スノウ・ティアーズ (ポプラ文庫ピュアフル な 1-2)

著者 :
  • ポプラ社
4.00
  • (4)
  • (2)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 57
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591152386

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 君枝の周りで突然起きる「不思議」の数々は、彼女を社会から理不尽に切り離してしまう。
    幼い頃は自分に疑問を持たず「不思議」を受け入れることができたが、大人になり社会性を持つようになると、自分が「普通」じゃないと思うようになる。
    日常生活に支障をきたすほどの「不思議体質」であるならば、家族や周りの理解とサポートなしに生きていくのはとても苦しいことだろう。
    「不思議体質」云々以前に、母親との相性の悪さが、君枝の生きにくさとどうしようもない寂しさを作っている気がする。
    父的なるものへの憧れも、結局は彼女が本当に求めてるものは満たしてくれないのだから。
    迎えるべくして迎えたラストで、それでも一縷の希望を感じることができたのが救いだ。

著者プロフィール

栃木県小山市生まれ。児童文学作家、YA作家。
法政大学兼任講師。
1998年、『でりばりぃAge』で第39回講談社児童文学新人賞受賞し、翌年、単行本デビュー。
2004年、『ピアニッシシモ』で第33回児童文芸新人賞受賞。『ココロ屋』が2012年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれる。その他、『プラネタリウム』『わらうきいろオニ』(講談社)『スノウ・ティアーズ』、『きみの存在を意識する』(ポプラ社)など著書多数。

「2020年 『エリーゼさんをさがして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

梨屋アリエの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×