([お]7-7)てのひらの父 (ポプラ文庫)

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著者 : 大沼紀子
  • ポプラ社 (2014年4月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591139721

([お]7-7)てのひらの父 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 司法浪人の涼子、服飾デザイナーの撫子、そして不条理なリストラにあい職を失った柊子。彼女たちが住む下宿に、ある日臨時管理人として現れたトモミさんの存在がはからずも三人が抱える問題を浮き彫りにしていく。“家族の森”で迷子になっているすべての娘たちに贈る「父と娘」の物語。

    登場人物がみんな憎めないキャラクターで、ほのぼのする。
    三人が立ち向かっている現実は厳しいものだけど、トモミさんがどっしりと構え、家族のように心配して助けてくれる(トモミさんにとっては「仕事ですから」だそうだけど)。
    だから安心して、立ち向かっていける。
    家族ってそういう心の拠り所だと思う。
    果たして自分は、家族のそういう拠り所になれているのかな。
    特に子どもにとっては、そうでありたいと思う。

  • 【あらすじ】
    世田谷区、松陰神社前駅から徒歩15分。女性専用の下宿「タマヨハウス」には、年ごろの三人の女が暮らしていた。弁護士を目指す涼子、アパレルのデザイナーとして働く撫子、そして不条理なリストラに遭い、人生にも道にも迷い続ける柊子。幸せでも不幸せでもない日常を過ごしていた彼女たちだが、春の訪れとともに現れた真面目だけが取り柄の臨時管理人の過干渉によって、少しずつそれぞれの「足りない何か」が浮き彫りになっていく。

    【感想】

  • 女性専用の下宿に臨時の管理人としてやって来た初老の強面男性が、住人である3人の女性をまるで父親のような温かさで包み込むという話。
    あくまでも管理人の業務というスタンスを徹底するものの、それぞれに曰く付きの父娘関係を持つ3人にとっては特別な経験になっていく、という過程の描き方が上手です。

  • 読みはじめは集中して読めなかったのに、事件が起き出してからは一息に読めた。
    いい人間関係を構築できたら、それは本当に宝物になるんだなあ。
    面倒くさい気もするけど、良いなあとも思う。

  • 真夜中のパン屋さん書いてる人ですね~
    この人の本って表紙とは裏腹にちょっと暗い感じがするでも嫌いじゃない
    他の本もそういう感じだった。
    トモミさんが去ってタマヨハウスに残されたボイスレコーダーに残された
    下宿人たちへの言葉、出会いと別れが切ない。
    最後は良い話でやっぱり大沼さんの本好きだ♪

  • 下宿先の管理人が、恋人を追ってアメリカへ。その代理としてきたニシオトモミさん。強面の男性。下宿先には、現在無職の柊子、司法留年生の涼子、ちょっとのんびりしてる会社員のでこの3人が住んでいる。
    でこの妊娠や結婚、会社のことや涼子の試験や大病を患った父親のこと、そしてなかなか就職が決まらない柊子。さまざまな事案が起こる。


    愛犬のハチの組み合わせや、でこちゃんの前では頼れる理想の上司なのに、柊子の前では気の小さい係長みたいな態度なトモミさんが良かった。
    そして、君たちの未来が見たいのはトモミさんだけじゃなくて、私もだなと思ってしまった。


    読み終わったあとに、なんかほんわかした作品だった。

    2015.5.31 読了

  • 涼子ちゃんのお父さんへの気持ち泣いた……
    柊子ちゃんとおねえちゃんも!!重い!!

  • 共感した言葉。
    私は君らの未来が見たい。

  •  タマヨハウスに下宿する女子三人と、臨時の管理人トモミさん。それぞれの家庭の事情でひと悶着あり、一生懸命に対処する無骨なトモミさん。いつの間にか疑似家族のよう存在になっていく。
     すっきりと解決する訳ではありませんが、皆が前向きになって正しく強く生き始めます。とても暖かく、すがすがしい気持ちになれます。

  • アパートの管理人さんと入居者たち、
    どっちかというと下宿人と大家さんっていう関係に近いかな。
    入居者それぞれが問題を抱えていて、それを管理人さんが他の住居者も巻き込んで解決して行くお話。

  • 大家さんが同居する女性ばかり3人の下宿屋さんを舞台にした物語。何だか最近、こんな共同生活を舞台にした作品を多く読んでるような気がします。「荻窪 シェアハウス小助川」「小暮荘物語」「風に桜の舞う道で」。偶然なのでしょうが。
    「真夜中のパン屋さん」シリーズの大沼さんの作品です。
    パン屋さんのシリーズは好きでずっと読んでいるのですが、他にど人亜作品を書くのだろうと興味津々でした。結果を言えば、まあ似た感じだな。
    代理大家になるトモミさんという初老の男性(どうも私の中では國村隼になってしまう)が、前時代的に浮世離れしていて、口うるさいくせに好い人という中々好いキャラなのですが、考えてみれば『パン屋さん』の中でもストーカー体質の好い人とか出てきますよね。どうも「〜〜だけど好い人」というギャップキャラが持ち味のようです。
    ちょっとありきたりの所もありますが、気持ちよく読めました。

  • とってもすきな話になりました。ほっこり。真夜中のパン屋さんもすきだけど、今の気分だったのか、読了後はこちらのほうが好みかなぁ。
    巡る季節に温度に料理、日々日常、集う人々。
    トモミさんが非常に素敵でした…!素敵すぎる!
    酔ったしゅーこちゃんとトモミさんのシーンがやたら好きかもしれない。
    てのひら、は温度なのかな、と。

    表紙もポップでとてもかわいく、お話に寄り添っていました。

  • 一気に読んでしまった。ほんのりと温かくなる物語。

  • 大きくて重い単行本を借りて持って歩くのはちょっとアレだったので、なにか…と図書室をみてまわって、文庫の棚から借りたもの。タマヨハウスという、大家のタマヨさんが一人で暮らすには広すぎる一軒家を3人に間貸ししている、朝夕の食事付き「女性専用の下宿屋」が舞台で、そういう設定が、ちょっと『すいか』風。

    間借りしている3人は、職を失い求職活動中の柊子、弁護士になる!と司法試験の勉強を続けている涼子、いちばん長く住んでいるデザイナーのでこちゃん(本名は撫子)。大家のタマヨさんがアメリカにいる友達の看病をするのだと突然出ていってしまったあとに、タマヨさんのいとこだというトモミさんが管理人としてあらわれる。

    この眼光鋭く、ずいぶん強面のトモミさん(年配男性)が、「それは管理人の仕事です!」と、少々首を突っ込みすぎではないかというところまで下宿人それぞれの事情に介入し、あるいは意見したりもして、30代、20代、30代の女3人が、それでちょっと変わったりもする。

    タイトルの「てのひらの父」も、裏表紙に書かれていた「「父と娘」の物語」も、私にはいまいち分からないまま読み終わってしまったが、女3人とトモミさんと、血縁ではない人たちがともに暮らすなかで、ちょっとしたやりとりを重ね、一緒に食べる風景は、読んでいて心地よかった。

    家族とか夫婦とかに興味がなく、どっちかといえばおっさん好きだったでこちゃんが、自分では思いもかけなかった生活(子どもを産み、ずっと年下の男と結婚する)にふみだし、それがけっこういい感じで楽しいというところなんかも、よかった。

    柊子の姉は、左側の耳が聞こえない(むかし受けた暴力で鼓膜を損傷したらしい)という設定になっていて、左側なら聞こえないと思ったのか、柊子の母は、その姉の耳に「あんたなんかいなくていいのに」という言葉を重ね続けた、という場面が出てくる。他の箇所に比べて、ここの箇所がみょうに重く感じられ、しかもストーリーの中でやや浮いている気もした。

    タイトルの「てのひらの父」や、裏表紙に書かれていた「「父と娘」の物語」に、こういうところが関係あるのだろうか…と思いつつ、やはり私には最後までよくわからなかった。

    (8/25了)

  • 語り手としてのしゅうこが、個性が無くて物足りない。間に入っているばかりで・・・。前へ前へと行く涼子やデコちゃんは魅力的。トモミさんがあっさり行ってしまうのは寂しいけれど、それが彼の人との関わり方か。男って不器用なのかな。

    嘘っぽくない流れは良かった。でも何となく物足りない。

    姉が不気味。掘り下げたくはないかも。何考えてるのかわからないし、何とかセミナーは、絶対に嫌。

  • 下宿に住まう女性3人と管理人の話。タマヨハウスの管理人タマヨさんはアメリカにいる恋人の療養のため渡米、代わりにやってきたのはトモミさん。
    父との関係が思わしくない下宿人三人と父親のような存在のトモミさん。
    父との関係に悩む私にはいい本ではと帯を見て思ったが、私の現状に参考になる本ではなかった。しかし、トモミさんは父親としてはとても理想的な人でこんな人に出会いたいと思った。私の父がもし死んだら私は「解放された」と思うんじゃないかな。
    もっと前にこの本を読んでいたら「でこちゃんがうらやましい」と思ったかもしれない。でも今は、自分の努力が足りないのだとか、自分はそれほど人に愛してもらえる器ではないと思う。

  • それぞれの父。
    家族っていいな。

  • 登場人物がいい味出している。
    特にトモミさんがよかった。
    ぎこちないながらも、不器用ながらも、住人たちのためにと努力するさまは面白くまた心がやさしくなる。主人公含め三人が三人とも色々事情があるのだけれど、そこに首を突っ込んでいくトモミさんがナイスでした。
    でこちゃんは父というよりは上堂園くんとのあれこれがメインな気もしなくないけれど、前へ進もうとする皆が最後はキラキラして見えたよ。
    あと、最後のボイスレコーダーは卑怯だなあ。あれはすごくよかった。トモミさんの本心がそこに詰まっているのだなあ。父親ではないけれど、彼は三人のもう一人の父になったのだろう。
    少しぎゅっと詰め過ぎた感じもあるけれど、ホッとできる作品だったよ。

  • 特に何も考えて無くてもふわっとできたり。
    普通に感動したり。ほわっとできたり。
    キャラクターに感心させられたり、呆れたり。
    そんなお話でした。

    ふわっとしています。
    書かれている下宿の日常がすごく好きです。
    そこで起きていることは、日常とは遠そうだけど、無さそうでは無いところ。
    ありえるんだろうなー、とか。
    あと、こういう人がいたらいいだろうなーとか。
    トモミさん。本当、大好き。
    タマミさんも、もう少し語ってほしかったなぁ。


    語り手さんが語り手さん然り、というのも良いです。
    強すぎず、弱すぎず。一人称の視点。主人公と周囲の世界の距離感。
    最初にも書いたんですけど、主人公の語り口調が、なんか、こう、
    他人ごとっぽい、というか。
    自分の話をしているはずなのに、どこかフィルターを掛けて見ているというか。
    そこが、読者としては、こう、主人公さんたちの物語を覗き見している感じがしてとても好きです。

    読者と物語をつなぐ、適度な架け橋さん。主人公。
    あー、これは好みは分かれるんでしょうけど(笑)


    表紙の絵と帯に惹かれて買いました。
    珍しく、裏表紙のあらすじも読まず、購入です。
    最近、店頭に置いてある本は推理物が多くて。それが辛くて(苦笑)
    飽きたな、というのもあるし。
    無理して世界を作っているような気がしていて、同じ系統は安定感はありますが、飽きっぽい私には魅力が減る。
    ということで、新たなる世界に挑戦!
    目新しさに惹かれて、ふらーっと買いました。

    初めての作家さん。
    出版社さんも久しぶり。

    どきどき、わくわく。



    内容は本当に新鮮で。
    こうしてレビューを書いていると、よくあるパターン?とも思ったりしますが
    読んでいる最中は本当に新鮮でした。。
    裏表紙を読まずに買ったこともあり、ほぉ?へぇ?みたいな。
    序盤はつまんなかったんですけど(笑)
    トモミさんのキャラクターと下宿人の面白さが出てきたころから楽しいです。

    下宿人は主人公含めて三人いるんですが、三人ともそれなりに深刻な状況のはずなんですけど
    でも、なんだか滑稽で。ふわっとしていて。
    重くなくって。重いはずなのに。
    読み終わった後思ったのは
    「この人たち、普通にすごい人生の試練にいるよね?」
    「でも、そんなこと特に感じなかったよね?」
    そんな感じです。
    トモミさんの為せる技なのかな?と思ったり。


    ゆったりした読書にいいかなーと思います。

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