- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591135488
感想・レビュー・書評
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真面目ってわるいことじゃない。
なにを「真面目」とするのかにもよるけれど。
ひたすらおなじ道しか見えていないような
歩き方をしてしまうのなら
「真面目」からうまくはずれる方法を
覚えた方がいい。
ただ自分が苦しいだけだから。
ということに自分では気が付けない。
ケンジもマサミもいいこと言ってると思うけど
言い方が・・・
桃子相手だから、その言い方では
素直に聞き入れるのはむつかしい。
そして佐野。
最後でやってくれたね。
読みながら発狂しそうだった。
だめだめ、そんな男。
かわいそうな人。
すごくがんばっているのにもったいない。
がんばっているからもったいないのか。
幸せなところが見たかった。
いや、でも桃子にとって幸せって
なんなんだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一冊で色々な感想が浮かんだ。
苦しいともとれるし、面白いともとれるし、
救いがあるとも、無いとも。
桃子の清廉潔白を求める気持ち、何となくだけれど理解できる。
何も成し遂げるつもりもなく生きることに一体何の意味があるんだろうと思ってしまう。
家族にも、そして自分自身にも。 -
31歳独身の桃子
完璧主義で社会のルールを重んじ
1度も破ったことがないと豪語しながら
上司と不倫中。
それこそも 相手の家庭には全く迷惑を
かけていないのだからルールを
犯したことにはならないと言い張る
読んでいて痛々しくなるが
最後の最後に思わぬ展開が… -
間違ったことが嫌いで、厳格なルールを守り続けているアラサーの桃子。
家を出ている、子供の頃からやんちゃで手のかかった一家の癌とも呼べる弟が、彼女を連れて帰ってきた時から、彼女の周りには不穏な空気が漂い始める。
人の性格はそれぞれ。真面目な人がいたり、いい加減な人がいたり。
人の価値観ももちろんそれぞれなので、私はあまり桃子を否定は出来ませんでした。
初対面の時の雅美はやっぱり嫌だったし、母親が息子ほどのダンサーに援助してるなんて、許せないと思うし。
ただ、その価値観を押し付けてはいけないのだと思います。
たとえ家族の間でも。
雅美が言っていたように、あなたはそれが好きなのねって笑って聞いてあげればいいのでしょうね。
難しいかもしれないけれど。
最後の展開は、桃子が痛々しくて心配になります。
31年積み上げてきたものが崩れることで、彼女が壊れてしまうということは考えられるけれど、でも、もっと強い人だと思うので、是非立ち直って幸せになって欲しいと思います。
雅美がいいですね、当初には考えられなかったくらい(笑)
雅美と家族になることで、桃子が変われたらいいなと望みます。 -
最後まで読んでよかった。主人公がダメでも、主人公のことは責めない主義。
佐野さん最悪!って言ってくれる雅美がいてよかったね。てへへ、ありがとうって笑わなくちゃいけないのに、おーい、どこ行った? -
[2014.10.16]
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今まで読んだ飛鳥井さんの本で1番「強い」
言い換えれば、きつい。重い。
私には理解できない思いがたくさん出てくるけど、目が離せない。
感情移入できないのにこんなに速く読めちゃうなんて珍しい。