私のスポットライト(一般書)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591136997

感想・レビュー・書評

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  • 先に読んだ「グラビアの夜」と似たような印象の本。
    軽くさらさらっと書いてあるという印象で、何も残るものがない。
    読みやすいと言えば読みやすいけど、あまりに内容が薄い。
    安直なストーリーに人物設定。
    適当にきれいにおさめたような結末。
    主人公は中学生の女の子だけど、いくら何でもここまで幼いかね?と思う。
    昔の林真理子さんの書く中学生はもっと大人っぽかったと思う。
    時代に合わせてちょっと落としてみたというのが見て取れた。

    主人公は学校の劇で主役をした事により、演技の面白さに目覚めた中学生の女の子。
    彼女は親に頼んで劇団に入団。
    演技の勉強を始め、映画のオーディションを受け、出演する事が決まる。
    その間、彼女が劇団に入った事を妬んだクラスメートからイジメにあい、一時は劇団をやめようとしたり、彼女が劇団に入った同じ頃、従妹の美少女がスカウトされて順調にタレント、女優の道を進んだり・・・と色々あり、さらに、彼女が出演した映画がオシャカになるという事態にー。
    彼女は従妹に頼んで、CMのスポンサーにかけあってお金を集めようとする。

    何か、どこに焦点を置いてるのか分からないような話だと思う。
    ごった煮みたいに色んな事があって、イジメ、映画の資金難、劇団で演技を学ぶ自分ととんとん拍子にCM出演が決まる従妹との対比など。
    どれもありそうなよう話を盛り込んで盛り上げようとしているのが分かるけど・・・。
    あまりに短期間に色々ありすぎてちょっと安直すぎると思う。
    ありそうなのに、ありえないような話になってしまった。
    主人公が映画のプロデューサーになって・・・というくだりはそこまで熱心に・・・という感動という話でなく、ただぶっとんでるという印象だし・・・。
    林真理子さんは上手で器用な作家さんだから、臨機応変に時代に合わせて小説を書いているけれど、それがはっきり見えて白けてしまった。

  • 林真理子というだけで手に取ってしまったが、読者は中高生を想定しているのだろうか。クラスで演劇をしたのが発端で俳優を目指すようになった主人公の話。著者お得意の芸能界が舞台だが、浅いなあという印象がぬぐえない。結末はどう感じてほしいのかよくわからなかった。

著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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