山手線探偵3: まわる各駅停車と消えた妖精の謎 (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社
3.42
  • (9)
  • (35)
  • (36)
  • (12)
  • (1)
本棚登録 : 343
感想 : 34
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591140321

作品紹介・あらすじ

『謎の名探偵×ランドセル助手×自称ミステリ作家』の3人が、
華麗に事件を解決します!

累計10万部突破の大人気シリーズ、ついに感動のクライマックス!!
怒涛の展開に笑って泣ける傑作ユーモアミステリ!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
山手線にだけ神出鬼没に現れる、謎の名探偵――霧村雨のもとに、少女誘拐事件が舞い込んだ!
山手線探偵・霧村は、小学6年生の助手・シホと自称ミステリ作家のミキミキさんと一緒に急遽、捜査を開始する。
そして謎が謎をよび、過去の未解決事件「消えた妖精」の真相に辿り着き……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズ最終作

  • 七尾与史はシリーズ作るの本当にうまい。
    山手線探偵、やまたんシリーズは3巻で終わっているのですが、このラスト好きだなぁ・・・。

    シリーズのしまい方がうまい作家さんですよね。

    このシリーズの続きが読みたいけど、この終わり方でいい気もする素晴らしい作品。

  • 山手線探偵シリーズ、完結編。
    個人的にはシリーズの中で1番好きです。

    七尾先生の作品らしく、「ちいさいおっさん」という、都市伝説レベルのでもひょっとしたら現実に起こり得るかもしれないファンタジーな内容をテーマに、コミカルにかつ感動的に描いた作品。ファンタジーながらも、伏線を回収する過程は、ミステリー作品そのもので、ピースとピースが繋がった瞬間は爽快感すら感じます。

    これまでも、メインキャラ3人の関係性がとても好きだったのですが、今作は特に3人の絆を再確認できる作品だったように感じました。

  • シホが霧村と知り合うきっかけで、やまたんの初クライアントとなるきっかけって、それ?!
    シホが目撃した「小さいおじさん」。
    えええっ。
    おじさんを本気で探そうとする雨&ミキミキにもびっくり。
    いやいやいや、いないでしょう、と思っていたので、その正体にびっくり。
    さらに、おじさんが目撃されてる場所の意味ときたら。
    そんなすごい意味があったなんて。
    とんだとんでも展開に目が回るw
    出会いがあれば別れがある。
    シリーズはこれで完結かな。
    みんな、元気でいてね。

  • 本シリーズの完結作となる一冊。霧村とシホの出会いにも関わる小さいおっさんを探すのが本作での依頼内容。シホの依頼でもあり、新たなクライアントからの依頼でもある。
    話しの内容としてはファンタジー寄りですかね、そう思って読めばなかなかスリリングな展開もあって楽しむことができました。山手線探偵という設定からして若干ファンタジー的ですから、物語のまとまり具合としてはちょうどよく、全3作品のなかでは一番よかったと思います。
    最後はAIのプログラムを書き換えたり、小さいおっさんみずからの意思で自爆してしまったり、さらには霧村、ミキミキの2人がシホの前から姿を消してしまったりとちょっと切ない展開。シホ自身が小学生であること、話しの前半でそろそろ助手を卒業という会話がなされていたことを考えるとある程度は予想できましたが、いざ実際に読んでみるとちょっぴりさみしさもあります。最後のシーン、シホの前向きな姿が未来での再会を予感させる内容になっており、それが小さいけれども一滴の明るい希望となって輝いている、そんなキレイな終わり方でした。

  • 今作ではシホが霧村さんやミキミキさんと行動をともにするようになったきっかけのちいさいおっさんの妖精を巡ってお話は進みます。現代では見間違いとしか思えないこの小さいおっさんが、理路整然と説明されるといてもおかしくないかも、なんて思ってしまいます。滅茶苦茶な話のようできちんと伏線をちりばめ、回収されていて見事でした。最後にはおっさんに愛しさと切なささえ感じます。ラストの展開は少し寂しいです。ここで一区切りのようですが、どこか別のお話に彼らが出演したりシホが素敵なレディになったときのお話も是非読ませてください。

  • 市図書館にて。

    日本で1か所、小さな小売店でしか買えないものは「材料が一般に流通」の定義に当てはまるのだろうか。楽しければいいと思う。

  • シリーズ三作目。これで終わりになるのかな。お気に入りのシリーズだったので、寂しいです。シホが大きくなってからの話が出てほしいと思いましたが、そうなると霧村さんとミキミキさんの年齢が…。今回は、シホと霧村さんの出会いのきっかけとなった謎に関するお話。よくある都市伝説の小さなおっさんを題材にここまで話を広げられるとは。謎を解く鍵があちらこちらに散りばめられていて、読んでいて面白かったです。

  • 〇 トータル ★★★☆☆
    山手線探偵シリーズ最終作。誘拐事件とテロ事件がおこる。本格ミステリではなく,完全にサスペンスになっており,サプライズはないが,それなりに楽しめる。あくまでそれなりに…だが。シリーズの終わらせ方として,シホの前から霧村と三木が姿を消すというカタチをとっており、インパクトはある。トータルで見ると★3はいける。

    〇 サプライズ ☆☆☆☆☆ 0点
    シリーズ三作目までひっぱって来たシホから霧村が受けた依頼の正体が「ちいさいおっさん」探しであったことも含め,サプライズはほぼない。そもそも,本格ミステリではなく,サスペンスになっている。

    〇 熱中度 ★★☆☆☆ 2点
    滝川クラリスという少女の誘拐事件と,ちいさいおっさん=キチヲの捜索,キチヲの爆弾テロを成功させないための展開…とそれなりにがんばっている。そもそも読みやすく,短いので一気に最後まで読めるが,先がきになって仕方ないというほどではない。何かの拍子で,途中で読むのをやめたらそのままになりそうな作品

    〇 キャラクター ★★★☆☆ 4点
    山手線で結婚式をあげたエンジニア夫婦,ミキヲを捕まえるために集めた「やまたんヒーローズ」の面々など,ちょっとしたキャラクターでも結構,キャラがたっている。キャラクター作りはうまいと思う。

    〇 読後感 ★★☆☆☆ 2点
    シリーズ最終作で,シホの前から霧村と三木がいなくなってしまうという展開は,ややせつない。読後感はちょっと悪い。

    〇 インパクト ★★★☆☆ 3点
    やや安易なのだが,シホの前から霧村と三木が姿を消すという展開はインパクトに残る。シリーズを重ねてキャラクターに愛着が出ているからだろう。

    〇 希少価値 ★★☆☆☆ 4点
    電子書籍化はされていない。シリーズを重ねるにつれ,順調に人気を落としている。七尾与史が人気作家であれば,手に入れるチャンスはまだまだありそうだが,将来,人気がなくなってくれば,希少価値はあがりそう。

  • シリーズの中では一番楽しく読めました。
    今回の「小さいおっさん」は、実際いるのかもしれない、
    とまで思えます。
    やまたんとミキミキさんのシホを見る眼差しが、
    だんだん変わっていくところも面白いです。
    あと10年もたてば恋愛小説になってしまいそう。
    というわけで、10年後の彼らを見たいものです。
    なお、オチがいいですね。先生方は喜ぶでしょう。

全34件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1969年、静岡県生まれ。第8回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉として『死亡フラグが立ちました! 』(宝島社)で2010年デビュー。
他の著書に「ドS刑事」シリーズ(幻冬舎)、「山手線探偵」シリーズ(ポプラ社)、「バリ3探偵 圏内ちゃん」シリーズ(新潮社)など多数。

「2023年 『全裸刑事チャーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

七尾与史の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×