ残った犬の1匹となった


    など、
    まだまだ紹介したいエピソードはたくさんあるが、
    震災前に、また震災最中に
    想像力を持ち合わせていたか否かで、
    事後の結果に大きく影響している事が分かる。


    防災のためにぜひ読んでおきたい。

  • 震災時の石巻のエピソードは多々あり、ここにある人生の物語はごく一部。災害に直面した幾多の書き表されていない人々の物語があるのだろう。だからこそ、石巻の記録は貴重だ。

  • 資料番号:011415791
    請求記号:369.3/イ

  • 2011年3月11日の東日本大震災直後の3月23日から4月28日まで、被災地石巻市、女川町などを取材して書き下ろしたもの。小学校、食堂、タクシー会社、病院など様々な人達の被災直後の様子から、立ち上がって懸命に生きる姿が描かれている。

  • リアルに表現している部分
    見えない部分
    所々に、感情が切なくなり涙が出そうになる。

  • ■概要
    東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市の各地で、震災直後からの約2ヶ月間を取材し、筆者がそこで見聞きした事実をまとめた本。

    ■感想
    あまり筆者の感情を表さず、でも淡々とでもなく、石巻の各地で出会った人の話や、様子をまとめている。地図や写真も多く併用し、どのような場所で、どのような状態になったのかイメージしやすい。
    たくさんの悲しい話と、それでも、つながった命を大切に、亡くなった人たちに顔向け出来るようにと立ち上がる人々の姿が胸に刺さる。
    特に印象に残ったものとして、津波の直撃を受け、避難した人々の車が炎上し、校舎が全焼した門脇小学校の卒業式での校長先生のスピーチや、被災した会社の社長の言葉がある。
    「おまえ、水でおぼれる気持ちってどんなに苦しいかわかるか? 俺は経験したことがないけど、そんなの考えただけでも・・・。そんな死んだ人のためにも、生きてるんだから、俺たちは絶対その分まで生きるんだって、ムキになってやりきらなきゃいかん。絶対やるんだって気持ちでやんなきゃダメだよ」

  • 現実に背筋がのびる

  • 果てしない悲しみの大地に
    新しい心で立ち上がる人々がいた。

    石巻市街から牡鹿半島の漁村まで。
    変わり果てた被災地を巡り、人々から託された
    「命の言葉」をつづるノンフィクション。

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