([い]4-2)四十九日のレシピ (ポプラ文庫 い 4-2)

著者 :
  • ポプラ社
3.98
  • (327)
  • (474)
  • (267)
  • (36)
  • (3)
本棚登録 : 3288
感想 : 405
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591126653

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 乙美母さんの人柄が、登場人物の述懐から浮き上がってきます。四十九日のための『あしあと帳』の模造紙が少しずつ埋まっていくように。幸せな人生と感謝して旅立って行ったのではないでしょうか。夫・良平と継娘・百合子を愛し、自分にできることをコツコツと積み上げた、豊かな生き方だったことを、エピローグでは二人とも実感して暮らしているようで、安心しました。

  • 心温まる優しい作品だった。

  • 心が暖まりました

  • 2019/7/29
    いやぁこれは泣いちゃうよ。
    イモが!ハルが!ビートルまで!
    心配かけすぎだよ、君たち。
    旦那家族が揃いも揃ってクソでムカつくけど百合子ホントにそれでいいの?
    旦那もやで。
    弱って浮気して思いっクソ地雷踏むってなぁ。
    百合子の罪を越えてる。
    これ浮気相手がここまでの地雷じゃなかったらそっちに行ってたのかな。
    それにしてもこの世界、この世から先に旅立った人にも絶対に会えるやん。
    羨ましい。

  • 物語の様子や、登場人物の心情をありありと想像できた。
    あたたかい想いがそこにはある。
    包容力の大きい乙母さんだった。
    かわいいイラストを描けると、素敵なレシピを残すことができるんだな。
    最後のレシピは処方箋というのも、素晴らしいタイミングで納得。綺麗にまとまった。

    パパの不器用さがなんとも愛おしかった。
    というか、こんな不躾にしても見放されないんだなぁ。最後はハッピーエンドだけど、当たり前だけど、みんなバラバラになってしまって
    寂しかった。それぞれ新しい幸せに向かってるわけだけど、一緒にいれないっていうのは寂しい。

    鬱陶しいおばあちゃんだなと、思ってたおばあちゃんも粋であった!これは確かに嫌いになれん!笑
    人って難しい〜笑

    最終的に夫の裏切りを許せたってすごい。
    妻と夫では見てる視点が違って、どっちかだけが悪いわけでもなく、あぁ悪かったなーと思っても、そこじゃなくて違う部分が気になったり、きっかけだったりするんだなぁと。話さないと、コミュニケーションを取らないとずれていってしまうよね。

    パパが最後、イモもハルミに抱く想いも痛いほどわかった。寂しいよね。そう思うと、救われるよねって、でもきちんと生きていく姿が羨ましい。

    懐かしの愛知県の話なのがぐっときた。
    愛知県だというのは、最後に確信になって、大好きなところが舞台になってるのがうれしかった!

  • 家族の死を受け止めるのは苦しい。
    喪失感から抜け出せない夫の熱田、何もかにもがうまく行かず心がぐちゃぐちゃに崩壊しそうになる百合子。
    母乙美が残した家事のレシピと彼女の教え子達の力をかりて、乙美の望み通りの四十九日を迎えたのち、みんながそれぞれの道に戻って行く。

    大切な人を失った苦しさほ癒えることはないけれど、時々どうしようもなく寂しくなった時、こういう話の力を借りて涙を流し前に進むしかないことを実感する。
    山田悠介の<その時までサヨウナラ>のように直接ファンタジーにしてくれるのもスッキリするが、あえて明確にしないのも読者の心の中で反芻し奥底に染み入るラスト。

  • ・・・号泣(┯_┯)伊吹サン作品で泣かないモノはないわ~。継母、乙美の葬儀後2週間で実家に又、帰ることになった百合子。
    妻が亡くなり腑抜けになった父、熱田。
    妻の四十九日まで面倒見ます!と現れた不思議な娘、井本。
    井本の紹介で現れる、これまた不思議な少年、ハルミ。
    ネタバレするから人間関係が書けないけど、四十九日の準備をする中で知る、継母・妻の愛。井本てハルミが何者であったか気付いた時、号泣でした。 「思い出さなくていい。思い出してはいけない、飛ぶ前の世界のことなど」過去は振り返らなくていい。このセリフに泣けました。

    何を書いてもネタバレになるから書けない

  • エピローグ前の良平さんの振り返りがとても切なくて、残されるってのはこういうものなのだろうか、という気持ちがわき起こりました。残されるって、本当に寂しいことなんだね。

  • 家族とは、血の繋がりだけではないと、心から思えた作品でした。乙母さんが亡くなった後も、不器用な夫と娘の事を思う優しさが随所に感じられ、とても温かい気持ちになりました。イモちゃんとハルミ君、二人の存在にも救われました。「もしかして?」と思わせてくれた場面では、涙が止まりませんでした。乙母さんのような朗らかで優しい人に私もなりたいと思わせてくれた素敵な一冊です。

  • めっちゃ泣ける…

全405件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

伊吹有喜の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×