英雄の書

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591146323

作品紹介・あらすじ

脳は、失敗しなければ成功できない。
脳は、孤高でなければ特別になれない。

ネガティブに捉えられていたことこそが、
人生を変える条件だった!

日本テレビ「世界一受けたい授業」や
「ホンマでっか!?TV」などに出演する
気鋭の人工知能研究者が
脳科学をもとに解明した「人生を切り開く方法」。

(まえがきより)
この本は、心優しき国の若者たちのために、
失敗と孤独が怖くなくなる本として書こうと思う。

「失敗」がドラマの始まりであることを、
脳科学を使って証明してあげたい。

「孤独」が脳の成熟に必要不可欠であることも、
証明してあげたい。

あなたが、「英雄」として歩き出すために。

あなたの人生は、
あなたを主人公にしたものがたりなのである。

あなたが小説家だったら、
「タカシは、要領よく偏差値の高い大学に合格し、
要領よく高収入になり、
コミュニケーションも上手で異性にもて、
周囲に敬愛され、
それらの期待を一度も裏切らず、
健康で平穏に暮らしました」
なんていう話を書くだろうか。

神様(脳)だって同じだ。
脳は、この世に生まれてきた以上、
その脳だけの「感性地図」を描き続ける。
同じ経験を持つ人が二人といないのだから、
同じ脳神経回路を持つ人は二人といないのだ。

だから、誰かの正解をなぞらえて満足するような脳なんて、
この世にいないのである。

この世に、あなたの脳は、たった一つ。
あなたの人生のものがたりも、たった一つだ。

あなたのものがたりをドラマティックに
盛り上げてくれるイベントを
「失敗」と呼んで怖れたり、いちいち傷ついていたら、
何も始まらない。

さあ、人生を始めよう。
きみ自身が、ヒーローになって
……狼の口の中へ。

(目次ダイジェスト)
第1章 失敗の章
「頭がいい」とはどんな脳?
脳を進化させる3つの掟 etc.

第2章 孤高の章
英雄脳はハイブリッド
他人思い、自分思い etc.

第3章 自尊心の章
自尊心は脳の羅針盤である
本当の強さと優しさ etc.

第4章 使命感の章
「夢」を語ってはいけない
嫌われることを怖れないetc.

第5章 はなむけの章
旅の衣を整えよ

感想・レビュー・書評

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  • 「自分」の調律のために折りに触れ読み返したい。他人の評価を自分の存在意義にしているから、叱られたり避難されること=人格を否定されることになってしまう。それでは「自分」を見失って振り回されるばかり。所作が気持ちを作る。口角を上げていこう

  • 第1章 失敗の章
    第2章 孤高の章
    第3章 自尊心の章
    第4章 使命感の章
    第5章 はなむけの章

    audio bookで「聴き放題」対象だったので散歩がてら聴読した。成功のための、本書のタイトルからすれば「英雄」になるための教訓集といった内容である。

    一般的によく言われる教訓を、著者なりの4つの視点、すなわち「失敗」「孤高」「自尊心」「使命感」からエピソードを交えながら述べている。

    自己チェックツールとして、時々聞き直してみるのもよいのではないかと思った。

  • ★この本を読んで得られるもの
    ・脳科学の見地から、成功する脳の仕組みの理解
    ・唯一無二になれる脳の作りかた
    ・人生を切り開くための指針

    ★ 何をすれば自分の課題が解決するか
    ・孤高の時間を持つ。運動や芸術など右左脳連携が強い趣味を持つ。徹底した他人思いになる。好きでたまらないものをみつける。
    これができれば、ほかの誰よりも凄い、唯一無二になれる。

    ・頭がよい=失敗を繰り返していくことで脳が進化していく。
    ・脳は体験によって進化していく
    ・脳は取り返しがつく臓器であること
    ・失敗すると、脳の関連回路に電気信号が流れにくくなり、失敗しにくい脳になる。
    ・その無駄な回路を切り捨てていく、成功への基本エクササイズが失敗。
    ・せっかくの痛い思い。失敗に使った回路を確実に処理する必要がある
    ・そのための三つ
    1. 失敗を誰のせいにもしない→精神論や理想論ではなく、自分の脳に失敗であることを認識させる。他人のせいにすると、脳が失敗だと認識しないから、回路が更新されない。せっかく痛い思いして失敗したのに、脳が進化しないのはもったいない。 また、他人の失敗をも自分の責任の一端と捉えることで、自分の糧として脳に書き込めてリスクヘッジに使える。
    2. 過去の失敗にくよくよしない→これも精神論ではなく、せっかく脳から切り離そうとした失敗回路がもう一度つながり、活性化してしまう。反省から入ると、脳回路は失敗時の信号が流れる。
    3. 未来の失敗におどおどしない→ 未来の失敗に怯えると、ありもしない失敗回路をつくってしまう。失敗を想定しすぎると必ず失敗する。
    ・反射神経上の予想外こそが英雄にする。
    ・テニスではピンチの時にリスクをとり、チャンスの時に勝ち急がない。
    ・ビジネスでも普通投げ出してしまうような困難を、嬉しそうにもう一歩でてくるもの、
    普通傲慢になってしまうシーンで謙虚になるものが感動させる。
    ・それができるのは、自分を信じきれた者だけ。
    ・自分を信じきるためには、「どのような窮地に立たされても、打開策を見いだせる。その打開策にたとえ失敗しても、次への知恵に変える機知が自分にはある」と思える状況を、自らの脳に作り出すこと。
    ・失敗したときには潔さを、勝ったときには謙虚さを学べばいいだけ。
    ・逃げ試合で負けると、脳が失敗を自覚しないため、失敗が単なる自信喪失につながる。
    ・勝ちに行って負けた人は、成功しやすい脳に変わり、逃げの試合に負けた人は、挫折しやすい脳に変わる。
    ・失敗を恐れない。勝負は投げない。この二つを守ることで驚くほど高みへ行ける。
    ・超一流ヘアメイクアーティストによる一流になる秘訣
    「孤高であること」「いい睡眠をとること」「栄養バランスのよい食事をとること」
    この三つは脳科学的にもあまりにも理にかなっている。
    ・脳のタイプは「現実対応型の脳」と「未来創造型の脳」があり、前者は女性に多く、後者は男性が多い。この両方を持つ脳こそが一流
    ・そのためには、日ごろ、右左脳連携を断って右左脳内信号を隅々まで使う時間と、右左脳連携をしっかりする時間の両方を持つ生活習慣が必要。
    ・孤高の時間をもち、一人でぼけっとする時間が、他人の意識を遮断し、独自の世界観を創る脳に変える。
    ・そして右左脳連携を強くするには、右脳のイメージ領域にあるものを、左脳の顕在意識に持ってきて恣意的な出力に変える。
    ・ダンスやスポーツ、音楽や芸術、アートや料理など。そしてこれらは自然に「孤高」の時間を担保してくれる。
    ・出世する脳とは、右左脳を寸断してぼーとして世界観をつくりながら、ときに趣味で濃い右左脳連携を好む脳。
    ・脳を鍛えるには、運動も大事。脳に好奇心をもたらすホルモン・ドーパミンと、集中力をもたらすホルモン・ノルアドレナリンは、運動することによってのみ、同時に分泌される。
    ・ドーパミンとノルアドレナリンが同時に出ると、脳の真理追求のパフォーマンスは最大。学習効果が上がり、仕事の成果も上がる。
    ・徹底した他人思いも、右左脳連携が激しくなる。他人の思いや事情をイメージ化し、健在意識につなげていくため。
    ・ビジネスでは顧客の気持ちになりきった瞬間に、使える直感が降りてくることが多い。
    ・ウルトラマンも地球の子供を助けるためだけに遥か彼方からやってくる。他人のことしか考えていない。子供たちを救うことだけが目的のため、自分の世界観がしっかりしていて、ゆるぎがなく、他人の評価なんかで生きていない。
    ・他人の思惑を気にする人は、ただの自分思いである。人にとやかく言われたくないだけ。
    ・他人の評価を気にする=叱られると人格を否定された気がする=思惑を気にする人
    =自分を失わせる
    ・白も黒だと言ってしまうこともあり、そのうち事が穏便にすめば、白も黒もどっちでもいいような気になる。
    ・そうすると脳の中に自分がいなくなり、他人の思惑だけを頼りに生きていくことになる。
    ・他人にどう思われるかは、人生にとってほとんど意味がない。
    ・「他人に何をしてあげられるか」だけを考える。もしくは「自分が何をしたいのか」だけを。
    ・スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学卒業式の講演で、皆の時間は限られているから誰か他の人の人生を生きることで時間を無駄にしてはいけない。
    自分の心と直感に従う勇気を持つこと。
    心と直感は本当になりたい自分をどういうわけか既に知っている。その他すべてのことは二の次だ。
    ・自分思いの排除=徹底した他人思い が直感を強くする。自分思いが止められたら、直感に従えばいい。
    ・叱ってくれる上司ほど、いつまでも見捨てない。他人がどう言おうと,案外、怖くない。
    ・たまらなく好きなものができると、自分より大きな存在ができ、自分思い=他人の思惑の罠から抜けられる。
    ・そのたまらなく好きなものが、人が容易に理解できないものだと、なおよい。
    ・孤高の時間を持ち、右左脳連携エクササイズの趣味を持ち、徹底した他人思いになり、
    好きでたまらないものをみつける。
    これができれば、ほかの誰よりも凄い、唯一無二になれる。
    ・夢ではなく、使命感をもつこと。
    ・夢は自分思い、使命感は他人思い
    ・チリで起きた落盤事故で、作業員33人が地下に69日間も閉じ込められたが、無事全員生還。33人がお互いを見守りながら過ごしていたという。
    ・人は自分の不安と向き合うと耐えられない自体でも、他者を案じていると免疫力が上がる。危機にあるときほど、他者を思うべき。
    ・母が強いのは自分より子供を案じて生きているから。
    ・使命感とは、自分のためではなく、誰かのために何かを成す覚悟。
    ・リーダーの資質は、周囲を笑顔にすること
    ・ミラーニューロン効果で、自分が笑顔で嬉しそうにしていれば、周りも同じようになる。

  • これはすごい!
    黒川さんにありがとうございますとお礼が言いたいくらいです。
    目からウロコとはこの事です。

    脳は、失敗しなければ成功できない。
    脳は、孤高でなければ特別になれない。
    さぁ、狼の口の中へ!

    脳科学に基づいた人生の指南書。
    語り口が爽快!

    私、今から頑張ります!

  • 20〜30代の人に読んでほしい。
    私は、後悔ばかり。
    子どもたちは成人してしまったし、これを30代までに読んでいたら…。

    これから、できることもあるけれど。

  • 自己啓発の本は読んだ時がモチベーションがあがる。少しでもいいので取り入れて実践あるのみ。

    大事な考え方が詰まっていると思う。 
    「上質の異質になれ!」

    失敗がドラマの始まり
    孤独が脳の成熟に必要不可欠
    頭がいい 優先順位がしっかりしている脳
    脳の進化には失敗が必要
    まだまだは傲慢
    眠りの質は人生の質 0時までには床に入る。
    脳の進化 3つの掟
    1. 失敗は誰のせいにもしない
    2. 過去の失敗にくよくよしない
    3. 未来の失敗におどおどしない
    英雄に夢は要らない。→目標か使命
    心がけて、孤高であること。
    英雄脳
    1. 大勢に流される癖をつけない
    2. ダンスやスポーツ、芸術や術、道を嗜む、徹底した他人思い。
    自尊心、ゆるせないことが自尊心を創る。
    世間を下に見る。
    使命感
    夢を語ってはいけない。封印する。
    嫌われることを怖れない。
    使命感は他者を思うこと。
    誰かを案じるとき、ヒトは免疫力が高くなる。
    腹に落ちる事を大事にする。
    瞑想はおすすめ。

  • 脳は、失敗することで、最適解を学習していく。
    失敗は、人生をドラマティックにしてくれる神様の演出。
    30代は失敗の適齢期。
    脳が失敗を学習するために、失敗は他人のせいにしないこと。
    反省するのはOKだが、くよくよと失敗したことを思い出さないこと(脳が、不要な失敗回路に何度もアクセスしてしまう)
    脳が1日の体験を学習するために、夜(特に22時〜1時に)はしっかり寝ること。スマホは見ない!

    この本を読むと、失敗が怖くなくなってくる。

    子育てに取り入れたいことも書かれている。
    失敗を恐れない子どもに育てるために…
    ・親が、失敗を事前に回避しない。(何でもやらせてみる)
    ・子どもが失敗したときに、「だから言ったじゃない」ではなく、「お母さんも〇〇してあげたら良かったね」を口癖にする。(失敗を他人やせいにするのではなく、自分ごととして捉えることで、脳は学習する)

    30代までの失敗が、50代に勝ち手を瞬時に判断できる脳を作る。
    私も子どもも、失敗を過度に恐れる傾向があるので、図太い英雄になりたい。

  • 伊保子姐さん、大好きです

    私の使命…堂々と昼寝ができる世の中を作ること!

  • 【生き方】英雄の書/黒川伊保子/20161213/(167/593) <154/65258>
    ◆きっかけ
    ・日経書評

    ◆感想
    ・素敵な本、読み始めて自分の人生にエールを送られた気がして、気が付けば涙してた。
    ・人生を折り返しを過ぎて、どうせただのオッサンになるのかなぁとうすうす、諦めモードだったこの数年で、実はそうではなく、誰もが英雄になれる、ということで励ましてれていた。その英雄になるためには、夢でなく使命感に生きる、失敗を厭わない、ことが大切だ。そして、自分という人生劇場の主役であり演出家であることを忘れずに、如何にドラマティックに過ごすか、という余裕ある心を持っておきたい。
    ・あと子育てについては、【生き方】ネガティブ思考力/榎本博明/20161212/(166/592) <210/65104>にあったように、失敗を重ねて心の筋トレをしていくという経験が大切なのあだろうと思う。幼少期に「失敗」を回避した脳は脆弱である。思春期に「失敗」を回避した脳は、人生が他人事になる、ということ。今の、失敗をしない、失敗をさせない、褒めまくる、子育てには薄々疑問を感じていた故、結構納得した。
    ・「狼の口の中へ」と思える余裕が欲しい。

    ◆引用
    ★イタリア人は試合や試験に臨む人へ、こう声をかける
     In bocca al lupo(狼の口の中へ)
    例えば、サッカーで一点先取していながら、一点取り返されたとき、「やっとゲームが始まった」と高揚し、狼の口の中へ、飛び込んでいくのである。彼らにとって、ゲームとは、点を取って、取られて、取り返す、ことであって、たんに点を取るだけではない。そう思える人は強い。
    ★日本人が失敗と呼び事業のほとんどは、人生をドラマティックにしてくれる、神様の演出なのである。同じ事象を失敗と呼ぶのと、やっとドラマが始まった、と思うのでは、天と地ほども違う。国際化と言われて久しいが、この国に必要なのは、語学力よりも、失敗を失敗と思わない厚顔さではないか。この本は、心優しき国の若者のために、失敗と孤独が怖くなくなる本として書こうと思う。
    ・同じ脳神経回路を持つ人は二人といないのだから、誰かの正解をなぞって満足するような脳なんて、この世にいない。
    ・脳が進化するには、失敗が必要。成功体験を劇的に増やし、大切な回路を何度も信号を流して、本質の回路に昇華させるためには、十分に、ムダな回路を切りすてておくこと(=失敗)が必要。
    ・できないと騒ぐ者ほと、実は傲慢。自分は完璧であるべきだ、と堅い心でそう思っている。
    ・失敗が大きな影響を及ぼす一大事なら、自分にはできないと愚痴るのではなく、任せてもらって頑張る、フリをして、さりげなく知らせること。
    ・クライアントのために、そんなやっつけ仕事はできません。重要なのは自分はダメじゃないこと、プロは会社と顧客のために、無茶はできない。無茶したら脳が疲弊する。脳が疲弊したら成果が出せない。
    ・眠りが失敗を進化に変える=>眠りの質は人生の質。
    ・脳を進化させる3つの掟
     -失敗は誰のせいにもしない。あっけらかんと寝ること。
     -過去の失敗にくよくよしない。ただ潔く反省するのみ。
     ―未来の失敗におどおどしない。未来の失敗におびえない。この行為はありもしない失敗回路を作ってしまう。何かに挑戦するときに、うまくいかないことを数え上げないこと。
    ・顕在意識の夢、だれでも口にできるステレオタイプの成功の夢で脳をロックしてはならない。好奇心に駆られて無邪気に動きたとき、或いは使命感と共に逆境に立たされたとき、脳はその潜在能力を最大限に使い切る。
    ・幼少期に失敗を回避した脳は脆弱である。
    ・思春期に失敗を回避した脳は人生が他人事になる。若いのにそつない(他人から見た正しい行動にとらわれている)のは実は危ない。
    ・かまえず、十分に大人の人たちと付き合う。
    ・痛い思いをしたら、誇らしげに。それは、君の脳が本物である証、神に選ばれし者だからだ。将来、私の人生を朝の連続ドラマにしたとき、これくらいの試練がなかったら、脚本が半年持たないわ。
    ・洗練のための28年、55歳からの28年間は脳が最大の出力性能を示す。
    ・自分を信じること。超一流の場所で成果を出すための、絶対必要条件である。どのような窮地に立たされても、必ず打開策を見いだせる。その策にたとえ失敗しても、次への知恵に変える機知が自分にはあると思える状況を自ら脳に作りだすこと。
    ・失敗があっていい、負けたときには潔さを、勝った時には謙虚さを学べはいいだけだ。マイケル・チャン。
    ・勝ちに行って負けた人は、成功しやすい脳に変わり、逃げの試合に負けた人は、挫折しやすい脳に変わる。同じ負けでもその結果は180度違う。
    ・脳は「孤」の時間を持たないと、世界観が作れない。
    ・右脳が、その豊かな世界観を創生するには、感じたことを言葉や記号にしないまま、ぼんやりとする時間が必要不可欠。
    ・英雄脳
    ―右左脳連携を断つ:他人の思惑か離れなければならない。一日のうち一定時間、人の思惑を気にしたり、事の成り行きを案じたりすることを、きっぱりとやめなければならない。
    ―濃い右左脳連携をする:スポーツ、芸術をたしなむこと+徹底した他人思いの癖をつけること。
    ★他人の評価を自分の存在意義にしている人は、どうしたってタフになれない。人に叱られたら、人格を否定された感じがする故。
    ★他人にどう思われるかを気にすることは、英雄の人生にはほとんど意味がない。他人にしてあげらるかだけを考えればいい。或いは、自分が何をしたいか、だけを。
    ・自分が好きなものを基軸に、他人と自分との違いを知るようになれば、自然と自我の境界ができる。思春期にロックやバイクに夢中にあるのも、男子が自我を立てるために大事なエクササイズ。親に眉をひそめられるほど効果がある。
    ・自尊心≠自己愛。こんなに頑張っているとは思わない。そうせずにはいられないだけ。
    ・ささやかな気づきであっても、人の心は動かせる。
    ・世間は憧れて認められたいと願うような存在ではない。世間は脆弱で間違いやすく、守ってあげなくてはならない存在。上から目線で結構。
    ・好きの反対は無関心。感性が刺激されないイベント。嫌いから好きに転じることはある。
    ・使命感は他者を思うことからしか生まれない。なんでできないんだ?=>どうした?何があったのか?
    ・無理してパフォーマンスを下げたら、お客様に申し訳ない。
    ・使命とは自分のためでなく、誰かのために何かを成しうる覚悟。自己犠牲も厭わない気持ち。英雄には不可欠のセンス。
    ★負の輪廻から抜け出す:だから言ったじゃないの=>母さんももう少し○○してあげればよかったね。
    ・ミラーニューロン効果を使う:気持ちは表情をつくるが、表情もまた気分をつくる。
    ・子供を英雄に育てたかったら、飛び切り嬉しそうなお母さんでいること。
    ・島崎藤村
     遠き別れに たえかねて
     この高楼(たかどの)にのぼるかな
     悲しむなかれ わが友よ
     旅の衣を整えよ
     君がさやけき 目のいろも
     君くれないの くちびるも
     君がみどりの 黒髪も
     またいつか見ん この別れ
    ★圧倒的に上質の異質になれ
    ・英雄を冒険に駆り立てるのは、好奇心しかない。どんな英雄も、好奇心に駆られて冒険の旅に出て、使命感によって完遂するもの。その人の好奇心の方向によって。
    ・最高に面白い旅だったし、私はけっこう英雄だったと思う。人に気づかれなくたって、英雄であることはできる。
    ★人生を冒険に変えられれば、誰もが英雄になれる。平坦な人生を冒険に変えるのは、唯一、好奇心だけ。

  • 脳科学に基づいた自己啓発書。内容は薄め。著者のアツい思いは文章の端々から伝わってくるきて、英雄たらんとする読者(と自分の息子)に向けてメッセージを届けているのだが、いかんせんちょっとそのアツさが自分のなかでは上滑りしてしまうようで、なんかあと一歩の「深み」みたいなものが足りなかったように感じる。デザインとか狙いは嫌いじゃないけど。

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著者プロフィール

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)
1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。
(株)富士通にて人工知能(AI)の研究開発に従事した後、コンサルタント会社、民間の研究所を経て、2003年(株)感性リサーチ設立、代表取締役に就任。脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発、マーケティング分野に新境地を開いた、感性分析の第一人者。また、その過程で性、年代によって異なる脳の性質を研究対象とし、日常に寄り添った男女脳論を展開している。人工知能研究を礎に、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家としても活躍。著書に『恋愛脳』『成熟脳』(新潮文庫)、『人間のトリセツ ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)、『定年夫婦のトリセツ』(SB新書)、『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『思春期のトリセツ』(小学館新書)、『恋のトリセツ』(河出新書)など多数。

「2022年 『女女問題のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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