Eggs: 夏のトライアングル (TEENS’ENTERTAINMENT 15)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 38
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591145876

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  • 装画/pomodorosa
    装丁/矢野のり子(島津デザイン

  • ・まぶしくてちょっと恥ずかしさも感じる青春小説。死体は(骨は)出てきたりするがミステリでもサスペンスでもなくやはり青春小説。
    ・皆が互いに思い合ってそれぞれに成長というか、少しだけ変化したのかも?
    ・第一章はラン、第二章は舞、第三章はモトの視点から描かれる。
    ・これで完結してもいいし、せっかくのキャラクタなので続編があっていいとも思える。

    ▼簡単なメモ

    【浅羽哲夫】→哲生
    【浅羽眞理】→眞理
    【浅羽嵐/あさば・らん】→ラン
    【芦田純也】→純也
    【芦田元樹】→モト
    【芦田元樹の母】医師。スウェーデンの祖母の血をひくアメリカ人。アメリカに残って医師を続けている。本編では登場しない。
    【幼なじみ】ラン、舞、貴一は幼なじみだがランと貴一はかなりぎくしゃくしている。舞はランとの幼なじみというポジションをなんとか維持したいと思っている。親たちである哲夫、眞理、純也、美代子も幼なじみ。いまだに仲がいい。なぜ純也と美代子は結婚しなかったのだろう? ってそういうもんでもないか。
    【加賀谷家】地元では名家。
    【加賀谷貴一】→貴一
    【加賀谷浩二】→浩二
    【加賀谷舞】→舞
    【加賀谷美代子】→美代子
    【貴一】加賀谷家の双子のかたわれ。幼い頃はランともきょうだいのように育ったが、一般家庭の子とは遊べないと言い出して最近ちょっと疎遠。中高一貫の私立男子校に通っている。不審な行動をしていると舞が相談に来て物語は進み始める。
    【木村】加賀谷家の運転手。スイカ割りに参加した。
    【キャンプ】星を観に皆で行ったキャンプ。「星の国」とかあるらしい。どうやら十津川あたりらしい。個人的に昔十津川に行ったことがある。当時は「星の国」とやらはなかったが。長時間バスに揺られ夜に着いてふと空を見上げたときあまりの星の多さに放心状態になった記憶がある。これまでなにも見えてなかったんやなあと思った。
    【小泉隆太】舞と同じクラスの少年。チワワのピンチくんを飼っている。科学部所属。父親はわりと有名なアマチュア天文家で夜から明け方に外出することがある。なぜか貴一がストーキングしているらしい。
    【浩二】貴一や舞の父親。府会議員。舞と親しくしているランに身分をわきまえろと言ったことがあるらしい。そういう嫌がらせは、ランの父の哲生と同じ大学の法学部の同窓で哲生は目立つ人気者だったことへの嫉妬と、妻の美代子の初恋の相手が幼なじみである哲生だったかららしく舞をげっそりさせている。べた惚れしてる妻の美代子には弱い。加賀谷家には養子として入ったが同格の家柄の次男だったらしい。
    【近藤律】舞と同じクラス。ランや舞が小学生の間通っていた剣道場で一緒に稽古し今でも通っている。続編があるならも少し登場させてもいいかもね。
    【純也】モトの父。天体物理学者。若きノーベル賞候補。幼なじみの哲生といっしょにいるときは酔っぱらってるただのおじさんにしか思えない。柔らかい性格でしなやかで強靭。哲生いわく《負の連鎖を自分のところで吸収する。》p.215
    【親友】《親友の椅子は、そうたくさんあるわけじゃない。》p.97。ランの親友の座を最近はモトが得ようとしているので貴一はポジションを奪われるのではないかと舞は思ったりしている。
    【ストラップ】携帯電話なんかに付けるストラップ。骨を見つけた近くで見つけた。ランのもっているものとよく似ている。擬人化されたエッフェル塔でバスケットを持ったおじさんに見える。美代子のパリ土産で舞と貴一とランがもらった。
    【哲生】ランの父。刑事。信念を持った正義漢でそれがランにはまぶしいし、そういう人にはなりたくないとすら思っている。モトの父である天体物理学者純也の幼なじみ。
    【舞台】琵琶湖が近いようなので舞台は滋賀県か京都府で、浩二が「府会議員」とのことなのでたぶん京都府、それもおそらく滋賀と近い辺りのどこか。
    【骨】ランとモトが裏山で発見した。どうやら二人分あるらしい。少なくとも一体は少女(若い女性)のものらしい。
    【舞】加賀谷家の双子のかたわれ。主人公の一人。人の部屋のドアを遠慮なく乱暴に開ける。中学野球部唯一の女子でエースの座を狙ってる。小学生の間はランと同じ剣道場に通っていたがどうやら力押し系でしなやかさに欠けるところがあり伸びなさそうなのでやめたらしい。ランの幼なじみの座を維持したいと思っているようだが、結局のところ恋してる雰囲気。将来は祖母や母を継いで日本舞踊の道を歩むだろうと思っているので今はモラトリアムと言える。
    【眞理】ランの母。哲生の妻。大らかで大雑把で愛嬌があって憎めないタイプ。精神的にとてもたくましくある意味哲生よりタフ。哲生の仕事が忙しくいろいろ面倒なのでいつも眉間にしわを寄せている。
    【美代子】舞と貴一の母。ランの母の眞理、父の哲生、モトの父純也の幼なじみ。「みぃちゃん」と呼ばれている。パリ土産でラン、舞、貴一にケータイストラップを買ってきてくれた。見た目は上品で冷たい感じの美人だが親しくなると人懐っこくて甘えん坊で楽しいことが好きなお茶目なおばさん。
    【モト】ランの友人。主人公の一人。この話の探偵役? ものごとを冷静に知的に捉える。栗色の髪が王子様的。銀縁のメガネで灰色の瞳がはっきり見えないのがランには少し残念。ランより8センチほど身長が高い。毎日ランニングしている。ボストンで生まれ育ち飛び級で今は大学院生(休学中)。人類学専攻。何カ国語も使えるマルチリンガル。父親は著名な天体物理学者の純也。母は救急医でスウェーデン人の祖母の血をひくアメリカ人。ランはモトから流れ込んでくる新しい様々な知識を楽しんでいる。ランも元来知的好奇心が旺盛なのかもしれない。
    【ラン】中学生。主人公の一人。小学生の間は舞と同じ剣道場に通っていたが中学ではバスケットボール部に入った。剣道場には今でも週に一回は通っている。人望は厚くひと声かければ頼んでいない連中までサクサク集まってくるタイプ。モトの考えでは先頭に立つリーダーではなくいつの間にか中心になっているタイプ。小泉いわく《浅羽くんと気まずくなるなんて、ある意味すごいね。》p.176。父は刑事の哲生。クラスのいじめ問題で悩み中立の立場をとっていたが正論でそれもよくないと父にさとされ最近少し距離ができた。ランはヘナチョコな自分がけっこう嫌いではない。モトは初めて出会ったとき骨格が美しいと思った。
    【論理】《誰にでも、自分の世界に応じた論理がある。》p.155

  • 親友と山で植物採集をしていたら発見した人骨。警察官の父親に反抗心を持っていた嵐だったが、父親に頼らざるを得なくて……。天才のモトくんがかっこいいのにランのことが大好きで一緒にいたいきもちがよくあらわれていて楽しく読めた。みんながランのことが好きなんだなあ。それぞれに屈託があるんだけどそれを乗り越えていくのがまぶしく、かわいらしいです。ミステリ部分はいまいちでしたが、続編でないかなあ。

  • 2016/09/07

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