ドキュメント自衛隊と東日本大震災

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著者 : 瀧野隆浩
  • ポプラ社 (2012年5月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591126936

ドキュメント自衛隊と東日本大震災の感想・レビュー・書評

  • 本書の幕は原発対応から開いた。読み始めた瞬間、何か違和感を感じた。それは、被災地での生存者救出・行方不明者捜索・遺体回収・瓦礫撤去に関する項目から始まるものだという先入観があったからだ。しかし読み進むうち、至極当然という感じに変っていった。原発対応が、自衛隊組織が動く必要性のあったことだと思えた。もちろん被災者支援の内容にも触れられており、特に自分の家族を二の次にせねばならなかった郷土部隊の話は身につまされた。著者は防衛大出身ということもあり、自衛隊の内側を理解した上での著作である点が良いと思う。

  • 被ばくするかもしれないリスクを負い、多くの無残な死と真摯に向き合い、現地で救助活動をする。中には自分の家族が消息不明な隊員もいた。「それが彼らの仕事だ」なんて言葉で片付けてしまっていいわけがない。

    被災地の人々のその後や復興の様子はニュースでも取り上げられているが、あの震災で現地に派遣された自衛隊の方々のその後が取り上げられることはほぼない。彼らが手厚いメンタルケアを受けられていることを祈りつつ、心から感謝。

    原発がなければ日本は立ち行かないという人がいるが、本当にそうだろうか。あのときの彼らの努力や被災者の無念を無駄にしない未来であって欲しい。

  • 未曾有の被害を出した3・11。本書は自衛隊のが直面した震災復興。全てが初めてのオペレーション―混乱と矛盾の中で彼らはいかに苦悩し行動したか?原発事故対応から被災者支援まで、彼らが何を考え行動したか?

    本書は『3・11』の際、八面六臂の活躍を見せた自衛隊。その彼らがいかに多くの矛盾をはらんだ現場で、どのような決断をし、どのようなことに悩み、それでも前に進んでいったのか?ということが防衛大学校を卒業し、新聞記者となった筆者が浮き彫りにするという内容です。

    武力を持って侵略されたに匹敵するような災害であった東日本大震災。自衛隊がそこで出た犠牲者を見つけ出し、丁寧なまでに洗浄し、家族の下に送り返すところから、陸上自衛隊と海上自衛隊の長年わたる『相克』を乗り越えてひとつのミッションに取り組む姿や、『特殊部隊』といっても差し支えのない空挺団員が被災者一人ひとりのところに回っていっていたという記述は、本当に自分の胸を打ちました。

    自らの心の中に深い傷を負いながらも、『自衛隊が何しに来たんだ!』と被災者になじられらがらも、ある隊員は被災した自分の家族を差し置いてまで任務を遂行していたという話も、本当に胸を打ちました。

    長年にわたって国民から『日陰』の存在としてみなされながらも時間をかけてスキルを磨き、それが皮肉にも国家の行く末を左右するような場面でいかんなく発揮された。そういう『知られざる姿』を記録した貴重なドキュメントであると思います。

  • 社説みたいな文章。

    インタビューをメインにした構成。
    所々、筆者の来歴や取材経験の話を織り交ぜつつ。


    自分たちがやらなきゃ、という思いを強く感じる本。

  • 今回の東日本大震災で自衛隊は死力を尽くして活動した。自らを「最後の
    砦」として、献身的にやってきた。そこまでする理由を考えるとき、彼ら
    は日本人の無関心と戦っていたのだと思い至る。
    危険なものを自分たちの実生活から切り離して考える性向。最悪の事態を
    考えないことが平穏な生活につながると信じる気質。そうした日本人の性
    向、気質が、危機対応組織である自衛隊への無関心につながっているの
    ではないか。
    今回、彼らは考え、「日本人としての自衛隊」の承認を求めた。【P215】

  • 薦められて読んだ本。

    自衛隊について、テレビで映像を見るより現実感を伴って知ることができたように思う。

  • 期待しないで読んだ分、感動した。
    自分にできることを精いっぱいやらなければ、と思わされる本。

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ドキュメント自衛隊と東日本大震災の作品紹介

すべてが初めてのオペレーション-混乱と矛盾のなかで彼らはいかに苦悩し行動したか?原発事故対応から被災者支援まで「知られざる瞬間」に迫る。

ドキュメント自衛隊と東日本大震災はこんな本です

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