(047)あえて、つながらない生きかた (ポプラ新書 た 2-1)

著者 :
  • ポプラ社
3.21
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591141786

作品紹介・あらすじ

リッツ・カールトン前日本支社長として
ホスピタリティを究めた著者があえて問う。

「断ち切る勇気」をもつ
自分のための人生

もう、「いいね!」に振り回されない!
「つながり疲れ」を治す処方箋。

多くの人との「つながり」を求めて
疲れていませんか?
それは、「つながり」ではなく、
単なる「接点」にすぎませんか?

今の時代に必要な疲弊せず
心が満たされる人間関係の結びかた。

震災以降、一気にひろがった
「絆」や「つながり」を求める声。
フェイスブックをはじめとする
SNSで一気に拡散しました。

とはいえ、接点は持ちやすいが、
つながりにくい時代。
そもそも誰とでもつながれるはずもなく、
「選択する勇気」や「断ち切る勇気」をもって初めて、
本当の「つながり」をもつことができる。

マウンティング、人のライフスタイルへの嫉妬、見栄……
無理してまで付き合わない。
人間関係を選び時には相手を傷つけずに断ち切る方法とは?

いわば、人間関係の棚卸し、断捨離のすすめ。

(前書きより)
20歳で日本を飛び出した私は、
長きにわたり、ニューヨーク、サンフランシスコなどの
ホテルの現場で人とのつながりを大切にし、
人との出会いが人生を豊かにする
ホスピタリティという生きかたを実践してきました。

そんな私が、なぜ、
「あえて、つながらない生きかた」というタイトルの
本を書こうと思ったのか。

それは、「つながり」のインフレーションを起こすほど
世の中に「つながり」ということばが
氾濫していることを危惧し、
「つながり」や「つながり方」を見直す
時期にきているのではと感じたからです。

インターネットなどを介して
誰もが簡単につながってしまう時代だからこそ、
ときには自分の人間関係のあり方を
棚卸ししてみる必要があるのではと思ったのです。

感想・レビュー・書評

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  • もっと、SNSばっかりやっている若者をボロクソ叩くのかと思っていたらそうでもなかった。
    それよりも、作者自身がこれまで仕事から得てきた人間関係の築き方を提起することに紙面を割いている。まあ、どっちにしても説教臭いかもw

  • あふれる情報はときとして
    人を臆病にします。

    つながり過ぎが視界を曇らせ、
    決断を鈍らせることもあります。

    (高野登/『あえて、つながらない生きかた』より)

    * * *

    テレビや新聞、インターネット
    不意に飛び込んでくる情報

    知るほどに苦しくなったり
    ココロがざわざわしたり……

    つながり過ぎているとき
    つながるだけで満足しているとき

    自分自身と向き合う時間を
    目の前の人との時間を
    大切にできているのかな

    ときには情報と距離を置いて
    色眼鏡のない透明なココロで

    今あるものに感謝をしたい

  • 元リッツカールトン支社長の高野さんの修行時代の様子が垣間見えて面白かった。

  • 2017.03.27 朝活読書サロン

  • SNSで繋がっているように見えるが、それは本当に繋がっているのか考えることが重要。それと、答えを直ぐに求めるのも良くない。人間関係を深めるのは時間と深さだという。

  • ・何かを得るのではなく削ぎ落とす
    ・「にもかかわらず笑う」

  • ・「私はテクノロジーの進歩が人と人との本来のあり方や結びつきを超えてしまうことを危惧し恐れている。そうなると世界は馬鹿で愚かな人種であふれかえることになるだろうから。」byアルバート・アインシュタイン

    ・「つながり」のインフレーションを起こすほど世の中に「つながり」ということばが氾濫していることを危惧し「つながり」や「つながりかた」を見直す時期にきている。

    ・インターネットなどを介して誰もが簡単につながってしまう時代だからこそ、ときには自分の人間関係のありかたを棚卸ししてみる必要があるのでは。安易につながらないという選択。つながっているという幻想からの脱却。一度立ち止まって考えてみると、そこから見えてくるのはひとりの人間としての自立。人生は一度きり。ご縁を生かすことなく、狭い視野の中で窮屈に生きるのはあまりにももったいない。日々進化するツールは、時空を超えて人と人とが出会う機会を飛躍的に増やしたからこそ、「つながり」という幻想に囚われることなく、出会いのご縁を生かして、本物の「つながり」へと育んでいく生き方を目指したいもの。

    ・人と人の関係はお互いさま、与え与えられながら成長する。人と人との関係もねんりんのように時間をかける。

    ・ネットを通じたつながりでは、人の温もりを感じることにも、温もりを届けることにも限界がある。ネットコミュニケーションの強みは、圧倒的な速さと広がりにある。しかし、人間関係を深める視点から考えると、この速さと広がりが弱みとなる。コミュニケーション本来の目的である関係性を育む時間が短縮されてしまう。人生はひとり一回限り。その限りある時間をどう使いたいのか。そもそも自分は「何を以って何を為す」ために生きていくのか。それを考えてみることで、いまの「つながり」が本当に自分の求めるものなのかどうかも見えてくるのではないか。

    ・チャンスは日々の努力を怠らず、準備をした人のところにやってくるという意味。人はどんなに頑張っても成果が出ないときがある。そんなときは視点を変えて、自分に起こっていることを客観的に捉えてみる必要がある。「天が人に大任を授けようとするときは、まずその人の心身を苦しめ、窮乏の境遇におき、何をおこなってもすべて失敗させて、わざわざその人を鍛えるもの。」(by孟子)不遇な出来事でさえも、天からの試練として受け止めるべきであるということ。チャンスはそう簡単に巡ってこない。焦ってジタバタしたところで、良い出会いも成果も簡単には生まれない。ましてや、努力のないところには、チャンスの女神も振り向いてはくれない。好機が訪れないときこそ実は絶好のチャンス。天からの大任が下ることを信じて、根を深く張り、幹を太くする時期。ウェイティングゲーム。人間も、深く張る努力を惜しまず自分の番を待っていれば、力を発揮するときは必ずとやってくる。機が熟すまでひたすら待つという積極的な生き方。

    ・日本を離れて世界一周旅行をした人に「この度で得たものは何?」と尋ねたら「何かを得たというより、削ぎ落としてきた感覚。旅をしながらいらないものをどんどん捨ててきた。いつの間にかいらないものまで背負いこんで生きていることに旅をして気づいた」の返答に納得。

    ・人間関係の断捨離で新たなスタートを切るのはよりよい人生を目指すためのもの。人間関係の棚卸しをするということは、ご縁を尊重しないわけでも、人とのつながりを大切にしないということでもない。むしろ、真のつながりを求めるからこそ、つながりの断捨離が必要。

    ・祈りは自分のためではない。自分の健康よりも家族の健康を祈り、そして当たり前の日常に感謝するのが祈り。人間誰しも気持ちがざわついたり、意味もなく不安になったりすることがあるもの。そんなときに静かに手を合わせると、だんだんとこころが鎮まっていく。

    ・ユーモアとは、"にもかかわらず"笑うこと。それは成長ささた人がもつ最高の叡智である。

    ・信頼されることは目的ではなく旅に出るための手段。「退路を断つ」ことでしか前に進めないことがあるように、人生には決断しなければならないときがあるもの。人生の修羅場で自分自身と向き合ったとき、自分にとって本当に必要なものと、そうでないものが見えてくる。そして、必要ないものを手放す決断をし、贅肉を削ぎ落とした結果、最後に残ったものが自分にとって真に大切なものだと気付かされる。手段であるはずの信用蓄積が、いつの間にか目的になってしまうと、私たちは旅に出ることができなくなる。人とのつながりもまた同様。つながることは人間関係を豊かにする手段のひとつだが、つながることが目的となり、つながったことで満足してしまい、その先に進めずにいる人が多い。これでは世のため人のために一歩を踏み出すことができない。

    ・人生の価値は、どれだけ人のために尽くしたか、どれだけ人に与え続けたかで決まる。人生の目的とは、良き出会いを求めることと、やると決めたことを継続してやり続けること。

    ・本来我々は、自身の命の器が満たされれば充足感を得ることができるものだが、テクノロジーの進化は自分と人とを比べて生きる生活を余儀なくさせた。知る必要もない他者の日常まで知るはめになり、ついほかの人の生活が気になり自分とくらべてしまう。くらべるのであれば、他人とではなく、1年前、5ねんま、10年前の自分と比べよう。

  • SNSは気軽につながれて楽しいけど、知りたくない他人の私生活の情報にいちいちナイスしたり、いいねするのが疲れるし、マナーの悪いユーザーに絡まれたりもした。思い切ってSNSの人間関係の断捨離をした。実生活の交友関係が一番大切なんだよね

  • 日々精進し、自分の人生を歩む。
    期待すべきは、自分に対して。
    たまには人付き合いなども含め、見直すことが大切。

  • 安易なつながりではなく、本物のつながりを作れという本。

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著者プロフィール

1953年5月、長野県長野市(旧戸隠村)生まれ。プリンスホテルスクール(現・日本ホテルスクール)卒業後、21歳でニューヨークに渡り、ヒルトン、プラザホテルなど名門ホテルを経て90年、リッツカールトンへ移籍。94年にリッツ・カールトン日本支社長として帰国。97年に大阪、2007年に東京の開業をサポート。2010年、人とホスピタリティ研究所設立。2009年より始めた、「寺子屋百年塾」は全国十数カ所で開催されている。

「2017年 『リッツ・カールトンで学んだ マンガでわかる超一流のおもてなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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