([く]4-1)卵町 (ポプラ文庫 く 4-1)

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  • ポプラ社
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591137727

感想・レビュー・書評

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  • 数年前に栗田有起を読んだ時と作品の雰囲気が別物になった気がする。すごいうろ覚えだけど、こんなふわふわした作風ではなかったような…。今回の作品は小川糸のような印象を受けた。作品全体から人と人の温もりを感じる。

  • 栗原さんの本はすべて読んでいるので期待して購入
    したが、内容が浅かった。心に響く物語という
    ふれこみだったけど、心にあまり響かず。

    亡くなった母の願いを叶えるために卵町という
    街全体がホスピスのような街を訪れる主人公サナの物語。
    特殊なその街で何人かとの出会いがあり、母の秘密も
    知ることになる。

    読書案内に想像もしなかった母の秘密と書いてあった
    ので、どんな秘密なのかとハラハラしながら読んだが
    秘密というほどのことでもなく、ここまで重大さを
    持ってひっぱってひっぱってもってくるオチではなかった。

    終わり方も結末をはっきりさせずに余韻を持たせる
    終わり。結末は想像出来るからそれでもいいんだけど、
    全体的に無理やり秘密めいた感じにしているので、
    逆に最後はすっきりと終わらせてもよかったんじゃない
    かなと思う。あと一章欲しかったな。

    また読み返せるけど、文庫だから買って損はなかったけど
    期待はずれでがっかりだった。

  • 母親の死後、サナは、母から頼まれていた、結婚前に住んでいた卵町に行き、ある人を探して母の死を伝える。街全体がホスピスのような町で、死を迎える人のためにあるだけではなく、生きている人の再生を行うような場所だった。
    タイトルやあらすじで気になって読みましたが、ほんわかしているんだけど、何だかつかみどころがわからなかった感じがぬぐえませんでした。うーん、ちょっと残念でした。

  • 亡くなった母の願いを叶えるために、かつて母が過ごした卵町を訪れたサナはそこで予想もしていなかった母の秘密をしる・・・
    やさしい物語でした。

  • カテゴリに悩んだ結果、青春小説としました。
    卵のような町、そこに住む人々の生活。
    日常にありながら、非日常を匂わせる。
    その境目を硬い殻に。
    半面で柔らかな内側を白身と黄身に。
    例えたようなタイトルは実に見事でした。
    文体も柔らかでいて、芯が感じられ、この町に住む人々をあらわすに相応しかったです。

    するすると目に入ってくる文章は読みやすく、一日あれば読めてしまうかもしれません。
    ただ、一度読み進めた後で、振り返って読み直したくなる内容でした。

    誰かを否定することなく、様々な立場、それぞれの考えを滑らかに書き綴っている。
    優しい作品。
    あまり先入観なく読んだ方がいい作品かもしれません。

  • こう言うのに弱いかも、、、

    ポプラ社のPR
    「亡くなった母の願いを叶えるため、サナはかつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる――やさしい涙があふれる再生の物語。」
    http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=81012320

  • 卵町という住民ほとんどが医療関係者の町の設定といい、面白かった
    続き、ありそうな終わりだったので、出たら読みたい

  • 生前さして母と仲が良かったというわけでもない主人公が、母の遺言で「お父さんには言わずに卵町でシイナを探して。」という依頼を受ける。
    最期を迎える患者と患者を看取る家族が来る病院だけがメインの良くも悪くも卵の殻のような内に籠った街で名前しか知らないシイナをどうやって探そうかというお話。

    タイトルのかんじからゆるゆる系のお話かと期待しながら買ったけど「他人への干渉をしない」という卵町のルールが何度も出てきてぴりりとした。序盤の方の「卵」的な描写が本当にそれが多くてう〜ん…なかなか暗いですねと思った。
    後半になると「卵」と結びつけた描写が色々な方向性をもってくるのでいっぺんに読んでしまえばさほど前半の鬱屈としたかんじも気にならないかなあとおもう。

    細かい描写の良さがちらほらあって、一番好きなのは
    「ほかの町では、私はきっとだめだった。この町のひとたちは、みんな優しくて、みんな悲しい。」
    という部分。死が身近であるから発生したであろう町全体の慈しみムードみたいなものがある。いつかみんなこの卵の内側から羽化していけるといいよね、というお話でした。

  • 母の死、母かつて暮らした卵町、その町はホスピス町といった所。所が、何とも現実感のない町。ただ優しさだけは感じる。今ひとつ何を訴えたいのかわからないまま読み終えた。

  • 亡くなった母のルーツを探るため、病気の者が集まる街、卵町にやってきた主人公。最初は町のその静かさと奇妙さに慣れないが、だんだんと町の住民と関わるようになり、母のルーツもわかってくる。卵町、本当にあったらちょっと怖いかも。

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著者プロフィール

直木賞を受賞した恋愛文学の旗手から、早熟の天才少女作家まで。いま、もっとも切実な恋を描く6人の女性。

「2008年 『コイノカオリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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