- Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591139721
感想・レビュー・書評
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共感した言葉。
私は君らの未来が見たい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タマヨハウスに下宿する女子三人と、臨時の管理人トモミさん。それぞれの家庭の事情でひと悶着あり、一生懸命に対処する無骨なトモミさん。いつの間にか疑似家族のよう存在になっていく。
すっきりと解決する訳ではありませんが、皆が前向きになって正しく強く生き始めます。とても暖かく、すがすがしい気持ちになれます。 -
アパートの管理人さんと入居者たち、
どっちかというと下宿人と大家さんっていう関係に近いかな。
入居者それぞれが問題を抱えていて、それを管理人さんが他の住居者も巻き込んで解決して行くお話。 -
大家さんが同居する女性ばかり3人の下宿屋さんを舞台にした物語。何だか最近、こんな共同生活を舞台にした作品を多く読んでるような気がします。「荻窪 シェアハウス小助川」「小暮荘物語」「風に桜の舞う道で」。偶然なのでしょうが。
「真夜中のパン屋さん」シリーズの大沼さんの作品です。
パン屋さんのシリーズは好きでずっと読んでいるのですが、他にど人亜作品を書くのだろうと興味津々でした。結果を言えば、まあ似た感じだな。
代理大家になるトモミさんという初老の男性(どうも私の中では國村隼になってしまう)が、前時代的に浮世離れしていて、口うるさいくせに好い人という中々好いキャラなのですが、考えてみれば『パン屋さん』の中でもストーカー体質の好い人とか出てきますよね。どうも「〜〜だけど好い人」というギャップキャラが持ち味のようです。
ちょっとありきたりの所もありますが、気持ちよく読めました。 -
とってもすきな話になりました。ほっこり。真夜中のパン屋さんもすきだけど、今の気分だったのか、読了後はこちらのほうが好みかなぁ。
巡る季節に温度に料理、日々日常、集う人々。
トモミさんが非常に素敵でした…!素敵すぎる!
酔ったしゅーこちゃんとトモミさんのシーンがやたら好きかもしれない。
てのひら、は温度なのかな、と。
表紙もポップでとてもかわいく、お話に寄り添っていました。 -
一気に読んでしまった。ほんのりと温かくなる物語。
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大きくて重い単行本を借りて持って歩くのはちょっとアレだったので、なにか…と図書室をみてまわって、文庫の棚から借りたもの。タマヨハウスという、大家のタマヨさんが一人で暮らすには広すぎる一軒家を3人に間貸ししている、朝夕の食事付き「女性専用の下宿屋」が舞台で、そういう設定が、ちょっと『すいか』風。
間借りしている3人は、職を失い求職活動中の柊子、弁護士になる!と司法試験の勉強を続けている涼子、いちばん長く住んでいるデザイナーのでこちゃん(本名は撫子)。大家のタマヨさんがアメリカにいる友達の看病をするのだと突然出ていってしまったあとに、タマヨさんのいとこだというトモミさんが管理人としてあらわれる。
この眼光鋭く、ずいぶん強面のトモミさん(年配男性)が、「それは管理人の仕事です!」と、少々首を突っ込みすぎではないかというところまで下宿人それぞれの事情に介入し、あるいは意見したりもして、30代、20代、30代の女3人が、それでちょっと変わったりもする。
タイトルの「てのひらの父」も、裏表紙に書かれていた「「父と娘」の物語」も、私にはいまいち分からないまま読み終わってしまったが、女3人とトモミさんと、血縁ではない人たちがともに暮らすなかで、ちょっとしたやりとりを重ね、一緒に食べる風景は、読んでいて心地よかった。
家族とか夫婦とかに興味がなく、どっちかといえばおっさん好きだったでこちゃんが、自分では思いもかけなかった生活(子どもを産み、ずっと年下の男と結婚する)にふみだし、それがけっこういい感じで楽しいというところなんかも、よかった。
柊子の姉は、左側の耳が聞こえない(むかし受けた暴力で鼓膜を損傷したらしい)という設定になっていて、左側なら聞こえないと思ったのか、柊子の母は、その姉の耳に「あんたなんかいなくていいのに」という言葉を重ね続けた、という場面が出てくる。他の箇所に比べて、ここの箇所がみょうに重く感じられ、しかもストーリーの中でやや浮いている気もした。
タイトルの「てのひらの父」や、裏表紙に書かれていた「「父と娘」の物語」に、こういうところが関係あるのだろうか…と思いつつ、やはり私には最後までよくわからなかった。
(8/25了) -
それぞれの父。
家族っていいな。