ぼくたちは なぜ、学校へ行くのか。: マララ・ユスフザイさんの国連演説から考える (単行本)
- ポプラ社 (2013年11月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591136867
感想・レビュー・書評
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#ぼくたちはなぜ学校へ行くのか
#石井光太
#ポプラ社
#読了
日本は年月を経て、誰もが学校に行ける→学校に行かなくちゃいけない→なぜ行かなきゃいけないの?というフェーズになっている気がする。学びの在り方は変化のときにある。学ぶことの意義を伝え続けてくれている石井さんを尊敬します。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
力強いマララさんのセリフ。
感じた絶望、悲しみを、勇気に、希望に。
鑑です。戒めとして忘れてはならない英雄です。 -
単行本と書いてありますが、写真絵本のような感じです。
前半はマララ・ユスフザイさんの演説の内容で、
後半は石井光太さんの言葉で、
なぜ子どもは学校へ行かなければならないのか、
いけないとするとどうしてそういう状態なのかを伝えています。
またよその国だけのことではなく、
日本でもそういった困難な家庭環境にある子どもがいることに
触れているのがとても良かったです。
平明な言葉で真摯に表現されているので、
大人はもちろん、子どもたちにも響くものがあるように思います。
世界にはまだまだ学ぶ権利を奪われた子どもたちがいることを
日本の子どもたちにも理解してほしいと思います。 -
妻が、「子どもに読ませたい」と買ってきた。
素晴らしい本だ。
短くわかりやすい言葉と大きな写真で、世界の子どもたちの厳しい現実を突きつけられる。
前半はマララさんが訴えたこと。
世界では570万の子どもが学校へ行っていない。
学校の価値を考えなおせる本。
全国の小学校に読み聞かせに行きたい。 -
小5の息子の読書感想文用に。
本を読むのが嫌いな息子にとって、物語を読むというのは苦痛かな?と思いながら
いろんなタイプの本を借りてきてみたら、これにする!と選んだ本。
YouTubeで、学校に行かないことを選んだ小学生の動画も話題だったし……
ファンタジーなお話を読むよりは、感想を書きやすいかもしれない。 -
小学6年の読み聞かせで使用。マララさんの言葉行動も素晴らしいが作者の内容に感動しました。
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マララさんの演説はよほどしっかりした後ろ盾があるのかと思わせるほどすばらしい!だがマララさんを襲った武装グループは、アメリカがアフガニスタンを攻撃したため逃れてきた者たちだという。やはり元凶はアメリカである。欧米列強の植民地主義や軍産複合体の覇権主義がなくならない限り、学校に通えない子どもたちも貧困もなくならない。グローバリズムは地球の隅々まで搾取の構造を広げ、その罠は幾重にも張り巡らされ簡単には抜け出せない。
作者は、自分のことばで考え、自分のことばで気持ちを伝えることを少しずつでいい、ためしてみてくれたらうれしい、と訴える。これはまさに日本で行われている教育と逆のことだ。日本のようにほとんどすべての国民が学校に通っている国でも、生産されるのは自分では何も考えない大人ばかりだ。それが権力者の狙いなのだ。だから学校に通えるようになればいいわけではない。いま貧しさにあえぐ国の人々は、もともとどんな生活をしていたのか、学校やお金などなくても幸せだったはずである。そこにはもう戻れないのか、マララさんの町のように美しくおだやかに暮らすことはもうできないのだろうか。
やれることは少ないし、果たしてどれほどの効果があるのかわからないが、生徒たちに自分の頭で考えることを伝えていきたいと思う。 -
2部構成になっています。
前半が,マララ・ユスフザイさんの国連演説を石井さんが訳された文章。後半が,石井さんが,マララさんの生き方から「なぜ,学校で学ぶのか」について,ご自分の考えを書かれた文章です。
マララさんは,こののち,ノーベル平和賞を受賞します。
なぜ,マララさんは大人から撃たれたのでしょうか? それは,学校へ行って学ぶことが,これまでの大人の社会(常識)をひっくり返す原動力になることを,当の大人たちが知っているからです。学ぶことは,武器にもなるのです。
私たちの日本の社会も,このままでいいわけではありません。なんとなく世間にあわすために学校教育があるような雰囲気がありますが,決してそうではない。子どもたちが社会を形成する独立した人間として生きていく大人になるための基礎を学ぶのが学校という場なのだということを改めて感じました。
著者の石井光太さんは,現実の社会に深く入り込んだルポルタージュを書いています。そんな方の子ども向けの本ですから,刺激があるのに決まっています。 -
「わたしたちは、自分のことばの力を、強さを、信じましょう。わたしたちのことばは、世界を変えられるのです。」
パキスタンの少女マララさんは、女性の学校へ行くことの権利を主張する。ことばで考え、それを主張することで世界は変えられる。
私たちは、学校へ行くことが当たり前だち思っているけれど、一歩世界に出ればそうではない国が多くある。
教育の意味を、そして生きる意味を教えてくれる一冊。