戦国人物伝 前田利家 (コミック版 日本の歴史 (36))

  • ポプラ社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591134801

感想・レビュー・書評

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  • 少し面白くなかったです。

  • このシリーズ中イチのドラマ、内助側でみてみたい

  • かぶき者は恥ずかしくないの?と最初は思ったけれど最後らへんからわかってきた

  • [江戸川区図書館]

    相変わらず社会に手こずっているうちの息子。
    とにかくマンガでいいから読ませてイメージづけをしないと、と歴史マンガや伝記マンガをせっせと探してきたところ、本シリーズの「徳川家康」を借りてきてみたら、大分読みやすかったがした。

    なので、従来の小学館版だけでなくこのポプラ社の伝記ものも借りてこようと、登録がてら検索してみると、昨年せごどんがらみで借りてきた中に、「読みたい」登録のままだけど「徳川慶喜」もあったことが判明。この時の自身の評価でも、このポプラ社シリーズはいい意味で易しく読みやすそうと評している。そうか、存在自体忘れていたけど、二回ともシリーズ内の違う本に対して自分がそう思うなら、きっとそうなんだろうな。

    そう思って一緒に借りて来たこの一冊。
    読み終えたというので聞いてみると、「前田は槍の又~で信長の家来で~」と本当にそれしか言えなかったけれど、まぁ一応読んだみたいだったので良しとした。というか、私自身、前田利家は名前は聞き覚えはあるけれど、やり遣いだったことも、織田の家臣だったことも知らないわ(笑)そうだったのねー?

  • 戦場で“槍の又左”の異名で恐れられ、前田家を加賀百万石に育てた猛将!!

    若い頃の利家は「傾奇者」と呼ばれる派手な出立を好む戦国の不良少年だった。
    それも四男で前田家の家督を相続できるわけでもない中途半端な立場が影響したと思われる。
    が、主君である織田信長も傾奇者的なところがあり、何だかんだで気に入られて仕えることになる。
    戦場で初陣を飾り利家の人生は順風かと思われたが、信長のお気に入りの小姓を勝手に無礼打ちして信長の勘気に触れ浪人となった。

    浪人中の利家を気にしてくれたのが、柴田勝家と木下藤吉郎秀吉の二人。
    勝家は大先輩。そして秀吉は同僚で住んでいた家も近所。また、利家の正室のまつと秀吉の正室のねねが親友という間柄でもあった。
    やがて、合戦が起きるたびに勝手に参加して手柄を立てていき、勝家の取り成しもあって織田家に帰参が許された。
    帰参後は母衣集という戦場での伝令役の任務に就き、エリート集のひとりとなる。
    勝家の配下として主に北陸方面を担当して23万石の大名に出世した。

    しかし、利家の運命も本能寺の変で大きく変わる。
    信長の跡目を巡る争いで柴田勝家と羽柴秀吉が対立する。両者に恩義のあった利家は争いを回避すべく奔走するのだが・・・
    遂に両雄は賤ヶ岳にて激突する。勝家の配下として参加していた利家だったが、秀吉とは戦えず撤退してしまう。
    恩人である勝家を見捨ててお家の存続のため、秀吉に組することにしたのである。
    この決断が前田家を大きく発展させることになった。
    以後、秀吉に従い各地を転戦する。豊臣政権の重鎮として「五大老」のひとりにも選ばれて、徳川家康の抑え役として83万石を有した。

    秀吉の死後は対立する武断派と文治派の間で苦労するが、利家の寿命も程なく尽きようとしていた。
    最後は病の身で家康を刺殺しようと考えるも家康はそんな気配を察知して終始利家に下手に出て、利家に刀を抜かせなかった。
    ここに家康を討つチャンスは未来永劫に失われてしまったのである。

    こうして見ていくと、利家の人生は天下人である秀吉と連動したことで大きく開けたという傾向が強く、その点においては非常に幸運であった。
    但し、戦歴や石高などから見ると「徳川家康」に対抗するにはやはり1ランクもしくは2ランクは利家のほうが落ちるのは否めない。
    利家自体が元々は信長の配下という立ち位置であり、独立大名である徳川家康は本来なら「主君である信長の同盟者」であり、信長健在であるなら「同僚」では有り得なかったはずである。
    また、石高でも独立大名であった毛利輝元・上杉景勝の後塵を拝する形となり、秀吉からの信頼でその差を埋めていた感がある。

    また、利家自身は四男でありながら兄を差し置いて家督を相続することになるが、兄・利久の子である「前田慶次」の名を出しながら、その後の話に一切登場させないというのも非常に残念な点です。
    この点は前述のおまつとねねの友情という点で「ねね」を登場させていない点でも同じ。
    さらに前半の母衣集時代からのライバルとして佐々成政を登場させながら、後に成政が九州での失政を責められて秀吉に自害させられるエピソードを省略している点もいただけないと思います。

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著者プロフィール

加来耕三(かく・こうぞう)
歴史家・作家。1958年大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科卒。同大学文学部研究員を経て、著述活動に入る。『歴史研究』編集委員、中小企業大学校の講師などを務め、テレビ・ラジオ番組の監修・出演など多方面に活躍している。
主な著書に、『天才光秀と覇王信長』(さくら舎)『日本史に学ぶ一流の気くばり』(クロスメディア・パブリッシング)『歴史の失敗学』(日経BP)『紙幣の日本史』(KADOKAWA)『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』(つちや書店)『利休と戦国武将 十五人の「利休七哲」』(淡交社)『1868 明治が始まった年への旅』(時事通信社)『西郷隆盛100の言葉』(潮出版社)『坂本龍馬の正体』(講談社+α文庫)『日本史は「嫉妬」でほぼ説明がつく』(方丈社)『刀の日本史』(講談社現代新書)ほか多数。監修に、『橋本左内 時代を先取りした男』(扶桑社)『日本武術・武道大事典』(勉誠出版)などがある。

「2020年 『歴史に学ぶ自己再生の理論[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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