あずかりやさん 桐島くんの青春

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著者 : 大山淳子
  • ポプラ社 (2016年9月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591151419

あずかりやさん 桐島くんの青春の感想・レビュー・書評

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  • 「あずかりやさん」の2作目が出ていたとは!一日百円でどんなものでも預かる、ちょっと不思議な「あずかりやさん」ワールドにどっぷり浸ることが出来ました。
    自分ではすっかり忘れていたのだが、このレビューを書くにあたり1作目の自分のレビューを読み直したら、「スピンオフでいいから、また『あずかりやさん』シリーズが読みたいな。」とのたまっていた。思いが叶ったじゃないか!その通り、今回はスピンオフっぽい作りで、店主の桐島透君の若い頃が描かれている。少年の桐島君、瑞々しいわ~。今回も連作短編の形を取り、文机、女子中学生、オルゴールが語り手となってドラマを紡ぐ。なんだか、前作より世界観が深まった気がする。オルゴールなんて、生まれは海外だし!そして、1作目では描き切れなかった部分も色々明らかになる。最終話は桐島君の学生時代だ。こんな青春時代があって、今の「あずかりやさん」としての彼があるわけだな…。今回は『鎌倉』『トロイメライ』がキーワードか。
    勿論、本作から読み始めても問題なし。どの章も決してただの「心温まるいい話」で落としていないのがいい。それなりにほろ苦く、起承転結の「転」を結構捻っているので、「えええ!?」と驚くことも。どのエピソードも素敵だけど、印象的だったのは「青い鉛筆」。女子中学生が友人や家族に抱く、思春期特有の複雑な思いが繊細に描かれていて、ものすごく胸に沁みた。
    プロローグで、学校の先生が授業であずかりやさんの話をし、生徒に問いかける。
    「さて君たちならなら何を預けたい?」
    なかなか深い問いだなぁと改めて思う。じっくり考えながら、次作を楽しみに待ちたいな。

  • いきなり2回読んだ。
    2回目には、印象に残った一等星の光の影に隠れるようにしていた、小さな星たちの存在が見えてくる。
    「あずかりやさん」の続編。

    旅をする人々や物の流転の物語でもある。
    異国から養子に来た少年、夢を追い続け方向を見失いかけた者。
    縁あって「あずかりやさん」にたどり着いたものたち、転校を繰り返す少女。
    そして、店主・桐島透も。
    旅の終わりは「ただいま」である。
    元の場所に帰るにしても、終(つい)の棲家を見つけたにしても。

    考え方や感じ方は一つではない、というメッセージ、普通とは何か?という問いかけ、その人の幸せとは他人が決めるものではない、というメッセージも。
    逆のことを言っているように見えて、それは同じ気持ちから出ている言葉でもあるということにも気づかされる。


    『プロローグ』
    明日、月へ行く宇宙飛行士の、恩師への手紙。

    『あくりゅうのブン』
    文机は落ち着いた後も、密かにもとの主を懐かしむ。

    『青い鉛筆』
    「星の王子さま」がつなぐ。

    『夢見心地』
    120年前、遠い国の職人に生み出されたオルゴールのたどる数奇な運命。

    『海を見に行く』
    あずかりやさん店主・桐島透の、学生生活最後の日々。
    初めて、「ぼく」という一人称で店主自身が語られる。
    今は悟りきって、まるで聖人像のように落ち着いて見える店主も、進路を考え、親との関係に悩み、伝わらない気持ちに苛立つ時期があった。
    ほのかな恋心とも言えないような憧憬の感情と、ピュアな鈍感さ。
    店主もそういうものを持ち合わせていたことを知ればほほえましい。
    石鹸の香りにドキドキしてしまったルーツはここ?

    そう言えば、石鹸さんのその後が気になっていたのです。
    次の本でしょうか。

  • 「猫弁」を書いてる作家さんですが、そちらは読んだことなく
    「あずかりやさん」第二弾。

    何でも一日百円で預かってくれるあずかりやさんは
    料金前払い。
    店主の目は見えません。
    今回も優しい話でとてもよかった。

    目が見えない桐島くんが
    どうしてお店を始めたのか。

    「あずかりやさん」のエピソード0という感じ。

    とてもよくできた人という感じの桐島くんにも、
    穏やかでないことがあったのだな。
    よくできた人でないこともあるのだ
    と思うとちょっと嬉しかった。

    お店を始めることは、
    実は彼が初めていう本人の心からの希望だったのだろう。
    いつか、お母さんがお店を訪れるといいね、と思う。

  • 一日百円のあずかり賃で、どんなものでも預かってくれるという「あずかりや・さとう」の不思議な物語、第2弾。

    今回は、文机や盗まれた青い鉛筆、そしてガラスケースの中のオルゴールといった預けられたモノにまつわるストーリー5編。

    前作同様、丁寧につづられた、しみじみと、心の奥底までにしみわたる優しい物語であります。

    そして、店主、桐島くんの青春時代が描かれた「海を見に行く」で、やっと、店主の素顔が見届けられ、なぜだか、ホッとした。

  • あずかりやさんの二冊目が出ていることに気づいてあわてて読んだ。この作者の猫弁シリーズも大好き。今回の話もそれぞれにおっと思う展開があり、面白かった。主人公が好きなので、主人公の描写が少なかったのが残念だったので、四点というだけ。

  • 東京の下町の商店街にひっそりとたたずむ「あずかりや・さとう」は、一日百円でどんなものでも預かってくれる。その店には、文机・青鉛筆、オルゴールなどが預けられたままになってなっていた。そんな店の店主は、盲目の青年だった。

  • 文机、星の王子さま、オルゴール、桐島くん。
    それらの過去物語。
    特に感慨はない。

  • 前作「あずかりやさん」の続編。
    今回は主人公霧島やオルゴールなどの過去の話が出てくる。
    なんといっても最終話の桐島の話が良かった。
    いつもは第三者からの視点で描かれている彼だが、この話では彼の視点で話が進んでいく。
    それだけでも新鮮だが、彼の心の声も余すところなく描かれている。
    決して彼が聖人君主でないことも分かったし、それなりに葛藤していることも知れた。
    きちんと彼も青春していたんだなぁ。

  • 2017.4.15 読了


    短編集。

    なんだろう。。。
    この作者さんは、ラストで
    ココロが ほっこりする。

    で、ジワ~ンと 暖まってくる。

    よかったぁ。。。となる。




    この話も よかった!!

    1作目 結構 忘れてる。。。
    また再読せねば。

  • ほんわかと、優しい物語で大好きなシリーズの1つとなりました。預り屋さんになるまでに、彼は帰りたい場所に気づくことが必要だったんですね。前回預けられたものの経緯が描かれていたり、家族の物語が描かれていたり…どの章も温かさに溢れて、涙が…という事ではなく本当にほっこり、という言葉がぴったりです。続編を待ちたいです。

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