- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591146927
作品紹介・あらすじ
世界的な「コーヒーハンター」が説く
コーヒーの最新事情と奥深き世界!
コンビニコーヒーと
高級ホテルや高級レストランのコーヒーでは、
なぜ約10倍もの価格差が生まれるのか。
そこに日本のコーヒー業界が長年抱える
大きな課題があった。
コーヒーを取り巻く世界の状況から
日本独特の「コーヒー進化」、
そしてコーヒーの美味しい淹れ方まで、
その魅力をまるごと一冊に!
(はじめにより)
世界中に、日本ほど抽出方法が豊富な市場は
見たことがありません。
10年ほど前、アメリカのコーヒー関係者に
サイフォンでコーヒーを抽出して見せたところ、
これは科学だと驚いていたほどです。
アメリカで人気のサードウェーブですが、
それはまだまだ大都市に限定されています。
日本のように、各地で本格的な
サイフォンやネルドリップの専門店が
あるのとはわけが違います。
他方、日本でもいくつかの
大きな波がありました。
まずは、ファーストウェーブ。
これは、1950年代に戦中から止まっていた
コーヒーの輸入が再開され、
日本のコーヒー市場が活性化した1960年代。
そして、1970年代から始まった
喫茶店ブームがセカンドウェーブ。
こだわりのコーヒーを淹れるマスターがいる
コーヒー専門店が日本の随所に見られました。
しかし、バブルによる家賃高騰で
喫茶店文化は終焉を迎え、
取って代わったのが1990年代のチェーン店の展開と
シアトル系の日本上陸、そして自家焙煎ブーム。
これが、日本のサードウェーブです。
そして、ここ数年、活況を呈しているのが、
コンビニコーヒーです。
これがフォースウェーブと
言えるのではないでしょうか。
今、コンビニコーヒーは、
日本のコーヒーのトレンドを読む上で、
見逃せない存在になっています。
こうして、コーヒーがより身近になり、
コーヒーを飲む人が増えるのは実に嬉しいことです。
しかし、まだまだ本当のコーヒーの
おいしさが伝わっているとは言いかねます。
原料の重要さ、正しい豆の選び方、
抽出方法が広く伝わっていないとも感じています。
本書では、日本のコーヒーの現状と
どのように変わっているのかを
述べていきます。
感想・レビュー・書評
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世界的な「コーヒーハンター」がコーヒーの最新事情を説く一冊。
著者の川島良彰氏はエルサルバドルの大学に留学し、エルサルバドル国立コーヒー研究所に入所。その後UCCに入社し、ジャマイカやインドネシアなどでコーヒー農園の開発を行った日本人です。
その川島良彰氏が、昨今話題になっているコンビニコーヒーを解説する。なぜ100円でおいしいコーヒーが提供できるのか。どうしてホテルのコーヒーは1000円もするのにコンビニコーヒーよりもおいしくないのか。おいしいコーヒーはどのようにして栽培され、私達消費者の手元に届くのか。そんな疑問に応える一冊となっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ただ、ひたすら著者の珈琲への愛情、熱が伝わってきました。この想いに共感した人が増えれば、珈琲に対する理解も変わってくるのかもしれません。
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著者は上島珈琲の元重役をつとめあげ
日本のコーヒーを変えたいと一念発起し
様々な珈琲のプロデュース業をなりわいとして
今日に至るというのが簡単なプロフィールです。
要するに元大手の告発本です。
コンビニコーヒーで何が変わったかというと
結論は見出せてません。
ただ商社先導の輸入に一石を投じたのがコンビニコーヒーだということです。
日本のコーヒーの多くはブレンドという名前をつけて採算から逆算した豆の選定をしています。
だからこそブルーボトルが流行ったのは豆が1つの種類である事も関係しています。
でも総合商社を悪者だけにするのは
あまり賛同できません。
日本というシステムは
極論を言えば総合商社の奴隷です。
奴隷制度だけを批判していい人になるのは……
ただ日本のコーヒーの歴史が
元大手のコーヒーマンの
職歴の自慢と見事に重なっていくのは興味深かった。 -
なんと壮大な話だろう。コンビニと高級ホテルのコーヒーの味の比較だけではない。日本のコーヒー業界や、生産国の生産技術や貧困問題にいたるまで、著者の存在でどれだけ大きな変化がもたらされてきたのかがよく分かる。コーヒーにかける熱い思いと行動力で、こんなにも周りを変えてゆくことができるのかと驚かされた。究極の美味しいコーヒーを飲んでみたくてたまらなくなる。
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なぜホテルのコーヒーが、コンビニコーヒーより美味しくないのか?単純な話で、良い珈琲豆を使ってない、提供方法もアカン、ということかと思います。美味しいコーヒーを飲みたいですよね…。
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20201111
コーヒーの品質向上に貢献している川島さんの活動により、コーヒーを取り巻く環境が改善されれば良いな。
最近、生豆から自家焙煎するようになってから、缶コーヒーや、ペットボトルのコーヒーを飲んでもコーヒー本来の香りも味もしない事が良く分かり出した。
今度は川島さんとこのコーヒーを飲んでみよう。
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「ぼくはコーヒーが飲めない」、「私はコーヒーで世界を変えることにした」と内容重複があり、
途中少し退屈に。。。
コンビニコーヒーについて、もう少し意識して注目して見てみたくなった。
どうやってそのコスト実現させてるのか、
どんな豆使ってるのかとか。
どこの何が美味しいか。とか研究するのも楽しそう。
読んでると、ものすごくミカフェートに行って、そこのコーヒーを飲みたくなる。
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コーヒーについてもう少し知りたいと思い、ずいぶん前に読んだ漫画「僕はコーヒーが飲めない」を思い出しました。途中までしか読んでなかったので最後まで読もうかと思ったのですが、監修者が本を出していることを知りこちら読んだ方が内容が濃いのではないかと手に取りました。
コーヒーを取り巻く現状を理解するには良い本だと思いますし、うまいコーヒーはどれほどうまいんだと期待させてくれます。