私はコーヒーで世界を変えることにした。

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591134597

作品紹介・あらすじ

小山薫堂氏推薦!
「自分の仕事を愛し尽くす……
男の真の幸せとは、こういうことなんだ!」

コーヒー界の「インディ・ジョーンズ」、
世界中を駆け巡る!!
世界を股にかけた圧倒的な
面白さのビジネス活劇!!

「ガイアの夜明け」「世界ふしぎ発見!」
「おしゃれイズム」など番組出演も多数!

「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて
コミック連載が2013年開始予定!

*********************

18歳で単身、中米エルサルバドルに渡り
国立コーヒー研究所に入所。
エルサルバドルの内戦で多くの知人を失ったり、
グアテマラでは大地震、ジャマイカではハリケーンに
巻き込まれながらも世界各地でコーヒー栽培に携わり、
「コーヒーハンター」と称賛される。

「著者がJALのコーヒーをプロデュースして
機内で飲める世界一のコーヒーになり売り上げもあがった」など
世界の政治経済と深く関係するコーヒーと
波乱万丈の半生を通して、
夢をかたちにすることの素晴らしさを問う。

美味しくて持続可能なコーヒーが
環境問題や貧困問題までも変える
大きなきっかけになる!

*************************

(プロローグより)

私が「コーヒー屋になる」と
決めたのは小学生のとき。
子どものころからずっと、
コーヒーの生産国にあこがれていた。
そして、その夢を叶えるため、
十八歳で単身中米のエルサルバドルへ留学した。

座右の銘は、
「何人かが、当然それを為すべき筈である。
それなら、自分が何ゆえ為さずに済むものか」
すごい生産者がいる、
すごいコーヒーがあると聞けば、
どこへでも飛んでいく。
たとえ、それが中南米の密林の奥地であろうと、
アフリカの高地であろうと、
アラブの荒野であろうと……。
おいしいコーヒーがあるところを目指して、
ただひたすら突き進む。

いつのころからか、
私は「コーヒーハンター」と呼ばれるようになった。
「コーヒーのために私ができることはすべてやる」
私は、それを実践して生きている。
子どものころからやりたかったことが、
こうして私の一生の仕事になった。

感想・レビュー・書評

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  • 1.コーヒー好きで、その業界について知ることが楽しいので読みました。

    2.「出会いと情熱について書かれた本」という一言に尽きます。小学生の時からコーヒー屋になることを夢みて、大学生の時に留学し、中南米に足を踏みいれ、コーヒーの世界をリアルに体感します。そこで故・上島忠雄さんに出会い、上島珈琲へ入社することとなります。
    その後は様々なコーヒーを開拓し、自分の情熱の赴くままに、コーヒー産業の復活を願い、動いていく物語です。

    3.出会いは人生を変え、自分の人生を魅力的にしてくれる。この本を読んで感じました。私は今、仕事内外で様々な活動に取り組み、出会いの機会が大きく増えました。著者のような情熱を人に伝えて、周りを巻き込み、楽しいことを赴くままにやっていきたいと感じました。
    そのためには「楽しむこと」に没頭すること、他人にその思いを伝えることが大切だと思いました。これは方法論では語れない。自分のビジョンがなければ成り立たないので、そのことを深く刻み込んでおきたいと思います。

  • コーヒーに魅せられ、その一心で日本を飛び出し、最高のコーヒーを手にするために一生を懸けてしまう。

    そんな「昭和の偉人伝」です。

    インターネットもなく、情報もない。それでもそこに何かがあることを信じていきなり飛び込むところは、今の感覚なら無謀としか言いようがありません。

    日本と比べることなく、その国で生きる人々の真っ只中に入り込んでいくところ。
    その土地で生きるひとたちですら気がついていないような「宝」に向かって突き進んでいく姿。

    そこには、先進国とかクールだとか、さも自分たちばかりが上のような視線は全くありません。

    傷を追ったコーヒーの樹を、実がなっていても切って新芽を再生させようとする決断力、どんなことが起きても対処してみせるという覚悟、いろんな面でスケールの大きな生き方への羨望をかき立てられることは必至です。

    そして、時折でてくる、「あいつは海外で好き勝手をしている」と陰口をたたかれるシーンが、安全なところから他人をくさす愚かさとしてとても印象的です。

  • コーヒー屋の息子として高卒で中米の大学に。若い内にガムシャラに突き進んでしまう人って時々いる。親もそれを応援しているようなんだけど、実家のコーヒー屋を継がない宣言して勘当されたりしているのが面白い。

    ・「男は、いつ、どこで何が起こっても、常にそれに対応できる準備をしておかなければならない。」

  • 著者の行動力やバイタリティがすご過ぎました。
    スピード感があって一気読みしました。

  • たまたま図書館で目にした。コーヒーは自分でペーパードリップで一日2,3杯飲む。特に強いこだわりはないけれど、おいしいコーヒーを朝いちばんに飲むとその日一日が幸せな気分になる。若い頃喫茶店で働いていた時にハマり、コーヒーに一生を捧げてみるなんてのはどうだろう?なんて思ったこともあった。
     そんな自分に少し重ね合わせて読んだりもしたけれど、この人にはまさに天分があると思った。数々の場面で運に見こまれ、奇跡的に救われ、出会いを与えられている。コーヒーに対する思い入れ、愛が人生を、もっといえば神の支配する宇宙空間を味方にしたのではないかと思わされた。
     二日にまたがったけれど、一日目は数ページだけ。読書時間は5時間を切って一気に読んだ。これほどテンポよく、途切れなく読めたのは川島氏のストーリー性のある生き方自体に感銘したこともあるし、文章力も半端ではないと思うけれど、本人が書いたのですか?
     いい本を読ませていただきました。ありがとうございます。ますますコーヒーが好きになりました。

  • 福岡で美味しいコーヒー屋巡りしてる時に「ミカフェート」に立ち寄り、そこで出会った本。

    ワインセラーみたいなお店、スタッフの方の説明、楽しかった。

    「あつくるしいパッションの人」大好きだから、タイトルに惹かれ購入。

    おもしろくて、あっと言う間に完読。

    映画のような人生ドラマ。

    10代でひとりで南米行ったり、
    努力して築いたものをハリケーンや山火事で全て失ったり、
    病気にかかったりしながらも
    すごいな。。。

    この本や、ミカフェートとの出会いから、
    私のコーヒーの見方、楽しみ方が変わった。
    産地を調べたり、
    酸味やフルーティな香りをも楽しむようになった。

  • 著者がコーヒーを求めて世界中を探し回った記録。
    一つのことにとことんこだわる姿勢は参考になる

  •  著者の川島良彰さん、私がいつも聞いているピーター・バラカン さんのPodcastの番組に(かなり以前、)ゲストで来てコーヒーハンターのお話をされたのですが、それは強烈なインパクトがありました。 ということで、手に取ったのが本書です。
     川島さんがチャレンジしたのは、未開の土地での「コーヒー農園の開拓」という“超リアルビジネス”でした。不安定な国情・初対面の現地の人々に加え、土地・気候・自然災害等々、人知では制御不能な数々の外的障害に直面しつつも、それに屈することなく立ち向かっていった川島さんの波瀾万丈の生き様は見事としか言いようがありません。

  • 生まれた環境からもう、コーヒーのために産まれた人というかんじ。
    おもしろい人生だと思う。

  • 【ストリート・スマート】

     「ストリート・スマート」とは、「どんなときでも何とかなる」、「どんな状況でもなんとかする」、「常に楽しくおもしろく生きる」という究極のポジティブ思考の考え方をいう。川島さんはこの考え方を柱として、自分の夢を仕事として実現することができた。文章自体は会話体が多く、活字に抵抗のある人には読みやすい文章となっている。
     タイトルからコーヒー自体になにか効果があり、世界を変えていく話だと想像した。私自身、カフェでアルバイトをしているため、コーヒーの話には興味があった。しかし、実際は想像と違い、自分の好きなものを仕事として形にする難しさと形にできた時の達成感が書かれており、読み終わった後の感想としては、好きなものや興味のあることがない私にとって、自分の好きなものにそこまで情熱を注ぐことができる羨ましさを感じた。
     本を読んでいくうえで、感じたのはいろいろな人と出会うことの大切さだ。特に川島さんの場合には、上島珈琲株式会社の創業者である上島忠雄会長との出会いは影響されたのではないかと思う。
     上島会長の上としてのふるまい方から学べることが多い。例えば、アメとムチの使い分けである。よくできた時にはおいしいものを御馳走したり、うまくいってないときは厳しく叱ったり。また、人によって働き方や性格が違うので、それぞれにあったやり方を考えなければ効率が悪くなってしまうなど。川島さんは、上島会長のやり方をみて経営の仕方を学んでいるので、初めてのことでも成功したのだろう。言葉ではなく、うまく成功している人を見て学ぶというのは大事なことだと思う。
     私の好きなシーンを紹介したい。コーヒーにマリファナ?という第四章だ。題名からも想像はついてしまうが、なんとコーヒー農園の一部マリファナが植えられていたのだ。コーヒーとマリファナは関係がないように聞こえるが、実は栽培に適した環境が一致しているらしい。読んでいて面白く、ある意味印象に残ったところである。
    自分から行動しなければ何も始まらないし、行動したものには必ずチャンスは巡ってくるだろう。夢がない人ほど一度読んでみていただきたい。
     またこの本を読むときは、コーヒーを飲みながら読むことをおすすめする。

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著者プロフィール

1956年静岡県生まれ。1975年中米エル サルバドル国立コーヒー研究所に留学し、コーヒー栽培・精選を学ぶ。大手コーヒー会社に就職。ジャマイカ、ハワイ、インドネシアで農園開発を手掛け、マダガスカルで絶滅危惧種の発見と保全、レユニオン島では絶滅したといわれた品種を探し出し、同島のコーヒー産業復活を果たす。2007年に同社を退職後、日本サステイナブルコーヒー協会設立し、2008年に株式会社ミカフェートを設立。

「2022年 『人生を豊かにしたい人のための珈琲(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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