あたしの、ボケのお姫様。 (teens’ best selections 41)
- ポプラ社 (2016年10月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591151617
感想・レビュー・書評
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お笑いを目指す中学生コンビ、というなかなかないテーマで面白かった。
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ずっとタイトルが気になっていて、やっと読むことが出来ました。面白かった。
あたしのボケのお姫様・るりりが突拍子もなく、面白くって、いい子で、変な子で、そしてなおかつ闇深いという最高にキャラが立っている人物で、でも主人公のまどかの性格も、素直で男前で大好きです。
そしてまさかのキエ蔵萌え…。笑
最近の世相を反映しているのか、登場人物の誰かの親が育児放棄だとかそういう話が多いなあと。
そしてそういった家庭の子どもは、大体がそれを普通のこととして受け入れてサバサバしていたりする。仕方のないことなのだけれど、そういうのを見るのはとても切ない。
るりりは自分の境遇を悲観してはいなくて、前向きでパワーがあって、読んでいるこちらがパワーをもらう。
きっとまどかもるりりからたくさんパワーをもらっただろう。
どうしようもないことがあって、そこから動けなくなっている子に、おすすめしたらいいかもしれない。 -
中学二年生5月に転入してきた千佳瑠璃莉(ちかるりり)。一昔前のアイドルのような格好と天然な言動のるりりに、水口まどかは、ピンときた。お笑いの相方はるりりしかいない!と。
まどかはお笑いの相方を探していた。以前の相方キエ蔵は、きっちり漫才すぎて合わなくなって、コンビ解散してしまったのだ。
でもるりりは、かわいくて、天然で、ツッコミどころ満載で、まどかの理想の相手だ。
るりりは、本当はアイドル志望だったのだが、自分の好きな路線は昭和82年のアイドル。でもオーディションでは写真審査で落ちてしまう。顏も歌も、それだけで売れるほどではないと自覚している。
お笑いのことは知らないけど、芸能活動したいのは本気だ。
「るりりと水口さん」コンビが誕生した。
トントン拍子、ばかりとはいかないが、お互いをより知ることで、コンビ愛を深めつつ、意外にシビアな家庭環境や現実とも戦いつつ、成長していく。 -
さくさくっと読める。綺麗ごとばかりじゃなく、夢を叶える難しさがきちんと書かれているところが好き。
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漫才ネタだけにテンポのよい中学生女子の成長物語。けっこうシビアな現実を、少年少女の前向きな力ではじき飛ばしそうな勢いが感じられる。良識ある大人の存在が児童書ならではの安心感を与える。
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まどかのクラスに、とんでもないファッションで現れた転校生るりり。本気で芸人をめざしているまどかは、昭和アイドル好き、天然キャラの個性的なるりりを相方に!と思い声をかけます。コンビとして活動をはじめた二人の前に、ケンカ別れしてしまったまどかの元相方キエ蔵が、弟とコンビを組み再びライバルとして現れ…。