コンビニたそがれ堂 セレクション (一般書)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 383
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591144831

感想・レビュー・書評

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  • 既読のお話もいくつかありましたが、さすがセレクション、とても良かったです。

    #星に願いを
    春には中学生になる愛、
    ずっと大好きだったお隣のお兄ちゃんがもうすぐ引っ越してしまう。
    一緒に流星群を見るのも今宵限り、
    美味しいお弁当を作って、お兄ちゃんに想いを伝えたい。
    そう決意し「たそがれ堂」で買ってきた可愛いお弁当箱、
    それが突然しゃべりだした───

    古い物や、大切にされていた品物には、魂が宿ることがあり、
    それを”つくも神”というのだそうです。
    好きだと言えなかったこと、伝えられなかったこと、
    無念の思いが”つくも神”になる。
    せつないですよね…

    そして、昔お別れしたはずの、はつかねずみの「ぴーちゃん」も会いに来てくれた。
    「ぼくね、愛ちゃんに言いたいことがあったの。」
    その言葉を聞いたら、もう涙がぽろぽろ止まらなくて…

    流星の降りしきる夜、こんな”奇跡”が起きてくれたらいいのになぁ…


    #天使の絵本
    終戦の混乱の中、焼け跡の廃屋で、
    盗みやひったくりをして生きのびていた三太郎。
    心の拠り所は白い子猫だけ。
    猫を連れ、盗みに入ったお屋敷のお嬢さまにサンタさんと間違われてしまいます。
    三太郎は目を患っている彼女に、
    「この世界に存在するはずのない絵本」を読んであげるのです───

    もうね、すごく良かったです。
    無くしてしまったもの、壊れてしまったもの、
    それはいつか取り戻すことができるのだと。
    負けずに生きてさえいれば…


    #花明かりの夜に
    十代のころに災害で、大切な妹と、かわいがっていた猫と子犬を失い、
    それがきっかけで医師の道を志した女医。
    妹にいつか読んでね…と言われていた本、救えなかった命。
    自分に差し出される小さな手、決して離さないようにしていても、
    それでもこぼれ落ちて行ってしまう命。
    何もかもがむなしくなっていたとき、奇跡のような出来事が…

    「またね」

    そんな”奇跡”がもしかしたら私にも…と信じていたくなる。

    最後の章で「たそがれ堂」の謎のお兄さんの真実がわかったのも嬉しかったです。

    • 杜のうさこさん
      ortieortieさん、こんにちは~♪
      コメントありがとうございました!
      おひさしぶりですね!おげんきですか?

      お返事が遅れてし...
      ortieortieさん、こんにちは~♪
      コメントありがとうございました!
      おひさしぶりですね!おげんきですか?

      お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
      このところ少し体調を崩してしまって、しばらくブクログから遠ざかっていました。
      そろそろ再開しようと思っていたところの、ortieortieさんからの嬉しいコメントでした。

      拙いながらもこの感動をお伝えしたくて、一生懸命書いた感想でした。
      本当に嬉しいです!
      こちらこそ「ありがとう」をありがとうございます!

      本当に温かな気持ちがぎゅっと詰まった素敵な本ですよね(*^-^*)
      「心の栄養剤」まさに!
      私も同じく#天使の絵本が一番好きです♪
      私はもう十分すぎるくらい大人なのですが、いまだに魔法とか奇跡とかを信じていたい方なので、
      自分では気づいてなくても、奇跡に守られながら生きているのかな?などと思ったりもします。

      これはセレクションですが、このシリーズの他作品も大好きなのです。
      特に『空の童話』とか、おススメです(^^♪

      では、また遊びに行かせて下さいね(^^)/
      2018/05/22
    • ortieortieさん
      コメント返しありがとうございます(^^)

      体調大丈夫ですか⁇
      コメントまで至りませんが、いつも本棚参考にさせて頂いています♡
      特に、心が疲...
      コメント返しありがとうございます(^^)

      体調大丈夫ですか⁇
      コメントまで至りませんが、いつも本棚参考にさせて頂いています♡
      特に、心が疲れたなぁーって思う時はうさこさんの本棚を参考に図書館に向かいます 笑
      そうすると探していたものに出逢えます‼︎
      あら、たそがれ堂みたい 笑

      おススメありがとうございます!「空の童話」読んでみます(^^)

      本棚、これからも楽しみにしていますね♩
      2018/05/22
    • 杜のうさこさん
      ortieortieさん、こんばんは~♪

      温かいお気遣い、ありがとうございます。
      持病があるもので、この季節の変わり目は何かと大変で...
      ortieortieさん、こんばんは~♪

      温かいお気遣い、ありがとうございます。
      持病があるもので、この季節の変わり目は何かと大変で(^_^;)
      それにしても今年のこの気温の変化は何でしょうね?
      ortieortieさんも、お身体おいといくださいね。

      心が疲れた時に、私の本棚を訪ねて下さるなんて、すごく嬉しいです!
      たそがれ堂みたい。私もそうです!
      たしか、初めましては『花桃実桃』でしたよね^^。
      これからもお互い「たそがれ堂」で行きましょう(^^♪
      『空の童話』またいつか読まれたときに感想聞かせて下さいね~

      ではでは~(^^)/
      2018/05/24
  • 仕事の昼休みの休憩時間に読みました。すっかりこの温かい世界観に入り込み午後穏やかな気持ちで過ごせました。
    失ったものも生きてさえいればまた取り戻せます。無くしたものは作ればいい。
    こんな言葉を聞くだけで過去の後悔も消えていきます。
    「天使の絵本」のお話が好きです。

  • 物語がとても綺麗。
    優しくってホッコリするお話。
    とても読みやすかったです。

  • ブグログの方の本棚を拝見して図書館にて捜索。

    個人的な星の基準があって、
    ★5つは自分の手元に置きたい本、再読したい本

    誰かを想う気持ちがぎゅーっと詰まっている。
    奇跡や魔法を、目に見えないものを、
    ほんのちょっと心の拠り所にしてもいいんじゃないのかなって。こんな奇跡があってもいいんじゃないかなって。
    純粋にとても純粋にただ誰かを想う気持ち。
    それはきっと誰にでもあるはず。

    ズーニーさんが、おとなの小論文教室lesson862の中で、「心に非常食を」と書いていた。まさに。そんな1冊。

    装幀も素敵。
    装丁:bookwall
    ポプラ社

  • 図書館より。

    ようやく読了。
    セレクションとだけあって、うち二つは読了済みの物語。でも、泣けるんだよね。
    個人的には未読だった女医さんものと、書きおろしに涙。やっぱり泣ける。
    結局全部読んで泣いてる(笑)セレクションは伊達じゃないか。

  • ゆっくり時間をかけて楽しんで来た1冊。
    ああ、もう、どうしてこんなに美しい世界があるのだろう。
    何度も涙腺が崩壊して、温かい気持ちでいっぱいになる。
    店長さんが店長さんになったお話も読めて、なんだか嬉しい。
    書き下ろしの1編も、とっても素敵。

    きっと、何度でも読み返してしまう、そんな1冊。

    ページの隅(時にはど真ん中にも)にも素敵なイラストがあるのも嬉しい。

  • 大事な探し物を必ず見つけることができる、不思議なコンビニが舞台のお話。猫が人間になるお話「あんず」で出てきたセリフが印象的でした。「見えなくなっても、会えなくなっても、きっと、『どこか』には、みんな、ちゃんといるっていうことさ。消えてしまうわけじゃない。誰の魂も、どんな想いもね。」家族や友達を大切にしたいと思える本でした。

  • 「人魚姫」が特によかった。

  • まず表紙の装丁のかれんさにときめいた。読んでみたら、中の紙にも絵が印刷されているページがあって驚いた。
    この時点でだいぶ好きになった。

    優しくて、穏やかで、童話のような話ばかりだった。

  • ひとつひとつのお話が読んでいてほんのり心温まる、ちょっと涙ぐんでしまうような素敵な本でした。文体が読みやすく、ティーンエイジャーにも馴染みやすい感じ。絵本的な。これ、絵本にしても素敵だとおもいます。
    あまり立て続けに何話も読むのではなく、心を休めたい時とかにページを開いて1話読むみたいな読み方が良さそう。私は他のハードな本を並行して読みつつ、この本を時々読んではささくれ立ってきた気持ちをを癒していました。
    セレクションだから元々が沢山あるんですね。ちゃんと読んでみたいです。

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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