(011)わたしが正義について語るなら (ポプラ新書)

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  • ポプラ社 (2013年11月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591137352

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(011)わたしが正義について語るなら (ポプラ新書)の感想・レビュー・書評

  • 幼い頃は『やさしいライオン』が大好きで、とてもお世話になりました<(_ _)>懐かしいな、保育園時代を思い出しました。


    ものごとや世間に対して、自分自身に対しても、とても謙虚。目線は子どもの高さ。真摯な眼差しを感じました。

    アンパンマンとバイキンマンの関係、正義と悪のあやうい関係。健全な関係。全部うまくバランスが取れているからこそ、子どもに受け入れられてアニメにもなっているんだと知りました。ここまで計算(というよりも気にして)キャラクターを設定しているんだと驚きでもありました。



    ●正義はある日突然逆転する。
     逆転しない正義は献身と愛です。21ページ

    ●完全に善の人はいない。もしそういう人がいると、とても気持ちの悪い、付き合いきれない人になるはずです。29ページ

    ●必要悪という言葉がありますね。つまり光がなければ影もないし、影がなければ光もない。120ページ



    『文・堺雅人』も読んでいますが、本当にできる人というのは静かで謙虚なんだと知った。

  • 『正義はある日突然逆転する。
    逆転しない正義は献身と愛です。』

    やなせたかしの考える正義について語られたもの。半世紀近く正義の味方を描いてきた90歳の話は実に深い。
    やなせたかしが戦争で1番辛かったのは、「飢え」だそうだ。世の中に完全無欠のヒーローはたくさんいるが、飢えた子供は救ってくれない。アンパンマンが自分の身をけずって顔を差し出す理由を初めて知った。やなせさんの生立ちや影響を受けた作品、アンパンマンに出てくるキャラクターたちが何故その個性を持つのか等々、結果論ではあるものの全てのことに意味がある。

    戦う時は友達を、まきこんじゃいけない、戦う時は自分一人だと思わなくちゃいけない。愛にはいさましさが、勇気にはやさしさが含まれている。
    最後に「アンパンマンマーチ」の歌詞を読んで泣きそうになった。

    しかしながら、文章の読み易さは然り、冒頭に『あんぱんまん』のあとがきを抜粋し最後に「アンパンマンマーチ」の歌詞を集大成として載せた構成は、さすが放送作家をされていた方だなと思った。

  • 2013年に亡くなられたやなせたかし氏が、「未来のおとなたちへ」として思春期を迎える児童向けに執筆した“正義”論。生い立ちや実体験を通して学んだ“正義”とは、そして自身の行き着いた“正義”がどのように『アンパンマン』に反映されていったのかを説く。

    正義のための戦いなんてどこにもないのです。
    正義はある日突然逆転する。
    逆転しない正義は献身と愛です。

    本文から引用した上記がやなせ氏の不動の姿勢なのだと思う。読めば読むほど、ものすごく多面的に物事を捉えられる方だなという印象。一概には言えない立場や考え方を持つ人がいると知っているだけでなく、受け止める大きさがあるからこそ数多くキャラクターが登場する「アンパンマン」という作品が生まれたんだと思う。
    優しい柔らかい文体のなかに、強い意志を感じる作品。

  • アンパンマンに至るまでのやなせさんの生涯と、その裏にあった思いがわかります。正義を表現するるために必要悪とかかっこ悪さも描くという、現実的な見方が印象的でした。

    アンパンマンに影響を与えた作品群はかなり意外です!

  • 正義とは何か。
    よく、悪がいなくては正義は何立たないという言葉を耳にする。テレビで見ていた典型的なヒーローは怪獣とか星人とか絶対悪がいた。でも漆黒も純白もこの世には誰ひとりいない。ドキンちゃんは悪者側だけど食パンマンが好きだったりする。やなせたかしさんはそのことを誰より心得ていた。アンパンマンはきっと人間の世界に酷似した世界だ。だからアンパンマンには真の正義がかかれている。
    そのアンパンマンを通して勿論正義について書かれているのですが、正義以外にも漫画家としてもその他でも幅広いやなせさんの人生とかが知れた。人生なんだから一筋縄ではいかないのだけれど、そんな中にやなせさんのメッセージがあって
    丁度進路について考えている時期に出会えたとこは幸運でした。
    全てを読み終えてアンパンマンのマーチの詞を読むと、体の芯に何か手応えがあるはず。

  • 正義とは何か。アンパンマンの作者である著者がどういう思いで正義を主張しているのかがわかりました。
    人間は良い面も悪い面も持ち合わせていて、真っ白な人も真っ黒な人もいない。

  • やなせたかしさんがお亡くなりになった時にテレビで特集をしていて、アンパンマンの歌詞の意味を初めて知って感銘を受けた。それからずっと、やなせさんの本を読みたいと思っていた。

    正義のヒーローだからといって完全無欠ではない、正義で自分も傷つく。「正義=真実」というより、「正義=愛」なんだろうなと思う。アンパンマンってやっぱり深い…!

  • なぜ、アンパンマンは生まれたのか。正義とは何か。どうやって生きたいか。
    やなせたかしさんのパワフルな生き方の原点は「人を喜ばせたい」という強い欲求にあったのだろうと思った。良心だけ/悪心だけの人間なんていない。諦めず、良心の割合を少しでも増やせる生き方がしたい。

  • 正義とは何か。傷つくことなしには正義は行えない。

    やなせさんがなくなって約半年。正義なんてなかなか言いにくい言葉だけど、心のどこかで常に意識してはいる。
    本の中でアンパンマンの誕生秘話として触れられていたけど、まだ人気が出る前に、通っていた教会の中庭で読んだ記憶からか、アンパンマンとイエス様が改めて重なって考えさせられた。

  • 悪は誰の心にもある。それを認めて正義を語るべきなんだろう。
    アンパンマンのうた
    「~愛と勇気だけが友達さ~」の本当の意味が分かりました。

  • フランケンシュタインについて関心が深まりました。次はフランケンシュタインを観よう、読もう。

  • アンパンマンの誕生のこと、やなせ先生の思う正義のこと、やなせ先生のこと。
    少しずつ色んなところで知っていたこと、知らなかったこと。
    まとめて読むことで、やなせ先生は本当に素敵だな、と実感した。

    「正義」は、とてもシンプルなもの。

    やなせ先生は、逆転しない正義は献身と愛、だと云う。
    だからこそ、「傷つくことなしには正義は行えない」し「正義でいばってるやつは嘘くさい」。

    決して説教くさくも、押し付けがましくもない。
    むしろ、やなせ先生にだったらちょっとぐらい説教されたいのに、と思うくらい。

    「正義はある日突然逆転する」って、本当にそうだよねー。

  • 「信じていた正義が、ある日突然逆転する」
    「正義というものはあやふやなものだ」
    「正義のための戦いなどどこにもない」
    戦争を体験された方の言葉は重いですね。
    やなせさんご自身の体験から生まれたのがアンパンマンだったとは。
    さらっと書かれてますけど、深い、いい本だと思います。

  • ○20131207
    なぜアンパンマンなのか、なぜバイキンマンなのか、少しわかった。
    やなせ氏のやさしさに、考えに触れることができた。

    「愛と勇気だけが友達さ」
    本当の意味が書かれていた。
    揶揄していた自分が恥ずかしい。

  • 「アンパンマンの遺書」にもあるエピソードをこども向けにかいつまみつつ、正義について語られている。
    「アンパンマンのマーチ」の歌詞の一節”愛と勇気だけが友達さ”にこめられた想いが心に響いた。

  • マンガ家の中でもそうとうに大器晩成型の人。それだけにマンガ一筋となるわけがなく、舞台演出したり詩集を出したりと、いろいろやっていて面白い。第一マンガ家としてより絵本作家としての方が有名であるわけだし。

    しかし笑ってしまうのがアンパンマン初期の評判。今でこそ大正義であるこの作品も、出た当初は顔を食べさせるのは残酷だとか、アンパンが空を飛ぶのは下らないと大批判される。やはり芸術が認められるには歴史が必要だ。

  • 昔に何となくでこうた本を、今になって初めて開いた。
    児童向けに書かれたものらしいけれど、これは本当に子どもたちに読んでほしい。
    読んで、またアンパンマンを見返してみてほしいと感じた。
    私も心にきざまなあかんことがたくさんのっていた。
    大切にしたい本のひとつ。

  • 冒頭で紹介されていた「チリンの鈴」を知ることが出来て良かった。あのような復讐の虚しさを共感できる人が増えれば、世界はもう少し穏やかになると思うがそれは夢幻なんだろうか。

    あと「愛と勇気だけが友達さ」の歌詞に関して、僕が子供の頃は「アンパンマンは友達が少なくて寂しいヤツ」とからかい合うこともあったけど、本当は「正義の執行には犠牲が伴う。そんなことに友達は巻き込めない」という覚悟と強さと優しさを表現していると知って感動した。

    顔が濡れたら力が出ないという致命的な弱点があるのにも関わらず、そういった正義に対する強い意思があるという部分がアンパンマンの魅力なんだろう。決してスーパーヒーローではない。誰だって哲学と勇気があればヒーローなんだと、いい大人なのに勇気づけられてしまった。

  • 結構、やなせさんの他の著書と書いてあることがかぶってる印象。おっしゃることが一貫しているということですね。やなせさんの著書を読むとアンパンマンたちに愛おしさがこみあげてきます。
    「アンパンマンのマーチ」に出てくる「愛と勇気だけが友達さ」の意味がわかってよかったです。この歌詞に疑問を感じている方にはぜひ読んでほしい!

  • 目の前のことに必死に取り組んでいく、その中で哲学を昇華させていく。姿勢にも思想にも学ぶところが多くありました。

  • 読了。

    読み易い。多分1.5時間もかからず読めるかも。

    アンパンマンのマーチの曲の『愛と勇気だけが友達さ』の本当の意味を初めて知った。

    “戦う時は自分一人だと思わないといけない”ってことだと。“誰かを道連れにしちゃいけない”ってことだと。

    すごい。深い。
    愛と勇気だけって意外と人間(?)不信で孤独だな、アンパンマン。とか思ってた自分が恥ずかしいよ、あたしゃ。

    そして

    “とにかく何かをやりたいと思ったら他の教養もつけないとダメ”

    ってとこに同意した。

    やりたいことだけじゃないんだよ。いろんなことに手を出していこう。

    いろんなことに興味もつミーハー気質な性格を肯定された気分。
    (160207)

  • 『アンパンマン』の作者・やなせたかし先生が、正義について優しく語ってくれている一冊。

    全体を通して分量的には、正義について直接語っている部分よりも、先生がなぜ正義をこう考えるようになったのか?――生い立ち、『アンパンマン』誕生までに関わってきた仕事のこと‥等々――という理由部分が占める割合の方が大きいかもしれません。
    しかし、そういう構成であっても違和感はありません。
    それは、先生の掲げる正義が実にシンプルだからだと思います。
    先生が信じる“正義”は、例題をいくつも挙げないと理解できないような難しいものではなく、先生が作詞した『アンパンマンのマーチ』という曲に集約されているのです!
    この歌詞には子どもにも分かる言葉で、先生の正義への熱い思いが、ぎゅーっと詰まっているのです♪-(^ε^人)

    その中でも、「愛と勇気だけが友達さ」という歌詞について言及されていたことが印象的でした。
    この箇所は、大人でも何かしら引っかる詞じゃないかなと思います。(実際、これに対して抗議がきたこともあったそうです!)
    私も例に漏れず、アンパンマンってあんなに人助けしているのに友達がいないの!?と思ってました。笑
    もちろんそうではなくて、この歌詞には先生なりの“正義を行うときの心構え”が込められているのだそうです。Σ(゚Д゚〃)
    〝これは、戦う時は友達をまきこんじゃいけない、戦う時は自分一人だと思わなくちゃいけないんだということなんです。お前も一緒に行けと道連れをつくるのは良くないんですね。〟(123頁)…というふうに。
    先生は続けて〝責任は自分で負うという覚悟が必要〟とも言っていて、先生はまさに『アンパンマン』を通してその覚悟を貫いてきた人だなと改めて思いました。+(´v`)

    また、先生は様々なお仕事経験されたためか、自分が出来ること・出来ないことがよく分かっているお人だなと思います。
    自分には何が出来るのか…それは事柄も範囲も人それぞれ力量が違うものです。そのへんの見極めは本当に難しそうだけれども。笑
    一人ひとりが無理しない程度に、自分の責任において、自分が信じる正義を貫いていけたら素敵ですね☆

    正義は本来カッコイイものなんかじゃなくって、もっと泥臭くて不器用で…本当に地道な作業のようなものだなと。
    先生の説く“正義”には、そんな印象を受けます。
    だけどその一生懸命さが伝わってきて、なんだか愛しさを覚えるのです。
    『アンパンマン』がどの世代にも受け入れられ、受け継がれて末永く愛される魅力は、そういうところにあるんじゃないかな~と。
    読み終えて、今は勝手にそんなことを思っています*

  • やなせたかしさんの素直な感情と言葉で書かれているので、内容もすっと入ってきます。
    正義とは、生きる意味とは、教育とは何かを戦争体験者が語ってくれる内容でした。
    子供も読めるように書かれた優しい文章なので、全世代にオススメです。
    読み終わった後、きっとアンパンマンの意味深さに驚きます。
    何度も読み返したくなります。

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