([お]8-1)おとぎ話の忘れ物 (ポプラ文庫)

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著者 : 小川洋子
制作 : 樋上 公実子 
  • ポプラ社 (2012年4月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (117ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591129159

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([お]8-1)おとぎ話の忘れ物 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 納戸を改装し、本棚を据えつけ、本を並べた『忘れ物図書室』。紅茶も用意され、机の真ん中には色んな味のキャンディが…。お好みのキャンディを一粒口に入れ、さぁ読書を始めましょう。

    最初は『最果てアーケード』に似ているかな(アッピア街道も出てくるし)と気軽に読んでいたけど、「ずきん倶楽部」を読み終わる頃には心臓がバクバクで、いつの間にか私は甘美で残酷な世界に迷い込んでしまった事に気づく。

    「人魚宝石職人の一生」が一番好き。宝石職人の想い、海の底のように静かで深い愛。人魚姫の涙は透明な粒のキャンディに。
    「愛されすぎた白鳥」もよかった。色んな味が混ざり合い重くなったキャンディ。愛しすぎるのはいいけど与えすぎはよくない。
    「アリスという名前」は蟻の味のキャンディ。蟻の話、これ子供の頃によく想像して怖くなっていたなぁ。

    子供の頃に読んだ童話を思い出しながら、色んな味や毒のある大人のおとぎ話を楽しんだ。

  • 陶器のスワン容器に詰められた<湖の雫>キャンディー。
    杏に薄荷、蜂蜜に白バラ。

    キャンディー屋の中にある
    世界の不思議なおとぎ話が納められた
    「忘れ物図書室」。

    危うい光沢を放つ赤ずきん。
    星を連ねて作った首飾り。
    光に溶け、泡となる想い。
    森の奥のもう1つの空。

    美しい文章に運ばれ、キャンディーが溶けてゆくように
    ゆっくりと世界の果てを旅する図書館。

    最後に用意されたのは涙色のリボンを結んだ
    スワンキャンディー。
    沈みゆく雫のように切なく愛おしい。

  • 小川洋子さんの文章と樋上公実子さんの絵で綴られた、半分小説で半分絵本のような不思議な風合いの本。
    赤ずきん、アリス、人魚姫…実際にある物語がモチーフになっていて、でも元の物語とはまったく違う小川洋子ワールドになっているのがすごい。哀しくて、残酷で、ひんやりとしている。
    童話に比べたら現実的なのに、ふわふわしていてこの世の出来事ではないような感じ。それに樋上公実子さんのクールでちょっとエロティックな絵が溶け込んでいる。
    どうやら先に絵があって、それを小川さんが見て小説を書いた模様。
    プロローグの小品的な物語が巻末の物語と繋がっていて、ほうっとため息をつくように読み終えた。
    絵本も小説も好きな私にとっては、超私得な本でした。

  • 赤ずきんちゃん、不思議の国のアリス、人魚姫をモチーフとしたおとなの寓話。

    それぞれのお話は、世界中の「忘れ物置き場」に打ち捨てられた物語という設定。

    どれもとてもアイロニカルな物語で、これほど短い中にはっとするストーリーと感情の揺れを凝縮してしまうのはさすがである。

    エピローグ的に添えられた白鳥の話が切なかった。

    http://www.horizon-t.net/?p=594

  • おとぎ話と共に添えられた数々の絵。可愛らしい女の子の絵だけれど、とても官能的。キャンディーにまつわる話から始まるが、甘くて美味しいキャンディーを舐めている間に、気がついたら思いも寄らないことが起こっていそうな、そんな怖さも感じさせる本。

  •  各地の忘れ物保管庫から集めた「忘れ物おとぎ話」の図書館という設定が面白い。
     そしてほの暗くてちょっと不気味なお話を書くのが上手な作者の作品と、中に散りばめられたイラストがとっても合っていて美しい本だな〜。
     文庫版・大人の絵本。

  • 桶上さんの絵が、残酷でちょっとエロチックで、素敵です
    そして、小川洋子さんのお話を読んでいると
    こちらの方が、本当の大人のおとぎ話だよと思ってしまう
    残酷だけど、本当の人の心に沿っているように思うのです
    あっという間に読んでしまうけど、何回も読んでしまいそうな
    どこから読んでもいいような、絵だけ見ていても楽しめる
    ちょっとお徳に感じちゃう本です

  • 題材になった童話はすぐに分かる。
    だけど、そこに小川さんならではの解釈が加わると全く違った物に。
    イラストもよく合っている。

  • 樋上久実子の絵にインスパイアされた小川洋子の物語。完成された世界だ。忘れ物が物語という設定がまずすごい。死の匂いに満ちた短編集。

  • 綺麗で残酷なおとぎ話。カラフルなキャンディーを舐めながら、忘れ物図書館でまったりできるなんていいなぁと思っていたけれど、最後に「いかがでしたか」と言われる頃には苦味のあるキャンディーに変わっていた。

  • ちょっとダークなお伽話と
    コケティッシュな挿絵の
    コラボレーション
    **
    冷め切った私にも
    アルカイックな
    笑みをもたらしてくれました
    人魚の話が一番好きかな。。
    **
    #小川洋子
    #おとぎ話の忘れ物

  • おとぎ話を題材にした短編4作。
    樋上公実子さんのイラストがあってそこに小川洋子さんが物語を付けたもの。
    何となくイラストに惹かれて購入。
    小川さん好きだし。
    どの話もおしまいは残酷。
    でも、その世界観が嫌いではなかった。大好きとも言えないけど。
    少しエロティックなイラストに残酷なストーリー。
    中でも、人魚姫の話が一番好きだったな。イラストも。
    でも、4つの物語を繋ぐのが、キャンディー工場の奥にある忘れ物図書室と言う設定とそのおはなしが一番良かった。あんなに可愛らしいと思っていたスワンキャンディーが、ラッピングを待っている間に悲しいものに変わってしまった。
    涙色のリボンがよく似合うほどに。

  • 3.5くらい

    魚宝石職人の一生が好きだ
    表現が好き

  • 樋上公美子氏のドラマチックな挿絵にすっかり魅了され、ストーリーが翳むほど。
    「忘れ物図書館」の閉塞感はいつもながらに小川洋子の世界が広がる。
    美しいものには棘がある。

  • 小川洋子さんの世界、好きだわー。美しさって、怖さも含むのねぇ。でも挿絵、これはなんだろう。子供の格好をして、体も子供みたいに細いのに、胸があって、裸でいて。ロリータ?童話ってのは、よく処女喪失などを表しているようだけれども、それと関係しているんだろうか。狙っているようで、好きではない。あとがきを見ると、普通の人っぽいし・・・(画家の方)。私には、小川さんの物語を自分でカラーで思い描けるので、エロチックな挿絵は無用だった。

  • うつくしい絵と文章がからみあって、ひとつの芸術作品に。幼い頃から慣れ親しんできたおとぎ話の向こう側を覗き見るようで、どきどき。

  • スワンキャンディーの<湖の雫>セットのような
    色とりどりで不思議な物語たち。

    「キャンディーが溶けてゆくようにゆっくりと
    (略)ページがめくられます」
    の表現が美しくて好き。

  • キラキラしている白鳥の毒

  • 好きな作家さんなので読みたい。

  • おとぎ話をモチーフとした樋上公実子のイラストを元にした短編集。駅の忘れ物保管室に忘れ去られたおとぎ話を集めたものという物語の背景がまた彩りを与えます。
    イラスト自身エロチシズムを帯びた妖艶なものであり、物語もそんな様相を帯びます。肉感的でありながら幻想的というのは、じつに小川洋子らしさでしょうか。

  • ずきんのレパートリーってそんなに増やせるもんなんですかね?

    まあ、それはさておき、わたしは『愛され過ぎた白鳥』(っていうタイトルだったかうろ覚えですけど)が大好きです。キャンディー=数量的な愛っていうのがまたね、上手いと思うんですよ。甘くてきれいだけど、それを食べられない白鳥が受け取るのを少しためらい、そして受け入れてしまう。あの辺の機微もね、上手い。ホントこういう切ないのが小川洋子さんは上手い。上手い上手いばっか言ってますけど、巧妙ってことですよ。くっそ、切なくなってしまったわ。

  • 小川洋子のおとぎ話と樋上公美子の絵によるコラボレーション。この本の成り立ちは、絵が先にあって、それに小川洋子が文章を付けたものであるようだ。そのせいばかりではないが、ここでは明らかに絵が主役だ。樋上公美子の絵は、いずれもエロティックで色鮮やかな画面に、ほんの少しシュルレアリスムのタッチをきかせたもの。小川洋子のおとぎ話は残念ながら、いつもの何かわからないような恐怖感がない。最後の白鳥の物語は出典が不明だが、他は「赤ずきん」などの、いずれもよく知られた童話。どうやら彼女の本領は翻案では発揮されないようだ。

  • 樋上公実子さんのイラストがとても官能的で美しい。特に赤色系がショッキングなほど悩ましい。
    小川さんの物語は、そのイラストをモチーフに創作したとのこと。世界観を失わず、見事なコラボレーションでした。

  • はっきりと、ではなくてなんとなく血なまぐささを感じさせる怖さ。子供には話せないおとぎ話かなぁと。

  • おとぎ話をモチーフにした話。おとぎ話の中に潜む残虐な感じがさらりとかかれていて、使われている絵とものすごくよくマッチしていて素敵でした。

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