([た]6-1)青い約束 (ポプラ文庫)

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著者 : 田村優之
  • ポプラ社 (2012年8月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591130414

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([た]6-1)青い約束 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 青空と光の中へ。
    どこまでも突き抜けていく無限の空間へ。
    過去を思い、今を思う。

  • アナリストの修一と新聞記者の有賀。高校時代のある事件をきっかけに絶縁していた二人の再会。現在と過去を描きながら、事件の真相が明かされるという話。

    事件の真相自体は驚きに満ちたものではなくベタな話。しかし、修一の仕事がアナリストであることから、国債発行や経済情勢、金融機関や財務省の思惑等が織り交ぜられていて話に奥行があった。経済小説などを全く読まない人には理解しづらい部分かもしれないが、個人としての仕事へのプライドと組織の論理との間で苦しむ現在と、仕事に理想を抱いていた青い時代がリンクしていて、良い構成だと思った。

    仕事に対してアツい気持ちを持ち続けられる男性って素敵だな。周りの評価に甘えて、泣くほど必死に働けなくなったのはいつからだろう。褒められたり気遣われたりする度に自己嫌悪と閉塞感しか感じられない自分が嫌だ。心を殺さないと利益をうめない仕事って何なんだろう。


    *以下引用*

    * 俺、思うんだけどさ、経済成長の目的ってさ、競争でみんなが疲弊するためのものじゃないはずだよ。(p36)

    *確かに最低限の経済の豊かさってのは必要なんだが、貧しい国を無理やり成長させればいいっていう話じゃないんだよなぁ。むしろ逆で、そんなやみくもな成長の競争じゃあ、問題はさらに悪化する。産業革命時代のイギリスや明治の頃の日本みたいに、労働者が朝から晩までこき使われて工場の中でたくさん死んでいったり、水俣病やイタイイタイ病みたいに、企業が環境を壊してしまってそこでまた人が苦しんだりする。大事なのは、そこに属している人が本当に豊かになる成長のあり方、人が経済の犠牲にならず、環境も壊さない成長のあり方なんだ。そういうまるきり新しい枠組み、メカニズムを、誰かが見つけないと駄目なんじゃないかなぁ (p39)

    *金利情勢次第ではあるが、基調としてはこれから銀行は、リスクを避けるために国債の保有高を少しずつ減らしていくだろう。同時に円が急落してもいいように、さまざまな形でヘッジをかける。確率がそれほど高いとは思っていないものの、もし実際に極端な円安が起きたなら、今まで通り何が起きているかも知らされなかった個人が逃げ遅れ、営々と働いて積み上げた円資産の暴落を呆然と見守ることになりかねない。 (p85)

    *でもこの国の抱えてる構造的な問題はより大きいから、長期的には少しずつこの国は沈んでいく。そしてみんな、この先に待ってるものをうすうすわかってるのに、知らない振りをして笑っている (p171)

    *星も同じだよな。ここに見えている光のうち、すでに星そのものは消えてしまって、光だけが届いているものがあるだろう。この街の様子は、それに似てると思わないか。本当はすでに死んでしまっている星の、昔の光。(p173)

  • 話が難しくてついていけない…。アナリストが主人公なので仕方ないが、理解しようと思ってもなかなか困難であった。

  • 全く泣けなかった。金融アナリストの見解の話が延々と続くが、その話がしたくて、ストーリーはおまけ的感じがした。
    また、子供が男の子だと受け継ぐものを残せていて、女の子だとそれが無いような記述は腹が立った。

  • 【思わず】
    小説です。
    小説ビギナーはやられます。

  • 「絶対に泣ける」との帯封に惹かれました。泣きはしませんでしたが、泣きそうになりました。ここまで自分は出世できてはいませんが、なんとなくダブる感覚もあり、切なさと、やるせなさを感じつつ、前に向いて、希望を持って歩むことの大切さを感じました。
    読んでよかったです、心が洗われました。

  • 債券アナリストという仕事、日本経済の展望などがしっかり掘り下げて説明されているのに、メインストーリーは損なわれず読ませる。有賀さんかっこよすぎるでしょう…!

  • このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
    とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    アナリストとして活躍する修一は、高校時代の親友・有賀と再会する。二人の仲を引き裂き、恋人を永遠に奪った“あの事件”からすでに二十年以上の歳月が流れていた…。現役新聞記者ならではの経済問題への鋭い切り込みと、骨太なストーリーで話題を呼んだ傑作が遂に文庫化。

    正直経済の部分に関しては良く分からないですが、国債と金利の関係が何となく分かってきました。
    さて、それ以上にこの表紙と題名に象徴される青春の光と影(死語?)に僕の年代の男は魂揺さぶられると思います。僕は揺さぶられました。
    僕はあまりこういう友情的な事が学生時代に無かったのですが、やはり友情っていいなあとしみじみ思いました。
    経済に詳しい人が読んだらもっとのめり込めるはず。僕は経済に全然関心ないけれどこれだけ読まされたのだから。

  • ベタだけど、面白かった。夏目漱石のこころや、百田尚樹の影法師のようなイメージ。

  • 作内の表現の節々(カミソリ〜とか、シャイニングの別バージョンとか…)に一つ上の世代のセンスを感じ、加えて経済の小難しい話も出てくると、理解力の乏しい私の脳はオーバーヒート。今ひとつ入り込めない気持ちがありました。

    それでも後半、有賀の手紙の内容と病院でのやりとりには、ベタだなーと思いつつもグッと来る気持ちを抑えることができませんでした。電車の中で読んでいてちょっと涙腺がヤバそうになったほど。

  • 主人公は若かりし時の希望に満ちた未来と、現実とのギャップにじりじりと過ごしていた。修一は経済の専門家として一般的には成功した人生を過ごしていた。あるとき高校時代に決別した親友有賀と出会う。修一と有賀と純子とサチで、過ごした高校時代、ある事件をきっかけに純子は自殺し、みなばらばらになった。結局詳細は示唆されることなく、今に至る。あの時何があったのか?また修一は伯父の影響で皆を幸せにする経済の専門家を目指していたが、しがらみの中で、よくある経済の専門家として成功していた。親友との再会で、理想を目指しだす。2つのストーリーはあまり関係ないですが、経済の方は興味深かったですし、青春時代の話もありきたりですが、ドキドキして読めました。

  • 「仕事」×「失った恋」×「友情の再生」がテーマと思える物語でした。高校時代に何故、恋人と親友を同時に失ったのかを軸に、現代日本の経済動向を交えた内容は読みやすく、もう少しエッジが効いていても良いかなと思えるほどバランスが良かったです。「親友」という言葉に嫉妬を覚えるくらいアツいのは間違いないかと。

  • 人が抱えている過去の悩み、それと対峙して起こる様々な出来事。人の人生って、うまく山と谷があるんだなあと感じました。

    それそれの背景を知ることの大事さを知ることができました。出来事には表面的な捉え方と、その背景に隠れた思いや感情があるんだなあ。

  • 組織の論理と自分の信念の間に揺れる金融アナリスト、という経済小説としてはありがちな設定。
    さらに高校生当時は知らなかった真相は、前半から不自然に隠されていたので「もしや」とは思っていたものの、本当にこんな陳腐なものだったとは…
    読みやすい文体だと思うので、もう少し深いアイデアを入れられるようになるのを期待したいです。

  • 一行目:財務省の横張りの廊下を歩きながら窓の外を見ると、中庭のアスファルトが十月とは思えない強い日差しに照らされ、白く光っていた。
    期待していたわけではないのだけど、いやそれにしても。
    高校時代、彼女を自殺で失った主人公。その原因となったと思われる親友ー彼女の妊娠の相手方ーと再会する場面から、物語は始まる。あっという間に記憶は高校時代に飛び、彼女とケンカをした最後のあの日がやってくるー
    オチは、喧嘩した後に実は行きずりの相手に暴行され、彼氏である主人公のもとには行けず、、親友を頼ったというもの。
    その親友も再会からほどなくして病気で他界。
    ベタベター。

  • 企業戦士が泣いた!というキャッチコピーに惹かれて読んでみました。時代背景には現代的なのに主人公の根本的な思考が1960年代的でチグハグ感を抱いて読了。経済面のストーリーは好き。

  • 男が泣く恋愛小説とあり惹かれる。40前後という年齢の社会的な心理やそれだけではない諸々の描写が丁寧に描かれていて、好感が持てる。

  • 現代版「こころ」ということだったので、読んでみました。
    若かりし頃の純粋さや夢。
    今の現実、変わってしまったもの。
    でも、変わってないものもあると思えるような一冊。
    友情や恋愛や仕事や色々がまとめて詰まってた。

  • 国債とか経済の話はちょっと難易度が高かった。男の人からの仕事と恋愛の話なので、バランスの問題なのかな。
    ストーリーが進むにつれ、男の友情が熱く描かれていて後半は一気読み。

  • ありがちなストーリー

  • 話題性があり、いつか読もうと思っていたがブックオフに大量に並んでいたので購入。
    なるほど大量に並んでいたわけがわかった!
    ・・・つまらない。

  • なんかストーリー的にはありがちかな… 結局最後に全部説明で一気に片付けてしまう。国債の話とかは細かすぎてただ得意分野についてネタにしたかっただけのようにも感じた。

  • 「企業戦士がこの本を読んで泣いています」がキャッチフレーズ。
    なぜ企業戦士なのかは読み始めてすぐに分かるし、物語後半には読者を泣かせようという意図まるみえの文章が密度濃く散りばめられている。これで泣かなきゃ人間じゃないというほどに。
    そもそも、悲しいことがあったり、苦しかったり、痛かったりした場合に泣くのが人間の常。ま、笑いすぎて泣くこともあるけれど。
    しかし、そういった状況ではなくても、自分から進んで泣きたくなることもある。感涙小説を読むのはまさにそんな時だ。つまり、泣くことにはある種の快感が伴うのではないか。だからこそ、自分の生活において泣けることが無い場合に、わざわざ泣ける小説を手にとって号泣する。小説の中の泣ける状況に自分を置いて泣く。これは読者自身の幸せ確認作業なのではないかと思ってしまう。

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