きみはいい子 (一般書)

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著者 : 中脇初枝
  • ポプラ社 (2012年5月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591129388

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きみはいい子 (一般書)の感想・レビュー・書評

  • たぶん、現実はこんなに簡単に救われることは無いんだと思う。救いは簡単にはもたらされない。だから皆、苦しむし連鎖から逃れられない。けど、こうだったらいいのに、と願ってやまない。虐待と言葉で呼ぶと一瞬だけど、傷ついたと感じることは、親から受けた傷は、本当に人によって違い、癒え方も本当に人それぞれ。だからこそ苦しい。

  • どの話も悲しいけれど希望があって良かった。
    私も親を嫌いでもいい、って言葉に救われたな。
    親に多くを求めていたことに気づけた。

  • うまくいかない親子たち。実体験者やいままさに渦中のひとにはこんな甘いものではないと言われるかもしれないが。 でも読む価値はあると思う。

  • どれも傷ましい話で、虐待された子ども、またはしている親の視点から語られるので、読んでいて辛くなる。しかし、どれも最後にほんの小さい希望を残す。誰かの関心や、楽しい記憶が生きていくには必要なのだと教えられる気持ちだった。
    とくに最後の「うばすて山」は刺さった。いつでも親の愛情を求めていた子どもがどんなふうに時を過ごしていくのか、考えるほどに胸が痛くなる。当たり前のあたたかなやり取りを、羨ましがる心理が切ない。

  • 予約待ちで借りて楽しみにしてたのにイマイチ…と思っていたら後からじわじわ来た。子を大事にしよう、向き合おうとすることにした。

  • 2016.10.17再読
    子供を産んで読み返すと、また違う気持ちで読んだ。ただただ子供を抱きしめた。
    --------------------
    ☆4ツ
    2012.7.8読了。
    読んでいて、苦しい。私はまだ子供がいないから気持ちがわからないだけ?じゃあ、何で産むの?無責任。身勝手。腹立たしい。子供は幸せになるために産まれてこなくちゃ。

  • 虐待をテーマにした短編集。
    どれも読んでいて心が締め付けられるようで、切なさを通り越してどうしようもないやるせなさでいっぱいになった。

    子どもは親を選べない。
    必死で生きる子どもたち。角度は違えども虐待は大人になってからもずーっと心を蝕んでいくものなんだなぁって。

    読んでいてつらかったなぁ。

  • (2016.08.12読了)
    2013年本屋大賞4位!
    微妙に関連付けられた5つのお話の短編集。
    いずれも子供の虐待がテーマになっていて、読んでいてすごく切ないです。
    でも、物語の中に救いがあり、なんとか希望は持つことができるように思います。

  • 本のタイトルは「きみはいい子」
    短篇集なのだが、そういうタイトルの作品は収録されていない。
    「きみはいい子」というのは作者からの、登場人物たちに囁くメッセージであり、同じ経験や悩みをかかえる読者たちの傷を癒す薬草のような呪文なのだ。
    親が自分を叩くのは、私が悪い子だから?
    親が私をかわいがってくれないのは私が悪い子だから?
    子供を叩いてしまうのは、私が悪い子だから?
    そう思って傷つくひとみんなに、「そうじゃないよ。きみはいい子だよ」そう言っている本なのだ。

    『サンタさんの来ない家』
    一生懸命な新任の先生は、2年続けて、受け持ちのクラスを崩壊させてしまう。

    『べっぴんさん』
    思い通りにならない子どもに手を上げ続けてしまう。
    外面はつくろわなくてはいけないのに、何かと関わってくる、鈍感なママ仲間がうっとうしい。
    どうして放っておいてくれないのかしら。

    『うそつき』
    記憶の中のだいちゃん。
    かなしい。

    『こんにちは、さようなら』
    戦争があった。
    生き残ることだけを考えて、生き残った。
    けれど、長生きをしすぎて、知った人もいなくなってしまった。
    道ですれ違う小学生たちの中で、一人だけ挨拶をしてくれる男の子がいた。

    『うばすて山』
    おかあさんは、私に厳しくつらく当りつづけたことをさっぱり忘れてボケてしまった。
    だけど私は忘れることはできない。
    おかあさんはずるい。

  • 虐待という思い題材だけれど、その中に救いがある話でした。

  • 「みなそこ」では注文もつけさせてもらったがこちらは素晴らしい出来映えで中脇さんの評価の高さも納得できる。
    何処にでもある地方都市の群像劇もその切り口は斬新であの呉美穂監督の目に留まったこともこれまた納得…尾野真千のキャスティングは怖すぎるんだけどね(笑)
    「知らぬは男ばかりなり」で育児、介護、そしてその裏にある問題に直面する女性たちの現実はリアル過ぎて嫌な汗が滲むのだが人と人との巡り合いによって新たな一歩を歩み出す物語は読後感も爽やか。
    仕合わせの偶然性が今の混沌とした世の中に一筋の光を差すいい感じのお話でした

  • ずっと気になっていた本。ようやく読めた。
    虐待とそれをとりまく地域社会を描いた短編集だけど、ほとんどの話に「母親へのコンプレックス」があった気がした。自分のこども時代がタブーである間は子育てって苦しいのかな。
    私が母親は全知全能ではないことを知ったのは中学生のときで、親子だからとすべてをわかりあう必要はないと気づいたのは高校のときだった。
    「親子だから」、親は子に何を言っても許されるわけじゃないと思っているけど、残念ながら小学生にとって、母親は神様みたいなもの。きみはいい子、と言ってもらいたいのは子どもなのか大人のほうなのか。
    ただ、現実でも最後の最後でこんな風に救われる人がいればいい。

  • 最初の話でもうガツンと来てしまって。
    大好きな本ができましたね。

  • 胸がチクチク痛む。

  • 「いい子、いい子」と撫でること、認めること。
    それが、何より大事な気がした。

    かのムツゴロウさんは、トラでもヒョウでも、撫でる時には、笑いながら「いい子だねえ」と声をかけるという。「そりゃ、怖いですよ。でも、そう言うと、一瞬、本当に優しい顔になるんですよ。その子の懐に入り込む、隙を見せてくれるんです。」とか。はっきりは覚えていないが、このような内容だった。

    動物と人間は違うのかもしれない。
    でも、やっぱり言われたら嬉しい。大人でも、それは同じ。

    学級崩壊も、虐待も、向いていない教員や親だからではなく、誰しもいつのまにか、そういうことになってしまうのかもしれない。

    そんな時、単純だけど、ただ「いい子、いい子」と撫でることが、何かを変えてくれたりしないだろうか。

    図書館スタッフ(学園前):れお

  • 郊外にある新興住宅地を舞台に繰り広げられる群像劇。

    学級崩壊をおこしてしまう新人教師、育児放棄された子ども、自身が幼少時代に虐待された経験から、わが子にも同じことをしてしまう母親、社会との関わりが途絶えて孤独に暮らす老人、障碍を持つ子どもとその母親・・・。 何度も涙がでてきてしまうので人前ではなかなか読むことができなかったです。

    読んでいる途中、保育園にいる息子に会って抱きしめたくなりました。

    不幸な境遇の人ばかり出てきて読んでいて辛くなるのですが、その人たちを見つめる暖かいまなざしが必ず傍らにあるのが救いでした。

    人を最も不幸にするのは孤独なんじゃないか、つまり差し伸べてくれる手があれば人は生きていけるんじゃないかとこの本を読みながら思いました。

    初めて読む著者の作品ですが、この人はどんなひとなのだろう、と興味を持ちました。

    読み終えてから映画化されていることを知ったのだけど、これを映像で観るのは辛いなぁ…

  • ただのフィクションとは思えなかった。現実はもっとうまくいかないのかもしれないけど、本の中だけでも希望を持てる終わりかたで救われた。一人でも多くの人に読んでほしい。そしてどう感じたか聞きたい。

  • 虐待や親子関係の話。ズシっとくる。
    特にべっぴんさんではすごく涙が出てきた。

  • 優しい言葉で綴られる、厳しい現実の話

    人は人と関わらずには生きられない
    人と関われば、必ずしもそれがすべて良いものだとも限らない
    それでも関わらずには生きられない

  • 「きみはいい子」
    「べっぴんさん」
    誰もが言われたいと思っている。
    誰もが言われたかったと思っている。
    老若男女。
    それだけで、自分の存在に自信が持てる。
    素朴な言葉の温かさ。

    今からでも言ってみよう。
    子どもに。友人に。自分に。

  • 大人も子供もみんな、「きみはいい子」だと誰かに認めて、慈しんで、愛してもらいたいと思っているんだなあ。虐待という重いテーマを扱った話だけど、どの登場人物も虐待をしたくてしているわけでも、虐待することが好きなわけでもない。それでも周りを大切にできないのは、本当はみんな「いい子」なのに気づかないだけなのかも。

  • 短編集。胸が痛むお話ばかりでした。特に『べっぴんさん』は身につまされる思いがしました。子どもが大きくなった今はイライラすることも少なくなりましたが、小さい時は時間に追われて常にイライラ、子どもは思い通りに動かないし、どこにも持っていきようのないイライラを子どもにぶつけていました。手をあげてしまったこともありました。でも直後、じんじんする手のひら以上に、激しい後悔と自己嫌悪で泣きたくなりました。なので、あやねちゃんママが、はなちゃんママにぎゅっと抱きしめられて「大丈夫だよ」と言ってもらえたことに救われる思いがしました。
     育児中は孤独な気持ちになります。特に現代は干渉を嫌い、人との交わりも最小限しかもたないような気がするので、狭い世界での子育てになっているのかもしれません。
     『サンタさんの来ない家』の岡野先生が本当にダメな先生なのか、それとも保護者の側がダメなのか、読み終わった今でもわかりません(苦笑)
     『うばすて山』も他人事ではないような思いです。
     このままでよいのかともやもやさせられる本ですが、考えずにはいられません。  

  • 「あなたはいい子だよ」

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きみはいい子 (一般書)の作品紹介

ある雨の日の夕方、ある同じ町を舞台に、誰かのたったひとことや、ほんの少しの思いやりが生むかもしれない光を描き出した連作短篇集。

きみはいい子 (一般書)のKindle版

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