東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか

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著者 : 最相葉月
  • ポプラ社 (2015年11月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591147405

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東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶかの感想・レビュー・書評

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  • 何の研究をするか迷っている際には、色々なテーマがあるので参考にはなる。

  • 【大西浩次先生】
    自分が生を受けて死ぬまでに、一体何を成し遂げたいであろうか。君がこの地球上に生を受けたからには、なんらか、生きた証を残したいと思っていないだろうか?そうとは言いながら、どんな事をすれば良いのか、若い君は途方に暮れているに違いない。こんなとき、先人達がどのように生涯を賭けるテーマに出会い、そうして成し得たのかを知ることは、君に刺激を与えるに違いないと思う。この本は、「絶対音感」で有名なノンフィクション作家、最相葉月(さそうはずき)さんが東工大で行なった講義がベースになっている。彼女が取材した12例の研究者のテーマが紹介されている。時には、研究者をゲストとして来ていただき、インタビューする語り合いは、臨場感があって、実際の講義を聴いているような臨場感がある。そうして、この本の中の研究者の生き様は、きっと、君の琴線に触れる人も居るだろう。

  • HOW TO FIND THE THEME YOU DEVOTE YOURSELF
    https://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80080250

  • 研究者を志した時から研究したいテーマが決まっている人は,どれくらいいるのでしょうか。実際には自分ではコントロールできない出会いやタイミングなどにより,研究や人生は大きく左右されるものなのかも?様々な分野の研究者の生き方・考え方を対談形式で紹介してくれる一冊!

  • ・みなさんどうやってテーマを選んだのか、大きく分けて四つあるのではないかと思います。
    ①小さい頃から何らかのビジョンがあった方。
    ②何がやりたいのかよくわからないけれどもとりあえずは言ってみて、じわじわとテーマに近づいていく方。
    ③セレンディピティ、素敵な偶然・突然思い浮かぶ、という幸運な方。
    ④人と違う考え方をする。多くの人がやっている方向性と違う視点でものを見る。

    ・アマチュアリズムはハンディキャップではない、最初にぶち当たった困難をまず解決しろ、一度ギブアップすると次もまたギブアップすることになるだろう。
    …最初の困難を避けちゃいけません。やり始めたらやり遂げることが大切です。近頃は、これはむずかしそうだからという理由で始めない人が多いですね。研究テーマを選ぶにも食べていけるかとか、容易にできるかで選ぶ。ほんと情けないですよ。日本は世界で一番恵まれています。それなのに、これから向かう先がもっと楽であるように、では情けない。
    ―下村侑

    ・人間の体は60兆の細胞からできているんですが、そこに腸内細菌が600兆から1000兆くらいいる。その細菌の中には、さらにその十倍くらいウイルスがいるんです。これは細菌の中で増えるウイルスです。
    ―山内一也

    ・サイエンスの研究は、普遍性を求める方向と、多様性を求める方向があると思ってるんですよ。これはもしかしたら段階の話かもしれない。僕は半ばまじめに、半ば自分たちを揶揄しながら、これを「博物学的段階」と呼んでるんです。要するに、決まった方法でやってるのに、みんな違った絵を描くんですよね。ここにおられるみなさんにも同じ方法で描いてもらったら、みなさん一人ひとり自分にとっては当たり前の絵ができるんですけど、その絵が全部違うんですよね。

    ・比較すると特徴がよくわかると思うんですけど、一枚目の人は全面塗っているけれど二枚目の人は余白を残している。一枚目の人はなんとなく画角が寄り気味で、二枚目の人は引き気味かなとか。それから個々の特徴が一番よく出るのが、色の塗り方のタッチですね。タッチは何回描いてもほぼ変わらない。ただタッチをデータ化することと、タッチが何を意味するかっていうことはものすごくむずかしい問題なので、ほとんど誰も研究してないですけどね。

    ・いろいろと複雑で簡単にはいいにくいんですが、問題があった時にどう対処するかという方略では、他の国の隊に比べて、問題に対して直接的に何とかしようと行動するのと、もう起こったことだからと受け容れるのと両方が高いというのが特徴ですね。この両方が高いというのをどう解釈するのかというのが重要だなと思っているんですが(南極越冬隊員の心理状態の特徴)。

    ・臨床心理の人間はすぐに役に立つアドバイスをいえないという特徴があって、人によって違うでしょと思ってしまう(笑)。でも傾向としては、閉鎖空間、まあ空間に限らずなんですけど、長期的にやって行く時に第三四半期現象というのがあって、全体を四つに分けた時の三つ目の時期、真ん中を越えて後半の内の前半がしんどいんだという説があります。でもそれにしたって、第三四半期現象はあるという説と、ないという説がある。ここからは、科学者というより心理の人っぽい発言になりますが、あろうがなかろうが第三四半期はきついんだと思っていると、実際に第三四半期になった時にちょっと過ごしやすいというのはあると思いますね。

    ・川って、洪水対策などで、曲がりくねったところをまっすぐなズドーンとした川にしちゃうことがあるんですよ。でも、まっすぐな川にしちゃうと流速が一定で、大雨の時なんかにはものすごい流速になって、溝に水を落とすみたいなことになるんですね。そうするとたくさんいる鮭の稚魚がみんな流されちゃうんですよ。ですから、水の勢いや流れの方向を変える水制というものを川に入れることによって、蛇行した流れを作り出す。

    最相 佐々木先生が以前おっしゃっていたことで興味深かったのは、川というのは一つとしておなじものはないと。ということは、シミュレーションはできるけど、一つひとつの川に対してゼロから物事を考えていかなくてはいけないということですよね。

    佐々木 そうですね、僕もこの会社に行って上司の人にいわれるまで気付かなかったんですけど、それこそ、風景構成法で「川」を描いてくださいといったら、みんなそれぞれ、これが川だというつもりで描くわけですけれども、現実のそのへんの川一つとっても同じ川というのは一本もない。当たり前なんですけど、いわれないと気付かないっていうことですね。

    ―佐々木玲仁

    ・先日みなさんに、「私ならドローンをこう使う」という課題を出しました。そんな時は、自分が思い浮かぶことはだいたい、人も考えていると思った方がいい。じゃあどうしたら他にないものを発想できるか。やはり視点をどこか別のところに飛ばしてあげることが大切なんですね。

    ・私、システムエンジニアを長くやっていました。後輩たちを指導してきて感じたことですが、「ちょっと操作マニュアル作ってみろ」といって書かせると、決まって「源氏物語」を書いてきますね。文章が異常に長いのです。途中で主語が変わっているので、世界に冠たる源氏物語と同じです(笑)。しかしこれ読めるか?ということなんですね。全部書かない方がいい。隠した方がいいんですよ。都合のいいところだけ抜き出して混乱しない流れとしてわかりやすく書くということが大事なポイントですね。

    ・ある用事で星さんと銀座で飲んでいたら、こんな質問をされたんです。「人間は何をおもしろがるんでしょうね」。
    根源的な問い掛けですね。こういうのが一番たちが悪い。何がおもしろいのか。
    そこで私は、苦し紛れに「遊園地にある」と答えたんです。
    「フワッと舞い上がる、ストンと落ちる、クルリと回る。非日常的な体験、思いもかけない体の動きで、おもしろがらされている」と。
    めっちゃほめられました。その前日、後楽園遊園地でジェットコースターと観覧車を見かけていたからそういっただけなんですけど、えらく喜んでくださった。
    ―江坂遊

    ・一つしかないものの科学
    『治療のテルモピュライ』という本に中井先生のこんな言葉があります。火星やエベレストなど、一つしかないものの科学がある。ヒマラヤの峰が、気象学的、地質学的要因の相互作用であるように、患者一人ひとりの過程にとって周囲との相互作用は重要である。一人ひとりの患者はヒマラヤの一つひとつの峰である。

  • 公務員試験を目指す学生はやりたいことがない。テーマがない。その学生たちにどうやって自分なりのテーマを持たせるかを考えていた。
    本書を読んだのは、こういった問題意識があったからだろう。
    まず、ナビゲーター役の最相葉月氏が素晴らしい。過不足なく必要な情報を与え、学生の興味を引きながら導入を作るテクニックは一級品だ。
    東工大の講義のため、理系のゲストも登場する。社会の第一線で仕事を成した人の人生を通して、人生のヒントを与えようという講座である。
    サイエンスの場合は、ロールモデルを見つけるのは難しくないが、公務員の場合は難しい。しかし、社会を変えた具体的な公務員の例をロールモデルとして教えることはできるだろう。
    どんな問題を解決したいかを考えるのは難しい。なぜなら社会問題は抽象だから、分かりにくいのだ。ゆえに、具体を与える。具体的な人を紹介する。それはで、人生観について考えさせることにもなろう。

  • 借りたもの。
    理系分野における著名人たちが、その専門の道を進むきっかけになった理由を伝記や対談を通して説明。
    高校生~大学生が読んだら、(分野を問わず)仕事や研究について良い参考になるのではないだろうか?
    「この道を極めたい!」とする信念から突き進んだ人もいれば、偶然から関心を持ったり携わったことからその道を極めた人、失敗続きの研究の中で偶然や発送の転換で道を切り開いた人など……十人十色の人生が紹介されている。二つと同じものは無い。

    唯一?文学の分野にあたる、星新一とその弟子・江坂遊氏の対談の回。
    だがその構成というか、思考は科学的・SFな分析になっている。

    其々の章に挙げられている研究に、一見繋がりが無いようでありながら、何処かに関連性が見えてくるような章立てではなかろうか?
    感染学、原子物理学、遺伝子工学、進化論、精神医学、地震学、脳科学――どれも興味深く、丁度読んでいた他の本にも関連付けそうで、興味深かった。

  • <目次>
    プロローグ 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか
    第1章   生物はなぜ光るのか~下村脩の研究人生
    第2章   感染症に賭ける~山内一也
    第3章   偉人伝から遠く離れて~マリー・キュリーと弟子山田延男
    第4章   原子核物理から心理の道へ~佐々木玲仁
    第5章   遺伝子工学と知らないでいる権利~ウェクスラー家の選択
    第6章   禁断の不均衡進化説~古沢満
    第7章   実践ショートショート 星新一と要素分解共鳴結合~江坂遊
    第8章   空白の天気図と観測精神~広島地方気象台と猿橋勝子
    第9章   二つの大震災から見えたもの~石田瑞穂
    第10章  人はなぜ回復するのか~中井信夫と統合失調症の寛解過程論
    第11章  イリュージョンと脳の可能性~柏野牧夫
    第12章  生物模倣のテクノロジー~ジャニン・ベニュスとバイオミミクリー

    <内容>
    東工大で最相葉月がゲストを呼びながら、4カ月間おこなった講義の本化。工業大なので理系のテーマに終始するが、あとがきにあるように、学生は自分の進路を見いだせていないものが多かったらしい。11章などは皆目理解できなかったが、本のタイトルのように、ゲストの教授たちや紹介される人物の伝記のようなものを見ると、人生はふらふらしながら、しっかりと「何か」を考えていくべきなんだな、と思う。「何か」は、興味だったり、好きなことだったり、目的意識だったり、疑問だったり。うちの生徒にはやや難しいテーマが続くが、こんな本読ませてみたい。

  • 個々の講義内容は、授業プリントやスライドがないのでよくわからない事が多いが、本題に関する箇所は、興味深い。学生には必須の授業だ。
    ただ、研究者達が口を揃えて好きな事をやれば良い、というのには違和感もある。社会や家族のためには、自己だけを見ていてはいけない事もある。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB20018280

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東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶかの作品紹介

どんな仕事でも、大切なのは、「常識」にとらわれず、本質をつかむこと。第一線で活躍する科学者たちは、どのような視点でものを考えているのか。「禁断」の進化論から自然に学ぶテクノロジーまで、さまざまな分野の科学者たちの生き方、考え方を紹介。『絶対音感』『セラピスト』の著者による東工大での人気講義をまとめた一冊です。

東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶかはこんな本です

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