ビオレタ

  • 539人登録
  • 3.54評価
    • (26)
    • (59)
    • (68)
    • (17)
    • (1)
  • 69レビュー
著者 : 寺地はるな
  • ポプラ社 (2015年6月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591145616

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ビオレタの感想・レビュー・書評

  • ★4.5

    婚約者から突然別れを告げられた田中妙は、道端で大泣きしていたところを
    拾ってくれた菫さんが営む雑貨屋「ビオレタ」で働く事になる。
    そこは「棺桶」なる美しい箱を売る、少々風変わりな店。
    何事にも自信を持てなかった妙だが、ビオレタでの出会いを通じ、
    少しずつかわり始める――。


    主人公の妙にすっごく共感しました(❁´ `❁) ♡
    あれこれ迷った里、こんな生き方でいいのか悩んでいる。
    自分に自信がなくって、落ち込んでいる時は聴く耳持たずにドンドン落ち込む…。
    みっともなくふらふらいて,揺るがなものを持ちたいって思ってる。

    物語に流れる空気感がとっても良い、心地よかった。
    とっても繊細な心理描写が素晴らしかったです。
    ストーリー的には大したことは起こらなかったけど、
    そこまで、惹きつけ読ませる手腕はなかながてす。
    やっばり、寺地さん大好きな作家さんになりました。
    他の登場人物もちょっと変わってたりするけど、良い人でキャラが立ってて素敵だった。

    心に残る言葉が沢山あり、本が付箋だらけになりました(笑)
    妙が人生を自分の足で歩き始めた。
    全体にゆったりとした時間が流れてて、読後感はとっても爽やかでした。

    ・余白は大切
    ・必要とされていないのが辛い
    ・淋しいのは標準仕様では、人間の
    そうだ、お父さん素敵だったなぁ(*´ `*)

    わたしも、自分の弱さから目をそらさない強い人になりたい!
    自分にとって、一番大事なものをちゃんと知っている一人前の人間になりたい!
    とっても心に響く一冊でした(*´▽`*)

  • 可愛い表紙と雑貨店♪
    それだけでも好みなんですが、
    ふわっとした空気に包みこまれる感じが、とても好きです。

    いきなり婚約破棄されて、道端で泣いていた妙。
    見知らぬ女性、菫さんに連れていかれた先は「ビオレタ」という雑貨店。

    あれこれ心配して、ブレてばかりいた妙が「ビオレタ」で働くうちに
    「じたばたしてもいいんだ」と自信をもって言えるようになる。
    妙の心情の変化とともに、物語のリズムがどんどんテンポよくなっていってね。

    「ビオレタ」で売っているとても可愛らしい箱、それがなんと”棺桶”で!
    感情や記憶、行き場のないものをいれて埋葬するお手伝いをしてくれるらしい。

    相手の返事を想像しては、煮詰まってばかりいる妙。
    対照的に、さばさばとしていてブレない菫さん。
    でも、そんな菫さんも実は埋められない棺桶を持っていて…。
    埋めたいものや、埋められずに背負っていくものって誰にもあるものね。

    一番感動的だったのは、妙と父の会話。
    待望の長女・蘭と念願の長男・玲の間のどうでもいい次女。
    だから地味な名前だと思っていた妙。
    でもその名前の由来は「妙なる子どもの”妙”」
    家族の中で自分を主張する姿など見たことのなかった父が譲らなかった名前だった。

    「親は三人こどもがいれば、三人とも大事だよ」
    妙に向かって手をかざし、
    「中指も小指もあるから薬指はいらないなんてことはないだろう」
    父の言葉がとても心に浸みました。


    ポプラ社小説新人賞受賞作なんですね。
    次回作がとても楽しみです♪

  • 本を開くたびに、自分ではわからない感覚になる。

    遠い遠い昔、夢中になって読んだ絵本のような、
    毎週発売を楽しみにしていた連載少女漫画のような、
    なぜかリアルなものというより、「動く絵」
    アニメのようなものが私の脳に入ってくる。

    ちょっとつま先立ちのような、
    落ち着かないものが伴う感覚。

    主人公の妙の性格のように、
    少しずつ少しずつ時間をかけて入ってくる。
    作者の独特の空気感、気付かされる会話。

    婚約者からある日突然別れを告げられ、
    雨の道端で泣いているところに出会う菫さんに助けられ、
    菫さんの店の雑貨屋で働く妙の物語。

    疲れていたせいか…何だかストーリーや
    登場人物のキャラクターがふわふわ浮いている気がして
    入り込むまでに時間がかかりました。
    (私の気持ちが浮いてたのかもしれませんけど)

    少しずつ妙が周りの人のことをわかっていくように
    私もこの物語に少しずつ入っていった気がします。

    会話の所々に出てくる言葉は好きでした。

    デビュー作なんですよね。
    この個性的な独特な感じ、すごいですね。

  • 庭のような人を思い浮かべながら読みました

  • 献本当選。ポプラ社新人賞だそう。納得の行かない婚約破棄で傷つき道を見失った主人公・妙にとって、菫さんのぶっきら棒で頓着しなさは自分を見つめ直すのに丁度いい加減だったのだろうな。ありそうで無さそうな登場人物&人間関係。いや、私が知らないだけでこんな人たち居るのかな?こんな関係あったらいいなと思わせる読み心地です。女性読者にうけるかも。

  • ミナトホテルの裏庭には
    を読んだ後に、この本を知りました。

    平日にこの本が手元に届き、休日まで読むのは我慢!
    とおもって、大事に温めてから読みました(笑)
    とはいえ、やっぱり4日目くらいに我慢ができなくなり、
    最初の1ページだけ……!!と
    自分の意思にちょっとだけ反してしまったのですが、
    やっぱりその最初の掴みの部分がうまくて、
    私の心をきっちりしっかり全部鷲掴んでいってくれました!
    そのおかげで本に対する期待度が増して、
    仕事も頑張れたのですが!

    最初、荒む主人公にどうも手を焼きました。
    それからそのヒロインの姉にも。
    けれどもミナトホテルと同じ作者さんであるし、
    きっと期待を裏切りはしないはず…!と
    周りの魅力的なキャラクターにも元気づけられながら、
    気が付けば後半も後半。
    ここからの展開が私はかなり好きで、
    追い上げが素晴らしかったなぁーと思っています。

    すぐに読み返すことはなくても、
    きっとまた読み返したくなる、あたたかな作品でした。
    読むことができて、満足です。

  • 呼ばれているような気がして読むことにした本。淡々としているようで、どこか可愛らしい性格の菫さん。穏やかでやさしくて、でもそれは、どこかあきらめに似たようなところからきているような、でも芯は静かにしっかりと在る、お話をしてみたい気がした千歳さん。登場人物も文章も、わたしにとって魅力的でした。それなのに、感じたことはあるはずなのに、うまく感じられない読後感です。でもひとつだけ、ひとと出会うとき、そのひとの傷のようなものとも一緒に出会うのだな。と、なんとなく思いました。また読み返したいなと思っています。

  • 当たり障りなくさらさらと読めてしまう本。でも、ところどころぐさりと突き刺さってくる言葉があって、あやうく泣きそうになる場面も。主人公がだんだんと立ち直っていく経過が分かるのも良かったし、千歳さんのどうってことないよ、という言葉がわたしはすごくすきでした。
    一人前ってのは、一番大事なものをちゃんと知ってるってこと。
    選ぶものがたくさんある人生で、主人公の妙ちゃんのように、時には自分のことがどうしようもなく嫌になるときもあるけれど、じたばたしても失敗しても、自分の選択を正しいと思えるようになりたいものだな、と思わせてくれました。

  • 受賞作でなかったら読まなかった種類の、卑屈な女子がいい人に囲まれて(なぜか好かれて)心を外に向ける話。
    20代だったら、でも、時々出てくる「気づき」の言葉にじーんとしたかもしれない。
    それか、ライトノベルのような人物描写や言葉遣いが気に入らなかったかもしれない。
    今はでも、ここで「悪い人」として書かれる彼らのほうが気になる。

    それでも、何百という候補の一番の作品。
    読んで勉強になった。

  • 結婚を決め、会社も辞めた妙に突然婚約者 慎一は婚約破棄を告げる。
    雨の中泣き続けた妙を首根っこ掴んで連行したドーベルマンの如き雰囲気を持つ女性 菫さんとの出会い。
    成り行きで菫さんがオーナー兼デザイナーの雑貨店『ビオレタ』で働くことになった妙だけれど。

    イスリロン(薬の名前みたい)的に付き合い始めた彼氏の千歳さんは菫さんの元ダンナさんだというし、息子の蓮太郎くんにはドツカレつつも懐かれるという複雑な関係。

    菫さんが作る「棺桶」には購入した人が封じ込めたいモノや記憶を詰め、庭に「埋葬」する。人にはカタチの有る無しに関わらず葬りたいコト・モノがある、ようだ。
    千歳さんの「海を封じたい」理由の深さ、菫さんの不器用で表現方法が愛しい。

    そんな2人の息子 蓮太郎くんの、カレーの食べっぷりは愛以外の何物でもないと思うのだ。このシーン大好き! こんな息子欲しい!

    「正論はしんどい だから、言えない」
    桃子さんのことばは、何か、刺さったなあ。
    ツカサ伯父さんのキャラがまたいい。親戚にいたら絶対なつくタイプの人だ〜。
    妙は自分が弱いと卑下しているけど、その弱さは誰かにとっては強さの裏返しでもある。

  • とても優しい本でした。
    文章が上手でサクサクと頭に入ってきます。
    設定が手作りの手芸屋さんを舞台にしていたり、
    失恋したばかりの女性が主人公だったりと、
    かなり安直かな、、、と読み始めは思いました。
    つまり、
    初めは淡い雰囲気で何気なく読み進めたのですが、
    次第に主人公の苦悩や焦り、苛立ちが自分自身と重なってきました。
    「あ、、、分かる」。
    劣等感と言う名のコンプレックスから来る妄想が、
    相手の気持ちを勝手に斟酌して作り上げ、やがてそれが固定化していく。そして気がついたら、その妄想に雁字搦めになりもがいて行く様が、なんと私であろうかと、思いました。
    そして、周りの人のそれぞれの人生を織り交ぜながら、
    自分の気持ちを見つめ、乗り越え、そして超えられないものは「折り合いをつけていく」ことを主人公は学んで、小説は終わります。
    読み終えた後のうっすらとした涙と爽快感がたまらなく良かったです!!!

    本当に素敵な小説でした♫

  • ブクログさんから献本でいただきました。
    心に棺桶を。
    その言葉を唱え続ける菫さんの覚悟と、それを知って変わっていく妙と、妙を受け止める健太郎が、それぞれが同じだけ愛おしい。そこに確かな毒があるのに、美しい。そして健やかさえ感じる。
    ビオレタにはきっと音がない。だからこそ美しくて、吸い続けた息をようやく吐き出せたような、安堵を覚えるのだと思う。

  • (2015.06.05読了)(2015.06.03入手)
    小さな箱に、有形・無形の思い出の品物を入れて庭に埋める、という商売をしているというお店の話を読んで、小川洋子さんの「薬指の標本」という作品を思い出しました。
    もちろん内容は違いますが、似ている面もあるような気もします。
    題名の『ビオレタ』は、主人公の勤める雑貨屋さんの名前ですが、英語ならバイオレットでしょうから、店の主人の「菫さん」のことでもあるのでしょう。

    主人公は、27歳の女性、田中妙さん。兄弟は3人で、姉(蘭・32歳)と弟(玲・23歳)がいます。姉と弟はすでに結婚しています。妙さんは、婚約を機に勤めていた会社を辞めました。やりがいのある仕事でもなく、上司ともうまくいっていなかったので。
    ある日、婚約者に呼び出されて、会ったら、婚約を解消したいということでした。
    雨のふる道端で泣きぬれていたら、菫さんに拾われて、雑貨屋さんでアルバイトを始めました。仕事は店番と菫さんの昼食作りです。お客さんはほとんど来ないので、割と暇です。
    たまに、お使いに出されます。取引先の、チトセボタンの主人・千歳健太郎・45歳と親しくなり、情交を交わすようになりました。妙さんは、淡泊な情交が好みということです。
    しつこいのはいやなんだそうです。
    菫さんには、男の子ども(蓮太郎・20歳・学生)がおり、時々お店にやってきます。
    そのうち、菫さんと千歳さんは、元夫婦だったことがわかります。
    妙さんとしては、戸惑いますよね。店の主人の元旦那と深い中になっていて、その子どもも身近にいるわけですから。雑貨屋の帰りにチトセボタンによって帰ったりしていたのですが、たまには、泊まったりしていたわけですが。(結婚するまでの気持ちはなくて、次の人が見つかるまでのつなぎ、という気持ちだったようです。単なるセックスの相手でも自分を必要としてくれる人間がいるだけでいい、ということでしょうか。)
    チトセボタンへは、足を向けなくなります。
    そんなときに、伯父さんから、自分の会社に来ないかという誘いをうけます。
    雑貨屋での自分のやれる仕事もできて来たし、やりがいも感じてきたところなので、伯父さんの申し出は断ります。
    菫さんや千歳さんの事情も分かってきて、千歳さんと一緒になってもいいかな、と思うあたりで、物語は終わります。
    作者の書きたかった物語は、しっかり表現できているのだろうとは思いますが、一度読んだだけで、しっくりと読み手に伝わっているかというと、もう一歩のような気がします。
    (婚約を解消され、自分に自信を失った人間が、再び自信を取り戻すようになるまでの物語。)

    ●人間の標準仕様(107頁)
    「さびしいのは標準仕様でしょ。なんていうか。人間の」
    ●必要(125頁)
    必要とされていないのがつらい。
    いてもいなくてもどうでもよいような存在である自分、というのがつらい。
    ●勘違い(139頁)
    「色恋沙汰の大半は勘違いよ。勘違いからはじまって、勘違いで盛りあがって、勘違いですれ違って、別れちゃったりね」
    そもそも恋愛感情って脳の勘違いだっていうもんねー
    ●小心者(155頁)
    「男はみーんな小心者ですよ。でも見栄っ張りでもある。嫁さんやこどもにそんな姿は見せたくない」
    ●母性(208頁)
    すべての母親がすべてのこどもに無条件に愛を注げるわけではない。どんなろくでもない女でもこどもを産みさえすれば母親になれるもの。
    ●居場所(215頁)
    ここは自分の居場所じゃないと思いながらここ以外のどこにも行けないなんて、かわいそうだよね。居場所なんて、自分がいまそこにいる場所以外にないのにね。

    ☆関連図書(既読)
    「薬指の標本」小川洋子著、新潮社、1994.10.30
    (2015年... 続きを読む

  • 自分再生物語。これで再生できなかったら、もうダメだよっていうぐらい素敵な人が多い。

  • 著者の2作目の「ミナトホテルの裏庭には」を先に読んで、ほとんど日をおかずこちらも読みました。

    同じ人が書いているのだから当たり前かもしれないけど、ミナトホテルに似てるな、というのが第一印象でした。

    少し変わった(普通に生きている人の目には触れないような)場所があって、
    そこになんらかの事情で関わった、あるいは、そこで生きている(というと少し大げさなんですが)人たちの話。
    目を見張るような大きな出来事があるわけではなく、日常的な凹凸や、
    日常の中にある小さなターニングポイントを掬い上げるように描いた物語。

    もちろん内容は違いますし、「密室ミステリー(密室があってそこで殺人がおきて居合わせた登場人物が犯人をさがす)」とか、
    「王道ファンタジー」みたいな分類といえばそうだと思います。

    個人的には今回の話も好きです。
    ミナトホテルより登場人物がしぼられてた分、それぞれのキャラクターがはっきりしてる感じもしました。

  • 「ミナトホテルの裏庭には」がとても良かったので、こちらの作品も読んでみました。
    寺地さん、とてもイイです。好きです。
    早く次の作品を読みたいです!

  • 王様のブランチでも取り上げられてた本。ポプラ社新人賞受賞作ということで今後の期待も込めて星4。設定に甘いところもあるけど言葉の紡ぎ方が気持ちよかった。

  •  主人公のダメっぷりにかなり嫌悪を感じますが、なぜかどんどん引き込まれます。結末に一安心。
     

  • 自分の気持ちをうまく表すことの出来ない人たちが不器用なりに自分の回りを大切にしつつ、進んでいく話。
    自信を持つことって難しい。
    自信のなさって時に周りの人を傷つけることもある。

  • 言葉選びが秀逸でするすると読めてしまった。お店の描写や地の文の言葉が面白い。
    主人公の喪失と救済の物語と銘打たれるんだろうけど、救われたのは主人公だけじゃない。人と関わることで、人は傷つくし救われる。そうした、人を見つめた物語。欲を言えば、もっと掘り下げてほしかった人が何人かいた。

  • 話を盛り込みすぎてごちゃごちゃしていて、各登場人物の人物設定もぶれている印象。

  • 婚約者に捨てられぼろぼろの妙を拾った菫さんは、小さな棺桶を作って売っていた。
    この奇妙なお店「ビオレタ」で働くことになったネガティブな妙の出会う人が、いい人ばかりでホッとした。読んでいて、うんうんと優しい気持ちになれました。
    「色恋沙汰の大半は勘違いよ。勘違いからはじまって、勘違いで盛りあがって、勘違いですれ違って……」なるほど(笑)

  • つるつるとした言葉の連なり。ずしりと胃に堕ちてくるようなものは何もなく、さらさらと両頬を撫でてゆく風のように流れてゆく。眺めていて不快な訳ではないけれど、近くに寄って来られたら受け止めかねる。少し変わった性格をずっと見てはいたいけれど、会話を交わしたりするのは躊躇われる。そんな文章がするすると続いている。

    どことなく瀬尾まいこの小説を思い出させるその語り口は、同じように主人公以外の登場人物が全て分りやすい仮面を被っている。その仮面の裏側にある素の顔に触れることで主人公が成長する物語。瀬尾まいこが描く思春期の子供たちの登場する物語と基本的には同じ構図がここにはある。しかし、とどこがで囁く声がする。瀬尾まいこの小説には「不在」という暗部があるけれど、寺地はるなの小説には基本的に足りないものが何もない。その事がほんの少し気持ちを白けさせそうにする。

    足りているにもかかわらす何か悩んでいる。その構図にあるのは甘えであるのは明らかなのだが、それを面と向かって糾弾することは必ずしも適切ではない。それは重々承知だが、それって平和の浪費だよね、とも思う。もちろん自分も其処彼処で呑んで愚痴って浪費ばかりしているけれども、だからといって浪費の果てに幸福感に浸れる程にはおめでたくも出来てはいない。

    目を閉じ耳を塞いでいた主人公が漸く周囲の声に耳を傾けられるようになる。それを大人を主人公に据えて描かなければならないほどに世の中はモラトリアムに耽っているということなんだろうと考えると、手放しで物語に感情移入することはできないなあ、と勝手な感想を抱いてしまうのだった。

  • 読み始めてすぐに、これ好きだきっと、と感じた。そして読み終わって、読めて良かったなぁと。

    心に棺桶。もちろんそのテーマも素敵だったけれど、散りばめられた言葉の数々や、関係がなによりも胸に突き刺さった。
    辛いとか悲しいとかじゃなくて、無性に泣きたくなった。
    正論を聞くのが痛いから、人に言わない。
    勝手にマイナス思考になってしまったり。
    相手の返事を想像して話をしたり。

    死ぬまで背負うべきモノだと自分に課せてるものがある。私もいつか、もしかしたら、棺桶にそっと入れて埋めれる日がくるのかもしれない。

  • 婚約破棄された妙が,その傷を乗り越えて新しい人間関係を築き,幸せになると言う,まあありきたりな話.でも,棺桶という雑貨アイテムは素敵で,それを埋葬するということも面白い事で,その事の話を膨らませるのもありだと思った.

全69件中 1 - 25件を表示

ビオレタに関連する談話室の質問

ビオレタを本棚に登録しているひと

ビオレタを本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ビオレタを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ビオレタのKindle版

ツイートする