あたしの、ボケのお姫様。 (teens’ best selections 41)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591151617

感想・レビュー・書評

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  • 漫才師を目指す中学生の話。お笑いを小説にするって難しいけど、すごく成功している、というほどでもない。
    ネタだけで言えば、魚住直子の『大盛りワックス虫ボトル』の方が面白かった。
    主人公の相方がいつも昭和のアイドルファッションでキメているのだが、貧困家庭なのに、どうやって調達したのだろうと思った。
    YouTubeはともかく、中学生がテレビに出演する場合、親の許可は要らないのか?というところも気になった。
    ハッピーエンドではあるが、売れるお笑い芸人になるというのは、頑張りだけじゃどうにもならないからなあ。その辺の挫折は子ども向けだからなくてもいいという判断なのだろうけと、だったら中学生にわざわざ読ませなくてもいいかとも思う。令丈ヒロ子のメインターゲットの小学生にはいいと思うが。

  • お笑いを目指す中学生コンビ、というなかなかないテーマで面白かった。

  • ずっとタイトルが気になっていて、やっと読むことが出来ました。面白かった。

    あたしのボケのお姫様・るりりが突拍子もなく、面白くって、いい子で、変な子で、そしてなおかつ闇深いという最高にキャラが立っている人物で、でも主人公のまどかの性格も、素直で男前で大好きです。
    そしてまさかのキエ蔵萌え…。笑

    最近の世相を反映しているのか、登場人物の誰かの親が育児放棄だとかそういう話が多いなあと。
    そしてそういった家庭の子どもは、大体がそれを普通のこととして受け入れてサバサバしていたりする。仕方のないことなのだけれど、そういうのを見るのはとても切ない。
    るりりは自分の境遇を悲観してはいなくて、前向きでパワーがあって、読んでいるこちらがパワーをもらう。
    きっとまどかもるりりからたくさんパワーをもらっただろう。
    どうしようもないことがあって、そこから動けなくなっている子に、おすすめしたらいいかもしれない。

  • 中学二年生5月に転入してきた千佳瑠璃莉(ちかるりり)。一昔前のアイドルのような格好と天然な言動のるりりに、水口まどかは、ピンときた。お笑いの相方はるりりしかいない!と。

    まどかはお笑いの相方を探していた。以前の相方キエ蔵は、きっちり漫才すぎて合わなくなって、コンビ解散してしまったのだ。
    でもるりりは、かわいくて、天然で、ツッコミどころ満載で、まどかの理想の相手だ。
    るりりは、本当はアイドル志望だったのだが、自分の好きな路線は昭和82年のアイドル。でもオーディションでは写真審査で落ちてしまう。顏も歌も、それだけで売れるほどではないと自覚している。
    お笑いのことは知らないけど、芸能活動したいのは本気だ。

    「るりりと水口さん」コンビが誕生した。

    トントン拍子、ばかりとはいかないが、お互いをより知ることで、コンビ愛を深めつつ、意外にシビアな家庭環境や現実とも戦いつつ、成長していく。

  • さくさくっと読める。綺麗ごとばかりじゃなく、夢を叶える難しさがきちんと書かれているところが好き。

  • 漫才ネタだけにテンポのよい中学生女子の成長物語。けっこうシビアな現実を、少年少女の前向きな力ではじき飛ばしそうな勢いが感じられる。良識ある大人の存在が児童書ならではの安心感を与える。

  • まどかのクラスに、とんでもないファッションで現れた転校生るりり。本気で芸人をめざしているまどかは、昭和アイドル好き、天然キャラの個性的なるりりを相方に!と思い声をかけます。コンビとして活動をはじめた二人の前に、ケンカ別れしてしまったまどかの元相方キエ蔵が、弟とコンビを組み再びライバルとして現れ…。

  • 中2の5という半端な時期にまどかのクラスにきた転校生は昭和アイドル大好きで個性的なるりり。小学校時代キエ蔵と組んで漫才師を目指していたが完璧主義のキエ蔵と合わずにコンビを解消して1年半、まどかはるりりを漫才の相方に誘いオーディションに申込むー

    ◆図書館の新刊コーナーにあってつい手に取ったけど子供向けながらなかなかに面白くて最後はびっくり、ハードな展開だった(笑)でもこういうことを小さいうちから本気で目指す子、いるんだろうな。ノリでなんとなく面白いんじゃなくてちゃんと作りこんで練習して面白くするストイックさも凄いけど、逆にるりりちゃんの、天然ぽく見えて真剣に昭和アイドル好き(←最近そんな漫画読んだな-、作者が昭和アイドルに憧れ抱いた年齢なんだろうな-)なとこ、リアルにいたら独特でクラスから浮いていじめられかねないけど、それだけでお笑い要素として面白いって思われたらなんでもありなんだなぁ。

    せっかくあんなにオーディションも、事務所も盛り上がったのに、最後モヤモヤ立ち消え感がいやだから、その後の彼らがみたいよ。イケ助はスッパリ違う道行くのか。るりりは帰ってくるのか。ブランクあっても二人はうまくやれるのか。二人、といあえば、キエ蔵とはどうなるのか(笑)

  • どちらかというと少年少女向け。
    中二の女子が(地域は大阪方面)漫才コンビを
    転校生のアイドル志望の子と組むという話。
    天然キャラと思っていた相手が、
    暗く重い家の事情があったり
    言い合いをして別れた小学時代の漫才コンビとの再会。
    時代を反映しながらも、心温まる青春ストーリー。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。嵯峨美術短期大学卒業。講談社児童文学新人賞に応募した作品で注目され、作家デビュー。おもな作品に「若おかみは小学生!」シリーズ、『パンプキン! 模擬原爆の夏』『長浜高校水族館部!』『よみがえれ、マンモス! 近畿大学マンモス復活プロジェクト』(以上、講談社)、『妖怪コンビニで、バイトはじめました。』(あすなろ書房)、『クルミ先生とまちがえたくないわたし』(ポプラ社)などがある。「若おかみは小学生!」は2018年にテレビアニメ化、劇場版アニメ化され、大きな話題となる。

「2022年 『病院図書館の青と空』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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