学校の怪談 黄色い本 (ポプラポケット文庫 児童文学・上級〜)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 142
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591131756

作品紹介・あらすじ

「学校の怪談コンテスト」に応募する怪談をさがすため、学校の怖い話を検証することになったわたし。怪談って、怖いだけじゃないのかも…?摩訶不思議体験をおとどけします。小学校上級〜。

感想・レビュー・書評

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  •  この本では主人公は二回目の登場で、確か赤の本でも主人公だった人だと思う。学校の怪談のコンクールのために、自分たちの学校にまつわる怪談を調べ始めた主人公たちが、過去に同じように自分たちの学校の怪談を集めた文芸誌を見つけ、読み進めていくうちに周りで不思議なことが起こる話。
     このシリーズでは出てくる怪談はタイトルの色にまつわる怪談だったが、今回は黄色とは関係なく学校にまつわる怪談だった。
     最初、話を集めようとし、それから文芸誌を読み始めてから周りで怪談と同じ内容のことが起こり始め、けれどその読んだ怪談を活かして敢えて怪談の流れと違う行動を起こすことで難所を切り抜けたり、より良い選択に至るという今までのこのシリーズの総決算とも言うべき内容だった。
     このシリーズでは手に入れた本に書かれた怪談と同じことが周りで起こるという、銀の本の言い方を借りれば「未来をみる力」を得るわけだが、その怪談を上手く活かしていけている人はシリーズでは少なく、大方恐怖であたふたしてるうちに終わった人が多かったように思う。そういう意味で今回の主人公がちゃんと知識の力を使えていたことは、シリーズ全体を通しての結論であったのかなと思った。怪談が色に関係しないにも関わらず本の名前が注意や警告を表す黄色だったのもそう考えると納得がいきました。怪談が先か出来事が先かは分かりませんしね。
     この物語では主人公が怖い目にあっても怪談を読み続ける描写があり、一度すでに経験済みとは言え、そのメンタルの強さには恐れ入った。個人的には怪談の中でも「プールの女の子」が視覚的にも工夫が凝らされていてお気に入り。

  • 「本の怪談」シリーズで、1番怖くなくて1番怖い本。

    物語の最後に学校の怪談が大集結してドタバタする展開がすごく楽しいし、「迷子の金次郎」や「ろうかを走ってはいけません」など思わずクスッとしてしまう話が入っているので、シリーズの他の本と比べるとあまり怖くありません。

    だけど第十八話「黄色い本」は初めて読んだ時すごく衝撃的だったし、シリーズの中で1番ゾクッとしたな…。

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    「学校の怪談コンテスト」に応募する怪談をさがすため、学校に伝わる怖い話を検証することになったわたし。
    怪談って、怖いだけじゃないのかも……?
    摩訶不思議体験をお届けします。

  • 私は、友達に教えてもらいました。〜の本⁇色々と、どのような話かわかりません。開くと...❗️怖くて怖くてたまりません。怪談を信じる人は、本当に出たらどうしようか考えてみるのはどうですか?

  • 小学生が主人公の怪談シリーズ。「赤い本」の主人公が、新たな「本」に出会う……。今回なかなか面白かった。黄色=警告みたいな感じなのね。いよいよ次は最終巻!

  • 学校にまつわる話がたくさん詰まっていました。自分の学校にもこんな話があるならちょっと怖いな。と思った。赤い本とこの黄色い本の主人公が同一人物だったのがビックリしました。

  • 学校の怪談コンテストをすることになって、怖い話を集めるようになったところへ、司書の山岸さんから「黄色い本」を手渡される。
    黄色は注意しろ、の黄色…。

    学校の七不思議を確かめるべく、学校を調べて回る主人公たち。
    そこへ現実の放火犯からも狙われて、最後は学校のお化けたちに助けられる形に。
    今回の主人公は「赤い本」の主人公。
    前回、怪談と向き合うことを選び、今回もその姿勢のために救われた。

    話の最後、司書の山口さんが差し出した本は「怖い本」。

    巻末に載っていた予告では、2013年の3月に出る最終巻が「怖い本」。
    ここでは山岸良介の正体が遂に明らかになるとか。
    一昨年の夏から続いてきたシリーズも遂に終わりを迎えるときが…。
    楽しみ。

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著者プロフィール

緑川聖司(みどりかわ・せいじ)
大阪府出身。2003年『晴れた日は図書館へいこう』(小峰書店)で第1回日本児童文学者協会長編児童文学新人賞の佳作となりデビュー。主な作品に「本の怪談」シリーズ、「怪談収集家 山岸良介」シリーズ(ともにポプラ社)、「七不思議神社」シリーズ(あかね書房)などがある。『世にも奇妙な物語』(集英社みらい文庫)、『炎炎ノ消防隊』(講談社青い鳥文庫)など、ドラマや漫画のノベライズも手がけている。

「2023年 『意味がわかるとゾッとする  怖い博物館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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