- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591147399
感想・レビュー・書評
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盛岡にある、さわや書店フェザン店の店長による本。
中堅規模の本屋にできること、あるべき姿。
経営との両立を図りながら、
地域と繋がり本屋を超えて場を作っていく醍醐味。
本屋の棚から発されるメッセージ、個性がある。
本の付録のロボットを代わりに組み立ててあげるエピソードは
しみじみと感動的だった。
本は決め打ちで読めば済むものでも、似たような本ばかり読めばいいものではなく
思いがけない発見があるから面白いもの。
本屋や図書館に紛れ込んで物色する楽しさこそ、
なににも代えがたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
024
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著者の勤務するさわや書店フェザン店は、高校生の頃、通学の帰り道にいつもフラリと入る本屋さんでした。何か目新しいものはないかな〜、集めてる漫画の新刊そろそろ出てないかな〜、と。友達との待ち合わせ場所にもしていました。
本書の中で、お客さんにとってそういうお店になったらいい旨を語っていて、驚きました。まさに自分が店長さんの企み(?)通りに来店しているお客でした…。
大人になって生活スタイルも変わったので、フェザン店には行く機会は減ってしまいましたが、フェザン周辺に用事があって行くときは大抵立ち寄ります。 -
多くのベストセラーを出したさわや書店の書店員、田口さんが書いた本。東日本大震災をきっかけに本に対する意識が変わったという田口さん。本が売れないと言われている現在の状況を冷静に見て、出版業界への希望を決して捨てていない姿に、同じ本を扱う者として励まされた。
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東北で本屋に勤める著者。実家も町の本屋だったが、著者が引き継いだあと、ご多分にもれず閉店に追い込まれる。
それでも、見込まれて書店員として働く。本が好き、本屋が好きな人の本に対する愛情がうかがえる。 -
自分の勤務先。
そこは、まさしく まちの本屋。
この本を読んで。
悩んだり迷いながら働いています。
何度も開いて読みながら。 -
1973年生まれ、田口幹人さんの「まちの本屋」、2015.11発行です。一冊一冊にこだわりを持って売るという情熱が伝わってまいります。「大型店は動脈・静脈、まちの本屋は毛細血管、優劣ではない」同感です。私が子供の頃は、確かに本は置けば売れる・・・、そんな時代だったように思います。本屋の驕りも垣間見た気がしました。著者の本を売るための様々な努力、そして本屋が町の中心・コミュニティの場になるための努力、素晴らしいと思います。郷土棚の充実による「地産地消」、著者の講演などによる地域の声への対応、いいですね。
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本屋さんの奥深さを感じて、書店員さんは改めて、憧れの仕事だなぁ。しかし、契約社員から始まったり、販売の仕事だから夜遅かったりシフトだったり、若者が続けられない現実もわかるなぁ。仕事のためにプライベートの時間を本に注ぎ込める人ばかりではない。書店員をしている人は、すごいなぁと思う。本って、大事だと思う。いろんなことを知ることができるから、数ある本を見るだけで自分が圧倒的に小さいと気づけるから。これからも本とともに生きていく。本屋さんで、吟味して本を買う。小さい本屋さんも、その店の独自性を見つけられたら面白そう。いいお客さんでいよう。
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本に携わる者として、読んで良かった一冊でした。
本屋の関わりをよく理解出来ました。ありがとうございます。 -
2016.3.21
岩手県盛岡市のさわや書店フェザン店の店長さんによる、本屋の店づくりやあり方について書かれた一冊。
本が好きで図書館が好きでネットで本も買うし電子書籍も利用するけど、やっぱり本屋がないと寂しい。
なんとなくそう思っていましたが、これから本屋に行く楽しみがまた増えた気がします。
本屋に来るお客さんとのエピソードや地域と一緒になって成功したイベントのお話に暖かい気持ちになりました。
東日本大震災で被災した釜石市の書店について書かれた「はじめに」でいきなり泣きそうになってしまった。
自分も大きな災害に遭ったり、それに匹敵するほどの辛いことが起きてしまった時は、命の次に本を求めるかもしれない。