([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫)

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  • ポプラ社 (2016年6月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591150412

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([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「世界は森」「八月のコースター」「星たちの涙」「ひとつだけの活字」。ツボに入ってしまったのか、1章読むごとにうるうるきてしまって、うわぁ…どうしよう…と収集がつきませんでした。読み終わってからも、余韻が残って心地がいいのです。ほんと手にしてみてよかった…。正直ポプラ文庫だからYAで中高生のよみもの的にしか思っていなかった自分をグーで殴りたい。

    読書が好き、本が好き、活字が好きな人にはたまらないんじゃないかな。活字を拾うという作業。一冊の本にどれだけの活字が使われているのか…考えると、それはもう宇宙に散らばる星の数並みで、どの作品も書き手の想いがつまっていているんだなぁ…と、当たり前なことを改めて思った。うまくいえないけど感謝の気持ちで胸がいっぱい。この本が手元にあるうちに続きが読みたいです。

  • 古びた印刷所「三日月堂」が営むのは、昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂にはいろんな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心を解きほぐされていくが、店主の弓子も何かを抱えているようで…。

  • 壁一面の活字の棚、ってどんなんやろ、と思ったのですが、ポプラ文庫がこの本のプロモーション用に作った「特別動画」にリアルな活字棚が映ってました(^o^)

    "ルビ"ってそういう語源だったのか~、も新発見。

    活字を拾うことで、昔、伝えられなかった"言葉"に新しい命が吹き込まれる心温まるお話でした。

  • 純粋に良いと思える本とは、内容も然ることながら、そこから伝わる世界観や、読後流れてくる静寂の時間に浸らせてくれる作品だと個人的には思っている。そしてわたしはこの本がそれだと思う。素敵なものはずっと変わらず残されればいいのに。手間がかかっても何でも、そこからしか生み出せないものは絶対あるのだから。何かを新たに作り出すのも素敵だけど、元々あったものを守って現代に生かすことはもっと素敵で無敵だと思う。

  • 活版印刷を通して繋ぐ人と人との絆。
    銀河鉄道の夜が出てきたのが嬉しかったなぁ。

  • 「伝えられていない〝言葉〟はありませんか――」
    発売前から社内外で感涙・絶賛の声、続出!!
    優しさと切なさと感動の詰まった、今年一番の自信作!

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    <内容>
    川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで…

  • 活字を拾う。

    何度も何度も登場するこのフレーズに言葉以上のものが含まれているんだろうな。

    いろんなものを含んで拾い上げた活字が印字されて、決して消えないものとして刻まれたものが、人の心を打つというベタではあるけども、とても清々しい優しさに満ちた作品でした。

  • 「三日月堂」今はほとんど見かけなくなった活版印刷の印刷所
    オフセットでは出ない味のある印刷が出来る

    北海道の大学に行く事が決まった息子とその母親

    亡くなった伯父から引き継いだ喫茶店のマスター

    高校の文芸部の生徒と先生

    結婚式を控えるカップル

    「活字」に思いを込めた色々な人たちが集まってくる
    活版印刷を通じて昔のわだかまりや、想いを解消していく。

    自分は印刷関係の仕事についていますがデジタルで全て同じものが刷り上がってくる。
    活版印刷をしらない世代なので本を読んで実際に活版印刷というものに触れてみたくなった。

  • 読書好きの私だが、活版印刷を耳にしたことしかなかったので私も登場人物のように「おおっ」と何度も感動してしまった。
    活字のことを『もの』『物質』『物体』『身体』とそれぞれの章ごとに表し方が異なっているのが、人によって活字の捉え方・見方が異なっているのだと感じられた。
    私たちの知る「文字」が本当に可視化したら……いつかその圧巻の光景をこの目で見てみたい。
    また、最終章の雪乃の「過去がわたしたちを守ってくれる」という台詞。過去をそのように捉えたことがなかったが、これからどんな道を進もうと過去が私に寄り添ってくれるように、「今」を大切にしたいと切に思う。

    追記。最終章のキーホルダー、成る程。そこに繋がっていたのか。

    平成29年8月8日 読了

  • タイトルの「活版印刷」に惹かれて。
    優しくて面白い。
    ポプラ文庫らしい。

    少しでも印刷に携わる身としては必読の一冊。

    209ページ
    「物語というのはすごいもの…。宮沢賢治というひとりの人がつむいだとのが、こうやってあとの人たちの心になにかを残す。印刷にはそれを助ける力がある。印刷の仕事をしていてよかった、とあらためて思いました」

    活版・DTP・電子書籍。時代は変われど紙の良さがここにある。

  • 活版印刷の本って私が子どもの頃まだ読んでたよなぁ
    って思ったら無性にまた活版印刷の本を読みたくなった。

  • 活版印刷を題材に、4人の語り手がバトンを繋ぐ筋運び。キリッと引き締まった文体は、弓子がまとっている空気にぴったり。各扉の写真に何とも言えない趣がある。
    活字とは活きている字。ルビの語源は宝石のルビー。言葉の意味って奥が深い…。
    ひらがなを一度ずつしか使わずに、結婚式の招待状を作る場面は妙にワクワク。いろは歌を詠んだ人はつくづく偉大だなぁ。
    昔ながらの印刷所はもちろん、桐一葉みたいな喫茶店もすごく憧れる!

  • なんて優しい作品でしょう。

    今は珍しくなった活版印刷。
    店主となった弓子の
    仕事や人に対する姿勢が美しいと感じだ。

    コースター、名刺、栞、招待状、
    一つ一つの依頼に向き合いながら、
    古いものだけを褒めたたえるのではなく、
    今あるものと融合して起こる
    化学反応がとても素敵だなと思った。

    今を生きる人が今はいない人を大切にして、
    前に進むようだ。

    続編も読むのが楽しみ。

  • 昔ながらの活版印刷所「三日月堂」。
    何かしらの想いを言葉にして、相手に伝える。
    三日月堂に来る依頼は様々で、その三日月堂に表れるお客さんを焦点にあてた4編の話で構成されている。
    あくまで視点は三日月堂ではなく、その個々のお客さん。

    綺麗で優しい世界観。
    今日も三日月堂は、心の想いを優しく紡ぎ、印刷する・・・。

  • 押し付けがましくない優しさがあって、静かな余韻に浸れる、そんな物語。古き良き時代を懐かしみながらもそこで足踏みすること無く、今と未来を丁寧に生きようとする登場人物たちに好感が持てました。

  • ただひとり、実家に帰ってきた弓子さんが、ハルさんがきっかけで、祖父の活版印刷所を再開することになる。ハルさんの繋がりで、または偶然に、いろいろな人が注文に訪れ、それぞれが活版印刷に魅力を見いだしていき、人生をすこしだけ前向きに修正していく・・・。
    印刷や活字のことなど、とても面白くて、読んでいる自分にも、活版印刷の面白さが充分伝わってきました。「ひとつだけの活字」では、弓子さんのことも明らかになっていきます。
    劇的に変わるわけではないけれど、活版印刷を注文してから、彼らがほんの少しずつ変わっていく様子に説得力があります。ハルさん曰く、弓子さんは「お客さんの作りたい形をいっしょにに探してくれる人」だから。あくまで職人として顧客と関わっている。そこがいいですね。それでも、他の人の人生にゆるやかに交わっていくところが。

  • 昔ながらの活版印刷で、客の依頼に応じて手作業で言葉を印刷する『三日月堂』。悩みを抱える人々をやさしい言葉で癒す連作短編集。
    口当たりは良いが歯応えがないというのが率直な感想。登場人物がいい人ばかりで、人間の匂いを感じない。でも、懐かしいインキの匂いは伝わってきた。

  • 20世紀終盤、紙のデザインをやりフリーで仕事を始めた大学時代、入稿で行った印刷所にはまだ「活字」が置かれていた気がする。ワシは普及し始めたDTPを使ってたのでついぞ世話になっらなかったが、壁面を埋め尽くす文字の群れは圧巻だった。川越を舞台に、若い女性が祖父の残した活版印刷屋を継いでいく四綴の物語。印刷所を軸に緩やかに繋がる各編の根底に流れる「優しさ」に心温まる。活版に、その文字に触れるように、人やその心に触れた気になれるのはこの舞台設定ゆえで、作者の巧妙さに感嘆。人は言葉を、文字を継いで生きていくのだ。

  • 活版印刷から浮かび上がる想い。こういう雰囲気の物語が好き。自然と心に沁み込んでいく。ルビの由来を知ることが出来たのも、おまけみたいで嬉しかった。
    あらすじ(背表紙より)
    古びた印刷所「三日月堂」が営むのは、昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心を解きほぐされていくが、店主の弓子も何かを抱えているようで―。

  • 装丁の美しい文庫本に引かれます。
    読んだことのない作家さんの作品に最初に触れるのは、その装丁。この本もその美しさに引かれました。

    小江戸と呼ばれる埼玉県の川越の古びた印刷所「三日月堂」に帰ってきた弓子。祖父が死んでから閉めていた印刷所を、ちょっとしたきっかけから再開することになります。
    息子の成長と巣立ちを嬉しさの中でさみしさを感じる母親、叔父から引き継いだ珈琲店で叔父の影を追い続ける店主、珈琲店で見つけた活版印刷に生徒と自分を重ねる学校司書、祖母の遺品の活字に導かれて三日月堂を訪れる結婚を控えた女性。

    今では珍しくなった活版印刷所を舞台に、4つの物語が紡がれますが、大きな謎や活劇が繰り広げられる訳ではありません。普通の生活の中で、普通に抱える悩みがちょっとしたきっかけでほんの少し幸せになるそんな穏やかな物語です。

    活版印刷による印刷物がそれぞれ素敵なアイテムとして登場しますが、押しつけがましくなく、物語にしか現れないそのアイテムがちょっとだけ「欲しい」と思ってしまうのが良い雰囲気です。

    素直に素敵な物語でした。続編も出ているようなので読んでみようかな。

  • 図書館で借りたもの。
    シリーズ一作目。二作目を先に読んでしまったので、やっと読めてすっきり。

    川越にある活版印刷所・三日月堂。店主の月子が三日月堂を再開させるところから描かれている。
    気になってた月子の過去も明らかに。
    一作目より二作目の方が好みだったな。
    活版印刷のコースターや栞、名刺を作ってみたいけど、使わないからなぁ。
    今度、年賀状を頼んでみようかな。

  • 【あらすじ】
    川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで――。

    【感想】

  • 亡くなった祖父が遺した活版印刷所を再び営むことになった弓子。その印刷所「三日月堂」を舞台にしたお話たち。優しい波が心の中をそっと揺さぶっていくような・・・そんなお話でした。

  • 巣立っていく息子に、名入りのレターセットを贈ったハルさん。
    伯父から受け継いだ珈琲屋<桐一葉>のショップカードとコースターに桐の葉と俳句を刻んだ岡野くん。
    すずかけ祭で、「銀河鉄道の夜」の一節を栞にした遠田先生と文芸部の生徒たち。
    活字屋を営んでいた曾祖父から祖母へと残された活字セットを使って、結婚式の招待状を作った雪乃さんと友明くん。
    それぞれが悩み迷いながらも、縁あって三日月堂とその店主弓子さんと出会い、昔ながらの活版印刷を知り、活字を拾い文字を刻んで外への扉を開いていく。そしてそれは、弓子さん自身の再生にも繋がっていった。
    素敵な話だったな~。

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