ビオレタ

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著者 : 寺地はるな
  • ポプラ社 (2015年6月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591145616

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ビオレタの感想・レビュー・書評

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  • ★4.5

    婚約者から突然別れを告げられた田中妙は、道端で大泣きしていたところを
    拾ってくれた菫さんが営む雑貨屋「ビオレタ」で働く事になる。
    そこは「棺桶」なる美しい箱を売る、少々風変わりな店。
    何事にも自信を持てなかった妙だが、ビオレタでの出会いを通じ、
    少しずつかわり始める――。


    主人公の妙にすっごく共感しました(❁´ `❁) ♡
    あれこれ迷った里、こんな生き方でいいのか悩んでいる。
    自分に自信がなくって、落ち込んでいる時は聴く耳持たずにドンドン落ち込む…。
    みっともなくふらふらいて,揺るがなものを持ちたいって思ってる。

    物語に流れる空気感がとっても良い、心地よかった。
    とっても繊細な心理描写が素晴らしかったです。
    ストーリー的には大したことは起こらなかったけど、
    そこまで、惹きつけ読ませる手腕はなかながてす。
    やっばり、寺地さん大好きな作家さんになりました。
    他の登場人物もちょっと変わってたりするけど、良い人でキャラが立ってて素敵だった。

    心に残る言葉が沢山あり、本が付箋だらけになりました(笑)
    妙が人生を自分の足で歩き始めた。
    全体にゆったりとした時間が流れてて、読後感はとっても爽やかでした。

    ・余白は大切
    ・必要とされていないのが辛い
    ・淋しいのは標準仕様では、人間の
    そうだ、お父さん素敵だったなぁ(*´ `*)

    わたしも、自分の弱さから目をそらさない強い人になりたい!
    自分にとって、一番大事なものをちゃんと知っている一人前の人間になりたい!
    とっても心に響く一冊でした(*´▽`*)

  • 可愛い表紙と雑貨店♪
    それだけでも好みなんですが、
    ふわっとした空気に包みこまれる感じが、とても好きです。

    いきなり婚約破棄されて、道端で泣いていた妙。
    見知らぬ女性、菫さんに連れていかれた先は「ビオレタ」という雑貨店。

    あれこれ心配して、ブレてばかりいた妙が「ビオレタ」で働くうちに
    「じたばたしてもいいんだ」と自信をもって言えるようになる。
    妙の心情の変化とともに、物語のリズムがどんどんテンポよくなっていってね。

    「ビオレタ」で売っているとても可愛らしい箱、それがなんと”棺桶”で!
    感情や記憶、行き場のないものをいれて埋葬するお手伝いをしてくれるらしい。

    相手の返事を想像しては、煮詰まってばかりいる妙。
    対照的に、さばさばとしていてブレない菫さん。
    でも、そんな菫さんも実は埋められない棺桶を持っていて…。
    埋めたいものや、埋められずに背負っていくものって誰にもあるものね。

    一番感動的だったのは、妙と父の会話。
    待望の長女・蘭と念願の長男・玲の間のどうでもいい次女。
    だから地味な名前だと思っていた妙。
    でもその名前の由来は「妙なる子どもの”妙”」
    家族の中で自分を主張する姿など見たことのなかった父が譲らなかった名前だった。

    「親は三人こどもがいれば、三人とも大事だよ」
    妙に向かって手をかざし、
    「中指も小指もあるから薬指はいらないなんてことはないだろう」
    父の言葉がとても心に浸みました。


    ポプラ社小説新人賞受賞作なんですね。
    次回作がとても楽しみです♪

  • 本を開くたびに、自分ではわからない感覚になる。

    遠い遠い昔、夢中になって読んだ絵本のような、
    毎週発売を楽しみにしていた連載少女漫画のような、
    なぜかリアルなものというより、「動く絵」
    アニメのようなものが私の脳に入ってくる。

    ちょっとつま先立ちのような、
    落ち着かないものが伴う感覚。

    主人公の妙の性格のように、
    少しずつ少しずつ時間をかけて入ってくる。
    作者の独特の空気感、気付かされる会話。

    婚約者からある日突然別れを告げられ、
    雨の道端で泣いているところに出会う菫さんに助けられ、
    菫さんの店の雑貨屋で働く妙の物語。

    疲れていたせいか…何だかストーリーや
    登場人物のキャラクターがふわふわ浮いている気がして
    入り込むまでに時間がかかりました。
    (私の気持ちが浮いてたのかもしれませんけど)

    少しずつ妙が周りの人のことをわかっていくように
    私もこの物語に少しずつ入っていった気がします。

    会話の所々に出てくる言葉は好きでした。

    デビュー作なんですよね。
    この個性的な独特な感じ、すごいですね。

  • 庭のような人を思い浮かべながら読みました

  • 献本当選。ポプラ社新人賞だそう。納得の行かない婚約破棄で傷つき道を見失った主人公・妙にとって、菫さんのぶっきら棒で頓着しなさは自分を見つめ直すのに丁度いい加減だったのだろうな。ありそうで無さそうな登場人物&人間関係。いや、私が知らないだけでこんな人たち居るのかな?こんな関係あったらいいなと思わせる読み心地です。女性読者にうけるかも。

  • ミナトホテルの裏庭には
    を読んだ後に、この本を知りました。

    平日にこの本が手元に届き、休日まで読むのは我慢!
    とおもって、大事に温めてから読みました(笑)
    とはいえ、やっぱり4日目くらいに我慢ができなくなり、
    最初の1ページだけ……!!と
    自分の意思にちょっとだけ反してしまったのですが、
    やっぱりその最初の掴みの部分がうまくて、
    私の心をきっちりしっかり全部鷲掴んでいってくれました!
    そのおかげで本に対する期待度が増して、
    仕事も頑張れたのですが!

    最初、荒む主人公にどうも手を焼きました。
    それからそのヒロインの姉にも。
    けれどもミナトホテルと同じ作者さんであるし、
    きっと期待を裏切りはしないはず…!と
    周りの魅力的なキャラクターにも元気づけられながら、
    気が付けば後半も後半。
    ここからの展開が私はかなり好きで、
    追い上げが素晴らしかったなぁーと思っています。

    すぐに読み返すことはなくても、
    きっとまた読み返したくなる、あたたかな作品でした。
    読むことができて、満足です。

  • 呼ばれているような気がして読むことにした本。淡々としているようで、どこか可愛らしい性格の菫さん。穏やかでやさしくて、でもそれは、どこかあきらめに似たようなところからきているような、でも芯は静かにしっかりと在る、お話をしてみたい気がした千歳さん。登場人物も文章も、わたしにとって魅力的でした。それなのに、感じたことはあるはずなのに、うまく感じられない読後感です。でもひとつだけ、ひとと出会うとき、そのひとの傷のようなものとも一緒に出会うのだな。と、なんとなく思いました。また読み返したいなと思っています。

  • 当たり障りなくさらさらと読めてしまう本。でも、ところどころぐさりと突き刺さってくる言葉があって、あやうく泣きそうになる場面も。主人公がだんだんと立ち直っていく経過が分かるのも良かったし、千歳さんのどうってことないよ、という言葉がわたしはすごくすきでした。
    一人前ってのは、一番大事なものをちゃんと知ってるってこと。
    選ぶものがたくさんある人生で、主人公の妙ちゃんのように、時には自分のことがどうしようもなく嫌になるときもあるけれど、じたばたしても失敗しても、自分の選択を正しいと思えるようになりたいものだな、と思わせてくれました。

  • 受賞作でなかったら読まなかった種類の、卑屈な女子がいい人に囲まれて(なぜか好かれて)心を外に向ける話。
    20代だったら、でも、時々出てくる「気づき」の言葉にじーんとしたかもしれない。
    それか、ライトノベルのような人物描写や言葉遣いが気に入らなかったかもしれない。
    今はでも、ここで「悪い人」として書かれる彼らのほうが気になる。

    それでも、何百という候補の一番の作品。
    読んで勉強になった。

  • 結婚を決め、会社も辞めた妙に突然婚約者 慎一は婚約破棄を告げる。
    雨の中泣き続けた妙を首根っこ掴んで連行したドーベルマンの如き雰囲気を持つ女性 菫さんとの出会い。
    成り行きで菫さんがオーナー兼デザイナーの雑貨店『ビオレタ』で働くことになった妙だけれど。

    イスリロン(薬の名前みたい)的に付き合い始めた彼氏の千歳さんは菫さんの元ダンナさんだというし、息子の蓮太郎くんにはドツカレつつも懐かれるという複雑な関係。

    菫さんが作る「棺桶」には購入した人が封じ込めたいモノや記憶を詰め、庭に「埋葬」する。人にはカタチの有る無しに関わらず葬りたいコト・モノがある、ようだ。
    千歳さんの「海を封じたい」理由の深さ、菫さんの不器用で表現方法が愛しい。

    そんな2人の息子 蓮太郎くんの、カレーの食べっぷりは愛以外の何物でもないと思うのだ。このシーン大好き! こんな息子欲しい!

    「正論はしんどい だから、言えない」
    桃子さんのことばは、何か、刺さったなあ。
    ツカサ伯父さんのキャラがまたいい。親戚にいたら絶対なつくタイプの人だ〜。
    妙は自分が弱いと卑下しているけど、その弱さは誰かにとっては強さの裏返しでもある。

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