([く]4-1)卵町 (ポプラ文庫)

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著者 : 栗田有起
  • ポプラ社 (2014年2月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591137727

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([く]4-1)卵町 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 不思議なお話だった。

    母が亡くなり、その最後の願いとして自分の死を告げて欲しい人の名前を娘に託す。

    彼女が向かった先、卵町は、まるで町が死を待っているかのような無に包まれている。
    そして、死を待つ人も多いその町では、人に関する情報を無闇に話してはいけない決まりもある。

    逆境に次ぐ逆境で、なかなか卵町に馴染めない。
    なのに、その静けさと佇んだ装いが、次第に愛おしく感じられてくる。
    結局のところ、スッキリとはいかないけれど、母と娘のわだかまりはきっと溶けようとしている。

    悲しいことの方が、癒やされる。

    まるで、反対だと私は思ってしまうのだけど、世の中にはこの言葉がしっくりと納まる人がいるのだろうと思う。
    そんな人の手に、触れるといいな。

  • あっさりしていて読みやすかった。

    主人公が亡くなった母親の遺言を頼りに、母の若かりし頃の思い出の詰まった街、「卵町」を訪れます。

    この卵町が、とても不思議な異空間的な街で、
    人のいない、卵の膜の中のような静かなところ。
    この設定はとても好きでした。

    ただ、個人的な感想を言うと、登場人物にあまり感情移入できなかったのが残念。
    あたたかいというよりは、ぬるま湯につかったような、そんな歯がゆい気持ちになりました。

    サナの涙の理由が読めなかった。

  • 不思議な卵町なんだけど、引き込まれちゃう。
    この空気感が好きだな。
    余韻を残すような終わり方にも好感が持てた。

  • 栗田有起の文庫が久しぶりに出ていたので早速読んだのですが、うーん、なんというか、栗田有起自身のテイストより、「ポプラ社」のテイストが勝ってしまっていた印象。同じ作家でも、出版社や掲載雑誌の傾向によって求められるものが違えば合わせるものだとは思いますが、偏見かもしれないけれど、「食堂かたつむり」のヒット以来、ポプラ社から出る作品はどの作家にもあのテイスト(なにかしら心に傷を追った女性が、ちょっと特殊な状況で癒される、食べ物の描写があればなお可)を求めているかのような。

    結果、読書中になんとはなしに既視感につきまとわれるというか、展開やオチの予想がついてしまうというか、オリジナリティがないわけではないのに新しさを感じられず退屈でした。誰でも感動できるように、バカでもわかるように、という、作家ではなく出版社の本心が透けてみえてくるようで。ヒット作のフォーマットにのっとって量産されたポップミュージックみたい。ひねくれた読者でごめんなさい。

    「卵町」という設定には心引かれるものがありましたが、浮世離れしたこういう町で、結局でも携帯電話がないと他者とは繋がれないんだなあという現実にもちょっと違和感を覚えます。

  • 最後の一行まで、抜かりなく素敵。

  • 亡くなった母親サラの願い…「シイナ」という人物に自分の死を知らせるという願いを叶えるために、サナはかつて母親が過ごしたという卵町を訪れる。
    そこでエイキ、クウ、スミ、タマキに出会い卵町がどういうところなのかを知り、シイナと話すことで母親のことを知る。

    どうしても主人公のサナのことが好きになれなかった…
    卵町の住人は少し変わっているけど、よい人ばかり。人工的に作られたホスピス的役割を持つという独特な町の設定がおもしろく、雰囲気は、『キノの旅』に出てきそうな町だなぁと思いました。

    全体的にあっさりとしたお話で、他に出てくる登場人物のお話を掘り下げたり、サナ自身のことももっと掘り下げて深いお話にしてほしかったかもです…

    とても読みやすいお話でした。

  • 町全体がホスピスのような静かな町。

  • 娘が母の死を伝えるための人探しのお話。栗田さんの普通なのに非日常みたいな世界が好きなのだが、いつもよりマイルドに軽く終わってしまった。
    やはり、この出版社だから?ココの本は似てると個人的に感じている。

  • なんだか腑に落ちないまま読み終えてしまいました。

  • 栗田さんの作る世界は、現実的にみえる非現実だ。異空間の中にあるかわいさ、のようなものを感じる。大事な部分を言葉に出さず、けれど全員が感じている、というのを見て、してやられた、と感動。

  • いい感じに静かな本やった。
    タイトルが秀逸。

  • 静謐さの中に躍動する生。死はそこにあるけれど、わたしたちは生きている。
    ただときとして、立ち止まる時間が必要なのだ。

  • 2014.03.19読了。初栗田作品。いきなりの文庫化みたいなのですが、皆さんの感想を見ると「栗田感」が出ていないらしい。私はほわわ~としてて好きです♪主人公はサナという女性。母親が亡くなり、最後のお願いを聞いて欲しいと言われ、卵の様な楕円形のその町に行く所から始まります。お願いとは…「シイナ」という人物に母親の死を知らせる事でした。どこの町よりも個人情報の保護がしっかりの為人捜しに苦戦します。出会った彫刻家のエイキや、エイキの友人のクウによってシイナを捜す事に成功し…母親に愛されてたと言う事がわかります。シイナに会えて良かった。

  • 表紙にやられました。ふわふわ優しいお話。読書したい!という時ではなくゆったりしたいなぁ、くらいの時に読むのがいいです。人の温もりとか穏やかな空気が流れていて、つい大切な人のことを考えてしまいました。

  • しずかな、しずかなお話。
    しっとりしていて。
    わたしは好きだなぁ。
    くりたゆきさんの本、もっと読みたい。
    心地いい。

  • 江国香織的好きな雰囲気

  • うーん、思ってたほどよくなかった。なんていうか、国語のテストに好んで出題されそうなかんじ。
    わかりやすい起伏はなく、たんたんと綴られてく。主人公に感情移入出来なかった。
    亡くなった母親が好きじゃなかった、と自分で納得するまでの話、と一言でまとめられてしまう。
    卵町にそこまで惹かれてしまう理由が、こちらに伝わってこない。とにかく、再読はないなと思う。久々の外れ。

  • +++
    サナは、亡くなった母の願いを叶えるため、かつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる。卵町は、とても静かで、とてもやさしい、特別な場所だった。サナは、そこで彫刻家のエイキ、妻を亡くしたクウさん、元看護師のタマキさん、そして母にとって特別な存在であったシイナと出会う。そして、想像もしなかった、母の秘密を知ることになり――。心温まる感動作が、いきなり文庫で登場です!
    +++

    母が亡くなったが泣けなかったサナ。母が寄ってくると、その分自分から距離を取るような、そんな関係だった母の最期の願いが、自分がかつて暮らした卵町に行ってシイナに自分の死を伝えてほしいということだった。卵町は、死にゆく人と彼らを見守る人たちの町で、曇り空の下に静かに穏やかに息をしているような町だった。サナは、そこで借りた部屋の大家のスミや、森の彫刻家エイキらと触れ合いながらシイナを探し当て、彼女から母の思い出話を聞くことになる。そこに走らなかった母の若いころがあり、生き生きとした母の姿があって、サナは当惑しながらものめりこんでいく。いつしか卵町を去りがたくなってくるほどだった。いまここに自分があるのは、誰かとつながっていたからなのだと、静かに自然に受け入れられるような穏やかな気持ちにさせてくれる一冊である。

  • 不思議な街のちょっと奇妙な生活。
    最後、題名の意味が分かると、スーッと安堵感が出た。

  • 読んでしばらくしてから、よかったなぁと思った。卵町の空の、ぼんやりしたくもり空みたいなお話。
    パン、美味しそうだなぁ。

  • 数年前に栗田有起を読んだ時と作品の雰囲気が別物になった気がする。すごいうろ覚えだけど、こんなふわふわした作風ではなかったような…。今回の作品は小川糸のような印象を受けた。作品全体から人と人の温もりを感じる。

  • 栗原さんの本はすべて読んでいるので期待して購入
    したが、内容が浅かった。心に響く物語という
    ふれこみだったけど、心にあまり響かず。

    亡くなった母の願いを叶えるために卵町という
    街全体がホスピスのような街を訪れる主人公サナの物語。
    特殊なその街で何人かとの出会いがあり、母の秘密も
    知ることになる。

    読書案内に想像もしなかった母の秘密と書いてあった
    ので、どんな秘密なのかとハラハラしながら読んだが
    秘密というほどのことでもなく、ここまで重大さを
    持ってひっぱってひっぱってもってくるオチではなかった。

    終わり方も結末をはっきりさせずに余韻を持たせる
    終わり。結末は想像出来るからそれでもいいんだけど、
    全体的に無理やり秘密めいた感じにしているので、
    逆に最後はすっきりと終わらせてもよかったんじゃない
    かなと思う。あと一章欲しかったな。

    また読み返せるけど、文庫だから買って損はなかったけど
    期待はずれでがっかりだった。

  • 母親の死後、サナは、母から頼まれていた、結婚前に住んでいた卵町に行き、ある人を探して母の死を伝える。街全体がホスピスのような町で、死を迎える人のためにあるだけではなく、生きている人の再生を行うような場所だった。
    タイトルやあらすじで気になって読みましたが、ほんわかしているんだけど、何だかつかみどころがわからなかった感じがぬぐえませんでした。うーん、ちょっと残念でした。

  • 亡くなった母の願いを叶えるために、かつて母が過ごした卵町を訪れたサナはそこで予想もしていなかった母の秘密をしる・・・
    やさしい物語でした。

  • カテゴリに悩んだ結果、青春小説としました。
    卵のような町、そこに住む人々の生活。
    日常にありながら、非日常を匂わせる。
    その境目を硬い殻に。
    半面で柔らかな内側を白身と黄身に。
    例えたようなタイトルは実に見事でした。
    文体も柔らかでいて、芯が感じられ、この町に住む人々をあらわすに相応しかったです。

    するすると目に入ってくる文章は読みやすく、一日あれば読めてしまうかもしれません。
    ただ、一度読み進めた後で、振り返って読み直したくなる内容でした。

    誰かを否定することなく、様々な立場、それぞれの考えを滑らかに書き綴っている。
    優しい作品。
    あまり先入観なく読んだ方がいい作品かもしれません。

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([く]4-1)卵町 (ポプラ文庫)の作品紹介

サナは、亡くなった母の願いを叶えるため、かつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる。卵町は、とても静かで、とてもやさしい、特別な場所だった。サナは、そこで彫刻家のエイキ、妻を亡くしたクウさん、元看護師のタマキさん、そして母にとって特別な存在であったシイナと出会う。そして、想像もしなかった、母の秘密を知ることになり――。心温まる感動作が、いきなり文庫で登場です!

([く]4-1)卵町 (ポプラ文庫)はこんな本です

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